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DISC REVIEW

Hello Yellow

Baggy My Life

Hello Yellow

ロックなリアリティ・ショーの開幕だ。人気ゲーム実況者である"へちょ"がこのたびリリースしたEP『Hello Yellow』をもってスタートさせる"密かに憧れていた一流バンドマンを目指し、脅威のスピードで成長を目指す愛と笑いと涙の物語。(というアーティスト活動)"は、オープニング・ナンバーの「S.M.G.O」からいきなりの大暴走ぶりを見せる。使い古された言葉である"Show must go on"をあえて掲げる意味は、彼がそれだけの覚悟を持っていることの証であるのかも。ネット界隈で成功しつつも、尾崎 豊やTHE BLUE HEARTS、ELLEGARDENを聴いてバンドに憧れた気持ちをここに来てどうしても叶えたくなったという、その熱きスピリットが此処に。(杉江 由紀)

VOODOO SEE,VOODOO DO

暴動クラブ

VOODOO SEE,VOODOO DO

ヴィジュアルからサウンド、アティテュードまで全てにおいてエネルギーに満ち溢れる令和のロックンロール・バンド 暴動クラブが、日本を代表するロック、ポップスのカバーEPをリリース。THE ROLLING STONESのカメラマンとしても知られる有賀幹夫によるジャケットからは、往年のレジェンド・バンドへのリスペクトを感じつつ、俺等を見ろと言わんばかりのまっすぐな意志を感じる。泉谷しげるとちわきまゆみがコーラスで参加した「つ・き・あ・い・た・い」、ロック・アレンジを施した「上を向いて歩こう」等、原曲の良さを活かしながらも、暴動クラブのパッションが最大限に詰め込まれた珠玉の全5曲。時代を超えて愛される名曲と共に、彼等が鳴らす今を聴いてほしい。(山本 剛久之)

DYSTOPIA ROMANCE 5.0

Have a Nice Day!

DYSTOPIA ROMANCE 5.0

東京アンダーグラウンド・シーンを熱狂の渦に巻き込む"ジャンク・ディスコ・バンド"Have a Nice Day!。彼等の楽曲にはインターネットや都市に蔓延る不穏な空気感等、ディストピアな雰囲気が前提にありながら、瞬間的だが確かに存在するロマンスの欠片が同時に凝縮される。これから何か壮大なことが起きそうな予感を乗せた「TRAIN SONG」で幕を開ける本作でもまた、縦横無尽にうねるシンセサイザーのキラキラした音像に、浅見北斗(Vo)はユートピアを描き出す。「FIRE WALK WITH ME」や「STORM」に垣間見るエスケーピズムがその一種だろう。孤独と手を繋いで歩く夜が、知らない誰かと肩を組んで踊り明かす夜に繋がるようなダンス・チューンに、今宵も僕等は夢を見る。(山本 剛久之)

UNTAMED

アルコサイト

UNTAMED

フル・アルバム以来1年ぶりとなるアルコサイトの最新作。"UNTAMED=自由な"をコンセプトとし、ライヴハウスで鳴らすことを前提に作ったという今作は、自身の在り方や生き方を確認、確信する、覚悟と自信に満ちた楽曲が全8曲収録された。勢い十分に駆け抜けるOPナンバー「Forever Young」から、シンガロング必至の「告白」、ライヴ・アンセムを作ったと語る「秘密基地」と、ライヴハウスの喧騒が容易に想像できる新曲たち、ダンサブルにエモーショナルにドラマチックにと、バンドの振り幅の広さや表現力の豊かさを見せる楽曲たちは聴き応え抜群。ラスト、"これがおれらのスタイル"と提示する決意表明的な楽曲「Life goes on」に込めた、魂のメッセージを食らえ!(フジジュン)

15~じゅうご~

15-berry

15~じゅうご~

関西軽音楽倶楽部オーケストラを出身母体とする苺みほ率いる実力派3人組ロック・バンド、15-berryのデビュー作。苺みほが大切に歌ってきた楽曲の中から、sho-ta(Gt)、中村 謬(Dr)と共に新たなバンド・アレンジを施した7曲は、透明度を保ち、持ち前の歌唱力/表現力を際立たせ、楽器陣の確かな技量も感じさせるバンド然としたシンプルなサウンドに。それでいて、冒頭のアカペラから圧巻の鋭く突き抜けるロック・ナンバー「光よ照らせ」に始まり、解放感溢れるポップな応援ソング「free sky」や、伸びやかな歌声が映える壮大なロック・バラード「HOME」等、多彩な楽曲群。これまで築き上げてきた確固たる地盤、その上でもう一花咲かせるための力強い一歩となるアルバムだ。(中尾 佳奈)

