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DISC REVIEW

B

ビューティフォーEP

BOMI

ビューティフォーEP

“全力の真っ直ぐ”は何にも屈しない強さがある。人の心を感動させるのは、小細工の一切ない熱い思いなのだ。表題曲「ビューティフォー」の突き抜けるハイトーン・ヴォイス、胸を高揚させる力強いリズム隊、太陽光線にも負けないくらいの眩しさを放つギターとピアノの音色が、そんなことを改めてわたしに教えてくれた。前作のフル・アルバム『メニー・ア・マール』から約8ヶ月。bómiが2013年初作品としてリリースするのは精鋭5曲を収録したミニ・アルバムだ。ポップと言うにはロックで、ロックと言うにはキュートすぎるbómiワールドは、今作も我々の日常にちょっとした魔法とスパイスを与えてくれる。ヴォーカル・アプローチもスケール・アップし、より彼女の魅力が輝く作品になった。 (沖 さやこ)

キーゼルバッファ

BOMI

キーゼルバッファ

アメリカ生まれ大阪育ちで両親は韓国人という生い立ちから既に興味を惹かれるbomi(ボーミ)のメジャー・デビュー・ミニ・アルバム。甘くキュートな歌声とモデルとしても活躍する恵まれたルックスは早くも各メディアがブレイク必至と大注目。そんなbomiの魅力を存分に楽しめる今作は本格的ロック・サウンドとダンス・チューンが網羅され、一気に最後まで聴ける高い完成度。平凡な日常への不満や女の子目線での純粋な恋愛感情をストレートなようで少し捻った言い回しで綴るユニークな歌詞と、リード曲「キューティクル・ガール」のエレクトロでキラキラな疾走感溢れるサウンド、そしてバラード曲「Someday」での切なくも伸びやかな歌声。bomiの豊かな表現力とポテンシャルの高さに胸ときめく良作。(平野 スミオ)

OH MY POOKY!!!

BOMI

OH MY POOKY!!!

アメリカ生まれ、大阪育ちのネクスト・ポップ・ロック・アイコンbómiの1stミニ・アルバムがTOWER RECORDS限定でリリース。ポップ、ロック、ダンスとジャンルがどんどんボーダーレスになっている昨今の音楽シーン、それを象徴するかのように縦横無尽に様々な色をbómiというフィルターを通してカラフルに見せてくれる。エレクトロなポップ・チューンの「iYO-YO」、スペイシーなニュー・ウェーヴ感溢れるテクノ・ポップの「PPP...」、中盤から終盤にかけての高揚感が心地よい四つ打ちダンス・トラックの「Mu-Zi-Q」。中毒性という名のポップ・マジックを飛び越した、完成度というよりはそれをあっさりと消化できてしまう飛び抜けた感度の良さが随所に感じ取れる。“可愛い新人の誕生”とか言ってると、気付いたときには周回遅れになってるかもしれないですよ?(伊藤 啓太)

Bones UK

BONES UK

Bones UK

あの天才ギタリスト Jeff Beckが認めたシンデレラ・ガールズということで、大注目の女性オルタナティヴ・ロック・デュオ BONES UKがデビュー作となるフル・アルバムをリリースした。世の中のトレンドなどまったく眼中にないような、我が道を行くスタイルで、ヘヴィでダークなインダストリアル・ロックをかき鳴らす。ポップな要素もあるが、エッジの効いたブルージーなギターやRosie Bonesの気だるい歌声など、泥臭いロックンロールが色濃く出ているため、打ち込みのビートをふんだんに使っていても、彼女たちはエレクトロ・デュオではなく、ロック・バンドなんだなと納得できる。中性的でロック・スターっぽい、尖ったファッションや佇まいも、堂々としていてクールだ。(山本 真由)

III

Bo Ningen

III

イギリス・ロンドンを拠点とする日本人4人組バンド、Bo Ningenの1年半ぶりとなる3rdアルバム。レコーディング、ミックスにはPRIMAL SCREAMやASIAN DUB FOUNDATIONを手掛けるMax Hayesを迎えて、サイケデリックで、重量感のあるサウンド空間をより濃く作り上げている。ものすごい勢いで異空間へと放りだされ無防備になったところに、Taigen Kawabe(Vo/Ba)による日本語詞が響きわたる。こんがらがった思考をリセットするかのようなパワーがあり、爆音とアヴァンギャルドなバンド・アンサンブルで陶酔の彼方へとリスナーを吹っ飛ばす。Jehnny Beth(SAVAGES)や、詩人でもあるRoger Robinson(KING MIDAS SOUND)をゲストに迎えた日本語詞と英語詞がパラレルで流れる不可思議な感覚もまた、面白い。(吉羽 さおり)

HYPER FOLK

bonobos

HYPER FOLK

メンバーの脱退を経て完成した前作の『ULTRA』以来2年3ヶ月ぶり6枚目のアルバム。自主レーベル"ORANGE LINE TRAXXX"を立ち上げる等、独自の活動をおこなう彼らの音楽はエレクトロ、レゲエ、スカと多彩で、一種の音楽研究所的な印象も受ける。タイトルに『HYPER FOLK』とあるように、楽曲の原型はフォーク・ギター1本でどこへでも出かけて演奏できるようなものなのだろうが、それをこうした色彩豊かな作品群にまとめ上げるメンバーの才能は特筆もの。カントリー・タッチの「春のもえがら」からインスト曲「virgo steps」への流れなどは映画音楽のようだ。器用すぎるきらいも感じるのだが、何度でも楽しめそうな作品。 (岡本 貴之)

Ultra

bonobos

Ultra

レゲエ / ダブ、サンバやカリプソ……多彩な音楽表現を得意とする彼らだが、初期のエレクトロニカ的なサウンドは徐々に鳴りを潜め、管弦楽を取り入れ、壮大かつ、より温かみのある音楽へと移行。本作では、bonobosの祝祭的っぷりが完全に華開いた内容に!随所に煌めくサウンドを織り込み、春の訪れを印象させる様な自然賛歌の数々。SIGUR ROS……というよりは、Jonsiを彷彿とさせる色彩豊かなチェンバー・ポップか。特に「虹」、「O’Death」、「Wanderlust」の感動的な展開や童謡のような「あなたは太陽」の蔡忠浩の歌声といったら……。今年で活動10周年と相成った彼らだが、多幸感に満ちた本作は、集大成というよりも “新生bonobos誕生”というに相応しい。(中里 友)

Go Symphony!

bonobos

Go Symphony!

