Japanese
BiSH
Member:セントチヒロ・チッチ ハシヤスメ・アツコ リンリン アユニ・D
Interviewer:沖 さやこ
-ふふふ。自分たちだけのストーリーではないのに、等身大で歌えるのは、仲間が増えるみたいで嬉しいですよね。メンバー全員の歌唱力の向上にも驚きました。
リンリン:シングル曲でメンバーの歌割りがコロコロ変わるのは珍しくて。いいなって思います。キーが高くて、ちょっと難しいですけど(笑)。
チッチ:全員が前回よりもちょっとでも成長できたからこそ、6人まんべんなく歌う見せ方ができるようになったな......というのが「PAiNT it BLACK」でかなり感じたことです。
-"黒"という色も、BiSHによく合ってるなと。
チッチ:私の中でBiSHのイメージは"黒"なんです。黒はなんでも黒く染めるから、BiSHが世界を味方にしてどんどん真っ黒に染めていく――"PAiNT it BLACK"という言葉にはそういうイメージを持っています。BiSHは初期のころ、Tシャツの色も黒にこだわっていて、渡辺さんが"フロアを黒で染めてやろうぜ"と言っていたのをすごく覚えていて......。"ブラッククローバー"だけでなく、そういうところとも掛けられてるのかなって。でも"黒く青く"という歌詞のとおり、黒さのなかに青さがあるのもBiSHらしいなと思います。完璧な真っ黒じゃないところというか。歌詞にはいろんな意味が散りばめられていると思います。受け取った人によっていろんな解釈が生まれるんじゃないかな。
アユニ:BiSHはメンバー・カラーを決めていないんですけど、ファンの方々が考えてくださった6色はあって。それがメンバーそれぞれの人間性にすごく合っているんです。その6色が混ざったら黒になると思う。だから黒=BiSHだと思うんです。
チッチ:......あの6色で黒になるのかな(笑)? 明るい色になりそうだけど(笑)。
アユニ:えっ! 色って混ぜていったら黒くなるって言いますよね......!
チッチ:(笑)それぞれカラーが違う個性を混ぜたものがBiSHになる、それが黒に言い換えられるってことだよね?
アユニ:はい! それです(笑)!
-(笑)歌詞には"黒く青く"や"赤く染めろ"という言葉もありますからね。ただの黒ではないところもBiSH流の"黒"であると。いまみなさんにとって、歌うこととはどういうことでしょう?
アツコ:歌詞の内容によって歌に入れる感情が変わってくると思うんです。曲によってそういうものが出せるようになってきました。それが聴いてくれる人に届けばいいなと思っています。
アユニ:BiSHは"楽器を持たないパンク・バンド"だから、表現の方法が踊りと歌なので、ひとりでも多くの人に届けばいいなと思って。踊りも歌も、感情を込めてやるものです。
-"届けたい"という気持ちが強いと。
アユニ:強いです。聴いてくれた人から"この曲の歌詞に助けてもらった"と言われることが多くて。だから気持ちを込めて届けたいし、そういう人がもっと増えてくれたらと思います。
-前回のインタビューでモモコ(モモコグミカンパニー)さんが"リンリンの歌詞は一番共感される"とおっしゃっていましたし、BiSHの等身大の歌詞は自分に重ね合わせられる人が多いんだろうなと思います。
リンリン:そんなに元気じゃない時期にライヴをしたとき、自分の作詞曲を歌って――そのときにめっちゃ元気が出て。初めて自分たちの曲に助けられた感じがして、いつも"BiSHの曲に元気を貰ってる"と言われる意味がわかって。なんか......自分たちが人に与えていることが、やっとわかった。
チッチ:私はライヴが一番自分を曝け出せる場所で、生きがいみたいなもので。リンリンがライヴを楽しいと言うのと同じように、私もライヴが大好きなんです。6人でライヴをすることがハッピーだし、ダークな部分も心地よかったりもする。その一瞬一瞬が観ている人たちにも強く焼きつく瞬間だと思う。ライヴはその場にいるすべての人たちによってできあがるものだから、そういうことができたライヴや歌は、生きているうえで絶対に欠かせないものですね。
-がむしゃらに体当たりしていたBiSHは、その懸命でひたむきな姿で人々を感動させていたけれど、いまは魅せる存在であり、聴く人の背中を押す存在になっていると思うんですよね。そういう意識はありますか?
チッチ:すごくあります。私も音楽にすごく助けられて、"めっちゃ死にたい"と思ったときに好きな音楽を聴いたら"明日も生きなきゃ"と思うことがあって。音楽は人の命を救うし、世界も変えると思っていて。たぶんきっとこの世にひとりでも、"BiSHの曲を聴いたから明日も生きよう"と思った人がいるんじゃないかなって。生の私たちを曝け出している曲が多いからこそ、毎回"伝われ!"と思ってライヴをしているし。背中を押せるように、少しでも明日生きる力をあげられたら――そういう気持ちはあります。
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