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DISC REVIEW

B

FUNK FIRE

BRADIO

FUNK FIRE

先行曲「生存フラグのサタデーナイト」のキラーチューンぶりとラテン風味の「On Fire」、堂々掲げたタイトル"FUNK FIRE"からしていた期待を裏切らない、熱く腰から躍らせる作品に快哉を叫びたい。彼等と言えばのブラス+バンド・サウンドで無敵のポジティヴさをくれるアゲアゲのファンクだけでなく、日差しのもと浜辺で夏を楽しむ景色が浮かぶ、爽やかでトロピカルなナンバー、キュンとするポップ・ソング、大人で洒脱でロマンチックなミドル・チューン、女性コーラスを交えた懐かしいシンセ・ファンクに、久保田利伸「Missing」を彷彿するストレートなバラード(!)まで。さらに別のキャラクターが憑依したかのような真行寺貴秋の歌声が聴ける曲も。どれもライヴで聴きたくて仕方ない!(稲垣 遥)

ファンファーレ

BRADIO

ファンファーレ

BRADIOが、TVアニメ"自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う"OPテーマ「ファンファーレ」を表題に据えた新シングルをリリース。自然と身体が動いてしまうファンクネス溢れる表題曲は、ホーン・セクションと軽快なカッティング・ギター、コーラスで彩られた"これぞBRADIO"な1曲に。またc/wには5月にSHIBUYA CLUB QUATTROにて行われた[DANCEHALL MAGIC Celebration Party "TOKYO"]よりライヴ音源3曲を収録。"どうせ倒れるなら後ろより前向きに 僕らの行く道がファンファーレな"(「ファンファーレ」)――華やかなサウンドと自身を鼓舞する歌詞、レーベル移籍後第1弾シングルに相応しいポジティヴィティが詰まっている。(山田 いつき)

THE VOLCANOES - EP

BRADIO

THE VOLCANOES - EP

配信リリース済みの4曲に新曲2曲を加えたEP。コード進行がおしゃれなR&Bナンバー「瞬き羽ばたき、故に繋がり」、サザンオールスターズやTUBEを彷彿とさせる「夏のエンジェル」など曲調は幅広く、ファンクにあえて照準を絞った前作とは違う方向性であることが窺える。「THE VOLCANOES」にて、従来意欲的に取り込んできた横揺れのダンス・ミュージックではなく、EDMマナーにのっとった縦ノリのアプローチをしているのも象徴的。ブラス入りファンク「Frisbee」、トロフィーを女性のシルエットに見立てた「トロフィー」といった、バンドの得意技が発揮されている曲も音像は新しい。ラストは酒井亮輔(Ba)作詞曲「Yours」で全体を軽やかにまとめる。(蜂須賀 ちなみ)

Joyful Style

BRADIO

Joyful Style

抜き身のBRADIOが堪能できるメジャー2ndフル・アルバム。コロナ禍の中、結成10周年という節目を迎えたせいか、今一度、自分たちを見つめ直したうえでBRADIOのなんたるかを問い掛ける意欲が、全10曲に横溢。楽曲の方向性を広げずに、あえてファンクに絞ったことで、その中で変化をつけるメンバーそれぞれのチャレンジが聴きどころに。トラップからロックまで、あるいはラップからバラードまで、様々なエッセンスを用いたそのチャレンジは、彼らなりにファンクの可能性を広げようとしているようにも感じられる。そして、メッセージはよりストレートに、よりポジティヴに。昨年思うようにファンと会えなかった寂しさ、悔しさを糧に自分たちはファンにとってどんな存在でありたいのか、改めてその思いを歌い上げている。(山口 智男)

O・TE・A・GE・DA!

BRADIO

O・TE・A・GE・DA!

5ヶ月かけて、47都道府県を回る"IVVII Funky Tour"をスタートさせたBRADIOが、3rdシングルをリリース。表題曲「O・TE・A・GE・DA!」は、重心の低い演奏からバンドの自信が窺える本格ファンク・ナンバーだ。そこから一転、「バクテリアch.」は、アップテンポのファンク・ロック。演奏はもちろん、歌詞に込めたメッセージも熱い。さらに一転、「帰り道のBlues」は、ハイトーンの美しい歌声が映えるバラード。それぞれに異なる魅力を持った3曲が、ファンキーのひと言だけには収まりきらないBRADIOの魅力を多面的に印象づける。そこに昨年11月22日開催のNHKホール公演から、彼らの代表曲と言える7曲のライヴ音源も加わり、聴き応え満点のシングルに!(山口 智男)

YES

BRADIO

YES

インディーから通算3作目、メジャーでは初となるフル・アルバム。バンドのバックボーンがR&B/ファンクであることに変わりはないものの、基本編成にないパーカッション、ホーン、キーボードを大胆に使いながら、R&B/ファンクのマナーに縛られない自由な曲作りに挑戦。メジャー移籍後にリリースしたシングル2作のディスコ路線を予想していたリスナーは度肝を抜かれるはず。夏に相応しいラテン・サーフ・ロックの「Boom! Boom! ヘブン」をはじめ、やりたい放題やりながら、その一方では本格派のファンク・ナンバーの「Funky Kitchen」、アダルト・オリエンテッドなピアノ・ナンバー「Sparkling Night」がグッと作品全体を引き締めている。挑戦のひとつだったというアカペラを含むコーラス・ワークも大きな聴きどころだ。(山口 智男)