9枚目のシングルはDE DE MOUSEが手掛けたリミックス、震災後に無料配信されていた「PRAY for」の新録など全5曲がパッケージされた豪華盤。表題曲は自然も人間も世界もすべてを包み込む壮大な賛歌。ヴァイオリン、トロンボーン、フルート、子供の声......たくさんの音が集合して作り上げる圧倒的な世界は、まさ幻想的なシンフォニー!刻まれるビートが命の鼓動のように包み込み、ミュージック・ビデオではメンバーが不思議なダンスを披露。 bonobosは今年、結成10周年を迎える。今までメンバーの脱退などもあったが、アニバーサリー・イヤーにこんな新作を届けてくれたことを祝福したい。内から湧き出る歓びがあふれ出たような今作、ライヴだと感動倍増は確実。(花塚 寿美礼)

ピアニシモ・ハートビート

bookman

ピアニシモ・ハートビート

pianissimo="極めて弱く"を冠したタイトル。全編を通して感じられる、心臓の拍動を思わせる温かなリズム。そして、時に凛と、時に柔らかく響く木囃子の歌声が儚くも力強い命の物語を目の前に浮き上がらせる。浮遊感を湛えた1曲目「Pianissimo Heartbeat(inst)」から、バンドらしい疾走感あるナンバー「夜をかかえて」、「遅咲きの花」まで、バンド・サウンドに縛られない多彩な楽曲たちの根底に常にあるのは、生と死の循環、そしてそれに向けられるどこまでも優しいまなざしだ。器用に生きられなかろうと、暗闇の中に身を潜めていようと、弱々しくとも懸命に生きる命の物語を真摯に描く"bookman"の歌は、彼の歌を必要とする人々の心の叫びを丁寧に、確実に掬い上げてくれるはずだ。(五十嵐 文章)

farewell note.

bookman

farewell note.

"孤高"と呼ぶに相応しいシンガー・ソングライター、コバヤシによるソロ・プロジェクト"bookman"。矛盾と不平等に満ち溢れた世界に対する彼の視界≒心の痛みや絶望を言語化し、ロック・サウンドに乗せて聴き手に訴え掛ける手法はamazarashiを彷彿とさせる。その世界観を貫きつつ、鬼気迫るポエトリー・リーディングを聴かせる「優シイ人ノ詩」、全英語詞のミクスチャー・ナンバー「escaper」、ピアノをフィーチャーしたミディアム・バラード「涙彩画」といったように、サウンド面での表現は非常に豊か。当たり前の日常生活の中に潜む、目を背けたくなるような感情や事実を容赦なく羅列した歌詞には心がややしんどくなるかもしれない。しかし、毎日に生きにくさを感じている人にこそ聴いてほしいと思うのは、彼の歌が本当は希望に手を伸ばしているからだ。(松井 恵梨菜)

よっちゃばれ

THE BOOM

よっちゃばれ

民謡、フォーク、ロック……いつだってジャンルの垣根をぶっ壊してきたのは彼らだった。今作は演歌の女王・石川さゆり、GO!GO!7188のユウをフィーチャリングした楽曲も収録し、盆踊りや島歌などの和テイストをふんだんに落とし込んだ印象。気になるアルバム・タイトル『よっちゃばれ』は“集まって”“寄ってきて”という意味を表す、宮沢和史(Vo)の故郷・山梨県の方言。音楽は孤独な心に手を差し伸べてくれるものでもあるけれど、みんな集まって音楽を共有し合うことは最高に楽しいものだと再確認させられる1枚だ。本来は3月30日のリリースが震災の影響で11月となったが、ラストに収録されているピアノと豊かな歌声が壮大に響く「ゆっくりおいで」が世界を優しく包み込んでいくようで、今の時代にとても沁みる。(花塚 寿美礼)

四重奏

THE BOOM

四重奏

今年は大物バンドの20周年が多いですね。このレビューの中にも幾つか20年を迎えたアーティストが。そして、このTHE BOOMも今年で結成20周年を迎え、シングル2枚、トリビュート・アルバム、そして3年ぶりのワンマン開催と精力的な活動を繰り広げている。そんなTHE BOOMが、20周年記念のオリジナル・アルバムをリリースする。沖縄民謡やラテン、ワールド・ミュージックにまで広がるポップを歌い続けてきたTHE BOOM。今作は、シングル「夢から醒めて」「All Of Everything」「My Sweet Home」を始め、宮沢のソウルフルな歌声が優しく響く、温かいグルーヴとメロウネスに満ちた大人のポップ・ミュージック集とも言うべき内容だ。(佐々木 健治)

Zig Zaj

BOOM BIP

Zig Zaj

プロデューサー、アーティスト――Bryan Charles Hollonの仕事として最も印象に残るのは、やはりSUPER FURRY ANIMALSのGruff RhysとのユニットNEON NEONだろう。そうした活動を経て、ソロのBOOM BIP名義では6年ぶりの新作となるから待望だ。FRANZ FERDINANDOのAlex Kapranos、EMPIRE OF THE SUNのLuke Steele、RED HOT CHILI PEPPERSのJosh Klinghofferなどの豪華ゲスト参加に関心が向きがちだが、特筆すべきはサンプリングにおもねることなく、マルチ・プレイヤーとし「Pele」や「Tumtum」を作り上げる彼のセンス! 単に広いだけでなく深い音楽性を備えた、猥雑ギリギリの“折衷美”をお楽しみ頂きたい。(中里 友)

