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DISC REVIEW

Japanese

I WAS JAPANESE KINKS

THE BOHEMIANS

『I WAS JAPANESE KINKS』

Release Date : 2010-05-12
Label : SPACE SHOWER MUSIC

どぎついアイメイク、カラフルで奇抜だがどこかモダンなファッション、まるでキッチュなグラム・ロックのようなルックスのアーティスト写真がやけに印象的だったのだが、良い意味で、全てがそのビジュアル通りであった。軽快なブリティッシュ・ビートに胸をきゅんとさせるスウィートなメロディ。どことなく懐古的な臭いを漂わせるのはリズム&ブルースのこぶしも効いているからだろうか。舌ったらずで、けだるく、時に甘えたようにも聴こえるボーカルは、曲に“パンチラ”的なポップでキュートな色気を与えている。楽曲のみで、アートワーク的な部分も堪能したような印象を受けたのは、詳細なアーティスト情報もまだない彼らだが、既に徹底した独自の美学を持っているからだろう。バンドの個性と主張をたっぷりと詰め込んだ、まさにファーストアルバムにふさわしい作品。(島根 希実)


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BUM

今年1月、the pillowsの山中さわおが主宰するDELICIOUS LABELに加わった現代のグラム・ロック5人組が山中のプロデュースの下、完成させた4枚目のアルバム。60年代のブリティッシュ・ロックをただ再現するだけでは飽き足 らず、絶妙なデジャブ感とともにヒネリを加えたロックンロールが彼らの持ち味。その人を食ったようなセンスは好き嫌いが分かれそうだが、それこそがロックンロールが持つ諧謔と表裏一体のクリシティシズム。その点、ややクールすぎるきらいはあるものの、アーリー・ジャズ調のTrack.6「shyboy」、ピアノが転がるロックンロールのTrack.11「SUPER THUNDER ELEGANT SECRET BIG MACHINE」といった若干異色とも言える曲が流れにいい感じでデコボコを作っている。(山口 智男)


憧れられたい

さすがはメジャー・デビュー作! 全てがスケール・アップしている。まず、タイトルからして素晴らしい。“ロックン・ロールはアイドルから始まる”、“スターになる前に、アイドルになりたい。”という心意のもと冠されたこの言葉は、ギラギラとした成功願望すらもセンセーショナルなキャッチ・フレーズとして作用させている。思えば、THE BOHEMIANSというバンドはインディーズ時代から、“ロック・バンド”という要素を、アイドル的にアイコン化して表現することに長けていた。そして、本作は、メジャー・デビューというステップすらも一つのコマーシャルとして、作品のスケール・アップの一端を担う要素として取り込んでしまったわけだ。インディーズという地下を飛び出し、更にモダンに、セクシーに。高揚感の嵐が吹き荒れる!(島根 希実)


I WAS JAPANESE KINKS

どぎついアイメイク、カラフルで奇抜だがどこかモダンなファッション、まるでキッチュなグラム・ロックのようなルックスのアーティスト写真がやけに印象的だったのだが、良い意味で、全てがそのビジュアル通りであった。軽快なブリティッシュ・ビートに胸をきゅんとさせるスウィートなメロディ。どことなく懐古的な臭いを漂わせるのはリズム&ブルースのこぶしも効いているからだろうか。舌ったらずで、けだるく、時に甘えたようにも聴こえるボーカルは、曲に“パンチラ”的なポップでキュートな色気を与えている。楽曲のみで、アートワーク的な部分も堪能したような印象を受けたのは、詳細なアーティスト情報もまだない彼らだが、既に徹底した独自の美学を持っているからだろう。バンドの個性と主張をたっぷりと詰め込んだ、まさにファーストアルバムにふさわしい作品。(島根 希実)