Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

Mrs. GREEN APPLE

2017年09月号掲載

Mrs. GREEN APPLE

Mrs. GREEN APPLE

Official Site

メンバー:大森 元貴(Vo/Gt) 若井 滉斗(Gt) 髙野 清宗(Ba) 藤澤 涼架(Key) 山中 綾華(Dr)

インタビュアー:石角 友香

嫌なものは見たくない、好きなものや情報だけに囲まれて生きていたい――極端に言えば、そんな状況を作れる現代。でも、それで本当にいいの? そんな問題提起をグッとモダナイズされた強めのサウンドで表現したのが5thシングルのタイトル・チューン「WanteD! WanteD!」だ。同楽曲はドラマ"僕たちがやりました"のオープニング曲、そして2曲目の「On My MiND」はアニメ"ナナマル サンバツ"のオープニングというダブル・タイアップ。ファン以外の同世代に訴求しそうな今回のタイミングで、再びミセスがもともと持つひとつのタグ=メッセージ性が浮上してきた背景を、大森元貴を軸にメンバー全員にインタビュー。

-大森さんが結成4年のタイミングで、"自分にお疲れさん"という内容のツイートをしていて。どういう気持ちだったんですか?

大森:デビューして2年、結成して4年、自分たちでも自覚するぐらい爆速で駆け抜けてきたので。四六時中、バンドのことを考えてるのが当たり前で、それを楽しみにこの4年間は生活していたので、制作とか曲書きとしてじゃなくて、1回ちゃんと自分に"お疲れさん"って言ってあげた方がいいのかな? と思って、ああいうツイートに至ったんです。でも、改めていい爆速感だったなと思いましたね。

-そういう心境に大森さんがなる以前にもちろん、今回のシングルの曲はできていたと思いますが、すごくシンクロするというか。今回は問題提起してるじゃないですか? 登場時より全然タフなんだけど、もう1回そういうモードなのかな? っていう気はすごくしました。

大森:たしかにそうですね。まさにここ1年間歌ってた内容とはまったく違う――まぁ、自分たちとしては昔歌ってた内容とか、問題提起の仕方が以前やっていたことではあるから、"あぁ、久々にこういう曲書いたな"って感じだと思うんですけど、やっぱり『サママ・フェスティバル!』(2016年リリースの2ndシングル)以降から知ってくれてる人とかはわりとびっくりするようなシングルなのかなと思いますね。

-ドラマ"僕たちがやりました"も観ました。テンポ感や進行が独特なドラマですよね。

大森:たしかに。書き下ろすにあたって、原作も全部読ませていただいたんですけど、純粋にすごく面白い作品でした。ただ、自分がオープニングを手掛ける/手掛けないを置いといて、きっとこういう楽曲をこのタイミングで書いていたと思うので、すごくいいタイミングだったなと思って。

-「WanteD! WanteD!」は書きたいことの方が先にありましたか?

大森:ありましたね。変な意味じゃなく、自分の中で溜め込んでたものを放出する、放出口がタイアップだったり、ドラマのオープニングっていうものだったと思っていて。

-この歌詞は言わばセグメントされた、嫌なことは見なくていい世界のように思えるけれど、それはどうなの? ってことが描かれてますね。

大森:そうですね。すごく便利だと思うし、ツール的に自分がいいなと思ったものはすぐ手にできる世の中だとは思うし、自分が見たくないものはすぐに覆い隠すことができる世の中だと思うんです。だからいろんなことに手をつけやすくなったんだけど、あまりにも敏感だったり、内面のタフさが自分たちより若い世代はよっぽど薄まっちゃったのかなと。僕らの世代ですら当時感じてたものだったのに、もっともっとそういうふうになっちゃって、ちょっとまずいなと思ったので。まぁ、世代が同じ僕らだからこそ、嫌味のない伝わり方になればなと思って書きました。

-大森さんの世代よりさらにっていう印象はあるんですね。

大森:そうですね。Twitterとかを見てるとわかりやすいなと思ってるし。いろんな方がリプライをくれたりするけど、たぶん、めっちゃ不器用なのに器用に育つような環境が今はあると思ってて。若い子というか、自分たちと同じ世代はね。普通に文面を見てるだけでも、たまに"おっと"と思ったりはするよね? だから、自分たちは音で伝えることしかできない――できないっていうわけじゃないけど、音として伝えるのが術だと思ってるので、そういうエネルギーは日々溜まっていく感じです(笑)。

-良くも悪くも好きなアーティストやバンドには全幅の信頼を寄せがちだけど、"自分でも考えてみよう"っていうようなリプライとかはありますね。

大森:うん、でもやっぱり難しいですよね。話がちょっと大きくなっちゃうんですけど――ライヴをやってたりするとすごく思うんですけど、日本のライヴのあり方とか、ロック・バンドを聴くときのあり方とか、すごくテンプレート化してきたというか。手を上げるか、じっくり聴くかみたいな、そういうのも自由度がないなというか。みんなと同じことをして周りと合わせてるのが安心っていう、世代の話なのか、日本人の文化なのか、どっちもだと思うんだけど。自分で考えたりとか、自分でアクションを起こしたときに跳ね返ってくるものとか、あんまり実感なく受け入れてることが多いのかな? って、ライヴを観てて思うので、よっほどだと思うんですよね。だからそういうとこはなぁとちょっと思うし。そういうのも含めて今回のシングルみたいな形になってると思うんですけど、今まで"大丈夫だよ"とか、肯定するような言葉が続いてきたシングルの中で、"ほんとにそれでいいの?"って言うようなシングルだと思うし、言いたかったことってつまりそうだし。肯定はずっとし続けたいんですけど、別にいい子いい子するつもりで音楽を作ってるわけじゃないので。そういうふうに必然的に繋がってるなっていうのは曲を書き始めて思いましたね。"やっぱりこういうことを言いたいんだな、自分は"みたいな。

-しかも表現方法がどんどんアップデートされていってるから、以前と同じではないし。

大森:あー、嬉しいです。