LAY YOUR HANDS ON ME

BOOM BOOM SATELLITES

LAY YOUR HANDS ON ME

多言は無用だろう。これがBOOM BOOM SATELLITESの最後の作品だ。その事実はどうしても切り離して考えられないが、ここまでポップで突き抜けていて美しいエレクトロニック・サウンドに昇華できたのは中野雅之(Ba/Prog)が探求に探求を重ねたからだろうし、逆に川島道行(Vo/Gt)の歌と言葉は、希望も絶望も共にある彼の心から自然に浮上したように聞こえる。タイトル曲の中で川島が"Lay your hands on me(ずっとその手で触れていてくれ)"と歌い、"I fly(僕は飛ぶ)"と歌う時間は聴き手が存在する限り永遠に思える。全4曲の後半2曲はもう歌ではなく川島の"声=意志"の力に寄り添うようにメロディ、サウンドが吟味され尽くしているのだが、そのことが何かに機能するために作られた音楽の一切を凌駕する。鳴っている音すべてが美しく、0.01秒の残響も聴き逃したくない。(石角 友香)

EMBRACE

BOOM BOOM SATELLITES

EMBRACE

オリジナルとしては『TO THE LOVELESS』以来、約3年ぶりとなる8枚目。ギター・サウンドやヴォーカル・ワークのオリジナリティに磨きがかかり、エレクトロニックなサウンドの中にもオーガニックなグルーヴを感じさせるなど、新鮮な驚きに満ちた新章に相応しい仕上がり。昨年6月にシングル・リリースした「BROKEN MIRROR」をはじめ、初のカヴァーであるTHE BEATLESの「HELTER SKELTER」でのBBS流カオティック・ワールド、温度感や曲のストーリーをリアルに伝える「SNOW」。フィジカルに訴えるハード・チューン「FLUTTER」などを経て、ピアノのサウンドや清冽なサウンドスケープが印象的なタイトル・チューン「EMBRACE」や「NINE」へ至るエクスペリメンタルな全10曲。(石角 友香)

ASIAN KUNG-FU GENERATION presents NANO-MUGEN COMPILATION 2011

V.A.

ASIAN KUNG-FU GENERATION presents NANO-MUGEN COMPILATION 2011

アジカン企画&主催の夏フェス"NANO-MUGEN FES."も今回で9回目(ツアー形式だった「NANO-MUGEN CIRCUIT2010」を含めると10回目)。WEEZERやMANIC STREET PREACHERSをヘッドライナーに、BOOM BOOM SATELLITES、the HIATUS、若手注目バンドねごと、モーモールルギャバンなど、洋邦共に相変わらずの豪華ラインナップ。出演バンドの楽曲が1曲ずつ収録されているコンピレーション・アルバムは、今作で5作目。そして、今回収録されているアジカンの新曲は2曲。チャットモンチーの橋本絵莉子(Vo&Gt)を迎えた「All right part2」は、後藤と橋本の気だるい歌い方と熱が迸る歌詞のコントラストが鮮やかで、高揚感に溢れたギター・リフとメロディも力強く鳴り響く。ユーモラスなあいうえお作文、男性の言葉で歌う橋本の艶とレア感も思わずニヤついてしまう。東日本大震災時の東京を描いた「ひかり」は、人間の醜い部分や絶望感にも目を逸らさず、物語が淡々と綴られている。言葉をなぞる後藤の歌に込められた優しさと強さは、当時の東京を克明に呼び起こしてゆく。生きることが困難な時もあるだろう。だが"オーライ"と口ずさめば、ほんの少し救われる気がする。音楽の持つ力を信じたい――改めて強くそう思った。(沖 さやこ)

TO THE LOVELESS

BOOM BOOM SATELLITES

TO THE LOVELESS

BOOM BOOM SATELLITESから届いた衝撃の新作。徹底したブレのないスタイルから繰り出されるストイックなビートと姿勢はデビュー以来変わっていないが、今作もまた自由でエネルギシュ。誰もまだ到達出来ていない孤高とも言えるその世界感を完成させながら彼らはまた新たな一歩を踏み出している。どの曲も既存のポップ・ミュージックのフォーマットから外れていながらとてもドラマティック。そして彼らの持つダークなムードは維持しつつどこか暖かいフィーリングに包まれている。"聴いてくれた人の想像力と音楽が合体した時に本当の意味で完成する音楽"と語るように今作は私たちに訴えかけてくるような作品だ。(遠藤 孝行)

19972007

BOOM BOOM SATELLITES

19972007

昨年リリースされたシングル「Back On My Feet」は、最早説明不要の大衆性を獲得した後のBBSと、デビュー当時のエクスペリメンタルな要素が見事に調和した素晴らしい曲だった。そして、満を持しての2枚組究極ベスト盤が登場。これはもう、タイミングばっちりでしょう。選曲はメンバー自らが行い、リミックス&マスタリングも敢行。これまでにリリースした(「Back On My Feet」を除いての)8枚のシングルからは意外にも3曲しかセレクトされていないが、まるで2 枚のオリジナル・アルバムのような選曲の並びになっているので、単なるヒットコレクションとは違う聴き応えのある作品だ。「Well Kick Out The Fading Star」そう、彼らの快進撃は、またここから始まる。(杉浦 薫)

Back On My Feet

BOOM BOOM SATELLITES

Back On My Feet

『Full Of Elevating Presures』『On』『Exposed』は、それぞれ違うアプローチではあるものの、どれも甲乙つけ難いほどの傑作だったことは言うまでもない。そして『Exposed』から約一年半、遂に彼らが始動した。このニュー・シングル『Back On My Feet』は、アニメ『亡国のザムド』のオープニング・テーマに決定している。トランシーながらも、どこか遠くから聴こえてくるかのような音作りで、ドラムの音だけが規則性を保ちながら波のように押し寄せてくる。とてもドラマチックでスケールの大きい曲で、思わず鳥肌が立ってしまった。BBS至上最高傑作といっても過言ではないだろう。また、『All In A Day』はRADIOHEADの『Pyramid Song』を彷彿とさせ、『Spellbound』から『Caught In The Sun』は、ひとつの曲として捉えるならば、14分にも及ぶ大曲だ。(杉浦 薫)

