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DISC REVIEW

A

伝説の夜を君と

a flood of circle

伝説の夜を君と

こんなにドラスティックで芯の太いロックンロールを今の時代に真っ向からやれるのは、a flood of circleくらいじゃないか。そんな感想が思わず第一に出るくらい、雄々しく意気盛んなアルバムだ。結成15周年のアニバーサリー・イヤーだった2021年。コロナ禍ではあったが、そのなかでリリースもライヴも最大限にし尽くしてきた年の最後に届けたオール新曲の本作は、ボロボロになりながら、キラキラを振りまきながら、危険な香りもぷんぷんさせながら転がり続けてきたAFOCらしさ全開。リード曲「北極星のメロディー」を筆頭に、自分たちの鳴らす音楽が最高だという自信に満ちたムードがこぼれ出しているのだ。「クレイジー・ギャンブラーズ」の一節"最後は俺らが爆笑だぜ"も、痺れるくらいかっこいい。(稲垣 遥)

2020

a flood of circle

2020

新型コロナの感染拡大による混沌とした社会に、"2020"と名付けたアルバムではあるが、コロナの影響を受けて作られたものではない。今作には、どんな時代であろうとも、社会や自分自身との戦いの中で、ファイティング・ポーズを崩さずに転がり続けてきたバンドのスタンスが地続きのまま表現されている。暗闇の中で、"それが一体なんだっつーんだよ?"と唾を吐く「2020 Blues」をはじめ、本能のままに牙を向けと鼓舞する「Beast Mode」といったバンドの真骨頂と言える熱い楽曲のほか、「天使の歌が聴こえる」といったローテンポの楽曲ではメロディの美しさも冴える全12曲。ラスト・ソング「火の鳥」に辿り着いたとき、暗闇の先に希望が見えた。強い生命力を宿したロックンロール・アルバム。(秦 理絵)

CENTER OF THE EARTH

a flood of circle

CENTER OF THE EARTH

バンドの体制が整った今だからこそ生まれた、4人の生身の人間によるロックンロールの肉体的サウンドとグルーヴを追求した、アオキテツ(Gt)正式加入後初めて制作されたフル・アルバム。バンドの歴史が走馬灯のように駆け巡るAFOC節が効きながらも、質感はひたすらにフレッシュ。歌詞もストレートでパンチのあるワードが多く、1分台のロカビリー調の楽曲やパンク・ナンバーなど、繊細さや一抹のセンチメンタリズムは失わずとも陽のエネルギーに溢れている。"ハイテンションソング"なんてタイトルでありながら楽曲はシリアスめで歌詞はシニカルであるなど、随所にバンドの遊び心も感じられるところも爽快。"俺たち元気でバンドやってるよ"という手紙のような、体温が通った作品が完成した。(沖 さやこ)

a flood of circle

a flood of circle

a flood of circle

サポート・ギタリストのアオキテツが正式加入、2度目のセルフ・タイトル作品、UNISON SQUARE GARDENのソングライター兼ベーシストである田淵智也プロデュース楽曲と渡邊一丘(Dr)作詞作曲による楽曲の収録、イギリス人エンジニア Xavier Stephensonとの3度目となるタッグ、デモ制作過程の変化など、盛り沢山のトピックからもバンドのクリエイティヴィティやポジティヴなモードが窺える。どの楽曲もスケールの大きなサウンドスケープで、自由度が高くフレッシュ。新しいスタートを切って飛び出した瞬間のような未完成感だけでなく、バンドの深いところにある核心も感じさせる、新生AFOCのプロローグとしては申し分のない濃厚な内容では。今後さらに加速し、強度を高めていくことを確信させる。(沖 さやこ)

LEO

佐々木亮介

LEO

a flood of circleの佐々木亮介(Vo/Gt)が、自身のルーツであるブルースやソウルを辿り初のソロ作品をリリース。ロックンロールやブルース発祥の地・メンフィスで本場の一流ミュージシャンとともに制作、レコーディング、マスタリングを行っている。サウンド・アプローチがバンドと異なるのはもちろんだが、驚いたのはメロディ・ライン。特にファルセットが取り入れられたTrack.2や、トーキング・ブルースが主体となったTrack.3はブラック・ミュージックというサウンドがもたらしたものでは。そこに英語だけでなく日本語も交ぜ込んで乗せるスマートな力技も心地いい。佐々木節の効いた名ミッド・ナンバーや、喋り言葉で思いの丈を弾き語りで叫ぶ曲など、どの楽曲も彼の熱源に触れるようだ。(沖 さやこ)

