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INTERVIEW

Japanese

PAN × 寿司くん

2016年08月号掲載

PAN × 寿司くん

PAN:川さん(Vo) ゴッチ(Gt)
寿司くん("ヤバイTシャツ屋さん"こやま)
インタビュアー:岡本 貴之 Photo by 川村 隼也

-1枚のアルバムの中に、餃子の王将公認ソングとPS4"LET IT DIE"公式参加ソングが一緒に入っているということになりますね。

ゴッチ:そうです、まさに具の詰まった感じです。

寿司くん:上手い(笑)。

-その具の中身についてより詳しくお聞きしますけど(笑)、今回はワウ・ギターがフィーチャーされていますね。

川さん:そうなんですよ。ギターはそれが新しかったですね。

ゴッチ:22年目にして初めてワウを使いました。いざやってみると面白いのと難しいのと両方ありましたね。「ギョウザ食べチャイナ」とTrack.6「アフレダス生命」でも使っています。レコーディングしたところでお借りしたんですけど、これはツアーまでに買わないといけないなということで先日VOXのワウを買いました。ワウは踏み方ひとつにセンスが出ると思うし、まだまだ僕も模索中ですけど、ツアーが始まるころにはちゃんとワウ・マスターになっています。

-Track.6「アフレダス生命」は"新しいモノ作りたい 新しいワザ繰り出したい"という歌詞が印象的です。21年間、常に何か今までにないものを出したいという意識でやってきたのでしょうか。

川さん:そういう気持ちはあります。"あぁ、そんなこと誰もやってなかったな"ということを常にやりたいし、小さいことでもいいからそういうものは作りたいし、"こんなやり方あったのか"というアイディアがないかいつも考えますね。すでにあるものと同じことをやってもしょうがないと思うんですよ。もちろん、いろいろなものに影響されながらバンドやったり曲作ったりしているんですけど、そこに自分のオリジナルのニュアンスは入れたいんですよね。それがあれば"あ、PANやな"っていうものになると思うので、そこはありつつもそれ以外の部分をちょこちょこ変えています。前作のシングル(2015年リリースの『想像だけで素晴らしいんだ』)の1曲目は「想像だけで素晴らしいんだ」という曲で、そこから次の作品の1曲目が「ギョウザ食べチャイナ」という。"あぁ、こう来るの? でもこれもPANやな"って感じてくれると思うし、良い意味で裏切りたいという気持ちもあります。

ゴッチ:どっちもホンマのことやから。いろんな顔ができて、"でもPANやな"って最終的に落ち着けたら、それが僕らの望むところですね。

-寿司くんもクリエイター、バンドマンとして共感するところはあるんじゃないですか?

寿司くん:22年目でこれだけ面白いことをやっていこうってなるのが、すごいことだなって思うんですよね。バンドを組んだときの初期衝動があるときにしか出せないノリが22年目にして出せているというのがすごいなと思って。撮影しているときも、メンバーさん4人ともめちゃめちゃ仲良いし楽しそうやし、"22年目でこんなに楽しそうなことってある!?"って思いました(笑)。

ゴッチ:もうちょっと落ち着いてもええよな(笑)。

川さん:でも、10年前より、1周回ってそういう気持ちになっている感覚はあります。今ここに来たからこそ、"もっと大胆に行こうぜ"みたいな気持ちですね。ちょこちょこしててもしゃあないな、みたいな。だから今の方がバンドをやっていて楽しいですね。

-寿司くんの年齢だったころのご自分たちを思い出してみるといかがですか。

川さん:今何歳?

寿司くん:今、23歳です。

ゴッチ:23かぁ。

川さん:23歳のころ、もうね、むちゃくちゃでしたね僕ら。こんな対談なんて無理無理、絶対できへん(笑)。23歳のときに36、7歳の20年バンドやっている人と対談しろなんて言われたら何喋ろうってなりますし、監督なんてできるような人間じゃなかったですね。ホンマ、言うたらアホでしたね。むちゃくちゃですよ(笑)。

ゴッチ:ええ意味じゃなくて、普通にただのアホでした(笑)。

寿司くん:ははははは!

川さん:だから、23歳にしてバンドでライヴをやりつつこうやって映像も作るなんて、何なん!? って逆に思うところはありますね。

寿司くん:映像もバンドも"作品づくり"っていう同じ感覚でやっていて。いろいろ作りたいので、あんまりジャンルに捉われずにやりたいというのはありますね。

川さん:そうなんや? PANのことをずっと見ていて今回監督の話があって、会ったときに俺が逆の立場やったとしたら"うわっ! あの人や! ファンやったんですー!"とかなってしまいそうなところを、そういうのを一切出さずにやろうという考えになれるのが、23歳にしてすごいなと。

ゴッチ:そういう部分を全然出さなかったので、僕らのこと知っているとか好きだとかまったくわからなかったですから。ちゃんと"今日はお仕事で監督として来てるから"という。僕らが23歳のときはそんなふうに絶対できなかったです。

川さん:今でもできないですよ。

寿司くん:(笑)でもずっと嬉しいなって思ってました。今日もテンション上がってますよ。

川さん:(笑)でも嬉しいですよ、こうやって一緒に仕事ができて。この前もイベントでライヴを観させてもらって、ライヴはライヴで勢いあるなぁって思いました。そこはライバルですよ。対バンすることがあったら負けてられへんなって。刺激があるし、戦わないとダメじゃないですか? 今寿司くんはめっちゃ勢いあるから。