確信

bootleg verrolls

確信

愛媛県松山発の3ピース・バンド bootleg verrollsが、ライヴ会場および自身のオフィシャル・サイトで販売していた2nd EPをこのたび全国流通。Track.1「誰が為の人生か」冒頭、1分に及ぶギター・ソロで聴き手を"ひとり"に還してからはあっという間。以降、喧騒を筆圧高く塗りつぶすような轟音と腹の底から湧き上がらせたような歌声はひたすら"それでいいのか"、"いや、よくないだろ"と訴えかけ続ける。突き詰めていくとこのバンドが歌っているのは、俺は俺を生きる、お前はお前を生きろ、ということのみ。実にシンプルなのだが、だからこそエネルギーが尋常じゃないし音と言葉ひとつひとつの爪痕が深いのだ。デビュー作にして圧倒的存在感。今後にも期待したい。(蜂須賀 ちなみ)

The Cold Still

THE BOXER REBELLION

The Cold Still

Drew Barrymore 主演映画『遠距離恋愛 彼女の決断』に楽曲を書き下ろし、その劇中にメンバーが重要な役どころで出演も果たすなど、最近は活動のフィールドを新たな分野へ広げているのが印象的なTHE BOXER REBELLION。その活動がきっかけとなって、今作であらためての彼らの作品に触れる人は多いかもしれない。そんな重要作は、幕開けからこのバンドならではの世界観に引き込まれる。ピアノと弦楽を背に、厳かなムードに包まれながら響いていく「No Harm」。重厚、かつ壮大な音色でアルバムの世界観にいきなり引き込まれ、「Step Out Of The Car」で一気に疾走を開始!スピード感豊かに疾走するかと思えば、繊細なファルセット・ヴォイスが心の琴線を揺らす……。バンドの持ち味を十二分に発揮しながら、新たな広がりも感じさせるアルバムだ。(道明 利友)

The Record

BOYGENIUS

The Record

グラミー賞3部門を受賞したBOYGENIUSのデビュー・アルバム。それぞれソロでも活躍するJulien Baker、Phoebe Bridgers、Lucy Dacusという才能豊かな女性アーティストが集結し、見事な化学反応を起こした今作は、デビュー・アルバムながらある種の落ち着きや完成度を感じさせる、しなやかで強固な意志の集合体だ。親しみやすいソフトなインディ・ロックから、90年代初期エモのような内に秘めた激しさを感じる楽曲まで、多彩なアプローチでそれぞれの個性的な世界観を生かしつつ、楽曲ごとに浮いた感じもしないという絶妙な仕上がりを見せてくれている。メッセージ性の強いファッションを披露したかと思えば、少女のような素朴さも見せる不思議なこの3人組からまだしばらくは目が離せない。(山本 真由)

HITCH HIKE

THE BOY MEETS GIRLS

HITCH HIKE

保育大学出身バンド、THE BOY MEETS GIRLSによる待望のフル・アルバム。飽き性なソングライター 高島大輔(Vo/Gt/Key)の性格のせいか、曲ごとに違うカラーを見せるボーイミーツの音楽性だからこそ、全12曲という長編ボリュームが、実はベスト・サイズなのかもしれない。鳥のさえずりと共に"おはよう"のあいさつを交わす「朝食はみんなで」に始まり、中華系お遊びグルメ・ソング「卍ラーメンインザグルーヴ卍」、80sな雰囲気の甘いダンス・ナンバー「ふたり」、バンドの過去から未来へと想いを馳せる「グッドラック」まで、溢れ出す個性的な曲たちが聴き手の心を離さない。シークレット・トラックには、ヴォーカル高島から、ドラム かつくんへのバースデー・ソングも収録している。ついに、かつくんの本名が解禁......!?(秦 理絵)

YAAAAAS!!

THE BOY MEETS GIRLS

YAAAAAS!!

全員が保育大学の卒業生という名古屋発の4人組ギター・ロック・バンド THE BOY MEETS GIRLSが、前作からわずか9ヶ月ぶりにリリースしたミニ・アルバム。よりライヴを意識したという今作は、"スベスベマンジュウガニ"という実在のカニをテーマにした快速パンク・チューン「スベスベマンジュウガニは静かに笑う」を始め、シンセサイザーをフィーチャーした浮遊感のある「アンドロメダ」、80年代のアイドル・グループのようなポップ・ソング「ダンシングシューズ」など、全力で楽しさを追及する遊び心が目一杯に詰まっている。バンドの原点に返ったセンチメンタルな正統派バラード「202」は珠玉のナンバー。赤裸々にロスト・ラヴを綴る楽曲から滲み出る人間味に、ますますこのバンドを好きになった。(秦 理絵)

OTONARI BENTO BOX

THE BOY MEETS GIRLS

OTONARI BENTO BOX

メンバー全員が名古屋の保育系大学に通いながらバンドの道を選んだという異色の経歴を持つ4人組、THE BOY MEETS GIRLSの3枚目のミニ・アルバム。タイトルの"OTONARI BENTO BOX"はローマ字で見るとオシャレ感があるが、日本語で書くと"お隣弁当箱"。一気に庶民的に見えてしまうのが、まさにTHE BOY MEETS GIRLSの人を食ったようなマジックだ。シンセのアレンジで良質のポップ・ミュージックを作り上げながら、とびきりのジョークで笑いを誘う絶妙なバランス感覚。そんなTHE BOY MEETS GIRLSサウンドの源泉にある高島大輔(Vo/Gt/Key)の貪欲な音楽探求心や妄想力がポイントだが、彼の頭の中に広がる小宇宙は、まだその片鱗を見せただけのような気がする。(秦 理絵)

ONSEN POP WAVE

THE BOY MEETS GIRLS

ONSEN POP WAVE

2012年名古屋の保育大学で出会い結成され、2014年には"RO69JACK"入賞。"誰もひとりぼっちにしない音楽"を掲げる4ピース。今作は昨年9月にライヴ会場限定リリースされ、12月にTOWER RECORDS店舗限定でリリース、想定以上の売れ行きのためこのたび全国リリースが決定した。その実績と彼らのポリシーの通り、音のひとつひとつもすべてが澄んだとても聴き心地のいいギター・ロックである。アッパーな曲も軽やかで、そこはかとなくセンチメンタル。青春の甘酸っぱいワン・シーンを思い出す人も少なくないはずだ。なぜ温泉?と思うが話は単純、メンバー全員お風呂好きなのだそう。そういう素直さが人に愛される所以だろう。ミドル・テンポ曲が描く壮大な音景と迸るエモーショナルに才能を感じる。(沖 さやこ)

