Japanese
Non Stop Rabbit
2019.03.31 @品川ステラボール
Writer 秦 理絵
ひとつ動画をアップすれば、数万~100万回オーバーの再生数を叩き出す"Y(YouTuber)系バンド"Non Stop Rabbitが、バンド史上最大キャパとなる品川ステラボールでのワンマン・ライヴを開催した。ソールド・アウトの会場は多くのノンラビ(Non Stop Rabbit)ファンで埋め尽くされた。矢野晴人(Vo/Ba)、田口達也(Gt/Cho)、太我(Dr)の3人がステージに登場すると、この瞬間を待ち望んでいたオーディエンスから悲鳴のような歓声が湧き起こった。ノリのいい四つ打ちのビートにキャッチーなメロディが弾む「アンリズミックアンチ」からライヴはキックオフ。"昔々あるところにウサギとカメがいました。あの日敗れたウサギはこう思いました。俺たちはもう止まらない。止まらないウサギNon Stop Rabbit始めます!"。宣戦布告するような矢野の言葉を皮切りに、「私面想歌」や「クリア」といったアップテンポなナンバーを畳み掛けていく。頭上を回るふたつのミラーボールが美しい光を放射した「乱気流」では、うるさい大人たちへの反骨精神を剥き出しに叫び、かつてバンド活動がうまくいかなかったころの葛藤を綴った「たまに死にたくもなるでしょ」では、歌詞に綴った実話のエピソードをメンバー全員で歌った。この日は、これまでノンラビがリリースしてきた『自力本願』と『全A面』の楽曲のほぼすべてを網羅するセットリストだった。
"心を込めて歌います"という矢野の言葉から最初のワン・フレーズで大きな歓声が湧いたのは「犬のおまわりさん」。有名な童謡をセンチメンタルなバラードへと仕立て上げたノンラビの遊び心が光るナンバーだ。情感豊かな矢野のヴォーカルに寄り添うように奏でる田口のギターが楽曲の切なさをいっそう増幅させると、「夏の終わり」では打ち上げ花火をイメージした照明の光が会場を美しく彩った。一聴して口ずさめる人懐こいメロディ。それをアップテンポなロック・ナンバーから切ないバラードまで見事に表現力で歌い分ける矢野のヴォーカルが、楽曲ごとに異なる景色を見せてくれる。
MCでは、この日のライヴを親が観に来ていると明かしたメンバー。"隅田川で花火をしてから来てるんだよね。いよいよ俺らもステラボールに人を集められるようになったかと思ったら、親が先にイキってる"と、田口。"うちはCDを配り歩いてる"(矢野)、"友達を30人連れて来てる"(太我)と、それぞれに家族の喜び具合を明かすと、その現象に"息子売れたーズハイ"と名前を付けて、会場の笑いを誘う。演奏をしているときのクールな表情と饒舌なトークとのギャップが面白い。そして、"結成当時から変わらない気持ちをステラボールに持ってきました"と語り掛けて届けたのは約束の歌、「僕ら」だった。ここからは「UNorder」や「これだけ」という、熱いメッセージを込めた楽曲が続いた。今でこそ"Y系バンド"としてステラボールを満員にできるバンドにまで成長したノンラビだが、もともとはライヴハウスを拠点に活動をしていた時期もある。だが厳しい現実にぶつかり、よりたくさんの人にバンドの音楽を聴いてもらうために"Y系バンド"になることを選んだ。だからこそバカにされた悔しさ、見返したいという反逆の想いが彼らの根源にあるのだ。後半、そういうバンドの想いがリアルに投影された楽曲たちには、ノンラビにしか伝えることのできない説得力があった。
「いけないんだ、いけないんだ」からは終盤に向けて、さらに会場のボルテージが上がっていった。ドラムの太我がステージ前方まで歩み出てお客さんを煽ると、「Refutation」ではタオル回しで会場が一体になる。最後のMCでは、田口が"気を抜いたら泣いてしまいそうだった"と、その場所でライヴができる喜びを語り掛けると、隣に立つ矢野は上を向いて涙を堪えるような仕草を見せた。"生きていれば、上の奴がいろいろ言ってくる。でも「違うかも」って思ったら抗えよ。バンドなら、普通はライヴハウスに立つ。でもやめた。借金して路上ライヴをやった。いろいろな経験をして、ここに立ってます。「動画で何ふざけたことをやってるの?」って言われたこともある。でも、「こんなにも仲間を集めたけど、文句ありますか?」って言いたい。お前らが思いつかないやり方でこの業界を駆け上がっていく。それを証明するのが今日です"と、田口。さらに"1ミリでもお前らの前に進み続けて、あとを追いたいと思える3人組になるために一生頑張っていきます!"と言葉を重ねると、3人が大きく身体を揺り動かしながら渾身のパフォーマンスで「1ミリ先の努力」を届けた。歌の途中で号泣して歌えなくなった矢野が"自分たちの選択は間違ってなかったと思う。ここにいるみんなが誇れるバンドになりたい!"とありったけの想いを伝えて、ラスト・ソング「PLOW NOW」へ。涙に声を詰まらせる矢野にエールを送るように、会場から大きなシンガロングが湧き起こると、ライヴは感動のフィナーレを迎えた。