きらめきDancin'

BRADIO

きらめきDancin'

快進撃を続けるBRADIOが『LA PA PARADISE』以来、半年ぶりにリリースするメジャー第2弾シングル。"BRADIO史上最高にエキサイティングなパーティー・チューン!"と謳う表題曲は、パーカッション、ホーンを加えたラテン・テイストがパーティー気分を盛り上げる。真行寺貴秋(Vo)のファルセットも絶好調。"ウーハッ!"という気合の入った掛け声もキャッチーだ。カップリングの「Once Again」はアーバンなソウル・ナンバー。ストリングスとピアノも加え、アダルト・オリエンテッドに仕上げながらも、芯ではしっかりとバンド・サウンドが鳴っているところはやはりBRADIOならでは。サビでぐっと熱を上げる演奏と、曲調とは裏腹に夢を追い続ける気持ちを歌った熱い歌詞も聴きどころだ。(山口 智男)

LA PA PARADISE

BRADIO

LA PA PARADISE

インディーズながら中野サンプラザでのワンマン・ライヴを成功させ、いま最も注目を集めるファンク・バンド BRADIOのメジャー・デビュー・シングル。プロデューサーにサザンオールスターズやウルフルズらを手掛ける藤井丈司を迎えて完成させた「LA PA PARADISE」は、EARTH, WIND & FIREの影響をはっきりと感じさせる、最高にハッピーなパーティ・チューンだ。華やかなホーン・セクションと真行寺貴秋(Vo)のファルセット・ボイス、どこを切ってもBRADIOと言えるメジャー・デビューに相応しい1曲だ。カップリングにはキレ味のいいリズムに乗せて、アミーゴな脳内をコミカルに描く「Baddest」を収録。恋の戦略を"ご利用は計画的に"なんていう歌詞で表現する遊び心も最高。(秦 理絵)

FREEDOM

BRADIO

FREEDOM

前作『POWER OF LIFE』発表後、恵比寿LIQUIDROOMおよびZepp DiverCity TOKYO公演を成功させたことが物語るようにステップアップを続けている4人組が、約1年半ぶりにリリースする2ndフル・アルバム。バンドの世界観をぐっと広げた前作ももちろん良かったが、その広がりを踏まえたうえで、ソウル・ミュージックやファンクを演奏するロック・バンドの魅力をぎゅっと凝縮したこちらの方が個人的には好きだ。メンバーたちは何も考えずにいい曲をがむしゃらに作ったそうだが、無意識のうちに自分たちは今後、どんなふうに活動していきたいか、どんなバンドになりたいか考えていたんじゃないか。浮かれたところはこれっぽっちもない。音楽に取り組むその真摯な思いがこれまで以上に図太い演奏に表れている。(山口 智男)

Back To The Funk

BRADIO

Back To The Funk

今年の6月から7月にかけて全国7都市を回ったワンマン・ツアーが全公演ソールド・アウトになったことに顕著なようにデビュー以来、着実に続けてきた前進がグッと勢いを増してきた4人組が11月2日から始まるZepp DiverCity公演を含む東名阪ワンマン・ツアーから会場限定でリリースする5thシングル。表題曲はタイトルどおり本格派のファンク・ナンバー。サビは彼ららしいパーティー調になるものの、これまでとはひと味違う大人っぽいクールな魅力をアピール。シティ・ポップにロックの疾走感を加えたカップリングの「夢見るEnergy」ともにグッと重心を下げた演奏からはバンドのパワー・アップが窺える。中でもスラップしながらうなるベースと重ためのドラムの活躍は目を見張るものがある。(山口 智男)

ギフト

BRADIO

ギフト

全国5都市を回ったワンマン・ツアーがすべて即日ソールド・アウトになったことが象徴しているように昨年、大きな飛躍を遂げた4人組が前作より7ヶ月ぶりにリリースした4枚目のシングル。表題曲「ギフト」は、ファンキーな彼らのもうひとつの持ち味であるバラード・ナンバー。ファンキーなシャウター、真行寺貴秋がソウルフルなバラディアーであることを改めて印象づける珠玉のナンバーに仕上がっている。親に対する感謝、愛情を、ファルセットを交えて歌い上げる真行寺の歌を、ピアノとストリングスが華麗に彩るアレンジも聴きどころ。カップリングの「Bring It On!」はエレピが跳ねるファンク・ナンバー。ジャズ・ファンク調になる間奏も含め、熱度満点の演奏が楽しめる。ライヴで盛り上がること間違いなし。(山口 智男)

