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INTERVIEW

Japanese

ラックライフ

2015年08月号掲載

ラックライフ

Member:PON (Vo/Gt)

Interviewer:吉羽 さおり

-ああ、なるほど(笑)。

バリバリ言ってるんですよね。"やみくもにただメロディを探すお仕事 したい訳じゃないと"とか(笑)。だから、セットなんですこの2曲は。先に「メイキング」の原型ができたんですよね。それができて、"ああ、そうか!"って思って、「変わらない空」ができた。この「メイキング」を書いてラクになったんですよね。

-自分の心がわかった?

そう。時間もないし、"どうやって曲って生み出すんやったっけな。わからんわからん、ムズイムズイ......"と思って、家のトイレでTwitterしていて。うおー!みたいな爆発ツイートをしたんです。そしたら、ファンの方からたくさん、"どうした?""いけるか?"みたいな言葉たくさんもらって。ああ、なんか、この人らと自分らが繋がる方法は、音楽を作り続ける以外にないんやと思ったら、すごくラクになって。ああそうか、そんならやってみよっかって感じでできたんです。

-まさにその瞬間を切り取ったような歌詞がありますね、"あなたの事をチラリと思いだす そしたらきゅんとぶわっと溢れてくる"ありますね。この"きゅんと、ぶわっと"っていう擬音がダイレクトでいい(笑)。

そう、きゅんとぶわっと出てきたんですよね(笑)。わかりやすーみたいな。

-この「メイキング」はファンクっぽい、ノリのいいサウンドにもなりました。

そうですね。気楽さをどう表現できんねやろ?みたいなことを悩みに悩んで。たどり着いたのが、肩の力がすっと抜ける感じみたいな。

-肩の力が抜けてと言いつつ、後半のヴォーカルはかなりコブシが効いてますよ(笑)。

これは歌ってるうちに(笑)。歌録りの前に歌詞を読み直して、"これはこういうことやから、こういう歌詞にしたんやな、俺は"って、改めて自己解析をやって噛み砕いてから歌録りに挑むんですけど。サビの、"諦めたら全部泡になって 儚く消えてしまうのかなんて"を見て、"せやなあ"って思って。音楽がなくなった生活を考えたらほんまにイヤやなと思うし。だからこそしんどくても、俺は曲を作らなきゃあかんみたいな気持ちにもなれる。行く先々で、ライヴでは約束をして帰ってくるじゃないですか。"また来るね"とか、"また聴きにきてや"とか。そういうちっちゃな約束のこととかいっぱい思い出してたら、その約束、破るわけにはいかへんわなって。ってことはもうやるしかないんや!って、盛り上がってグイグイいっちゃって(笑)。

-そして、コブシもまわると(笑)。その力強い歌があるからこそ、最後のフレーズの"僕がここで歌う理由を"っていう言葉も活きてきますからね。

そうですね。

-今回は特に2曲で意味のあるシングルになりましたね。

そうですね、タイアップとかもらって環境が変わろうとしている中で、変わらないものを打ち出すみたいな。それはたまたまなんですけど、それは良かったなと書いてみてから思いました。

-シングルは3作目ですが、現時点でこの先のことで何か見据えていること、考えていることっていうのはありますか。

うーん、特にないっすね(笑)。

-そこはマイペースだ。

そうです。バンド的なヴィジョンとか、ここはこうやってやっていくんだっていう道筋はもちろんありますけど。フロントマンとしては、まあいいかなみたいな。そのとき、そのとき思うことを歌にしていきたいと思っているし、それは目の前にいる人に自分が何を思って何を伝えるかっていうところで。大きなキャパシティに自分たちの音楽を広げていくのはもちろんで。その中で、自分がいかに生々しく音楽と触れ合っていられるか、というのはすごくありますね。変わるとか変わらんとか、ちょっとめんどくさいなって。

-ああ、うんうん。

"変わらない空"って曲書いているけど、そりゃ全部変わるよって。変わらないことはなんやろうなって思ったとき――そうか、一緒に変わっていくから変わらへんと思い合えているのかなって。同じものを同じ気持ちで共有し合うことが、変わらずにいれる秘訣かなって思ったんです。

-止まっているということじゃないんですね。

そう、そこにずっといるっていうのじゃなくて。変わり続けているけど、変わらない距離感でいれるっていうのが、変わらないということかなって思って。世の中とか街並みはどんどん変わっていきますけど。変わらないような関係性で、もちろん恋人も友達もメンバーも、お客さんとも、同じ空間を共有しながら一緒に"変わらんなあ、あのときから"とか、"あんなこと言ってたよな。でも今も全然変わらへんよな"みたいなのを、みんなで言い合いながらどんどん広がっていけたらなって思います。