NEW TRIBE

a flood of circle

NEW TRIBE

オリジナル・フル・アルバムとしては約2年ぶり。ロンドンで出会った世界有数のエンジニアであるXavier Stephensonとタッグを組んだことで、バンドが元来持つ表情をさらに丁寧に紡いだ楽曲が揃った。音色ひとつひとつにオリジナリティがあることで楽曲の個性も際立っており、強さの中にある繊細さがひと際煌びやかである。これまで自分の決意を曲にしてきたソングライターの佐々木亮介(Vo/Gt)だが、今回はそれぞれの楽曲にメッセージを宛てた相手が存在しているとのこと。その結果、リスナーと手と手を取り合うような優しさがどの曲にも生まれた。そこに宿るのはこれまで様々な困難も乗り越えてきたバンドだからこその説得力。AFOCが情熱と愛を持って音楽と人に向き合っていることを改めて痛感した。(沖 さやこ)

Flyers Waltz

a flood of circle

Flyers Waltz

ロンドン・レコーディングの激ライヴ仕様ナンバー、軽やかなクリスマス・ソング、「オーロラソング」のクリスマス・アレンジ、山下達郎の「クリスマス・イブ」のカバーなどを含む豪華5曲入りシングルが、新イベント"A FLOOD OF CIRCUS 2016"開催日にリリース。表題曲はマイナー・コードが効いたロックンロール・チューンで、AFOCの既発曲では「Blood Red Shoes」などのカラーに近い。タイトルどおり随所でワルツを取り入れ、"空中ブランコ"、"フリーキーショー"など、イベントになぞらえた歌詞などのテーマ性も併せ持つ。哀愁と陰を燃やして転がすAFOCがお好きな方には"待ってました!"の楽曲では。5曲のバリエーション豊かなアプローチは、バンドの懐の広さを物語る。(沖 さやこ)

"THE BLUE"-AFOC 2006-2015-

a flood of circle

"THE BLUE"-AFOC 2006-2015-

結成10周年を記念したベスト・アルバム。何度かのメンバー・チェンジ、レーベル移籍など、フロントマンの佐々木亮介はこの10年間を"傷だらけの歴史"と言うが、彼らはどんなことがあろうとただただ誠実に自分たちのロックンロールと向かい合っていた。その歴史を走馬灯のように見せる17曲入りのDISC1は、彼らの代表曲を並べた文字通りのベスト・アルバム。どの曲も最終回のようなクライマックス感があり、改めてバンドの持つ力強さを思い知る。曲順もドラマティックだ。初回盤にはこれに2枚のディスクが追加。DISC2には新曲とレア音源が収録され、ライヴ定番曲「プシケ」も念願のスタジオ・レコーディング。DISC3には裏ベスト的な選曲+カバー曲を佐々木亮介の弾き語りで11曲収録されている。(沖 さやこ)

花

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ふと昔を振り返ってみると、よくあのときあの状況を耐えてたな、と自分自身に感心することがある。それと同時に、若くて幼い自分があれを乗り越えたというのに、今の自分は何をしているんだ?と、過去の自分から刺激を受けることも少なくない。『ベストライド』リリース以降、精力的なライヴ活動を行ってきたAFOCが、競演に強力なバンドを招いた東名阪ツーマン・ツアーを目前にリリースするシングル表題曲は、佐々木亮介(Vo/Gt)の自伝とも言える内容が綴られた、青さが燃え上がる楽曲。彼は駆け抜けてきた過去をすべて抱え、それに突き動かされながら、未来を切り開き続けている。今年29歳を迎える彼が歌うことで生まれる説得力。強い想いと飾らないストレートなサウンドが、聴き手の心に突き刺さり、種を植え花を咲かす。(沖 さやこ)

ベストライド

a flood of circle

ベストライド

この作品は始まりの鐘の音だ。ここまで彼らがまっすぐ歓喜の感情を、ここまで笑顔が溢れる音を、こちらに届けたことがあっただろうか。今年3月から新体制で動き出したAFOCが、僅か1ヶ月で作り上げたこの6曲は、バンドの現在のモードを如実に示している。転がり続ける彼らはしっかりと照準を定め、そのど真ん中目がけて走り出しているのだ。積み上げてきたものをすべて落とし込んだ集大成的アルバム『I'M FREE』、様々なアレンジに挑戦した冒険心溢れる『GOLDEN TIME』を経て、AFOCはその芯をさらに太く強固にソリッドしつつ、よりフラットに自由になっている。彼らがこれまで貫いてきたポリシーや掲げていた決意表明は、ここで未来を変えるパワーになった。AFOC、向かうところ敵なしである。(沖 さやこ)

GOLDEN TIME

a flood of circle

GOLDEN TIME

1年4ヶ月振り6枚目のアルバムは、新メンバーにDuran(Gt)を迎えて4人新体制で制作された記念すべき作品。2009年以降初めて正式にギタリストを迎え入れたという事実だけで、佐々木亮介(Vo/Gt)にとっていかに手が合う相手なのかということが理解できる。疾走感溢れるサウンドとルーズなコーラスがロック・バンドのカッコよさを最大限に表している「GO」、バンドの一体感がわかるグルーヴで迫る「スカイウォーカー」、全国47都道府県をすべて回った昨年のツアーの経験が色濃く落とし込まれたトーキング・ブルース「Black Eye Blues」を始め、尖った曲が多い中、ラスト「Party!!!」の多幸感がバンドのムードの良さを感じさせる。(岡本 貴之)