WHEREABOUTS

CUTMANS

WHEREABOUTS

千葉県佐倉市出身の4ピース・ロック・バンドによる、初の全国流通作品となる1stアルバム。彼等が初めて世に放った「Neighborhood」等、既発曲の一部は最新型にリマスターしている。他にも、心の歪みを吐き出すようにエモーショナルなギターが轟く「優しくなれたら」、翼を力強く羽ばたかせるように重厚なバンド・サウンドを高鳴らす「飛翔」や、叙情的な「ドリームボックス」に、ヒリついたサウンドを爆発させる「Instant day dream」と、良曲がずらり。そこに綴られている言葉達を端的に言えば"優しさ"になるのだが、一言では表すことができない複雑な感情に寄り添い、解きほぐしてくれる思慮深さがある。じっくりと心を委ねたくなる全10曲だ。(山口 哲生)

聿日箋秋

MyGO!!!!!

聿日箋秋

2つのバンドのストーリーが絡み合うアニメ"BanG Dream! Ave Mujica"の最終話挿入歌を表題とした、MyGO!!!!!の6thシングル『聿日箋秋』。アニメ内でも演奏された「聿日箋秋」は、ベースが生み出す強力なドライヴにツイン・ギターが絡み合うエモーショナルな楽曲で、高校生によるバンドを巡る物語に相応しい爽快感が駆け抜ける。ジャムっぽいルーズな入りからのコーラスが印象的な「掌心正銘」も含め、QUIETDRIVEやANBERLINを思わせるエモ全盛期然とした 完成度の高いサウンドに、羊宮妃那(高松 燈/Vo)の表現力が組み合わさり、始動からわずか3年目とは思えない本格的なバンドの音を鳴らす、彼女たちの現在地を記した作品となった。(米沢 彰)

LIFE IS

peeto

LIFE IS

ありふれた日々を切り取り、飾らない言葉で"LOVE&PEACE"なメッセージを届ける4人組バンド peetoから約3年ぶりのフル・アルバムが到着した。本作には、生活や季節をテーマに昨年12ヶ月連続で配信リリースされた12曲に、アコギとウクレレの和やかなサウンドが心地よい「駄目な大人」と、ジャズ・ポップなテイストで温かく人生に寄り添う表題曲「Life is」を加えた全14曲が収録。曲順も春夏秋冬に沿っており、まるで"とある1年"を覗いているよう。生きていくなかで出会うかけがえのない瞬間を捉えたリリックは、野田択也(Vo/Gt)の優しい歌声に乗って、そっと日常へ溶け込む。そして全て聴き終えたとき、いつも以上に目の前の景色が愛おしく感じられる作品だ。(中島 希実)

thirsty flair

chef's

thirsty flair

"おいしいおんがく"をテーマに活動する4ピース・バンド chef'sの5th EP『thirsty flair』が到着。"「おいしいおんがく」とは?"と首を傾げているあなたも、1曲目を飾るリード曲「ourora」を聴き終える頃には、その意味を自然と理解しているだろう。ノリの良いギターと鍵盤、洒脱なベースライン、手数の多いドラム、高揚感を誘うブラス・セクション、軽やかな歌声――それらが絶妙なバランスで絡み合い、ポップでジャジーなグルーヴを生み出している。そのサウンドは、まさに美味というほかない。全7曲にわたり、ソウル、R&B、ジャズ、ポスト/マス・ロック等、様々なジャンルを巧みにブレンド。彼等ならではの極上のポップ・ミュージックとして見事に調理された、バンド初の全国流通盤を、ぜひ召し上がれ。(山田 いつき)

雨のち君で晴れに変わる

ガラクタ

雨のち君で晴れに変わる

今年"JAPAN JAM"等大型フェスへの出演が決まった名古屋の4人組バンド、ガラクタによる初の全国流通盤『雨のち君で晴れに変わる』。クリアでハイトーンなはるの歌声と無垢なリリック、詞の世界をまっすぐに活かそうとするバンド・サウンドで、"誰かにとってはタカラモノになる音楽を"届けている。これからの春や入学等 の季節にぴったりの青い恋をフレッシュに描く「一目惚れ」、作品のタイトルになったフレーズが登場する、まさに浮かれてわくわくが先走っている様をそのまま形にしたようなショート・チューン「デートしよ!」、等身大の悩みを綴りながら、同世代へエールを届ける意志も感じられる「ボーイズアンドガールズ」等、ひたむきな全6曲を収録した。(稲垣 遥)

