Japanese
BiSH
2017年01月号掲載
Writer 沖 さやこ
BiSH初となるライヴ単独映像作品『Less Than SEX TOUR FiNAL "帝王切開"日比谷野外大音楽堂』。2016年6月4日の横浜Bay Hallを皮切りに全国23ヶ所24公演を回ったBiSH史上最長のツアー"Less Than SEX TOUR"のファイナル公演である2016年10月8日に行われた日比谷野外大音楽堂ライヴの模様を完全収録したものである。このツアー中に新メンバーとしてアユニ・Dが加入し、メジャー1stフル・アルバム『KiLLER BiSH』の制作とレコーディングも行われた。彼女たちにとっては戦いにも近い全国ツアーだったのではないだろうか。
彼女たちは激しいライヴ・パフォーマンスが取り沙汰されることが多いが、この映像作品を見ていて、何より魅力的なのはその"表情"なのではないか......? と思った。普段私は全体が見渡せて音のバランスもいい会場後方からライヴを見ることが多いのだが、彼女たちの映像作品を見ていて"こんなに表情豊かな女子たちなのか"と感じることが何度もあった。彼女たちのダンスはミュージカルのような振る舞いをした、ストーリーを描いたものも多い。例えば「ファーストキッチンライフ」は左手をまな板に、右手を包丁に見立ててカットするようなシーンがある。加えて歌詞やダンスのストーリーによって巧みに表情を変えていくのだ。こういう手法で楽曲の世界を広げるのも彼女たちの得意な部分で、その千変万化とも言える表情は遠目ではなかなか確認できないものだ。彼女たちの持っているマイクのメーカー名まで確認できてしまうほどの至近距離でそれを拝むことができるのは映像作品ならではでもある。
カメラはただただ彼女たちの顔を捉えるだけではない。ストーリー仕立ての振り付けである「ヒーローワナビー」はしっかりとダンスを映してダンスそのもののメッセージを明確に伝え、「DEADMAN」のようなパンク・ナンバーでは彼女たちに負けないくらい煽るように激しく揺れて彼女たちを捕まえる。観客の大歓声も相まって、あの日、あの会場で感じた声援をリアルに思い出した。
中でも「デパーチャーズ」はキュートな振り付けと眩しい笑顔に癒されるが、なぜこれほどまでに彼女たちの表情が胸を打つのだろうか? それは自然で、嘘がないからだ。自然な笑顔と自然な表情――それはステージに対して真剣に体当たりをしているからではないだろうか。曲とダンスに自分たちの気持ちを乗せているから、それがナチュラルに目や表情にも表れるのだろう。緊張した面持ちのアユニ・Dも場面場面で微かに笑顔を見せ、特に「スパーク」の花いちもんめ風ダンスのときの仲間たちとステージを楽しむ柔らかい表情は印象に残った。彼女は緊張なども相まってか序盤からものすごい汗で、最後までステージを全うできるか少し心配していたのだが、それを乗り越えられたのは間違いなく仲間の存在なのだと思う場面だった。
ハゲネタのコント風MCでもいたずら小僧みたいな笑顔のアイナ・ジ・エンドや顔芸かと思うほどの表情を見せるハシヤスメ・アツコに思わず顔がほころんだし、セントチヒロ・チッチはMCの言葉以上に彼女の笑顔がその日の充実を語っていた。目を引ん剝くリンリンの迫力はさすがで、モモコグミカンパニーのちょっと照れた表情やはにかんだ笑顔もどこまでも等身大である。彼女たちにBiSHへの加入動機について聞いたとき、"新しい自分を見つけたかった"と話していたが、いまの彼女たちにとってBiSHは自分らしくいられる場所なのかもしれない。真剣な表情も笑顔も、アンコールで感動して涙を流す表情も、すべてが煌いていたのはそういう理由な気がしてならなかった。
この記事が世に出るころには、2016年12月に声帯結節の手術を受けたアイナ・ジ・エンドも晴れて復帰を果たしていることだろう。2017年1月8日からスタートする全国6都市を巡る"BiSH NEVERMiND TOUR"では、彼女たちはどんな表情やダンスを見せて、どんな歌を聴かせてくれるのだろうか。
▼リリース情報
BiSH
Live DVD&Blu-ray
『Less Than SEX TOUR FiNAL "帝王切開" 日比谷野外大音楽堂』
2017.01.18 ON SALE
[avex trax]
Blu-ray+Single+豪華ツアー写真集(150P)+BOX+デジパック仕様
AVXD-92455/B/¥7,980(税別)
amazon
TOWER RECORDS
HMV
【通常盤】DVD
AVBD-92454/¥4,500(税別)