STAND ALONE

BOYS END SWING GIRL

STAND ALONE

ライヴ・バトル優勝と今年6月のメジャー・デビューも大いに頷けるポップな魅力を持った4人組による半年ぶりのリリースとなるミニ・アルバム。J-POPと互角に戦えるポップ・ソングを、UKロックの影響を思わせるバンド・サウンドとともに聴かせる全6曲。ライヴハウス育ちならではの熱量をしっかりと込めながら、あくまでも爽やかというところが彼らならではだと思うが、より大きなステージで鳴らすことを意識したと思しきリード曲の「ラックマン」をはじめ、バラードからダンサブルなものまで、曲ごとに趣向を凝らした幅広いアレンジと演奏が物語るのは、確かなテクニックに裏打ちされた実力派の顔。理想の自分を求める葛藤を歌った歌詞も含め、単にポップのひと言では語りきれない魅力が凝縮されている。(山口 智男)

NEW AGE

BOYS END SWING GIRL

NEW AGE

"青春3部作"完結編となる3rdミニ・アルバムをリリース後、"ROAD TO EX 2017"優勝を果たした千葉県成田市出身の4人組による、"新時代"と"新世代"をテーマにした4thミニ・アルバム。シンセを大胆に取り入れたスケール感のあるポップ・ソング、ファンタジックなバラード、J-POP的パーティー・ソングから、渋いギターが随所で唸る無骨で遊び心たっぷりのロック・ナンバー、デジタル・サウンドとテクニカルなリズム・プレイの交錯が光るダンス・ロック、アコースティック色の強いミディアム・ナンバー、エモーショナルなエレクトロ・ポップまで、時代感やジャンルの異なる煌びやかな7曲が揃う。ここまでカラーの異なる楽曲を作り1枚にまとめるとは。"全年齢対象バンド"の意地にも近い信念を見た。(沖 さやこ)

CLOCK

BOYS END SWING GIRL

CLOCK

『KEEP ON ROLLING』(2016年9月リリース)、『TRANCE』(2017年4月リリース)と続いた"青春3部作"のラストを飾る3rdミニ・アルバム。疾走感溢れるギター・ロックから透明度の高いポップ・ソング、あたたかなミディアム・ナンバーからストリングスとともに羽ばたく壮大な楽曲まで、全7曲といえどもそれぞれの表情は様々。それでもとっ散らかっている感じがしないのは、全年齢対象を謳ってきた4人が大切にしてきた"嘘をつかずにひとりひとりへ届ける"という核の部分がしっかり貫かれているからであり、そこにバンドの軌跡が滲み出ているからだ。3枚を順に辿るのももちろんいいが、BESGへの入り口としてまずは本作に触れてみるのもいいかもしれない。(蜂須賀 ちなみ)

TRANCE

BOYS END SWING GIRL

TRANCE

清涼感のある冨塚 大地(Vo/Gt)の歌声や繊細なギター・サウンド、前向きな姿勢の中に美しい比喩が光る歌詞といった魅力はそのままに、年齢や経験を重ねたことが伝わってくる楽曲が増えた今作。特に渋く歪んだギターと、吐き出すような歌声がたまらなくブルージーなTrack.4「YELLOW」や、"拝啓"から始まる、まさに手紙のような文学的なバラードのTrack.5「或る恋文」は、今の彼らでなければ生み出せなかった楽曲だろう。また、オーディエンスが弾けているライヴハウスが目に見えるようなTrack.6「アンハッピーブレイカー」などは、彼らが言葉や音を届ける人たちの顔を、はっきりと頭に思い浮かべながら書いたことが想像できる。若き彼らが成長していく過程を、丁寧に切り取った、眩しい1枚だ。(高橋 美穂)

KEEP ON ROLLING

BOYS END SWING GIRL

KEEP ON ROLLING

飽和状態にある昨今のギター・ロック・シーン。しかしそのど真ん中を堂々と鳴らすBOYS END SWING GIRLの音楽は、少年性を含んだ冨塚大地(Vo/Gt)の歌声、今しかない青さを瑞々しく描いた歌詞、耳馴染みの良さ抜群のメロディ、自然に楽曲を輝かせるアレンジ......それらすべての相乗効果で、シーンに埋もれない確固たる色を見せている。自ら"青春盤"と呼んでいるという今作は、その真骨頂を凝縮したような仕上がりで、人生において最も多感な時期の感情をストレートに投げ込んでくる。しかも、一度は解散まで視野に入れたバンドが、負のスパイラルを払いのけて這い上がり、再び音楽に夢を抱いて"一歩踏み出せば何かが変わる"と信じながら放つ挑戦の一手。この1枚にかけられた強い思いが、音からも滲み出ていて頼もしくて仕方ない。(松井 恵梨菜)

ユアキャンバス

THE BOYS&GIRLS

ユアキャンバス

"こんなんじゃないんだってボーイズアンドガールズ"。そんな力強いファイティング・ポーズで幕を開ける本作。バンド自身を指しているようで、同時に"少年少女"すなわちリスナー全員を鼓舞する言葉とも取れるこのひと節に、"THE BOYS&GIRLS"というバンド名の妙が光る。好きな色で好きに描けばいいと、すべてを受け入れるまっさらなキャンバスのように"あなた"の色を全力で肯定する楽曲たち。随所に滲む"会いたい"というまっすぐで切実な想いにもグッとくる。自身の情けない過去や消えない後悔も曝け出し、それでも"間違いじゃない"と締めくくる本作は、涙が出るほど温かく、聴く者の弱さも惨めさもひっくるめて抱きしめてくれる。"この旅は終わらない"と歌うボイガルが、彼なりの色で描いていく未来に期待。(中尾 佳奈)

town to town

THE BOYS&GIRLS

town to town

キャッチコピーは"灯せヘイホー、あの場所へレッツゴー"。北海道の中標津という街がテーマの本作。配信に変更となった主催フェス"SHIRUBE 2021"のテーマ曲「その羅針盤」は、何度も繰り返すサビのシンガロングとその前向きな歌詞が、ライヴの自由を奪われたコロナ禍を乗り越え、前に進んでいく勇気を与えてくれる。続く「なんにもできない空だって」は"見上げた空は晴れ晴れ"と歌う希望を感じる1曲。そして切なくも優しさ溢れるバラード「くだらない雨」と続く。本作を締めくくるのはライヴ・バンドの真骨頂を魅せる「歩く日々ソング(Live Version)」。"2013の春"から"2021の春"、そしてこれからも歩き続けるボイガルが、先の見えない暗闇でも道標となる灯りを灯す1枚。(中尾 佳奈)