モブなりのカンフー

ネクライトーキー

モブなりのカンフー

朝日(Gt)は言葉にしていないが、バンド・シーンに限らず、感動的なエモ消費めいたことに思い切り逆張りする"ステゴロ(素手の殴り合い)一辺倒"というワードに、ネクライトーキーのスタンスが見える「モブなりのカンフー」。しかも元来のおもちゃ箱感や速さを今のスキルで表現しているのもいい。様々なギター・エフェクトで遊ぶミドル・テンポの「そういうものでしょう?」、ルーツ・ロックのブルージーで大きなノリを持つ、もっさ(Vo/Gt)作詞作曲の「怠惰でいいナ」のリラクシーなのに少しの切なさが零れるリアリティ。昨年先行リリースされた、"SCRAP リアル脱出 ゲーム「 トラブルだらけのライブハウスからの脱出 」テーマソング"「人生なんにもわかんねえ!」も収録した。(石角 友香)

SUPER DUST BOX

3markets[ ]

SUPER DUST BOX

一度白紙になるという前代未聞の荒波を乗り越えメジャーに進出したスリマ。彼等のメジャー初アルバムは、期待を裏切らない。"俺は社会のゴミ カザマタカフミ"と始める自虐的を通り越して狂気じみている(誉め言葉)OPから、興味本位で手を伸ばした人の耳も離さない。だがそんな不器用を極めたナンバーだけでなく、デビュー曲「白紙」や"白紙"になる前の幻のデビュー曲、好きな音楽が変わることへの抵抗感とやるせなさと共感とが入り混じる「アシタカフミ」や「出禁」、名バラード「缶ビールとポテトチップス」の再録版等多彩な楽曲群。誰にも言えないダサい傷跡も、無自覚なふりをしている自分の良くない部分も、解決するわけではないけれど、そんなやつもいるよなと理解して存在を認めてくれる友達のような作品だ。(稲垣 遥)

R

Bimi

R

"27th Club"の昇華をサブテーマに掲げた音源を、27歳の誕生日を迎えるタイミングでドロップ。メロウなトラックの上で切れ味鋭いフロウを繰り出す「辻斬り」や、グロウルも飛び出すラウドな「暴食」、エモーショナルに歌い上げる「Nemo」といった卓越したスキルに耳を奪われつつ、「額 -HITAI-」で叩きつける意志と覚悟に深みと重みを感じさせる。Whoopee Bomb、呂布カルマ、YUKI(MADKID)、椎名佐千子、Sit(Keisaku "Sit" Matsu-ura/COUNTRY YARD/mokuyouvi)、新藤晴一(ポルノグラフィティ/Gt)といった異ジャンルを横断する豪華客演陣とのコラボも刺激的、且つ彼のスタンスを明示していて実に痛快な全13曲。(山口 哲生)

片想い / 涙の正体

SUPER BEAVER

片想い / 涙の正体

"お菓子の魔法"が心の痛みを癒していくドラマ"バニラな毎日"を彩るタイアップ・シングルが到着した。劇中歌「片想い」は、ドラマに登場する活動休止中のバンドマンの想いが重なるバラード。お菓子然り音楽然り、人によっては不必要でも誰かの日々に幸せなひとときをもたらす小さな希望の尊さ、その希望を届けるミュージシャンとしての信念が窺える。主題歌「涙の正体」は、"涙"というテーマにポジティヴなバンド・サウンドを重ね、プラスの方向に心を突き動かしてくれる名曲。堪えてもこみ上げてくる涙には、気付かないふりをした痛みや、抑えきれず高鳴る感情といった、紛れもない自分の本心が詰まっている。そんな"涙の正体"すなわち自分自身を愛していこうというメッセージが心を解きほぐす。(中尾 佳奈)

XV e.p.

MAN WITH A MISSION

XV e.p.