HOTELエイリアン

BRADIO

HOTELエイリアン

東名阪を含む全国5都市を回ったワンマン・ツアーを成功させたBRADIO。彼らの快進撃がまだまだ止まらないことを印象づけるようにニュー・シングルをリリース。アニメ"Peeping Life TV シーズン1 ??"のオープニング・テーマとして書き下ろした表題曲はシンセを使ったイントロから何やら新しいと感じさせるスペーシーなロック・ナンバー。BRADIO節は健在ながら、それをこれまでのファンキーさとはちょっと違う形で表現しているところに1stフル・アルバム以降の成長が窺える。メロディアスなギターの音色も新鮮だ。カップリングの「Super Wonderful」も図太いギターのリフを始め、ロック色濃い演奏とディスコ・サウンドの融合に、新しいことに挑戦していこうという意欲が感じられ、なんとも頼もしい。(山口 智男)

POWER OF LIFE

BRADIO

POWER OF LIFE

アニメ"デス・パレード"のオープニング・テーマに使われた2ndシングル「Flyers」をスマッシュ・ヒットさせたBRADIOがついに1stフル・アルバムを完成させた。この1年、めきめきと頭角を現してきた勢いを反映させた、とても聴き応えある作品だ。R&Bのバックグラウンドを持つファンキーなロック・バンドという、らしさをポジティヴな魅力とともにスケール・アップした形でアピールしながら、ゲストによるラップをフィーチャーした陽気なダンス・ナンバーや、普段R&Bに馴染みのないリスナーにもアピールできるポップ・ナンバーなど、新境地と言える曲にもチャレンジ。今まさに飛躍しようとしているバンドの姿をダイナミックに捉えている。ここから始まるステップ・アップが楽しみだ。(山口 智男)

Flyers

BRADIO

Flyers

アフロヘアーの強烈なフロントマン、真行寺貴秋を擁する4人組 BRADIOが1stシングルより早3ヶ月、2ndシングル『Flyers』をリリース。ブラスと真行寺のシャウトで始まる表題曲は"なりたい自分へ"というコンセプトが詰まった楽曲。TVアニメ"デス・パレード"のオープニング・テーマにも起用されていることもあってか、この楽曲には"幕開け感"とも言うべきとてつもないエネルギーが込められ、バンドにとってもまさに"飛躍"の足がかりとなる楽曲となっている。"ようこそどうぞ はじめまして"のひと言から始まるTrack.2「感情リテラシー」も負けず劣らず、濃いファンキーなナンバー。今作を引っ提げ、初の東名阪ワンマン・ツアーも決定している彼らに2015年も注目だ。(山元 翔一)

オトナHIT PARADE / Step In Time

BRADIO

オトナHIT PARADE / Step In Time

即日ソールド・アウトになったツアー・ファイナルも含め、7月にリリースした2ndミニ・アルバム『Swipe Times』のリリース・ツアーを成功させた4人組、BRADIOが早くも両A面シングルをリリース。「オトナHIT PARADE」はツアーの勢いをそのまま反映させたファンキーなロック・ナンバー。バブル時代の日本が持っていた独特のエネルギーを懐古しながら、"オトナよ遊べ。コドモに戻れ"というメッセージとともに今の日本に活を入れる!「Step In Time」は女性を口説きおとすドキドキとワクワクを歌ったメロウなディスコ・ナンバー。シックに迫りながら、終盤、"脳内は高校生"なんてフレーズが飛び出すところが彼ら(いや、ヴォーカルの真行寺貴秋?)らしい。そこに愛着が湧くというファンもきっと多いはずだ。(山口 智男)

Swipe Times

BRADIO

Swipe Times

元々、メロディック・パンク・シーンで活動していたミュージシャンたちによる新たな挑戦がソウルフルかつファンキーなロック・サウンドに結実!"日常に彩りを加えるエンターテインメント"というコンセプトを持つ2010年結成の4人組、BRADIOがリリースする2ndミニ・アルバム。日本語の歌をしっかりと聴かせる一方で、ディスコ・サウンド、UKソウル、AORの影響も巧みに取り入れながら、それをエネルギッシュなバンド・サウンドとして聴かせることができるのが彼らの大きな魅力と言えそうだ。熱唱とファルセットを使い分ける個性の強いヴォーカルが連想させるキャラクターも含め、ライヴを観にいきたいと思わせる作品になっている。FALL OUT BOYやTHE BAWDIESのファンにも薦めてみたい。(山口 智男)

brainchild's "sail to the coordinate SIX" Live at Nakano Sunplaza

brainchild’s

brainchild's "sail to the coordinate SIX" Live at Nakano Sunplaza

brainchild'sの6thアルバム・リリース後のホール・ツアーから中野サンプラザ公演をMC以外、コンプリート収録した映像作品。始まるや否やその音質の良さ、5人の楽器のバランスの良さにぶっ飛ばされる。現場でライヴも観たが、このバンドの生楽器で織りなすアンサンブルのすごみをクリアでダイナミックな音で再び視聴できることの喜びは格別だ。菊地英昭のギター・プレイやフライングV、レスポール、SGなどそれぞれのギターの個性を味わえるのはもちろん、すべての楽器の音の再現性はリアルではむしろ聴こえない。世界でも稀有なロック・バンド且つ常にアップデートされる音楽性に打たれる。特典映像として["ALIVE SERIES" 21-22 Limited 66]の東京、大阪、愛知公演より1曲ずつ収録。(石角 友香)

coordinate SIX

brainchild’s

coordinate SIX

菊地英昭(THE YELLOW MONKEY/Gt)がプロデュースするソロ・プロジェクト"brainchild's"。第7期のメンバーに前期のメンバーでもあったキーボードのMALを追加した5人体制で活動を行っている彼らが、現体制としては初となるアルバム『coordinate SIX』をリリース。本作には、サウンド/歌詞ともに新しい世界への強い推進力を感じさせる「Brave new world」をはじめ、骨太なロック・サウンドで攻める「Heaven come down」、思わず身体が揺れるダンサブルなナンバー「FIX ALL」など全10曲を収録。なお、完全生産限定盤Bは近年需要が高まるアナログ盤で発売される。バラエティ感満載の楽曲群をお好きな形態で堪能してほしい。(山田 いつき)

