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INTERVIEW

Japanese

Non Stop Rabbit

2019年02月号掲載

Non Stop Rabbit

Non Stop Rabbit

メンバー:矢野 晴人(Vo/Ba) 田口 達也(Gt/Cho) 太我(Dr)

インタビュアー:秦 理絵

"どうせYouTuberがバンドをやってるんでしょ?"なんてなめて聴くと、大やけどをする。お笑いとバンドを融合した独創的な活動形態で知名度を上げているNon Stop Rabbitが2月19日にリリースするミニ・アルバム『自力本願』は、前作を超える快作に仕上がった。2018年、渋谷TSUTAYA O-WESTで開催されたワンマン・ライヴを大成功させ、ライヴハウスだけで活動していた時代には得られなかった手応えを感じた充実の時期を経てリリースされる今作は、ロック・バンドとしてストイックに制作にのめり込んでいるノンラビのマインドが強く伝わってくる1枚だ。2019年は勝負の年になると意気込む3人に話を訊いた。

-相変わらずYouTubeで動画を上げてるペースも落ちないですね。

田口:1回も休んでないですね。

-ここ最近でバズったものと言うと?

田口:"ドラえもん"のネタですかね。どうしてしずかちゃんはお風呂にいっぱい入るのか? みたいな都市伝説を喋ったやつです。YouTubeって当たり方にコツがあるんですよ。サムネとタイトルさえ良ければ、100パーセント当たる。それでバーって下ネタを言ったら、3日で90万再生ぐらいいってたんです。そんなにバズる!? って驚きましたね。

太我:あと、Michael Jacksonのネタもバズって。街で"あ、Michael Jackson!"って声を掛けられるんですよ。俺も、"あ、どうも"みたいに応えて(笑)。

-(笑)前作『全A面』(2018年7月リリースの1stフル・アルバム)で初めての全国流通盤を出してみて、その手応えはどういうふうに受け止めていますか?

田口:正直、見切り発車感があったんですよね。YouTubeでバズったからノリで出した、みたいなところもあって。だから、こんなに聴いてもらえるんだ!? っていうのが、一番あるんですよ。音楽の売名のためにYouTubeをやってたんですけど、音楽でもちゃんとアタックできるんだなっていうのはひとつの感想ですかね。

-自分たちが思ってたよりも反応が良かった?

田口:そうですね。3人とも、どうしてそんなに数字が動いてるのか実感がない状態ではあるんです。数字が動いてても、それが実際にいる人っていうふうになかなか思えないんですよね。YouTubeの登録者が何人増えても、ライヴでは200人を埋められない状態だったので。

矢野:予想もできてなかったよね。

-でも、結果としてはライヴハウスという場所だけで活動をすることに限界を感じて、YouTubeでリスナーを開拓しようっていう作戦が成功した、ということですよね。

田口:そうですね。

太我:やっぱりYouTubeが音楽のハードルを下げて、音楽がYouTubeのハードルも下げて、軽く(予想を)飛び越えたんですよ。しかも、リリース・イベントも700人ぐらい来てくれたんです。最初、ドッキリだと思ってましたからね。これは誰かが用意したさくらだと思ったら、みんなちゃんと俺たちの名前を知ってて。普段は握手とかしないんですけど、そのときは記念だったので握手をしたら、動画のマネをしてくれたり、小学生が呼び捨てをしてきたりとか。

田口&矢野:(笑)

太我:"すごいな、こういうことか"と思いましたね。

-客層も広そうですね。

田口:YouTubeの動画が当たった瞬間に広がったんですよ。男が4割入ってきた。

太我:その前は男がほとんどいなくて、女の子ばっかりだったんです。だから小学生の男子に呼び捨てされるのは一番嬉しかったです。かわいかった。

-東京ドームシティ ラクーアのガーデンステージでリリース・イベントをやったあと、無料のインストア・ツアーも回りましたけど、その反応も良かったですか?

田口:あれはめっちゃしんどかったですね(笑)。最初にラクーアでやって、めっちゃ人がおる。でも、それはドッキリだと思ってて。そのあとに全国を回りはじめて、そのタイミングでYouTubeにも力を入れるようになったんですよ。片方だけになるのが嫌だったので。リリース・ツアーをしながら毎日投稿をやり始めたんです。まず、名古屋に行ってライヴをして、戻ってきたら撮影に行って、家で編集をやって。次は大阪だから、1時間ぐらい寝てっていうのを4ヶ所ぐらいやったんです。そしたら初めて、"あ、これ、移動中に死ぬかもしれん"みたいな感じになって。全員が車の中でくらくらになってましたね。

矢野:大阪、名古屋でもお客さんがたくさん入ってくれて、そこで改めて北海道から沖縄まで(YouTubeを)観てくれてる人がいるんだなっていうのは実感できましたね。

-そのあと9月に開催した渋谷TSUTAYA O-WESTでのワンマンは、今度はお金を払ってまで来てくれる人がどれぐらいいるかを問われるところでしたけど。

田口:即完でしたね。そこで"ドッキリじゃない"って思いました(笑)。

矢野:倍率3倍だったよね。

-かなり期待値の高いライヴだったと思いますけど、内容的にはどうでしたか?

田口:めちゃくちゃいいライヴができましたね。O-WESTって、僕らからしたら結構飛び級ではあったんですけど、それまでにYouTuberのフェスで武道館で演奏する機会があったのも良かったのか、意外に広いとも感じず。なんなら"ちょっと小さいな"って思うぐらい、変にビビらずにできたんです。

太我:楽しさしかなかったですね。正直、倍率3倍って聞いたときは、"隣のO-EASTでも良かったやん"みたいなことも思ったし(笑)。最初、本当はO-EASTを押さえるつもりだったんですよ。でも、押さえるタイミングでYouTubeがチャンネルをBAN(停止)されちゃって。全員が消極的な意見でO-WESTになったんです。だから、本当にO-EASTでもいけたんだなって思いましたね。

-田口さんはどうでしたか?

田口:改めてライヴハウスでやれたことが感慨深いというか。避けてきたからこそ、そこを自分たちで埋められるようになったのが、すごく嬉しかったです。そういう気持ちが前に出たライヴだったと思います。

-もう一度ライヴハウスに戻ってこられたことで、自分たちのやり方が肯定された実感もあっただろうし。かなり充実した時間を過ごせたんですね。

田口:今までで一番速かった1年間かもしれないですね。いい意味でYouTubeと音楽をバランス良く活動する方法を見つけられたんですよ。ふたり(矢野、太我)が(動画の)編集をやって、僕が作曲に専念できるようになって。今回のアルバムはその体制で作ったので、ちゃんと音楽に集中する時間があったし、前回より余裕をもって制作できたと思います。

太我:音楽に全部集中できてるぶん、俺ら的には断然今回の方がいい作品ができたと思いますね。