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INTERVIEW

Japanese

Non Stop Rabbit × Marshall

2022年11月号掲載

Non Stop Rabbit × Marshall

Member:矢野 晴人(Vo/Ba) 田口 達也(Gt/Cho) 太我(Dr)

Interviewer:米沢 彰 Photo by 濱谷 幸江

-バンドの話もうかがえればと思うのですが、リリースの面では去年の12月にメジャー2ndアルバム『TRINITY』をリリース、今年の7月にはアニメ・タイアップもついたシングル『無自覚の天才』のリリースと、すごく順調に見えますが、ご自身の実感としてはいかがでしょうか?

田口:ずっと必死にやってるだけですね。大人に言われたことに従順に従うという。

矢野:そんなやり方はしてない(笑)。一番違うやろ。俺ら真逆やろ(笑)。

田口:(笑)でも本当に一生懸命ただただ、その瞬間に作るべきものを作ってっていうだけで。これはほとんどのアーティストに共通してると思うんですけど、上手くいってると思ってるやついるんですかね? この世にいないと思いますけど。

矢野:ヒゲダン(Official髭男dism)さんぐらいですかね。

一同:(笑)

-これだけのペースで動画を上げながら音楽活動もこれだけやって、両立できているのがすごいなって思うんですけど、しんどかったりはしないですか?

田口:ごっつしんどいです。

一同:(笑)

田口:例えばツアーで東名阪回るってなったら3日間ライヴするだけなのに、その2週間前からこの日の動画を準備して、リハがあって撮影できないのも計算して一気に撮って一気に編集するので、ライヴ終わるまでがめっちゃ忙しいんですよ。気が気じゃないというか。ライヴでワーキャーって沸かせたあとに楽屋に帰ってきて動画公開ってやってるので、めっちゃ大変です。

-バンドのスケジュールを見て"すごいなこれ"って思いました(笑)。直近では豊洲PIT公演を含むツアーがちょうど告知されて、思い入れがかなり溢れたタイトル("PITやんなきゃ始まらねぇだろTOUR2023~あの日と違う事はたった一つ、俺たちはメジャーアーティストになった~")になっていますが、ツアーへの意気込みをうかがってもよろしいでしょうか。

田口:中止になったときにツイートをしてかなり世間的にも広まって、勝手に因縁になってしまった場所ではあるので、そこでできることがシンプルに嬉しいのと、"それやんなきゃ始まらない"感は本当にあったんです。止まってたわけじゃないけど、でもやっとかないとっていうところでやっとできるので、武道館でやるより豊洲PITのほうが嬉しいみたいな、そんな感覚はありますね。

-その前のどういう感じでやるかって話もチラチラ聞こえてきてて、絶対やってほしいと思いながら最終的にあのツイートを目にして、とても残念に思っていたので、今回改めて開催にこぎつけたのは外野ながら勝手にすごくほっとしています。

矢野:あのときから(東名阪以外も回る)全国ツアーもできていなかったので、今回、(前回の"LiveTour 2020 ~武道館を狙うたてがみの生えたウサギ~"と)なるべく同じところを回りたいということで箱を押さえてもらって、やっと豊洲PITでできるのがすごく嬉しいですね。こないだ六本木でライヴしたとき("無自覚とは言いつつ多少は自覚がある天才ツアー2022")も声は出せなくてというのが続いてるので、来年の豊洲PITまでには声が出せるようになっててほしいなって願いはあるし、やっぱり楽しさが倍になるので、ワクワクが大きいです。

太我:やっぱりバンドって常に生ものというか、変化し続けるものだなとすごく感じてて、前回の東名阪ツアーでバンド的にすごくいい雰囲気になってEXシアター(EX THEATER ROPPONGI)でできて。その流れでコロナ禍でライヴができなかった2年間を払拭できたとまではいかないですけど、今すごくエネルギーがあると思うので、豊洲PITに向けたツアーはとりあえず全員観てほしいなっていう思いが強いですね。

-前回の豊洲PITはものすごいタイミングでぶつかったと思うんですけど、一方でタイトルにもある通り、コロナ前と今とで前進できてるバンドって実はめちゃくちゃ少ないと思ってっていて。その数少ないバンドのひとつになってる要因とか理由とか、ご自身ではどういうふうに思ってますか?

田口:すべての決定権が自分たちにあるってことですかね。僕らって駒のように動いてないので。自分たちのやりたいこと、やれないこと、やりたくないことをしっかり判断しているんです。だからYouTubeもできてるし、そのYouTubeのおかげでほかと比べて前進できてると思うし。じゃあメジャー・デビューしてから僕たちって大きな露出がいっぱいあったか、俗に言う"Mステ(ミュージックステーション)"とか出たかって言われたら出てないですけど、それでもそういう大きなテレビとかの力を使わずに今ちゃんと前進できているのは、自分たちで作ったYouTubeってメディアがあるし、それを誰かに操作されることなく操れるのが今の僕らの前進に繋がっていると思うので、すべては決定権を持っている感じが功を奏してるなと。

-なるほど。矢野さんはどうお考えですか?