ジョージ・オーウェルの"1984"がSFに思えないほどヒドい世の中だが、渡會将士(Vo)の固い押韻と、一気にタフに転換する「Brave new world」で幕を開ける、コロナ禍以降の彼らのストーリーテリングの底力を見せる、第7期初アルバムが完成。腰の座ったブギーでありつつ、MALのゲーム・ミュージック風の鍵盤使い、菊地英昭(Gt/Vo)と渡會の掛け合いで展開するサビがアップデートされたサーカス空間のような「Big statue ver.2」など、彼らだからこそ可能なロック・オペラ感も。一方、これぞUK! なメロディを歌う菊地が作品全体のグルーヴを担う「WASTED」の力強さと優しさ。絡まったままの凧を擬人化した「Kite & Swallow」での詩情も染みる。稀有なロック・バンドの最新型。(石角 友香)

STAY ALIVE

brainchild’s

STAY ALIVE

THE YELLOW MONKEYのギタリスト EMMAこと菊地英昭のソロ・プロジェクト、brainchild'sの5枚目となるアルバムであり、バンド・メンバーに神田雄一朗(Ba)、渡會将士(Vo/Gt)、岩中英明(Dr)を迎えてからは初となるフル・アルバム。ひとりであることの自由度を生かして、バンド・サウンドの可能性を突き詰める菊地と、彼の想像をさらに超えてくる次元に各曲を連れて行くことができる、メンバーそれぞれの確かなスキルとセンスが噛み合っている。1960年代のロックンロール/R&Bや1970年代のグラム・ロックやパンク、1990年代以降のオルタナティヴ・ロックといった、ロックの歴史的文脈にあるプリミティヴで熱き衝動と、立体的で美しいサウンドスケープが見事に融合した力作だ。 (TAISHI IWAMI)

HUSTLER

brainchild’s

HUSTLER

ハード且つソリッドなロックとひと言に言っても、これを2016年の今、シンプルにかっこいい!と直感するフォルムに定着できるバンドは少ないのではないだろうか。グラマラスにソリッドに自由に弾く菊地のギターとタメを張る渡會のヴォーカルと、瞬時にロックに出会った14歳の気分を思い出させてくれるTrack.1「Phase 2」、擬音の使い方がブッ飛んでいて強烈なTrack.3「群衆」、黒尽くめでかっこつけたロック・バンドのある種の滑稽さを歌うブギー・ナンバーTrack.5「Rock band on the beach」、ラフで素なギター・サウンドと胸に迫るメロディにTHE YELLOW MONKEYとのリンクも感じるラストの「春という暴力」まで一気に聴かせる全7曲。粋(意気)と笑いのセンスも十二分に味わえる。(石角 友香)

Awake

Brandel

Awake

今年5月に4曲入りミニ・アルバム『WHERE THE SUN RISES』をリリースしたBrandelから、早くも新作が到着。ツアーを回る中で制作とレコーディングがなされた今作『Awake』は初セルフ・プロデュースということで、各々のパートが“今自分たちが出したい音”“ライヴ感”を追究して作られている。より膨らみを増すコーラス・ワークはライヴで体感したときに口ずさみたくなるだろうし、骨太でワイルドながらもリズムのフックが効いた艶のあるバンド・サウンドは音に身を任せたくなるだろう。特に注目したいのは切なく感動的なミディアム・ナンバー「Raining Tears」。言葉をひとつひとつ大切に歌うヴォーカルも印象的で、壮大なサウンドながらもバンドの人間性を近く感じられる1曲になっている。(沖 さやこ)

WHERE THE SUN RISES

Brandel

WHERE THE SUN RISES

配信限定で発表された「Sunrise」を含む今作は、新ヴォーカリスト・Taki加入後、初のCD形態リリース。“よりグローバルな展開を今後行っていく”“気持ちよく踊れる音楽”を目指し楽曲を制作しているとメンバーが語っている通り、4曲共通して楽器ひとつひとつに一筋縄ではいかないギミックが効いている。アコースティックな空気にリズムがスパイスを効かせる「Let Me Go」、静と動の鮮やかな展開で魅せる「Crazy Time」、ダイナミックで大仰なギター・ソロとベース・ラインがダイナミックな「Acceleration World」、煌びやかなギターが優しさと力強さを感じさせる「Sunrise」、新たなスタート・ラインに立った彼らの決意を感じられる全4曲だ。(沖 さやこ)