この日のライヴでノンラビは、7月20日より全国ツアー"熱中症対策ツアー2019 ~必ずしも熱が加わる灼熱のような状況でなくても発症する恐れがあることから、『熱中症』と呼ばれるようになりました。~"を開催し、そのファイナルとして、8月8日にバンドの最大キャパを更新するZepp DiverCity TOKYOでワンマン・ライヴを実施することを発表した。いつも時代を作ってきたのは既存のやり方をぶち壊した奴らだ。ここからNon Stop Rabbitがどんな景色を見せてくれるのか、楽しみでならない。
- 1
LIVE INFO
- 2025.10.08
-
THE ORAL CIGARETTES
TOKYOてふてふ
FOO FIGHTERS
Re:name × Enfants
JON SPENCER
MONO NO AWARE
ORCALAND × Gum-9
- 2025.10.09
-
キュウソネコカミ
Rei
OKAMOTO'S
終活クラブ
JON SPENCER
DOES
アイナ・ジ・エンド
感覚ピエロ
Hedigan's
Plastic Tree
羊文学
Kroi
- 2025.10.10
-
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
暴動クラブ × 大江慎也
Rei
SUPER BEAVER
ザ・シスターズハイ
KING BROTHERS
PEDRO
YOASOBI
moon drop
オレンジスパイニクラブ
OKAMOTO'S
the cabs
WHISPER OUT LOUD
FRONTIER BACKYARD
LEGO BIG MORL
JON SPENCER
NOMELON NOLEMON
a flood of circle
DOES
水曜日のカンパネラ
FOO FIGHTERS
キタニタツヤ
たかはしほのか(リーガルリリー)
ExWHYZ
MONOEYES
藤森元生(SAKANAMON)
大塚紗英
感覚ピエロ
ZAZEN BOYS×サニーデイ・サービス
East Of Eden
アーバンギャルド
JYOCHO
羊文学
小林私
THE SPELLBOUND
- 2025.10.11
-
終活クラブ
キュウソネコカミ
トンボコープ
Appare!
cinema staff
秋山黄色
YOASOBI
moon drop
コレサワ
OKAMOTO'S
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
KNOCK OUT MONKEY
INORAN
WtB
阿部真央
I Don't Like Mondays.
"京都音楽博覧会2025 in 梅小路公園"
KANA-BOON
ExWHYZ
FRONTIER BACKYARD
androp
カミナリグモ
brainchild's
フレデリック
envy × world's end girlfriend × bacho
"JUNE ROCK FESTIVAL 2025"
East Of Eden
Official髭男dism
藤沢アユミ
豆柴の大群
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.12
-
a flood of circle
キュウソネコカミ
SUPER BEAVER
WtB
キタニタツヤ
セックスマシーン!!
WESSION FESTIVAL 2025
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
INORAN
"京都音楽博覧会2025 in 梅小路公園"
Omoinotake
Bimi
ART-SCHOOL
Official髭男dism
eastern youth
なきごと
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.13
-
WtB
阿部真央
I Don't Like Mondays.
Awesome City Club
ExWHYZ
Appare!