amazon
TOWER RECORDS
HMV
1. BiSH-星が瞬く夜に-
2. ファーストキッチンライフ
3. ヒーローワナビー
4. 本当本気
5. IDOL is SHiT
6. デパーチャーズ
7. DA DANCE!!
8. Dear...
9. DEADMAN
10. ぴらぴろ
11. Primitive
12. Is this call??
13. スパーク
14. Hey gate
15. TOUMIN SHOJO
16. サラバかな
17. MONSTERS
18. OTNK
19. beautifulさ
ENCORE
20. オーケストラ
21. ALL YOU NEED IS LOVE
[CD] ※初回生産限定盤のみ
1. ヒーローワナビー
2. MOON CHiLDREN
- 1
LIVE INFO
- 2025.10.09
-
キュウソネコカミ
Rei
OKAMOTO'S
終活クラブ
JON SPENCER
DOES
アイナ・ジ・エンド
感覚ピエロ
Hedigan's
Plastic Tree
羊文学
Kroi
- 2025.10.10
-
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
暴動クラブ × 大江慎也
Rei
SUPER BEAVER
ザ・シスターズハイ
KING BROTHERS
PEDRO
YOASOBI
moon drop
オレンジスパイニクラブ
OKAMOTO'S
the cabs
WHISPER OUT LOUD
FRONTIER BACKYARD
LEGO BIG MORL
JON SPENCER
NOMELON NOLEMON
a flood of circle
DOES
水曜日のカンパネラ
FOO FIGHTERS
キタニタツヤ
たかはしほのか(リーガルリリー)
ExWHYZ
MONOEYES
藤森元生(SAKANAMON)
大塚紗英
感覚ピエロ
ZAZEN BOYS×サニーデイ・サービス
East Of Eden
アーバンギャルド
JYOCHO
羊文学
小林私
THE SPELLBOUND
- 2025.10.11
-
終活クラブ
キュウソネコカミ
トンボコープ
Appare!
cinema staff
秋山黄色
YOASOBI
moon drop
コレサワ
OKAMOTO'S
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
KNOCK OUT MONKEY
INORAN
WtB
阿部真央
I Don't Like Mondays.
"京都音楽博覧会2025 in 梅小路公園"
KANA-BOON
ExWHYZ
FRONTIER BACKYARD
androp
カミナリグモ
brainchild's
フレデリック
envy × world's end girlfriend × bacho
"JUNE ROCK FESTIVAL 2025"
East Of Eden
Official髭男dism
藤沢アユミ
豆柴の大群
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.12
-
a flood of circle
キュウソネコカミ
SUPER BEAVER
WtB
キタニタツヤ
セックスマシーン!!
WESSION FESTIVAL 2025
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
INORAN
"京都音楽博覧会2025 in 梅小路公園"
Omoinotake
Bimi
ART-SCHOOL
Official髭男dism
eastern youth
なきごと
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.13
-
WtB
阿部真央
I Don't Like Mondays.
Awesome City Club
ExWHYZ
Appare!