NEW WORLD

branoir

NEW WORLD

フランス語の"blanc"(白)と"noir"(黒)を組み合わせたというバンド名の通り、両極の存在を理解し、受け入れているからこそ、2色間のグラデーションを丁寧に描くことの大切さを彼らは知りえたのかもしれない。光を乱反射させるようなバンドのサウンドで鳴らされる全6曲はどれも最終的に希望を感じさせてくれるが、"君"(≒過去の自分)が"僕"を救う「Another rainbow」から4曲を経て、"僕"が"君"を救う「"WORLD"end」がラストを飾るという全体の流れが特に美しい。"常に過去の自分に笑いかけられる存在でありたい"というインタビュー内での雄一朗(Vo)の発言を具現化したかのような、自身初の全国流通盤となる1stミニ・アルバム。(蜂須賀 ちなみ)

JUST

Bray me

JUST

Bray meの2ndフル・アルバム『JUST』が到着。前作『DUH』から約2年ぶりとなる今作でもこたにの歌声に一切の衒いはなく、実直に言葉を紡いでいる。先だってリリースされ、すでにライヴでアンセムとなっているTrack.4「ボーダーライン」、Track.10「ARE YOU READY」をはじめ、足を止めてしまいそうなときに背中を押してくれるTrack.6「Carry on」、未来や世界を前に高らかに希望を響かせるTrack.11「ツバメ」、音楽好きなら誰もが覚えのある情景を切り取り信念を歌う"音楽賛歌"のTrack.13「PLAY」等、キャッチコピーの"さらなる高みへ。"に違わぬ珠玉の13曲が出揃った。キャリアを重ねても変わらないひたむきな姿は、次代のカリスマとしての風格を備え始めている。(矢島 康汰)

START

Bray me

START

Bray me、新章突入――昨年開催された[Bray me ONE MORE "DUH" TOUR]ツアー・ファイナルでの決意表明を経て放たれるニューEP。彼女たちの持ち味であるストレートなロック・サウンドを響かせるリード曲「ARE YOU READY」は、新章開幕に対する歓びと覚悟を感じさせ、今後バンドに欠かせないアンセムとなっていきそう。一方で、哀愁を纏ったエモーショナルなバラード「アイオライト」とのギャップも印象的。「エンドレスジャーニー」はライヴでのシンガロングが目に浮かぶ仕上がりで、開催を控えた東名阪QUATTROワンマン・ツアーでのパフォーマンスにも期待が高まる。さらに、ライヴ会場限定仕様となるEP『READY』の発売も決定しており、こちらも要チェックだ。(山田 いつき)

DUH

Bray me

DUH

4人組ガールズ・ロック・バンド、Bray meの1stフル・アルバム。昨年リリースのシングル「サイダー」や、ライヴ定番曲「エビデンスロード」、代表曲「魔法のように」といった、これまで大事に育ててきた名曲たちに新曲5曲を加えた、全14曲収録。強さとたくましさ、切なさと美しさを併せ持つこたに(Vo/Gt)の歌声と、パワフルでストレートなロック・サウンドが胸に迫る楽曲たち。"人間らしさを込めた音楽"を意味する"DUH"をタイトルに冠するように、嘘のないリアルなメッセージもロック・バンドとしての誇りを感じる。個人的にはバンドの最新型であり、現在のリアルを歌った「30's」や「SEEKER」、今作を締める「SING TO MYSELF」にグッときた。カッコいい!(フジジュン)

N.T.A.

THE BREAKAWAYS

N.T.A.

突如現れた正体不明の3人組ロック・バンドがミニ・アルバムをリリース。"NEO TOKYO Alternative"というコンセプトを掲げているということで、エレクトロやEDM系統のスタイリッシュな音楽を想像していたが、いざ聴いてみると初っ端からグランジ/ガレージ・ロック直系のサウンドが炸裂。シンプルで骨太、砂埃を巻き起こしながらドライヴしていく男臭いテンションに意表を突かれた。初音源ということで自らのテーマを明確に印象づけるためか、本編(Track.1~6)はある程度色が整っているが、ボーナス・トラックとして収録されている2曲はまた違ったテイストで聴き応えあり。現時点ではかなり謎めいたバンドだが、色物と判断する前にまずは聴いてみてほしい。(蜂須賀 ちなみ)

AVEANTIN

BREIMEN

AVEANTIN

ファンクやネオ・ソウルがベーシックにある現行のバンドの中でも、卓越したプレイにケレン味と遊び心をたっぷり充填しているのがBREIMENならではの個性だろう。現体制4作目且つメジャー1stアルバムとなる今作は、ビートや構成がよりキャッチーになった印象だ。怒濤の早口ヴォーカル、精緻に刻まれるビートやアレンジのクレイジーさに舌を巻く「乱痴気」、ここからバンドがどんな方向性で進んでいくのかが窺える自己紹介的なニュアンスのあるリード曲「ブレイクスルー」、AORフレーバーと日本の家庭に風景や記憶が交錯する「眼差し」、ODD Foot WorksのPecori(Rap)がラップ・パートに参加していることでむしろBREIMENのスタンスが明快になる「T・P・P feat.Pecori」など日常の勢いと彩度を上げてくれそうな全11曲。(石角 友香)