矢野:やっぱりファンですかね。この2年間ライヴできなかったにもかかわらず、音楽ファンがちゃんと応援し続けてくれてるっていうのが今回のツアーでわかったし、それって当たり前じゃないからすごく嬉しいなって。ファンが一番ですかね。

-ありがとうございます。太我さんはいかがですか?

太我:やっぱりYouTubeの力は大きいなって思いますね。ライヴができなくてもYouTubeは毎日更新できるので......言いたいこと矢野に言われた感あったんだけど(笑)。

田口:こいつも浅かったけど(笑)。

矢野:ほぼ俺なんも言ってねぇよ(笑)!

太我:もとから浅かったものが枠なくなった(笑)。なので、YouTubeの力は大きいと思います。

-メジャー・デビューも果たして、アニメのタイアップもとって、リベンジのツアーもこうやって決まってと、バンドとしてこれ以上望むものは思いつかないのかなってぐらいの位置に今来てるのかなと思うんですけど、今後の展望とかこんなところを目指していきたいっていう未来とか、そのあたりはお考えでしょうか?

田口:まずはずっと変わってないのはドーム・ツアーをするっていう。国民的になりたくてやってるので。極論僕らってあんまりバンドって形態にこだわりがなくて、"国民的になる"というのが目標で、3人でやってるだけでいいんです。だからYouTubeもやってると思うし、バンドらしさから逸脱していってて。そもそも僕らが始めたときってバンドがYouTubeをやってることがまだ珍しかったんですよ。でもコロナ禍になって2年でそれが珍しくなくなってきたので、展望としてはまた"あ、新しいことやりだしたな"っていうことを見つけて始めるのがまずやりたいことです。ドーム・ツアーは変わらず目標としてあるので、そのために誰もやったことないことをしたいっていうことですね。

-ありがとうございます。矢野さんはどうですか?

矢野:テレビにはもちろん出たいし、"Mステ"も出たいし、フェスも大きいところでやりたいしって思うんですけど、今パッと出ても嬉しくないというか、"自分たちの力"という実感がないというか。なので"満を持して"っていう言葉僕めっちゃ好きで、カッコいいじゃないですか。みんなから期待されてて、"ついについに! 満を持して!"っていうのが僕は理想だと思ってて、長く続けるのはもちろんですし、そのタイミングがたぶん来ると思うのでそれを信じてやるだけかなって。

-壮大な焦らしプレイみたいな感じですかね。

矢野:そうですね。全員が待ち望んでやっとフェスの一番大きいステージに、1回目から出るみたいな、それが憧れというか、目指したいですね。

-ありがとうございます。太我さんはどうですか?

太我:もちろん大きいところでやりたいですし、その世代を象徴するアーティストっていう感じ――例えば"ロッキン(ROCK IN JAPAN FESTIVAL)"とかのメイン・ステージで、今で言うUVERworldさんとかワンオク(ONE OK ROCK)さんとかWANIMAさんとか、今の第一線で活躍している方みたいな。あと4~5年後とかだと思うんですけど、そこから世代が変わったときに、結構仲いいアーティストとかもいるので、その世代の中心にいられるように、第一線にいられるように頑張っていきたいと考えています。

-ありがとうございます。最後に読者へのメッセージをいただければと思います。

田口:Marshallが初めていじったヘッド・アンプになることが多い理由って、全部のノブをいじったときに、素直に自分が出したい音を出せるとか、言うことを聞いて入門しやすい、入りやすいからだと思うんですね。逆に言うと僕らが今やってる活動もそれを目指していて。僕らがただカッコいいだけで表に出たらちょっと敷居が高くなっちゃうんじゃないか、だったら面白い曲やってみようとか、まさに僕らの活動自体Marshallみたいな(笑)。

一同:(笑)

田口:どのノブも効くよっていう。

矢野:ノブも3つあってね。

太我:Marshallにはもっとあるけどね(笑)。

田口:けど本当に幅の広さみたいなのは目指さなきゃいけない部分ではあるので。今までずっと僕らは"コンビニになりたい"って言ってたんですよ。高級店でもなければ、24時間開いてて欲しいものは基本的にあるみたいな。今後は"Marshallになりたい"って言おうと思います(笑)。


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TOUR INFORMATION

"PITやんなきゃ始まらねぇだろTOUR2023~あの日と違う事はたった一つ、俺たちはメジャーアーティストになった~"
1月27日(金)名古屋ボトムライン
1月29日(日)梅田CLUB QUATTRO
2月5日(日)札幌ペニーレーン24
2月11日(土)岡山CRAZYMAMA KINGDOM
2月12日(日)福岡DRUM Be-1
2月18日(土)新潟NEXS NIIGATA
2月26日(日)仙台darwin
3月11日(土)豊洲PIT


RELEASE INFORMATION


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