Dancing Zombiez

a flood of circle

Dancing Zombiez

どれだけの大言壮語も、馬鹿げた夢物語も、恥ずかしいくらいの繊細な告白も、すべて本音なのだからしょうがない。これが自分たちのブルースなのだから、これ以外に歌うことはない。ここ最近のAFOCからは、そんな清々しさと強さを感じる。このニュー・シングルも然り。彼ららしくアグレッシヴで、艶やかで、ちょっと切なく、しかし何よりも馬鹿馬鹿しさを忘れない(これが非常に大事)ロックンロール・チューン「Dancing Zombiez」を表題曲に置いた全4曲。ロック・クラシック「I Love Rock'n Roll」の日本語詞カヴァーや、ストリングスを取り入れたバラッド「月面のプール」など、本気で夢を見れば、本気で愛すれば、軽く現実なんて超えられることを証明するロックが満載。 (天野 史彬)

FUCK FOREVER

a flood of circle

FUCK FOREVER

現体制になって2作目、そしてレコード会社を移籍しての第1弾。ロックンロール=愛することかつ生きることを宣誓した前作『LOVE IS LIKEA ROCK'N'ROLL』と地続きだが、さらにお先真っ暗な現実とタフに、時に冷静に対峙するかのように、削ぎ落とした音像やアレンジが新鮮。佐々木のモノローグめいた地メロとシャッフルのリズムがクールな対比を見せるリード・トラック「理由なき反抗 (The Rebel Age)」、意識や身体をすっ飛ばして心拍だけを感じさせるような「Diver's High (VAVAVAVAVAVA)」、乾いた味わいと肩の力の抜けたカントリー・ブルース「The Cat Is Hard-Boiled」、零度から一気に沸点に達するラウドな「KINZOKU Bat」など緩急に富み一気に聴ける全7曲。(石角 友香)

LOVE IS LIKE A ROCK'N'ROLL

a flood of circle

LOVE IS LIKE A ROCK'N'ROLL

現在のメンバー編成になり初のフル・アルバム。"愛とロックンロールで未来をつかむ!"というコンセプトのもと制作されたそうだが、その実態は単純に言葉通りの軽快なものではなく、生死をテーマにしたロックンロールが痛烈に咆哮する迫真の作品だ。生きることへの不安、苦悩、痛み、絶望、孤独......それをかくれんぼやギャンブル、幽霊、恋愛などを題材にした物語で昇華する。何て小気味の良いユーモア、そして重厚なエンタテインメントだろうか。死ぬ気で生きている人間だからこそ奏でることが出来る躍動感と力強さ。その先にある希望と光を信じ、命を削るが如く音をかき鳴らす。作品を作り出すごとに輝きとスケールを増し、ソリッドになってゆくafoc。この勢いは誰も止めることは出来ない。(沖 さやこ)

ZOOMANITY

a flood of circle

ZOOMANITY

人間とは何か?という問題提起を投げかけたシングル「Human License」で自分のなかの普遍的なテーマと正面から向き合ったVo&Gtの佐々木亮介。今作はタイトルのように理性を保った人間性と本能むき出しの動物的一面、どちらの姿も見え隠れする世界観を圧倒的なパワーで表現していて、まさに楽器が凶暴な動物のように暴れているという表現が正しいソリッドなサウンドが冴えまくっている。ファースト・アルバム『BUFFALO SOUL』で感じたほとばしる初期衝動と通じる楽曲が多い。アルバム・リリース・ツアーが始まるので彼らの全身の血液が燃えあがる、そんな感覚に陥るライヴ・パフォーマンスも注目だ。またさらに化けた、a flood of circle。作品ごとの進化がすさまじい。(花塚 寿美礼)

Human License

a flood of circle

Human License

とことん、こいつらは止まることを知らない。前作『PARADOX PARADE』から約8カ月ぶりのリリースとなる本作はa flood of circle初のシングル。リリースの度に、加速し、破壊力を増していくメロディは、最早フラッド節の域に達したといっていいのではないだろうか。メジャーデビューとなった1st アルバム『BUFFALO SOUL』からプロデューサーとしてタッグを組むいしわたり淳二によって開花させられた、バンドの第2 期ともいえるサウンドはますます冴えわたっている。歌詞、メロディ、ギター・リフ、全てがとことんドラマティックでキャッチーであり、その全てをたたみかけされる切迫感の心地良さ。銃口を向けるような攻撃的ギター・ロックの緊張状態と、ブルースのこぶしの効いた泥臭いメロディの狭間に立たされる快感。あぁたまらない。(島根 希実)