SKIN

BREMEN

SKIN

80kidzなどが所属していることでおなじみのレーベル・KSRに移籍後初となるBREMENのアルバムがリリース。テクノ/エレクトロを根底とした緻密なサウンドに、ヴォーカル・エリーの爽快感あふれるクリアな歌声が溶け込んで独自の世界を作り上げている。今作は鎮座DOPENESSが所属するユニットKOCHITOLA HAGURETIC EMCEE'Sという個性派ラッパーたちとの異色のコラボ曲も収録さており、アコギやハンドクラップなど……BREMENのイメージを覆すようなアプローチで心地よいミュージックを生み出している。洗練された楽曲たちは、都会の夜を彩るBGM という感じ。個人的には南米音楽や、情熱的なスペインの要素を感じるアルバムだった。このアルバムを筆頭に2011年のクラブ/ダンスシーンはますます盛り上がりをみせそう。(花塚 寿美礼)

War Room Stories

BRETON

War Room Stories

ポスト・ダブステップの延長上でFOALSやFRIENDLY FIRESらに共鳴するダンサブルなインディー・ロックを奏で、一躍、UKアンダーグラウンド・シーンの最前線に躍り出た5人組、BRETON。その彼らが世界中から注目を集めるきっかけになった前作『Other People's Problems』から2年、2作目のアルバムをリリース。不穏な響きを湛えた前作のダークかつアンビエントな路線を受け継ぎながらも、冒頭を飾るエレポップなファンク・ナンバーの「Envy」以下、よりオープン・マインドにポップな歌を追求。巧妙なサウンド・プロダクションのおもしろさとともに、より幅広いリスナーにアピールできる作品に。メランコリックなバラードからディスコに変化するドラマチックなTrack.9「Brothers」はライヴで大歓迎されそうだ。(山口 智男)

Other People's Problems

BRETON

Other People's Problems

Fromロンドン、2010年結成の4人組!クラブ・カルチャー、ロック培養のパッション、デジタルなエッセンス、強靭なグルーヴを耳にすぐ馴染むアレンジで固めたような、聴き応え満載な1枚だ。ヒップホップの影響が色濃いトラックに不穏で太いデジタル・サウンドが絡まり、言葉を吐いていくようなヴォーカルも攻撃性が高い。THE TEMPER TRAP等のビデオ・デザインに携わっていたメンバーで構成されていることもあって曲はストーリー性を持った起伏に富み、「Edward」の徐々にバーストしていく展開には拳を握った(モノクロで描かれるMVもかっこいい!)。ストリングスやピアノも絶妙に絡めた全方位型アレンジで聴かせる、Other PeopleどころじゃないAll Of The Peopleにヤバい一枚。(矢島 大地)

Black Rainbows

BRETT ANDERSON

Black Rainbows

英バンドSUEDEのヴォーカル、Brett Andersonがソロ・アルバム第4作『Black Rainbows』をリリースした。SUMMER SONIC 2011での圧巻のパフォーマンスが記憶に新しい彼。アコースティックな前作から一転、ロック・サウンドの中で耽美的な世界が広がり、新たな表情を見せてくれる。“矛盾”や“二元性”をイメージしたというタイトル通り、ノイジーなギターと落ち着いたヴォーカルが丸みのある広がりを持って響き、奇妙な躍動感を生んだ。楽曲の完成度は予想通り高く、アダルトなサウンドが心地良い。ただ、まとまりが良くなりすぎてしまったのか、Brettの歌う“熱情”の昂りが薄れてしまっている点がひとつ惜しいところではある。しかし、衝動の中に身を置くだけが音の魅力ではない。その根底に息づく、燃え盛るような思いを、丹念に辿ることで見える美しさもあるのだ。(山田 美央)

orbit

Brian the Sun

orbit

昨年11月にシングル・リリースされた「パラダイムシフト」を含む5曲入りミニ・アルバム。引き続きプロデューサーに江口 亮を迎え、元来バンドが持ち合わせているポップ・センスとオルタナの成分をより効果的に響かせるサウンドメイクが実現した。フラットなバンド・アンサンブル、甘みのあるラヴ・ソング、軽快なロック・ナンバーなど5曲それぞれで異なるアプローチを見せつつ、それぞれが昨年リリースした『MEME』の文脈にあることが窺える。中でも「スローダンサー」はバンドやソングライター 森 良太(Vo/Gt)の根源を落とし込んだ楽曲。歪んだギターと重厚なリズム隊が作り出すダウナーで浮遊感のある音像、儚げなヴォーカル、感傷性の高いメロディが三位一体となって滑らかに内省へと落ちていく様が美しい。(沖 さやこ)