バックグラウンドミュージック

THE BOYS&GIRLS

バックグラウンドミュージック

北海道札幌市を拠点に活動するボイガルことTHE BOYS&GIRLS待望のメジャー・デビュー・アルバム。ここ数年名前を聞くことが多く、なんとなく純朴でストレートな印象のある札幌出身バンドの中でもとりわけ彼らの音楽はその傾向を感じさせるもので、青春パンク色濃厚なサウンドと歌はフレッシュさ満点。Track.1「せーので歌うバラード」の歌い出しからTrack.11「パレードは続く」まで、同時代に生きる若者なら共有できる世界観による歌が詰まっている。ボーナス・トラックとして「BGM」を収録した北海道限定の完全生産限定盤も同時発売されるあたりに地元愛を感じると共に、今の時代は地方を拠点に活動することが決してハンデにならないことを再認識させられる。(岡本 貴之)

歩く日々ソング

THE BOYS&GIRLS

歩く日々ソング

この狭っ苦しい日本、そしてこのどうしようもない時代。こんな世の中でまっすぐに歌を歌うことは実はとても難しいことなのではないかと思う。北海道出身の4人組のロックンロール・バンド、THE BOYS&GIRLSはそんなつまらんことは知らん顔で一切衒いのない歌を歌う。全国デビュー・シングル『歩く日々ソング』はそんな彼らの挨拶代わりの作品だ。シンプルな歌詞にわかりやすいメロディ・ライン、武器はたったそれだけ。たったそれだけの武器で世の中に立ち向かう彼ら。偉大なロックンロール・バンドは本当にたったそれだけで世界を塗り替えてきた。悩んだり落ち込んだりする日もある、それでも"踵を鳴らして"僕らは日々を歩いていく。北海道の偉大な遺伝子を受け継ぐ彼らが世界を塗り替える日は近いのかもしれない。(山元 翔一)

Out Of The Black

BOYS NOIZE

Out Of The Black

00年代クラブ・シーンを代表するドイツのカリスマ、BOYS NOIZEの3rdアルバム。エレクトロ・クラッシュやニュー・レイヴなどのダンス・ムーヴメントと共振し、常にその中心にいながらも、ロック系アクトのリミックスやプロデュース業もこなす幅広い活動で独自の立ち位置を築いてきたBOYS NOIZE。本作は、彼のエネルギッシュでチャーミングな"BOYS NOIZE節"がより高次元で結実した作品である。そもそもの持ち味である攻撃的なトラックはさらなる洗練を見せ、その中にキャッチーさや叙情性を忍ばせることも忘れない。もはや堂々とした貫禄すら見せつけている。Track.12にはSNOOP DOGGも参加。先日SKRILLEXとのユニット、DOG BLOODとして楽曲を発表したりと、やはりこの男からは目が離せない。(天野 史彬)

I Think We’re Gonna Need A Bigger Boat

THE BPA

I Think We’re Gonna Need A Bigger Boat

やはりこの人は天才なのだと改めて感心させられた。FAT BOY SLIMことノーマン・クック。そもそもは、彼とサイモン・ソーントンを中心とした70年代のプロジェクトの幻のテープが、発見(発掘?)されたことから始まったプロジェクトだそう。そんなことは嘘に決まっているが(笑)、とにかく、この音楽という幸福に満ちた、祝祭感に溢れるサウンドには脱帽するしかない。そして踊るしかない。DJは、様々な解釈でプレイ出来る曲が詰まっているこのアルバムに、興奮するしかないだろう。裸踊りのPVなど、何かとファニーな話題に事欠かないBPAだが、彼らの本当のメッセージは、I Think We’re Gonna Need A Bigger” Beat”、ということなのではないだろうか。(杉浦 薫)

FUNK FIRE

BRADIO

FUNK FIRE

先行曲「生存フラグのサタデーナイト」のキラーチューンぶりとラテン風味の「On Fire」、堂々掲げたタイトル"FUNK FIRE"からしていた期待を裏切らない、熱く腰から躍らせる作品に快哉を叫びたい。彼等と言えばのブラス+バンド・サウンドで無敵のポジティヴさをくれるアゲアゲのファンクだけでなく、日差しのもと浜辺で夏を楽しむ景色が浮かぶ、爽やかでトロピカルなナンバー、キュンとするポップ・ソング、大人で洒脱でロマンチックなミドル・チューン、女性コーラスを交えた懐かしいシンセ・ファンクに、久保田利伸「Missing」を彷彿するストレートなバラード(!)まで。さらに別のキャラクターが憑依したかのような真行寺貴秋の歌声が聴ける曲も。どれもライヴで聴きたくて仕方ない!(稲垣 遥)

ファンファーレ

BRADIO

ファンファーレ

BRADIOが、TVアニメ"自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う"OPテーマ「ファンファーレ」を表題に据えた新シングルをリリース。自然と身体が動いてしまうファンクネス溢れる表題曲は、ホーン・セクションと軽快なカッティング・ギター、コーラスで彩られた"これぞBRADIO"な1曲に。またc/wには5月にSHIBUYA CLUB QUATTROにて行われた[DANCEHALL MAGIC Celebration Party "TOKYO"]よりライヴ音源3曲を収録。"どうせ倒れるなら後ろより前向きに 僕らの行く道がファンファーレな"(「ファンファーレ」)――華やかなサウンドと自身を鼓舞する歌詞、レーベル移籍後第1弾シングルに相応しいポジティヴィティが詰まっている。(山田 いつき)