PARADOX PARADE

a flood of circle

PARADOX PARADE

ギタリストの脱退というアクシデントがありながらも、豪華なゲスト・ギタリスト4人を迎えてわずか7 ヶ月というスパンで制作された今作。存在感のあるドラム、ブルースを基本とするへヴィで重厚なギター・サウンドと感情をむき出しにしたエモーショナルなヴォーカル。闇を見つめながらそれでも前に進む事を歌う歌詞がとても印象的。いしわたり淳二が全体のプロデュースとして参加し前作より力強さを増し、短時間で作ったとは思えないほどの完成度。2006年結成当初から実力を評価され早足でシーンを駆け上がって来た彼らにとって、このタイミングでのギタリストの脱退はとても大きな出来事だっただろう。それだからこそ、このアルバムはがむしゃらに前へ進もうとする彼らの姿が見えてとても感動的。 (遠藤 孝行)

Power Of The City

AFRICAEMO

Power Of The City

結成1年目にしてFUJI ROCK FESTIVAL 2008のROOKIE A GO GO!に出演し、その存在感を露にした彼ら。メンバー・チェンジを経て3人編成となり、届けられたこのセカンド・ミニ・アルバムはヒップホップ、ロック、ポップ、ダンス・ミュージックなど、あらゆる要素が飲み込まれた彼らのサウンドが、音楽のガラパゴスみたいに独自の進化を遂げている。コーラスはPASSION PITのような雰囲気もあり、甘美なポップさも感じる。たたみかけるようなスピード感あるラップで圧倒し、耳に残るコーラス、テンションを上昇させるシンセ……ライヴでオーディエンスが熱狂している姿が浮かぶ楽曲揃い。ま、ライヴ・ハウス、クラブ……どんな場所だってAFRICAEMOの手にかかれば“遊び場”になっちゃうんだろうけど!(花塚 寿美礼)

Squatter

AFRICAEMO

Squatter

08年8月発売の『残響record compilation』を除けば、初の全国流通音源となるAFRICAEMOの1stミニアルバム。いわばデビュー作ともいえる本作は、ハイトーンでハイテンションなボーカルや、聴く側のノリを先導するキーボードはダンス・ロック感ばりばりだが、切迫感のあるドラマティックなギターが鳴っていたりと、単にハッピーなノリで押し切る作品とも違う。そのビートやグルーヴにはジャンルの混血感、多民族感があり、どちらかと言うと“陰”のアンダーグラウンドダンス・ロックといいたくなる。日本語ヒップホップから影響をうけたという、せきたて、たたみかけるボーカルと、時にシリアスな歌詞もそう思わせる一端だろう。とはいえ、ああだこうだと考える前に、それら全てが直結でフィジカルな方向へ転換されているエネルギッシュな作品。(島根 希実)


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Freak Show

Aftertalk

Freak Show

前作から約2年半ぶりとなる2ndアルバム。ずっしりとしたリフで踊らせる「Socratic Dialogue」や、美麗なアコースティック・ナンバー「涼月満ちて」等、新たな表情を見せる楽曲が並んでいる。中でも目の前が鮮やかに広がっていく爽快感のある骨太なバンド・サウンドと裏腹に、強烈な諦念や無気力に襲われる日常と、そこから立ち上がる姿を描いた「凡才たちのファンファーレ」は、今挫けそうになっている人、もしくは何かを諦めてしまった人に、圧倒的に力を与えてくれる一曲。光に満ちたアンセム「六月某日、晴ラル空」に至るまでの全9曲31分間の激走は圧倒的に風通しが良く、バンドが完全にブレイクスルーを果たしたと言っても過言ではない大充実作だ。(山口 哲生)

Like a Blanket

after the greenroom

Like a Blanket

千葉にて結成された3ピース・バンド、after the greenroomの1stミニ・アルバム。サウンド自体はシンプルな3ピースの枠を出るものではないが、NHKの“みんなのうた”で流れそうな童謡を思わせる、ドラマチックで時にサイケデリックなメロディと、物語性が高く、ポジティヴなメッセージを孕んだ歌詞。そして何よりも、山田真未のソウルフルで力強いヴォーカルがかなり特徴的。絵本に描かれた御伽噺や、母が子に聴かせる子守唄、もしくは地方の土着的な祝祭行事――そんな日本独特のアーシーさがライヴハウスと一直線で結びついている様は、OTOTOI GROUPやWiennersなんかに通じるものを感じる。理想と自然体を求めた末に子供返りしたようなこの音も、今の若者のリアルなのだろう。(天野 史彬)