パラダイムシフト

Brian the Sun

パラダイムシフト

5thシングルとなる本作はTVアニメ"真・中華一番!"ED主題歌。チャイニーズ感のあるイントロのギター・リフ、Aメロのファンク感を保ちつつ、シンコペーションのリズムで進む、サビで開放的になる展開はキャッチーだ。それでいて、バンド・サウンドの真骨頂を表現したアルバム『MEME』の延長線上にある、存在感の大きな音像が2019年の彼ららしい。c/wの「still fish」は、より自由に暴れている印象で、森 良太(Vo/Gt)と小川真司(Gt/Cho)の異なる個性のギターが堪能できる。なお、DVD付初回生産限定盤にはアメリカダラスでのライヴのドキュメント映像も付帯。ライヴの模様はもちろん積極的に海外のリスナーとコミュニケーションをとるシーンなど、短くも濃い内容だ。(石角 友香)

MEME

Brian the Sun

MEME

2018年下半期に制作された楽曲で構成されたメジャー3rdフル・アルバムは、インタビューで白山治輝(Ba/Cho)が"今4人がやってかっこいいと思った曲だけ入れた"と言っていたとおり、バンドの核心や美学が一音一音に反映された迷いのない作品となった。とはいえシンプルな原点回帰や初期衝動というものではなく、あるのは12年のキャリアを持ったバンドが真剣に自分たちの音楽を見つめ直すという意地と決意と覚悟。グランジ、オルタナ、インディー・ロックやポップ・ロック、ヒップホップ・テイストのロック・ナンバーなど、今の彼らでないと成し得ない多彩なバンド・サウンドに、楽器ひとつひとつの艶や力強さが躍動している。彼らの鋭利な情熱は本能的でありながら冷静で、息をのむほど美しい。(沖 さやこ)

Lonely Go!

Brian the Sun

Lonely Go!

1年ぶりのリリースは"BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS"のオープニング・テーマを表題にしたシングル。la la larksのメンバーでありプロデューサーとしても活躍する江口 亮と初タッグを組み制作されたTrack.1は、華やか且つエッジの効いたギターと迫力のあるドラミングが高らかに鳴り響くロック・ナンバー。少年漫画らしいヒーロー感のあるサウンドと、森 良太(Vo/Gt)の声に宿る寂寥感とそこはかとない色気の相性もいい。江口と制作したことでバンドが元来持ち合わせていた本質の威力を増幅させている。結成11年を迎えた彼らが新しい手法を手にしただけでなく、新たなスタンダードになることを予感させる楽曲。Brian the Sun、新章突入だ。(沖 さやこ)

the Sun

Brian the Sun

the Sun

『SUNNY SIDE UP』収録のタイアップ曲2曲と、シングル『カフネ』表題曲を含む、"ポップでオーバーグラウンドなもの"をテーマにお茶の間層を意識して制作されたメジャー2ndフル・アルバム。プレイヤー個々のカラーを出す音作りというよりは、ポップな楽曲を際立たせるアレンジやフレーズ作りに注力されている。これまではアート性の高かった歌詞も今作ではわかりやすく受け取りやすいものが多く、"夜"や"星"、"朝"といった単語が、"the Sun"という言葉を際立たせる。自分たちの音楽の世界に引きずり込む刺激性の強い音楽というよりは、聴き手の日常空間の背景として佇むようなサウンドスケープ。バリエーション豊かなものが多いなか、ここまでカラーが統一された作品も珍しい。(沖 さやこ)

カフネ

Brian the Sun

カフネ

表題曲はTVアニメ"3月のライオン"エンディング・テーマの書き下ろし。ナチュラル且つソフトなヴォーカルは胸の内に潜む心の声を体現するようでもあり、大切な人と静かに語り合うときのトーンのようでもある。伸びやかな音色に優雅でセンチメンタルなダブル・カルテットが加わることで、ひとりひとりの人間の身近な存在や空気感、素朴さが丁寧に描かれた楽曲になった。Track.2は表題曲と並行する歌詞世界を綴りながらも、サウンド的にはハイ・テンポで音の隙間もほぼないという真逆のアプローチ。勢いのあるドラムと全体の音をコントロールする手堅いベースの作るコントラストにより、透明感のあるギターが映える。強がりと切なさがない交ぜになったサウンドスケープは、このバンドの真骨頂だ。(沖 さやこ)

SUNNY SIDE UP

Brian the Sun

SUNNY SIDE UP

メジャー1stフル・アルバム『パトスとエートス』から半年弱でリリースされる5曲入りミニ・アルバム。リリースが夏というのもあり、内省的な前作とは逆ベクトルの、開放的な空気感や幸福感が似合うポップ・ソングが揃う。アート性が高かった歌詞も、今作では明快で間口も広い。前作や『シュレディンガーの猫』(2015年)で核を固めたからこそ、新しいスタートへと歩み出せたのだろう。従来どおり楽器そのものが持つ音を生かした録音方法はもちろん、シンプルでダイナミックなアプローチのTrack.3や、シミュレーターを使いギターでストリングスの音を鳴らすTrack.4など、プレイ面や音作りでのトライも多い。今後彼らの表現が広がりを見せることを予感させる、Brian the Sun第2章処女作。(沖 さやこ)