数々のアニメ主題歌を携えワールド・ツアーを開催する等、各地を沸かしてきた狼たちが約3年ぶりの新作『XV e.p.』をリリース。結成15周年を記念したオール新曲の意欲作だ。さらに、スケール感のあるサビとシンガロングが爽快なスタジアム・ロック「Circles」ではDJ Santa Monica(Djs/Sampling)も作曲に携わり、カントリー感を醸すノスタルジックなアコギが印象的な「whispers of the fake」ではTokyo Tanaka(Vo)が作詞作曲に参加。全4曲に"らしさ"も新鮮さも詰め込んだ。そしてボーナス・トラックには北米ツアーの熱狂を収めたライヴ音源も収録。楽曲も活動も着実にスケールアップしてきた15年の充実度をこの1枚が物語る。(中尾 佳奈)

POPIGENIC

Poppin’Party

POPIGENIC

今年2025年で結成10周年を迎えるPoppin'Partyが通算3枚目のアルバム『POPIGENIC』をリリースした。そのリード曲「Tomorrow's Door」は結成10周年を記念して制作された1曲。彼女たちが歩んできた10年の軌跡が思い浮かぶような歌詞を、とびっきりエモーショナルに、とびっきりポップに歌い奏でる、キラキラが詰まったPoppin'Partyらしい楽曲に仕上がった。Ayaseが提供した「イントロダクション」のほか、バラエティに富んだ曲たちが収められているが、ギター・ロックの王道サウンドを力強く鳴らす「TARINAI」は特にSkream!読者にもお薦めしたい。5月には3度目の日本武道館公演を控えたPoppin'Partyの今後も要チェックだ。(宮﨑 大樹)

不完全ルーティン

マコトコンドウ

不完全ルーティン

作詞、作曲、編曲、演奏はもちろんアートワークやMVでのアニメーション等も手掛けるアーティスト、マコトコンドウ。前作『いききる』から約1年半ぶりとなる2ndフル・アルバム『不完全ルーティン』は、変わり映えしない(と思っている)日々や景色にも愛着が湧いてくるような曲が並ぶ。モータウン的でキャッチーなソウル・ミュージックやポップス、またモダンなR&Bからラテン・ミュージック等が、彼のフィルターを通すことでより柔らかに丸みを帯びて、誰かの日常や、ちょっとした浮き沈みのあるときにも溶け込んでいく。体温に近い、そんなサウンドやビート感が心地いい。ハッピーにしてくれるだけじゃない、その時々の心の形と呼応してくれるアルバムだ。(吉羽 さおり)

オーバーヘッドキック

マジカルチョコミントクラブ

オーバーヘッドキック

東京 下北沢を拠点に活動する3ピース・バンド マジカルチョコミントクラブ。2023年に結成し、着々とシングル曲を発表してきた彼等がこのたび1stフル・アルバムをリリース。「メロウ経路」や「ブルーライトソング」を筆頭に、爽やかなメロディと中毒性の高いフレーズが耳に残るキャッチーな音楽性が軸にありながら、退廃的なヴォーカルによるダブリング的な独特のうねりが存在する「焦燥パイロット」や、現実と虚構のあわいを漂うような詞世界が広がる「新倒れて光沢」等、馴染みのポップ・ソングとはどこか一線を画すような儚さを覗かせる楽曲も多数。多彩なポップネスがちりばめられた、今後の活躍に期待が膨らむ初アルバムは必聴だ。(山本 剛久之)

TR!CK TAK!NG

NEK!

TR!CK TAK!NG

昨年7月に初の全国流通盤をリリースした、新生ガールズ・ロック・バンド、NEK!が約半年ぶりに放つEP。前作以上にパワフルさを増したバンド・アンサンブルは、新人離れした演奏力で聴く者を圧倒し、もともとネット界隈で一目置かれていた実力者たちが揃ったバンドだけに、期待を裏切らない完成度だ。強烈なスラップ・ベースを軸に駆け抜けるアップテンポなリード曲「zero-sum」、ネット社会に中指を突き立てるような「Fool」、各メンバーの技巧的なプレイが光る「Loner」、一転してアコギでしっとり聴かせる「moon」、そして今作を締めくくるエモーショナルな「Dreams!!!!」という全5曲を収録。国内外から注目を集める彼女たちのさらなる飛躍を確信させる一枚となっている。(山田 いつき)