RIVER

Age Factory

RIVER

LOSTAGE五味岳久プロデュースの1stフル・アルバム『LOVE』は、それまでのAge Factoryの持つものを丹念に磨き上げた、骨頂とも言える作品だった。それから約9ヶ月というインターバルでリリースされるセルフ・プロデュース作は、"見える全てを 壊して進め(※Track.1より引用)"という歌詞で幕を開けることからもわかるように、新しいフェーズに突入している。湧き上がる心情を丁寧且つ衝動的に抽出していた過去作と比較すると聴き手の胸ぐらに掴みかかるような勢いがあり、攻撃性と爽快感がない交ぜになった音像はまさしく青春そのもの。各曲のキャラクターが異なれども、未来を変えようと奮起する若者の自信がまざまざと刻まれた楽曲が揃っている。屈強な芯が切り開く新世界は眩しい。(沖 さやこ)

LOVE

Age Factory

LOVE

奈良を拠点に活動する3人組オルタナティヴ・ロック・バンド Age Factory、初のフル・アルバム『LOVE』。彼らのライヴは一度観れば、その生々しい演奏に否応なく引きずり込まれるが、驚くべきはそこで鳴らされる狂気がCDにパッケージされてもなお一切薄まらないことだ。ガレージ・ロック、へヴィ・ロックからアコースティックへと自在に行き来しつつも、一貫してAge Factoryとして成立させてしまう清水エイスケ(Vo/Gt)の歌の存在感がすごい。「Night Bloomer」で描かれる、粗野でありながら壊れそうなほど繊細なサウンドスケープは清水のヴォーカルなくしては絶対に描けない。退廃的なムードの中で、ただ愛だけに希望を見いだす倒錯のアルバムに眩暈がするほどの美しさを感じた。(秦 理絵)

NOHARA

Age Factory

NOHARA

荒れ狂うベースと轟音の中、"戦う人間のために音楽を"と鮮烈なメッセージを叩き付ける「Ginger」から幕を開けるAge Factoryの2ndミニ・アルバム『NOHARA』。続くタイトル・トラックでは、雄叫びをあげながら彼らの持ち味であるオルタナ・サウンドがこれでもかというほど掻き鳴らされる。その凄まじい気迫に圧倒され、次はなんだ!?と身構えていると、さっきまでの豪快なサウンドとは打って変わって、小気味よいリズムにキャッチーなメロディが乗るTrack.3「さらば街よ」、清水エイスケ(Vo/Gt)のハスキー・ヴォイスと女性コーラスが交差するTrack.4「autumn beach」へと続く。ここまでの振り幅だけでも驚きだが、アルバムのラストを飾る「海を見たいと思う」では、アコースティック・サウンドも取り入れ、脆さや儚ささえも感じるほど繊細に歌いかけてくる。全曲まるで違った表情をしており、彼らの表現力の豊かさを存分に堪能できる1枚。(増田 思織)

手を振る

Age Factory

手を振る

大切なものは目に見えないということを教えてくれるのは、やはり目に見えないものなのだろう。平均年齢21歳、奈良在住の新生、Age Factoryの初の全国流通盤となるミニ・アルバム『手を振る』を聴いてそんなふうに思った。清水エイスケ(Vo/Gt)のハスキーな歌声から放たれるメロディと骨太なバンド・サウンドから紡ぎだされるメッセージはあまりにも真っ直ぐすぎる。マイナスの感情を決して忘れることなく、そして誇張することなく、あるがままを叫ぶ。今作には彼らの代表曲ともいえる「プールサイドガール」も収録され、Age Factoryの名刺代わりとなることは間違いないだろう。"明日が来ないように"と呪文のように繰り返す彼らの明日が、どうか照らされますように。どこまでも大きくなっていきそうな予感に最大級の期待を込める。(齋藤 日穂)

hikarika

aie

hikarika

待望の新作は、これまでの英語詞から全編日本語詞となった意欲作。歌モノにシフト・チェンジとも呼べそうだが、根幹に宿したパッションは不変なのだ。“今からさぁ行こう、とめど無く流れる喜びを追いかけよう”――という叫びから幕を開ける叙情詩は、その言葉通りに、力強く、熱く、高揚感に満ち溢れたエモーショナルで首尾一貫、駆け巡る。耳馴染みの良いメロディ・センス、フックの効いたアレンジはさすがの一言。言葉を支え、また、言葉を光らせる。そう、新境地に達したaie節が放つマジカルな光は、あなたをここではないどこかへ誘う。それは激情的な「I’m So High」や「Illuminate」か、繊細なアコギに彩られた「Qurage」の世界か、あなたの心を包み込む歌が必ずやあるだろう。この世界を深く深く感じてほしい。(伊藤 洋輔)

REAL POP

Aile The Shota

REAL POP

"本質的で大衆的である"ことをコンセプトとし、"踊れるポップス"というテーマのもと制作されたAile The Shota初のアルバム。艶やかなシルキー・ヴォイスとビートの心地よさに思わず身体を揺らしたくなるTrack.1「踊りませんか?」や、ほろ苦く切ない恋模様を描き、"ねぇ 酔ったときだけ 電話しないで"というフレーズも印象的なTrack.4「さよならシティライト」、軽快なリリックと晴れやかなサウンドに背中を押されるようなTrack.6「Yumeiro」等、バラエティに富んだ全11曲が収録された。ダンス・ミュージックを軸にしながらも、シティ・ポップといったJ-POPと高い親和性を持ち、"存在がジャンル"という彼の唯一無二の音楽性を存分に感じられる。(西平 歩由)

