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INTERVIEW

Japanese

Brian the Sun

2014年03月号掲載

Brian the Sun

Member:森 良太 (Vo/Gt) 白山 治輝 (Ba/Cho) 小川 真司 (Gt/Cho) 田中 駿汰 (Dr/Cho)

Interviewer:沖 さやこ

-(笑)

森:こいつ(小川)もこいつで、2回目のスタジオで新しいギター――今使ってるやつなんですけど、それ買ってきよって(笑)。高校時代にバンドは人やということが身に沁みてたんで、その心意気も買って"これはいけるぞ"と思ったんです。ただむちゃくちゃ(ギターが)へたくそやったんです(笑)。

小川:全然弾かれへん状態で閃光ライオットに準優勝したバンドに入るという(笑)。おまけに俺が入るときにはもうフィリピンに行くことが決まってたんですよ。

-そうだ、その後にそのメンバーでフィリピンでライヴなさってるんですよね? これはどういう経緯で?

白山:ちょうどその頃にOKAMOTO'SがSXSWでアメリカに行くって(オカモト)レイジくんから聞いて。"めっちゃいいなぁ""OKAMOTO'Sアメリカらしいで?"って。

森:海外に行っとかんとあかんのちゃうかと思って。それで"アメリカはいつか行くやろ"と思ったんで、取り敢えずフィリピンで、なんかようわからんフェスをやってる現地のブッキング・マネージャーの人にメールで"出してくれ"ってゆうたんですよ。そしたら"オッケオッケ!"みたいなめっちゃ軽い感じの返事が来て(笑)。俺らの音聴いたことあんのかも不安なんですけど、飛行機代だけ出してもらって行くことになって。

白山:アジア各国から集まるショウケースみたいなイベントだったんで、フィリピンだけじゃなくて、イギリス人がフロントマンのバンドもいたし。マレーシア人の弾き語りの人と仲良くなったり。

森:向こうでも言葉の壁は感じることなくライヴができたんで、そういう意味では改めて"音楽っていいなぁ"と思う機会にもなりました。それが19とか20歳くらいの頃か。

小川:結構あの経験で改めて"音楽すげえ"ってなったよね。

-見習いたい行動力です。その後にその女性ドラマーさんが脱退し、サポート・ベーシストを迎えて、白山さんが未経験のドラムを担当して活動していた時期があったんですよね。それを経てから、田中さんがサポート・ドラマーとして参加するようになって。

森:駿汰は同じ閃光ライオットに出演してたThe Musiqueというバンドで活動してて。

田中:The Musiqueで(Brian the Sunと)よく対バンしてて、僕も普通に(Brian the Sunのことが)好きやったんですよ。彼(白山)がドラムをやってた時期のライヴを観てて、僕がドラムやりたいなと思ってたときに、誘ってくれて。

森:このメンバーはみんな、音楽やることに対して夢見れる純粋さがある。そういうところがいちばん大事やなと思ったし、それを凄く感じたから、このメンバーでいこうと思ったんですよね。

-そういう紆余曲折あるバンド活動の中でも、コンスタントにしっかりシングルをリリースし続け、2011年4月に田中さんが正式加入。現在の所属事務所と出会い2012年7月に初の全国流通ともなるシングル『Sister』を、去年の6月に初のフル・アルバム『NON SUGAR』をリリースなさった。

森:『Sister』以前は予算の都合もあって、出せる音も限られてるし、びゃーって演奏したものをペッとレコーディングする、ミックスで補正していく方向でやってたんです。

白山:インタビューとかでは予算がないことを"空気感をパッケージできたので良かったと思います"と言って誤魔化すという(笑)。

森:そういうシングルをぽんぽんぽんぽんとコンスタントに出してたんですけど、この事務所と出会って、機材もスタジオもいいところで、一流の人を集めて、インディーズでは考えられへんくらいちゃんと録ったんですよ。それで音楽の難しさにも直面して。ミスらんようにとか集中してやるというふうに意識も変わったし、補正も極力せず、それこそほんまの空気感をパッケージングしていくのがそこからなので、僕的には現状のBrian the Sunは『Sister』からと思ってるんです。

白山:『NON SUGAR』の曲は過去の曲を録音したので作曲で苦労したわけではなかったんです。だから初っ端からベストみたいなの出しちゃったーという感じというか。

森:20代そこそこのバンドでこういうのはなんなんですけど、出し切ったんですよね。積み上げてきたものも自分らなりにもあると思ったんで、それを全部詰め込んで"さあ次はどうしよう? いいと思う曲はもう全部ここ(『NON SUGAR』)に入れてしまったぞ?"と。で、それでツアーを回って......いいと思うものを作って正当に評価されるかというとそうではなくて。自分ら的には"もっと行っても良かったんじゃない?"と思ったんです。でも"まあそういうことか"と納得し。