Howling

水平線

Howling

はっぴいえんどから続く日本語フォーク・ロックのDNAを継承しつつ、極めてジャンルレスに自由なポップスを奏でる京都発の4人組バンド 水平線。新作『Howling』は、新たな旅立ちを祝福する1stアルバム『NEW HORIZON』で描かれた夜明けから、喜びも憂いも抱えて旅に出る情景が紡がれる。まばゆい光の粒が降り出すような「シリウス」の壮大なイントロで幕を開け、四つ打ちを基調とした明快なビートに心模様を乗せた「selfish!」、日々の愛おしさを力強く歌い上げるバラード「メモリーズ」へと続いていく。生活に寄り添う等身大の詞とミドル・テンポで温もりのある全5曲は穏やかな風となり、泣いたり笑ったりしながら生きる僕等のかけがえのない日々にそっと溶け込んでくる。(山本 剛久之)

Somewhere In Between

GOODWARP

Somewhere In Between

2012年の結成以来メジャーで、インディーズで作品をリリースし、一方でライヴを重ねながら4人のエンターテイメントを作り上げてきたGOODWARP。今作はその1つの集大成と言える、バンド初のフル・アルバムだ。磨き掛かった芳醇なソウル/ダンス・ミュージックに1さじの青さ、いなたさも忍ばせた人懐こさや遊びのあるサウンドが、日常の温度を上げてくれる。誰かの側にある、そんな音楽が詰まっている。スージー(ゴホウビ/Vo/Key)をゲストに招いた都会の讃美歌のような「カワズ」や、バンドのレンジを広げた6人組実況グループ ワイテルズに書き下ろした「夜市」、提供曲「ジブンシ」等も収録した、バンドのこれまでとこれからを感じる1枚。(吉羽 さおり)

女子高生じゃなくなる日

Caity

女子高生じゃなくなる日

日本とイギリスをルーツに持つシンガー・ソングライター Caity。小学5年生でウクレレを、中学からギターを始めて、J-POPのカバーやオリジナル曲の制作をスタートしたというCaityのメジャー・デビュー・シングルとなるのが「女子高生じゃなくなる日」。高校卒業を間近に控え岐路に立った今の思い、令和の女子高生らしいシーンがある一方で、小さくもそれが世界の全てのような学生時代という普遍性がキャッチーに描かれた卒業ソングは、共感や懐かしさ等、聴き手によって様々な感情がかき立てられる。アコギを基調にしたバンド・サウンドとピュアなヴォーカルが眩しい1曲だ。初めて作ったオリジナル曲「Big Change」も収録した記念すべきシングル。(吉羽 さおり)

合歓る - walls

Laura day romance

合歓る - walls

前後編に分かれた約3年ぶりとなるアルバムの前編『合歓る - walls』は、静謐な煌めきを纏ったポップ・ソングが、過去と現在の情景をシームレスに繋ぐように鳴り響いている。駅構内の環境音とスキャットで幕を開ける「5-10-15 I swallowed|夢みる手前」に続き、「Sleeping pills|眠り薬」のビデオを巻き戻す音、「深呼吸=time machine」の終わりでは学校の風景を想起する声が録音される等、いつかどこかで聞いたことのある音は聴き手をあらゆる記憶の中へと誘っていく。"君"と過ごした大切な時間に想いを馳せ、後悔と歓喜で満ちた思い出にふけるような「渚で会いましょう|on the beach」で、"合歓る"時間がひとたびエンドロールを迎える本作。確かな感触だけが残る、愛すべき音がここには存る。(山本 剛久之)

昨日を生きない私達へ

カネヨリマサル

昨日を生きない私達へ

メジャー3年目に突入、タイアップ2曲も含む充実のミニ・アルバム。映画主題歌に決定した「君の恋人になれますように」は、"明日は話せますように"といった小さな祈りに一喜一憂していた甘酸っぱい青春が鮮明に蘇る。いしわたり淳治をプロデューサーに迎え昨夏を彩った「嫌いになっちゃうよ」、「ゆびきりげんまん」は粒立ったバンド・サウンド、洗練されたコーラス・ワークで新たな魅力の扉を開く。どんな一日も輝かせるおまじないのような言葉を冠した"めざまし8"EDテーマ「ハッピーニューデイ」は、"ワンツー!"からかき鳴らすギター・ソロが痛快。パワフルな温かさに笑顔と涙がこぼれる。恋も夢も追いかけながら日々を重ね大人になっていく"私達"のお守りのような1枚。(中尾 佳奈)