THE VOLCANOES - EP

BRADIO

THE VOLCANOES - EP

配信リリース済みの4曲に新曲2曲を加えたEP。コード進行がおしゃれなR&Bナンバー「瞬き羽ばたき、故に繋がり」、サザンオールスターズやTUBEを彷彿とさせる「夏のエンジェル」など曲調は幅広く、ファンクにあえて照準を絞った前作とは違う方向性であることが窺える。「THE VOLCANOES」にて、従来意欲的に取り込んできた横揺れのダンス・ミュージックではなく、EDMマナーにのっとった縦ノリのアプローチをしているのも象徴的。ブラス入りファンク「Frisbee」、トロフィーを女性のシルエットに見立てた「トロフィー」といった、バンドの得意技が発揮されている曲も音像は新しい。ラストは酒井亮輔(Ba)作詞曲「Yours」で全体を軽やかにまとめる。(蜂須賀 ちなみ)

Joyful Style

BRADIO

Joyful Style

抜き身のBRADIOが堪能できるメジャー2ndフル・アルバム。コロナ禍の中、結成10周年という節目を迎えたせいか、今一度、自分たちを見つめ直したうえでBRADIOのなんたるかを問い掛ける意欲が、全10曲に横溢。楽曲の方向性を広げずに、あえてファンクに絞ったことで、その中で変化をつけるメンバーそれぞれのチャレンジが聴きどころに。トラップからロックまで、あるいはラップからバラードまで、様々なエッセンスを用いたそのチャレンジは、彼らなりにファンクの可能性を広げようとしているようにも感じられる。そして、メッセージはよりストレートに、よりポジティヴに。昨年思うようにファンと会えなかった寂しさ、悔しさを糧に自分たちはファンにとってどんな存在でありたいのか、改めてその思いを歌い上げている。(山口 智男)

O・TE・A・GE・DA!

BRADIO

O・TE・A・GE・DA!

5ヶ月かけて、47都道府県を回る"IVVII Funky Tour"をスタートさせたBRADIOが、3rdシングルをリリース。表題曲「O・TE・A・GE・DA!」は、重心の低い演奏からバンドの自信が窺える本格ファンク・ナンバーだ。そこから一転、「バクテリアch.」は、アップテンポのファンク・ロック。演奏はもちろん、歌詞に込めたメッセージも熱い。さらに一転、「帰り道のBlues」は、ハイトーンの美しい歌声が映えるバラード。それぞれに異なる魅力を持った3曲が、ファンキーのひと言だけには収まりきらないBRADIOの魅力を多面的に印象づける。そこに昨年11月22日開催のNHKホール公演から、彼らの代表曲と言える7曲のライヴ音源も加わり、聴き応え満点のシングルに!(山口 智男)

YES

BRADIO

YES

インディーから通算3作目、メジャーでは初となるフル・アルバム。バンドのバックボーンがR&B/ファンクであることに変わりはないものの、基本編成にないパーカッション、ホーン、キーボードを大胆に使いながら、R&B/ファンクのマナーに縛られない自由な曲作りに挑戦。メジャー移籍後にリリースしたシングル2作のディスコ路線を予想していたリスナーは度肝を抜かれるはず。夏に相応しいラテン・サーフ・ロックの「Boom! Boom! ヘブン」をはじめ、やりたい放題やりながら、その一方では本格派のファンク・ナンバーの「Funky Kitchen」、アダルト・オリエンテッドなピアノ・ナンバー「Sparkling Night」がグッと作品全体を引き締めている。挑戦のひとつだったというアカペラを含むコーラス・ワークも大きな聴きどころだ。(山口 智男)

きらめきDancin'

BRADIO

きらめきDancin'

快進撃を続けるBRADIOが『LA PA PARADISE』以来、半年ぶりにリリースするメジャー第2弾シングル。"BRADIO史上最高にエキサイティングなパーティー・チューン!"と謳う表題曲は、パーカッション、ホーンを加えたラテン・テイストがパーティー気分を盛り上げる。真行寺貴秋(Vo)のファルセットも絶好調。"ウーハッ!"という気合の入った掛け声もキャッチーだ。カップリングの「Once Again」はアーバンなソウル・ナンバー。ストリングスとピアノも加え、アダルト・オリエンテッドに仕上げながらも、芯ではしっかりとバンド・サウンドが鳴っているところはやはりBRADIOならでは。サビでぐっと熱を上げる演奏と、曲調とは裏腹に夢を追い続ける気持ちを歌った熱い歌詞も聴きどころだ。(山口 智男)

LA PA PARADISE

BRADIO

LA PA PARADISE

インディーズながら中野サンプラザでのワンマン・ライヴを成功させ、いま最も注目を集めるファンク・バンド BRADIOのメジャー・デビュー・シングル。プロデューサーにサザンオールスターズやウルフルズらを手掛ける藤井丈司を迎えて完成させた「LA PA PARADISE」は、EARTH, WIND & FIREの影響をはっきりと感じさせる、最高にハッピーなパーティ・チューンだ。華やかなホーン・セクションと真行寺貴秋(Vo)のファルセット・ボイス、どこを切ってもBRADIOと言えるメジャー・デビューに相応しい1曲だ。カップリングにはキレ味のいいリズムに乗せて、アミーゴな脳内をコミカルに描く「Baddest」を収録。恋の戦略を"ご利用は計画的に"なんていう歌詞で表現する遊び心も最高。(秦 理絵)

FREEDOM

BRADIO

FREEDOM

前作『POWER OF LIFE』発表後、恵比寿LIQUIDROOMおよびZepp DiverCity TOKYO公演を成功させたことが物語るようにステップアップを続けている4人組が、約1年半ぶりにリリースする2ndフル・アルバム。バンドの世界観をぐっと広げた前作ももちろん良かったが、その広がりを踏まえたうえで、ソウル・ミュージックやファンクを演奏するロック・バンドの魅力をぎゅっと凝縮したこちらの方が個人的には好きだ。メンバーたちは何も考えずにいい曲をがむしゃらに作ったそうだが、無意識のうちに自分たちは今後、どんなふうに活動していきたいか、どんなバンドになりたいか考えていたんじゃないか。浮かれたところはこれっぽっちもない。音楽に取り組むその真摯な思いがこれまで以上に図太い演奏に表れている。(山口 智男)