The Biscats
brainchild's
Rei
OKAMOTO'S
秋山黄色
Age Factory
トンボコープ
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
"WESSION FESTIVAL 2025"
岡崎体育
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
シド
SCANDAL
cinema staff
Cody・Lee(李)
コレサワ
ネクライトーキー×ポップしなないで
リュックと添い寝ごはん
eastern youth
hockrockb
Omoinotake
Kroi
PIGGS
清 竜人25
Plastic Tree
ぜんぶ君のせいだ。
LiSA
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.14
-
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
ドミコ
THE ORAL CIGARETTES
Hump Back
Survive Said The Prophet × NEE
MONOEYES
ぜんぶ君のせいだ。
超☆社会的サンダル
go!go!vanillas
武瑠 × MAQIA
- 2025.10.15
-
ドミコ
LONGMAN
PEDRO
キュウソネコカミ
MONOEYES
打首獄門同好会
アカシック
HY × マカロニえんぴつ
ポルカドットスティングレイ
藤巻亮太
- 2025.10.16
-
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
YOASOBI
PEDRO
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
"Shimokitazawa SOUND CRUISING presents. サウクルラボ vol.1"
SCANDAL
SIX LOUNGE
brainchild's
- 2025.10.17
-
挫・人間
キュウソネコカミ
打首獄門同好会
アイナ・ジ・エンド
YOASOBI
a flood of circle
ズーカラデル
LONGMAN
chilldspot
otsumami feat.mikan
リュックと添い寝ごはん
コレサワ
神聖かまってちゃん
終活クラブ
NOMELON NOLEMON
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
フラワーカンパニーズ
SUPER BEAVER
東京スカパラダイスオーケストラ
BIGMAMA
Bimi
- 2025.10.18
-
TOKYOてふてふ
伊東歌詞太郎
挫・人間
シド
OKAMOTO'S
YONA YONA WEEKENDERS
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
アイナ・ジ・エンド
moon drop
RADWIMPS
キュウソネコカミ
ぜんぶ君のせいだ。
bokula.
the cabs
SWANKY DOGS
amazarashi
INORAN
WtB
osage
"LIVE AZUMA 2025"
カミナリグモ
Cody・Lee(李)
阿部真央
Newspeak
センチミリメンタル
東京スカパラダイスオーケストラ
Keishi Tanaka × 村松 拓
"ASAGIRI JAM'25"
ズーカラデル
I Don't Like Mondays.
Victoria(MÅNESKIN) ※振替公演
ロザリーナ
the paddles
神聖かまってちゃん
LACCO TOWER
星野源
- 2025.10.19
-
DYGL
リュックと添い寝ごはん
OKAMOTO'S
Age Factory
bokula.
ぜんぶ君のせいだ。
moon drop
コレサワ
TOKYOてふてふ
RADWIMPS
SIX LOUNGE
リリカル / みじんこらっく / とにもかくにも / ティプシーズ / 台所きっちん
SUPER BEAVER
Laura day romance
WtB
Omoinotake
"LIVE AZUMA 2025"
Cody・Lee(李)
ビレッジマンズストア
SPRISE
伊東歌詞太郎
浪漫革命
LUCKY TAPES
ハンブレッダーズ / KANA-BOON / キュウソネコカミ / マカロニえんぴつ ほか
ネクライトーキー×ポップしなないで
Keishi Tanaka × 村松 拓
ナナヲアカリ
"ASAGIRI JAM'25"
高岩 遼
Sou
森 翼
SCANDAL
パピプペポは難しい
osage
星野源
PIGGS
- 2025.10.20
-
打首獄門同好会
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
TOKYOてふてふ
TenTwenty
- 2025.10.21
-
The fin.
神聖かまってちゃん
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
- 2025.10.22
-
ザ・シスターズハイ
打首獄門同好会
キュウソネコカミ
ハク。× YONLAPA
ザ・ダービーズ
MONOEYES
挫・人間
VOI SQUARE CAT
kiki vivi lily
RELEASE INFO
- 2025.10.09
- 2025.10.10
- 2025.10.11
- 2025.10.12
- 2025.10.13
- 2025.10.14
- 2025.10.15
- 2025.10.17
- 2025.10.19
- 2025.10.22
- 2025.10.24
- 2025.10.26
- 2025.10.29
- 2025.10.30
- 2025.10.31
- 2025.11.05
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
OASIS
Skream! 2025年09月号