灯

aint

福岡のトリプル・ヴォーカル/トリプル・ギター・ロック・バンド aintが、1stミニ・アルバム『灯』をリリースする。雨音のイントロが印象的なバラード「催花雨と踊り子」や、強い自我を見せた「透明な世界」、新たな出会いや始まりを予感させる「hello」など全9曲を収録。6月にリリースしたタワレコ限定シングルから約2ヶ月という短い期間で届けられる本作には、生と死、光と闇、そしてその先に見える"灯り"が描かれている。BIGMAMAの金井政人(Vo/Gt)がプロデュースを手掛けた「Moondrop」をリード曲に据え、これまでの活動の集大成と言える1枚となった。誰しもが抱える不安や虚無感にすっと寄り添い、希望を与えてくれるようなaintらしい優しさが詰まっている。(渋江 典子)

Moondrop/明日が来るまで

aint

Moondrop/明日が来るまで

男女ツイン・ヴォーカルにスクリームが加わる福岡のトリプル・ヴォーカル&トリプル・ギターの5人組が放つタワレコ限定シングル。UK.PROJECTが昨年開催したオーディションで見事勝ち抜き、"UKFC on the Road 2017"出演に加え、今回のCDリリースとBIGMAMAの金井政人(Vo/Gt)によるプロデュースの権利を獲得した。その金井がプロデュースした「Moondrop」は、プログレッシヴなポスト・ハードコア・サウンドを身上としてきた彼らがそれだけに止まらない表現を追求。バンドの持ち味を生かしながら、ダンサブルでポップという新境地に挑んでいる。一方の「明日が来るまで」は疾走感溢れる正調スクリーモ・ナンバー。対極にある2曲がバンドの可能性をダイナミックに描き出している。(山口 智男)

RED

AIRFLIP

RED

3人体制になっても、その足を止めることなく駆け抜けた2021年を締めくくるタイミングで放たれる、現体制初のフル・アルバム。1曲目の「Mayday」から、AIRFLIPらしい爽快感たっぷりの楽曲を次々に畳み掛けていくが、メリハリを利かせたアレンジメントによって、これまでよりもドラマチックさが格段にアップした。心地よいメロディが力強く耳に飛び込んでくる。クローザーの「New Year's Day」では、煌びやかなディレイ・ギターを押し出したサウンドで新たな挑戦を試みていて、またここからさらなる広がりを見せそうな予感も。バンドのカラーとしても使用している赤色(=RED)をタイトルに掲げ、勇気と希望を真正面から高鳴らしたポップ・パンクに、心も身体も激しく揺さぶられる。(山口 哲生)

All For One

AIRFLIP

All For One

冒頭曲「Under The Rainbow」から従来のAIRFLIPとはひと味違うことがわかるだろう。2ビートを用いた1分台のショート・チューンで幕を開けるミニ・アルバムは、ツアーで感じた経験を落とし込んだ野心作。何よりライヴハウスを意識し、フィジカルに訴えるスピードやダイナミズムを重視した楽曲がずらり。モッシュ&ダイブしたくなる音像は、コロナ禍においては難しいけれど、いつか揉みくちゃになれる日を想定して作られており、聴いただけで汗が吹き零れそう。今作はKubotyをサウンド・プロデュースに迎えたこともあり、メロディック/ポップ・パンク色は強まった印象。アニメ"EX-ARMエクスアーム"OP曲「Rise Again」を含めて粒揃いの楽曲群だ。(荒金 良介)

NEO-N

AIRFLIP

NEO-N

元YELLOWCARDのWilliam Ryan Key初プロデュースによるメジャー1stフル・アルバム。OP曲「Fly Away」から爽やかな歌メロが空間一杯に広がっていく。「Meaning」は"ウォー! ウォー!"の合唱パートを仕込んだ曲調で、ライヴで汗だくになって拳を突き上げたくなる高揚感が詰め込まれている。また、2ビートで突っ走る「Sunday」も迫力満点だが、デモ時代の曲「Lost Wave」はエッジ際立つリフがかっこ良く、90年代のメロディック・パンクが頭を過る硬派な曲調。そう、初のフル・アルバムということもあり、曲調のバラエティも豊かで粒立ち鮮やかなナンバーが揃った今作。「Days In Avenue feat. William Ryan Key」はRyan自らも参加し、ポップ・パンク好きにはたまらない1枚だ。(荒金 良介)