Back To The Funk

BRADIO

Back To The Funk

今年の6月から7月にかけて全国7都市を回ったワンマン・ツアーが全公演ソールド・アウトになったことに顕著なようにデビュー以来、着実に続けてきた前進がグッと勢いを増してきた4人組が11月2日から始まるZepp DiverCity公演を含む東名阪ワンマン・ツアーから会場限定でリリースする5thシングル。表題曲はタイトルどおり本格派のファンク・ナンバー。サビは彼ららしいパーティー調になるものの、これまでとはひと味違う大人っぽいクールな魅力をアピール。シティ・ポップにロックの疾走感を加えたカップリングの「夢見るEnergy」ともにグッと重心を下げた演奏からはバンドのパワー・アップが窺える。中でもスラップしながらうなるベースと重ためのドラムの活躍は目を見張るものがある。(山口 智男)

ギフト

BRADIO

ギフト

全国5都市を回ったワンマン・ツアーがすべて即日ソールド・アウトになったことが象徴しているように昨年、大きな飛躍を遂げた4人組が前作より7ヶ月ぶりにリリースした4枚目のシングル。表題曲「ギフト」は、ファンキーな彼らのもうひとつの持ち味であるバラード・ナンバー。ファンキーなシャウター、真行寺貴秋がソウルフルなバラディアーであることを改めて印象づける珠玉のナンバーに仕上がっている。親に対する感謝、愛情を、ファルセットを交えて歌い上げる真行寺の歌を、ピアノとストリングスが華麗に彩るアレンジも聴きどころ。カップリングの「Bring It On!」はエレピが跳ねるファンク・ナンバー。ジャズ・ファンク調になる間奏も含め、熱度満点の演奏が楽しめる。ライヴで盛り上がること間違いなし。(山口 智男)

HOTELエイリアン

BRADIO

HOTELエイリアン

東名阪を含む全国5都市を回ったワンマン・ツアーを成功させたBRADIO。彼らの快進撃がまだまだ止まらないことを印象づけるようにニュー・シングルをリリース。アニメ"Peeping Life TV シーズン1 ??"のオープニング・テーマとして書き下ろした表題曲はシンセを使ったイントロから何やら新しいと感じさせるスペーシーなロック・ナンバー。BRADIO節は健在ながら、それをこれまでのファンキーさとはちょっと違う形で表現しているところに1stフル・アルバム以降の成長が窺える。メロディアスなギターの音色も新鮮だ。カップリングの「Super Wonderful」も図太いギターのリフを始め、ロック色濃い演奏とディスコ・サウンドの融合に、新しいことに挑戦していこうという意欲が感じられ、なんとも頼もしい。(山口 智男)

POWER OF LIFE

BRADIO

POWER OF LIFE

アニメ"デス・パレード"のオープニング・テーマに使われた2ndシングル「Flyers」をスマッシュ・ヒットさせたBRADIOがついに1stフル・アルバムを完成させた。この1年、めきめきと頭角を現してきた勢いを反映させた、とても聴き応えある作品だ。R&Bのバックグラウンドを持つファンキーなロック・バンドという、らしさをポジティヴな魅力とともにスケール・アップした形でアピールしながら、ゲストによるラップをフィーチャーした陽気なダンス・ナンバーや、普段R&Bに馴染みのないリスナーにもアピールできるポップ・ナンバーなど、新境地と言える曲にもチャレンジ。今まさに飛躍しようとしているバンドの姿をダイナミックに捉えている。ここから始まるステップ・アップが楽しみだ。(山口 智男)

Flyers

BRADIO

Flyers

アフロヘアーの強烈なフロントマン、真行寺貴秋を擁する4人組 BRADIOが1stシングルより早3ヶ月、2ndシングル『Flyers』をリリース。ブラスと真行寺のシャウトで始まる表題曲は"なりたい自分へ"というコンセプトが詰まった楽曲。TVアニメ"デス・パレード"のオープニング・テーマにも起用されていることもあってか、この楽曲には"幕開け感"とも言うべきとてつもないエネルギーが込められ、バンドにとってもまさに"飛躍"の足がかりとなる楽曲となっている。"ようこそどうぞ はじめまして"のひと言から始まるTrack.2「感情リテラシー」も負けず劣らず、濃いファンキーなナンバー。今作を引っ提げ、初の東名阪ワンマン・ツアーも決定している彼らに2015年も注目だ。(山元 翔一)

オトナHIT PARADE / Step In Time

BRADIO

オトナHIT PARADE / Step In Time

即日ソールド・アウトになったツアー・ファイナルも含め、7月にリリースした2ndミニ・アルバム『Swipe Times』のリリース・ツアーを成功させた4人組、BRADIOが早くも両A面シングルをリリース。「オトナHIT PARADE」はツアーの勢いをそのまま反映させたファンキーなロック・ナンバー。バブル時代の日本が持っていた独特のエネルギーを懐古しながら、"オトナよ遊べ。コドモに戻れ"というメッセージとともに今の日本に活を入れる!「Step In Time」は女性を口説きおとすドキドキとワクワクを歌ったメロウなディスコ・ナンバー。シックに迫りながら、終盤、"脳内は高校生"なんてフレーズが飛び出すところが彼ら(いや、ヴォーカルの真行寺貴秋?)らしい。そこに愛着が湧くというファンもきっと多いはずだ。(山口 智男)

Swipe Times

BRADIO

Swipe Times

元々、メロディック・パンク・シーンで活動していたミュージシャンたちによる新たな挑戦がソウルフルかつファンキーなロック・サウンドに結実!"日常に彩りを加えるエンターテインメント"というコンセプトを持つ2010年結成の4人組、BRADIOがリリースする2ndミニ・アルバム。日本語の歌をしっかりと聴かせる一方で、ディスコ・サウンド、UKソウル、AORの影響も巧みに取り入れながら、それをエネルギッシュなバンド・サウンドとして聴かせることができるのが彼らの大きな魅力と言えそうだ。熱唱とファルセットを使い分ける個性の強いヴォーカルが連想させるキャラクターも含め、ライヴを観にいきたいと思わせる作品になっている。FALL OUT BOYやTHE BAWDIESのファンにも薦めてみたい。(山口 智男)