Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

BiSH

 

BiSH

Member:セントチヒロ・チッチ ハシヤスメ・アツコ リンリン アユニ・D

Interviewer:沖 さやこ

-それだけBiSHに新しい挑戦が課せられているのは、BiSHが2017年でスキルなどがワンランク・アップしたからでしょうね。

チッチ:そうなのかな......。どちらかというと"ワンランク上がらないといけない"というタイミングだと思います。初めてBiSHのライヴを観る人が全国でかなり増えてきてるんです。だからこそワンランク上に行かないといけないし、どの会場でも完璧以上のものを見せられなきゃいけない。毎回が挑戦です。

アツコ:いままで(ステージの装飾として)持っていくのはバックドロップくらいだったんですけど、今回のツアーはどの会場にもトラックでセットを運んでいるんです。それは自分の中ですごく大きなことで。そういうのを見ると身が引き締まります。だからこそ上に行かないとな......という気持ちですね。常に危機感があります(笑)。

-(笑)普通なら浮つきそうな時期だけれども、だからこそストイックにワンランク上を目指す、と。

チッチ:初日のZepp Tokyoで、渡辺(淳之介/プロデューサー)さんからめちゃめちゃ怒られたんですよ。BiSHがいっぱいライヴをしてきたことによって、単にこなすようなライヴをしていたって。渡辺さんだけでなく、ライヴ制作の人やavexさんはそういうのをしっかり見て"今日のライヴはだめだった"と言ってくれるので、私たちも"こんなんじゃだめだ"と気づける。喝を入れてくれたからツアー2日目から気持ちが引き締まりました。

リンリン:こんなに楽しいのは初めてってくらい楽しいです。衣装がすごく好きで。あと、今回のツアーは最初からテンションを高く出さなきゃいけなくて。そのおかげでエンジンがかかるのが早い。元気になります。

チッチ:6人の視野が少しずつ広くなっているなと感じていて。自分だけのグループじゃない、自分だけのライヴじゃないというのがわかってきたから、咄嗟のアシストもできるようになりたいし、ひとりができないことがあったらみんなでカバーしたいし、違うところで埋めていきたい。それも新しい挑戦です。いままでのBiSHは個性を大事にしていたから、ダンスが苦手なメンバーもそれが個性になっていたけど、いまはできるだけレベルを揃えないといけないと思っています。

-それはなぜ?

チッチ:初めてBiSHを観に来る人たちの期待値がすごく高いんです。"ミュージックステーション"に出たときのBiSHを観てライヴに来てくれた人たちが"あれ? この子たちダンスばらばらじゃん"と思ったらもう来てくれないと思う。ライヴで好きになってもらえないと2回目はないから、動きが揃っていて一体感があって、さらに人生において欠かせない存在になれないといけないと思う。みんなで頑張っています。

-やっとの思いでチケットをゲットした人たちもたくさんいるだろうから、そういう意味でもライヴへの期待値は上がるかもしれませんね。

チッチ:うん。チケット取れなくて病んでる人もたくさんいるし、そういう人たちの気持ちが私もすごくわかるから......。1回1回のライヴを全力で挑まないとな、と思っています。

アユニ:本当にチッチの言ったとおりだと思います。初めて観に来てくれた人にも好きになってもらいたいから、BiSHのレベルを上げている最中です。

-そんななかリリースされたニュー・シングルの表題曲「PAiNT it BLACK」はTVアニメ"ブラッククローバー"のオープニング・テーマ。作品の世界観にもよく合ったロック・ナンバーだと思いました。タイアップが決まったときの心境は?

チッチ:めっちゃ嬉しかったです。高校時代、カラオケに行ったらアニソンしか歌わないくらいアニメがすごく好きで(笑)。特に歌ってたのは本当に好きなアニメの曲だったから、アニメのオープニングはずっとやってみたかったんです。その初めてが"ブラッククローバー"なんて......私の弟もびっくりしてました。ひとつ進んだなという気持ちが大きかったです。

アツコ:歌詞の世界観がすごく"ブラッククローバー"に当てはまるなと思って。仲間と一緒に悪いものを倒していく――BiSHの周りには悪いものはいないんですけど(笑)、仲間同士で協力するところとかはBiSHとも重なるし。楽曲好きな人もアニメを観て聴いてほしいし、アニメを観ている人にも楽曲のフル・サイズを聴いてもらいたい。そうしたらさらに楽しめる曲だと思うので。

アユニ:2番のAメロに"BiSH"という単語が入っていて。"ブラッククローバー"のストーリーと、BiSHのいままでのストーリーに重なる部分が結構あって。1番はアニメの世界観で、2番は私たち自身の物語のような......。だから歌うときに、曲の中に入り込めます。

-そうですね。BiSHと少年漫画の相性の良さを感じました。

チッチ:アユニの言うとおり、横浜アリーナのワンマン(5月22日に開催する[BiSH "TO THE END"])を控えている私たちだから、等身大で歌える歌詞かなと思って。BiSHはいままでいろんな困難に対して背伸びをして頑張ってきて、それに打ち勝ってきた。そういうところが"ブラッククローバー"のどんどん強くなっていくストーリーにも合うなと思いました。等身大で歌えるからこそ、ライヴでも気持ちを込めて歌えると思います。なんか......こういうの、いいですね(笑)。