パトスとエートス

Brian the Sun

パトスとエートス

メジャー1stアルバムはバンドの核となるフロントマン 森 良太(Vo/Gt)の思考と感情を、ソングライティング面でもサウンド面でも丁寧に汲み出した作品だ。エッジーでひりついた楽曲、疾走するギター・ロック、ジャズ・テイストのピアノが小気味いい楽曲、スケール感のあるミディアム・テンポのロック・ナンバーなど、多彩な楽曲すべてにナチュラルな色気が滲み、すべてが感傷的に響く。それらを単なる内省的な音楽にさせないのは元来持つポップ・センスゆえだろうか。だがアルバムを締めくくる、ピアノを主体にした美しいバラードは、森の精神の奥深くまで沈んでいくようでもある。彼がここまでバンドと音楽を通し、自分自身と向き合ったのは初めてでは。気迫に満ちた音像には、音楽に魂を捧げる覚悟も感じる。(沖 さやこ)

Maybe

Brian the Sun

Maybe

今年6月にメジャー・デビューしたばかりのBrian the Sunが早くもメジャー2ndシングルをリリース。「Maybe」はTVアニメ"甘々と稲妻"のエンディング主題歌で、フロントマンでありソングライターの森良太の世界が全開の楽曲。アコギを基調にした穏やかで一抹の切なさを醸し出す曲調に、彼の五感が捕まえた感性をそのまま落とし込んだアートとも言うべき歌詞が重なる。彼が切り取った日常の一瞬は永遠を感じさせる半面、有限であることも受け入れているようだ。その美しい矛盾が実現できるのは音楽だからこそ。理屈を超えた感性の"海=彼らの音楽"に潜ってみてはいかがだろうか。"甘々と稲妻"のキーワードを用いた遊び心のある痛快なロック・ナンバーの「しゅがーでいず」とのコントラストもインパクト大。(沖 さやこ)

HEROES

Brian the Sun

HEROES

Brian the Sun待望のメジャー・デビュー作品は、TVアニメ"僕のヒーローアカデミア"のエンディング・テーマを表題にしたシングル。「HEROES」は彼らがこれまでに作ってきた楽曲と比べても非常にシンプル且つストレートで、軽やかな爽快感が瑞々しい。その音像は、生まれつきの無個性でありながらもヒーローを夢見る主人公・デクの姿とシンクロする。バンド自身も新たなフィールドへの第一歩。自分たちがこれからどんな気持ちを抱き、どんな道を進み、どんな花を咲かせるのか ――未来に向かってひた走る4人の誠実な決意が表れている。開花する寸前のつぼみを見ているような、これから何かが始まることを予感させる期待感の高いシングル。彼らはこの先もっと強力な必殺技を生み出すはずだ。(沖 さやこ)

シュレディンガーの猫

Brian the Sun

シュレディンガーの猫

今年の"スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR"出演をきっかけに、これまで以上に人気を上げているBrian the Sun、約1年ぶりのリリース作。初期曲と最新曲で構成された5曲入りミニ・アルバムだ。各プレイヤーの演奏と歌唱をほぼ補整せずに音源化させるという驚愕の録音方法ゆえに、それぞれの手癖や人間が鳴らすこそのうねりや歪み、残響や余韻がある。これが実現できたのも前作で楽曲の振れ幅を作り、各自が楽曲のためにスキル・アップを重ねたからだろう。UKテイストの燥的なマイナーなコード感から滲む、濃密な気魄と年齢を重ねたからこその色気。次のステップに向けて、元来ど真ん中に貫かれていた芯を、さらに強く太くした印象だ。心地いい緊張感と集中力から、全員の音楽への高揚と自信が感じられる。(沖 さやこ)

Brian the Sun

Brian the Sun

Brian the Sun

各楽器の情感溢れるアプローチやアンサンブルも、歌詞の描写の広がりも、ヴォーカルのふくよかさも、すべてが新しいステップへと格上げされている。フロントマンでありメイン・ソングライターである森 良太の歌をバンド一丸となり最上の状態で届けるために、4人は自身のプレイヤヴィリティを磨いた結果、Brian the Sun史上最も心地よいビートが生まれた。細部まで突き詰められた透明感のある音像は時にやわらかく、時に鋭く突き抜け、ダンス・ビートでなくとも踊れる軽やかなリズムもまた、音楽というものをシンプルに楽しむ心のピュアな部分へとはたらきかける。自分たちから生まれる歌に素直に向き合い、それを極上の状態で届けようとする、非常に風通しのいいアルバム。聴けば聴くほど味わい深い。(沖 さやこ)

彼女はゼロフィリア

Brian the Sun

彼女はゼロフィリア

閃光ライオット2008の準グランプリとしても知られるBrian the Sun。その後メンバー・チェンジを繰り返すも、折れることなく健やかに成長しているのは、オリジナル・メンバーの森 良太と白山治輝がひたむきに自分たちの音楽と向かい合い続けた証だろう。結果彼らは強い信頼を置いた現在の仲間を見つけ、着実に、より力強く邁進している。『彼女はゼロフィリア』はライヴハウスから派生した、愛にまつわる5つの物語によるコンセプト・アルバム。メジャー・キーとマイナー・キーの間を貫く、キャッチーで遊び心がありつつもほのかにひりついた空気と色気を感じさせるギター・ロックには、人生経験や感情がダイレクトに表れる。素直さとスパイスの絶妙な味わい。このバンド、間違いなくまだまだ大きくなる。(沖 さやこ)