ネクライトーキー

INTERVIEW

Japanese

ネクライトーキー

2023年08月号掲載

ネクライトーキー

Official SiteX

Member：もっさ（Vo/Gt）朝日（Gt）藤田（Ba）カズマ・タケイ（Dr）中村郁香（Key）

Interviewer：石角友香

－そもそもの着想で言うとなんなんでしょうね。

もっさ：でもやっぱそうなんじゃない？ピンク・レディーとかめっちゃその頃聴いてたよ？アニソンも昔の昭和のアニソン、めっちゃはまってたなぁっていう印象がある。

朝日：「ラムのラブソング」（松谷祐子）とかな。

もっさ：そう。「ラムのラブソング」とかめっちゃ聴いてたし。

朝日：ちょっと変なイントロとかシリアスなAメロとか出てくると、その対比で開けた展開に行ったほうが聴いてて開放感があるなぁっていう感じだったんですけど。でも本当に最初のキーボード・イントロから全部始まった（笑）。

－じゃあイントロがトリガーだったんですね。

朝日：そうですね。あの緊張感をどう転がしていったら、みんな聴きやすく聴けるかなっていうのが。で、転がりに転がって、最終的にああなった。

－ちなみにこの曲も2曲目の「優しくなれたなら」も間奏が大げさですよね（笑）。

一同：（笑）

朝日："じゃあメタルみたいな"とか（笑）。

藤田：すぐにプログレとかメタルのギターとかに行っちゃう。

－間奏は女声コーラスですかね。

朝日：女声の比率多めでコーラス入って。5人もいるとコーラスも厚くできるのが強みポイントですね。

－"ランバダ・ワンダラン"という曲名、EP（のタイトル）も"踊れ！ランバダ"でもあるんですが、なぜ今"ランバダ"なんだろう？と思いましたね。

もっさ：（笑）

朝日：実は"ランバダ"っていうのも本当に語感だけで仮タイトルとして付けていたんです。

－たしかに。歌詞にも全然出てこないですし。

朝日：そう。ランバダというものを知らずに作ってしまったんですよね。

－ランバダというものがあるっていうことだけ？

朝日：ランバダって踊りがあるっていうことだけですね。"でたらめなランバダ"っていう感じにしても大丈夫かな？って思ったんですけど、浅井健一さんも"ライラックってどんな花か知らないけど"みたいな曲（BLANKEY JET CITY「ライラック」）書いてたんで（笑）。きっとこういう花なんだろうなっていう想像の歌詞が全然違ったっていう（笑）。

－（笑）ネクライトーキーの楽曲の中で初めて都会のダンス・フロアが見えた感じがするんですけど。

朝日：そうかもしれないです、こんなミラーボールがくるくる回るなんて。

－そこだけじゃないんですけどね。結構外に出ていかないじゃないですか、このシーンって。

もっさ：あぁ。部屋の中に。

－もっささんはどう捉えて歌いました？

もっさ：「ランバダ・ワンダラン」は本当に感情が難しかった（笑）。この中で唯一バッ！て情景が浮かぶ、Dメロの"街の中でデカい夕日が／きらきら、きらきら光るのさ"あたりの印象が強くて。ダンス・ホールではあるんですけど、意外とデカい夕日のほうが頭の中を占めてたりもするんですよ。ここだけちょっと急に外っていうか、急に情景が変わるんで。それまではたしかに謎のダンスを踊ってるんですけど、そのせいでここのほうが私は印象が強くて。なんか哀愁って感じしない？

朝日：メロディがね。

もっさ：そう。でも感情は、やっぱ歌の気持ち良さはあるんで、"憧れのでたらめなランバダ踊りあかす"を歌う瞬間とかすごい"入った！"って感じするから楽しいよ（笑）？

－意味っていうよりは"楽しいよ"っていう？

もっさ：音を楽しんでたりするかもしれないですね、この曲に関しては。

－そうそう。今までは他人である朝日さんの怒りの気持ちややるせなさを歌ってても感情移入しやすいのかなと思ったんですけど、これはどこに感情移入したのかなと思ったんですよ。

もっさ：（笑）難しいなぁ（笑）。感情移入じゃないかもしれない。

朝日：この曲はリズム刻んでいただけたら（笑）。

もっさ：音が楽しい、踊ってらっしゃる。

－そうなんですよ。意味で取ろうと思ったらすごい混乱する。

もっさ："混乱する"（笑）。たしかに。

－そして「優しくなれたなら」は最近の朝日さん節を感じます。ライヴでもブルージーなギターとか弾いてらっしゃるので。

朝日：この曲、実は歌詞が結構好きなんですよね。

－若干の中年初期的なものを感じる内容をもっささんが歌ってるのが面白くて。

朝日：まぁでも、もっさはそんなに油もんいっぱい食べる人じゃないから。

－そこですか（笑）。

もっさ：うん、そうですね。でも私は珍しい歌詞かなって思っちゃうけど、朝日さんにしては。