The Biscats
brainchild's
Rei
OKAMOTO'S
秋山黄色
Age Factory
トンボコープ
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
"WESSION FESTIVAL 2025"
岡崎体育
"FM802 MINAMI WHEEL 2025"
シド
SCANDAL
cinema staff
Cody・Lee(李)
コレサワ
ネクライトーキー×ポップしなないで
リュックと添い寝ごはん
eastern youth
hockrockb
Omoinotake
Kroi
PIGGS
清 竜人25
Plastic Tree
ぜんぶ君のせいだ。
LiSA
"TOKYO ISLAND 2025"
- 2025.10.14
-
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
ドミコ
THE ORAL CIGARETTES
Hump Back
Survive Said The Prophet × NEE
MONOEYES
ぜんぶ君のせいだ。
超☆社会的サンダル
go!go!vanillas
武瑠 × MAQIA
- 2025.10.15
-
ドミコ
LONGMAN
PEDRO
キュウソネコカミ
MONOEYES
打首獄門同好会
アカシック
HY × マカロニえんぴつ
ポルカドットスティングレイ
藤巻亮太
- 2025.10.16
-
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
YOASOBI
PEDRO
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
"Shimokitazawa SOUND CRUISING presents. サウクルラボ vol.1"
SCANDAL
SIX LOUNGE
brainchild's
- 2025.10.17
-
挫・人間
キュウソネコカミ
打首獄門同好会
アイナ・ジ・エンド
YOASOBI
a flood of circle
ズーカラデル
LONGMAN
chilldspot
otsumami feat.mikan
リュックと添い寝ごはん
コレサワ
神聖かまってちゃん
終活クラブ
NOMELON NOLEMON
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
フラワーカンパニーズ
SUPER BEAVER
東京スカパラダイスオーケストラ
BIGMAMA
Bimi
- 2025.10.18
-
TOKYOてふてふ
伊東歌詞太郎
挫・人間
シド
OKAMOTO'S
YONA YONA WEEKENDERS
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
アイナ・ジ・エンド
moon drop
RADWIMPS
キュウソネコカミ
ぜんぶ君のせいだ。
bokula.
the cabs
SWANKY DOGS
amazarashi
INORAN
WtB
osage
"LIVE AZUMA 2025"
カミナリグモ
Cody・Lee(李)
阿部真央
Newspeak
センチミリメンタル
東京スカパラダイスオーケストラ
Keishi Tanaka × 村松 拓
"ASAGIRI JAM'25"
ズーカラデル
I Don't Like Mondays.
Victoria(MÅNESKIN) ※振替公演
ロザリーナ
the paddles
神聖かまってちゃん
LACCO TOWER
星野源
- 2025.10.19
-
DYGL
リュックと添い寝ごはん
OKAMOTO'S
Age Factory
bokula.
ぜんぶ君のせいだ。
moon drop
コレサワ
TOKYOてふてふ
RADWIMPS
SIX LOUNGE
リリカル / みじんこらっく / とにもかくにも / ティプシーズ / 台所きっちん
SUPER BEAVER
Laura day romance
WtB
Omoinotake
"LIVE AZUMA 2025"
Cody・Lee(李)
ビレッジマンズストア
SPRISE
伊東歌詞太郎
浪漫革命
LUCKY TAPES
ハンブレッダーズ / KANA-BOON / キュウソネコカミ / マカロニえんぴつ ほか
ネクライトーキー×ポップしなないで
Keishi Tanaka × 村松 拓
ナナヲアカリ
"ASAGIRI JAM'25"
高岩 遼
Sou
森 翼
SCANDAL
パピプペポは難しい
osage
星野源
PIGGS
- 2025.10.20
-
打首獄門同好会
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
TOKYOてふてふ
TenTwenty
- 2025.10.21
-
The fin.
神聖かまってちゃん
ASIAN KUNG-FU GENERATION × ASH
RELEASE INFO
- 2025.10.08
- 2025.10.10
- 2025.10.11
- 2025.10.12
- 2025.10.13
- 2025.10.14
- 2025.10.15
- 2025.10.17
- 2025.10.19
- 2025.10.22
- 2025.10.24
- 2025.10.26
- 2025.10.29
- 2025.10.30
- 2025.10.31
- 2025.11.05
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
OASIS
Skream! 2025年09月号