Friends In My Journey

AIRFLIP

Friends In My Journey

約1年ぶりとなる6曲入りミニ作は、彼らの現在地を刻みつけた1枚に仕上がっている。洋邦のポップ・パンクから多大な影響を受けてアウトプットしている楽曲群は、どれも耳にスッと馴染みキャッチーな輝きを放つ。さらに英語と日本語、あるいはその両方をブレンドさせた歌詞は強力なフックとなり、一緒に口ずさみたくなる親しみやすさがある。頭を空っぽにして身を委ねたくなる快活なサウンドを鳴らす一方、メッセージ性を込めた歌詞もじっくり読み込んでもらいたい。今作も豊かな球種を取り揃え、全編日本語詞で挑んだ「Way Home」は怒濤の2ビートで攻めまくっているし、壮大なスケール感で聴く者を包む「Star Journey」にはゲスト・ヴォーカルにRyan Key(ex-YELLOWCARD)が参加している点も要注目だ。(荒金 良介)

Playplay

akugi

Playplay

KAQRIYOTERROR、星歴13夜、TOKYOてふてふというコドモメンタルINC.のグループを越えた新ユニット、akugi。1stミニ・アルバムでは、フィーチャリングやトラックメイク、ソングライティングにもコドモメンタルINC.のアーティストやクリエイターが参加して、実験上等! な精神で互いに創作欲を刺激し、歪な化学反応が生んだワンダーランドになっている。バキバキにクールなダブステップがあり、ダーク・ファンタジー的なベッドルーム・ポップやメロウなフローが心地よい曲から、ポエトリー・リーディングを交えた白昼夢ポップもあり贅沢な内容だ。もともとコロナ禍でライヴ活動などができないことから始まったこの遊び。閉塞感を打ち破るのは想像/創造力なのだと新たな可能性を感じる作品になった。(吉羽 さおり)

MEGATON PUNCH!!!

AKUMATICA

MEGATON PUNCH!!!

"悪魔的な中毒性を武器に、混沌たるこの世界に風穴を!!"というキャッチフレーズを掲げ、2023年2月に始動した女性3人組グループによる初のアルバム。2ビートでパワフルに突き進んでいく「未完成MONSTER」に始まり、デジタル・ハードコア的な「AKUMATIC RESISTANCE」やシリアスな「ギィーク セット ガニナ?」、感傷的な空気を纏った「僕が僕じゃないみたいな青い春」、「ふたつ星。」に、グループの代表曲であり、青空が目に浮かんでくるような爽快感のある「瞬間アンビシャス」など、全10曲を収録。どれも骨太なバンド・サウンドを軸にしつつもメロディアスで、聴き手を選ばずするりと入ってくるキャッチーさ、親しみやすさがあるものばかり。(山口 哲生)

Sound & Color

ALABAMA SHAKES

Sound & Color

Track.1の「Sound & Color」で温かいフェンダー・ローズとベースの呼吸するような絡みが聴こえてきただけで鳥肌が立って、"音楽がこの世に存在してありがとう"と言いたくなってしまった。Brittany Howardのソウルフルなヴォーカルはもちろん、このバンドのアンサンブルはあらゆる音楽の本質のその芯の芯をセンスで捉えて表現し、奇跡的な爆発力を発揮する。その稀有なセンスは例えばD'ANGELO、ARCTIC MONKEYSなどジャンルを越えて"この音でこのリフでこのビート以外ないだろう!"という確信を持った人間にしか鳴らせないものだ。LANA DEL REYのセッション・ミュージシャンでも知られるBlake Millsの共同プロデュースもオルタナティヴな完成形に一役買っている。(石角 友香)

Boys & Girls

ALABAMA SHAKES

Boys & Girls

英老舗レーベルROUGH TRADEが放つ2012年最注目新人バンドALABAMA SHAKES。古き良き時代を彷彿とさせるクラシカルでパワフルな演奏も然ることながら、まずバンドの紅一点Brittany Howard (Vo & Gt)のハスキーでソウルフルな歌声に耳を奪われる。確かにデビュー前にも関わらず数多くの大物アーティストたちが賞賛するのも納得の存在感。その魅力は伸びやかで力強いサビが印象的な「Hold On」や、囁くような優しいメロディの作品タイトル曲「Boys&Girls」など作品を通して楽しむことができる。そして随所にサイケデリックの要素が散りばめられているのも良いスパイスとなった今作は、ただの懐古主義とは一線を引く、新しいロックンロールの可能性だといえるだろう。(平野 スミオ)

メタフィクション

Aland

メタフィクション

2021年7月にKOGA RECORDSからデビューした3ピース・バンド、Alandの2ndミニ・アルバム。1曲目の「危険は危ない」に早速驚かされることだろう。マス・ロックをバックグラウンドに持つバンドだけに、転調や変拍子は当たり前で、どの楽器も手数が多い。音それ自体だけでなくサビは2段構え、さらに最後にもう一盛り上がり設ける楽曲構成も含め、過剰に感じられるほど情報量が多い。止まったら死ぬマグロのように、自分たち自身に飽きてしまったら終わりなのだと言わんばかりに、熱量を発散するバンド・サウンド、音の洪水に打たれてみてほしい。そういった自身の衝動を大切にしつつも、一点突破に留まらないアプローチからバンドの可能性、次作以降の兆しが感じられる。(蜂須賀 ちなみ)

BE YOUNG! BE HAPPY!

Alaska Jam

BE YOUNG! BE HAPPY!

メジャー、インディーズを問わずライヴ・シーンの中心で活躍するメンバー4人で活動するAlaska Jamの3rdミニ・アルバム。2年半ぶり、満を持してのリリースというリスナーの期待感をグッと抑えるように奏でられるギター・リフで始まるファンク・チューンのTrack.1「カミナッチャ!」で幕を開け、Track.2「東京アンダーグラウンド」、Track.3「Hello from Asia」と、今自分たちが生きている現代から等身大のメッセージをラップに乗せる森 心言(Vo)を中心に、これぞユース・カルチャーという活き活きとした楽曲に心躍る。「Hello from Asia」のジャズ、ファンクを織り交ぜた変幻自在なアレンジなど、プレイヤーの実力があってこそのアンサンブルに驚かされる。(岡本 貴之)

MELLA MELLA HERO!!

Alaska Jam

MELLA MELLA HERO!!

ライヴハウス・シーンでじわじわと注目を集めている4人組、Alaska Jamが前作から1年4ヶ月ぶりに2ndミニ・アルバムをリリース。ガレージ・ロック調のTrack.1「ALASKA FUNKY 4」他、荒々しいロック・サウンドに巧みにラップ調のヴォーカルを乗せた全6曲を収録。パンク版のRED HOT CHILI PEPPERSを思わせるゴツゴツしたサウンドを軸に一気に突っ走りながらレイドバックした演奏にメロウネスを溶け込ませたTrack.4「BlackCoffee」、ダンサブルなTrack.5「Sooooocial」、そしてファンキーなパーティー・チューンのTrack.6「アニマルズ」と曲ごとに趣向を凝らしたアレンジが楽しい。トリッキーかつフリーキーなフレーズを閃かせるギターも聴きどころ。ライヴを観てみたいと思わせる。(山口 智男)

Hella Hella Good!!

Alaska Jam

Hella Hella Good!!

近年盛り上がりをみせる東京ニュー・ジェネレーション・バンドの筆頭であるALASKA JAMが初のミニ・アルバムをリリース。メンバーには人気沸騰中のロック・バンドKEYTALKのギター小野武正、そしてドラムには人力エレクトロ・バンドとして大注目のMOP of HEADの山下賢が参加している。ファンキーなサウンドを下地にパンク精神をもったヴォーカル森心言のエネルギッシュなラップが炸裂する。圧倒的な熱量とロック、ヒップホップ、パンクが駆け抜けるあっという間の全6曲。日本版RED HOT CHILI PEPPERSと言ったら大げさかもしれないが、そのサウンドとクオリティを彷彿とさせる。ライヴ・パフォーマンスも圧巻でぜひこちらも合わせて体験して欲しい。(遠藤 孝行)

newdays

alcana

newdays

清春、INORAN、TETSUYA(L’Arc~en~Ciel)など多数のアーティストのサポート・ギタリストを務める中村佳嗣を中心に、2005年に結成された4人組バンドalcana。チャンイロン(Dr)はDEPAPEPEなどのサポートなどをこなすなどメンバー全員にキャリアがあり、それを裏付ける非常に完成度の高いサウンドだ。ほとんどの曲が長尺だが、それを飽きさせないのはその演奏力とドラマティックな表現力。ポスト・ロック、オルタナ、シューゲイザーに通ずるギターのスケール感、タイトに引き締まったリズム隊。晴れやかで高揚感のある音景と浮遊感のあるメロディとヴォーカルが溶け合い、聴き手を別世界に連れて行くような力強さを放つ。“newdays”の名に相応しいポジティヴな作品だ。(沖 さやこ)

YELL

alcott

YELL

ラヴ・ソングから子供にも愛されそうな歌、そしてアルバム・タイトルに通じるエールを送るような楽曲まで、幅広い12曲が揃っている。主語に"あたし"を使った女性目線の「さくらの麓」に始まり、コアなルーツが垣間見える「あたしのせいだと言えるように」、歌詞だけではなく音色にも彩を散りばめた「化物道」、ライヴでオーディエンスと育ててきた「ポップコーンウーマンに捧ぐ」、シンガロングが似合う彼ららしさ全開の「その姿は美しい」......これがひとつのバンドか!? と思ってしまうくらい多彩なのだが、実際に耳にすると一筋の軸がはっきり見えるのだ。それは、自らの心を曝け出し、聴き手を引き込む真摯な姿勢。これからも、ずっと変わらない彼らの信念が刻まれた1枚だ。(高橋 美穂)