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INTERVIEW

Japanese

indigo la End

2015年02月号掲載

indigo la End

Member:川谷 絵音 (Vo/Gt)

Interviewer:沖 さやこ

-本当にそう思います。ことあるごとに後鳥さんのベースが前に出てくるので、こういう感覚は後鳥さん加入前のindigo la Endの作品では味わえなかったですし。

ベーシストがそれまでいなかった反動もあるかもしれないですね(笑)。「実験前」は後鳥さんが入ったから、彼のベースをフィーチャーする曲を作ろうと思って、ベースから作った曲です。だから後鳥さんは全体的に(レコーディングが)大変そうではありましたけど、楽しんでやってたと思います。僕のドS根性が出てしまうのか(笑)、なんとなくやらせたくなるんですよね。彼がベースがうまいのはよく知ってるんで、やってもらったら絶対もっと良くなることもわかっているので。

-そうですね。アウトロはアグレッシヴなギター合戦かと思いきや、最後にベースが応戦してくるというハードコアな趣きもあって。『さよならベル』のc/w「SLY QUEEN」と同じく、これもindigoの新境地ではないかと。

ベースの骨組みから作った曲でもあるので、僕が1個ずつ音作りやフレーズを指定したりして、組み合わせていって。長田くん(Gt)にも無理難題を言いました。......本当、筋トレみたいな曲ですね。"indigoはこれぐらいできるんだ"というのを見せたほうがいいかなとも思って。

-頭の中に曲がなんとなくある状態でスタジオに行ってメンバーと楽曲制作をする、ということもある絵音さんですが、今回は?

今回は大体は作ってスタジオに行ったんですけど、「心ふたつ」に関しては、レコーディング中にシングルのリリースが決まったので、12月24日に出すならクリスマス・ソングみたいな曲を作ろうと思って、ブースで2回弾き語りしたものをもとにできた曲なんです。でも作ってるうちに僕がアレンジを変えまくっていろいろやりすぎた結果、すごく曲が長くなっちゃって、これじゃあシングルにできないということになって......(笑)。

-わたしは「心ふたつ」にindigo la Endの大きな飛躍を感じました。ギターとストリングスの相性も素晴らしい。美しく、切ない曲ですね。

indigoはストリングスをあんまり入れたりしていなかったんで今回は意識的に入れて、「心ふたつ」は特にストリングスの音量も大きくしてて。バンド・サウンドだけでも細かいところまで突き詰めたので、バンド・サウンドに頼りすぎないようにしよう、もっと自由に、もっといろんな人に聴いてもらえるためにストリングスをいろんな曲に入れたんです。バンド・サウンドに他のものを足して、より広がるアルバムにしたいなと思って。

-これがアルバムの中盤にあることで作品のトータル感も引き締まっていると思います。

最初は"遠まわり"というタイトルで、サビのメロディも全然違うものだったんです。歌のレコーディングをしてるときに"なんか違うな"と思って、その場でみんなに待ってもらってブースで全部歌詞を書き直して、メロディを変えて。だからサビは即興で歌った感じもあるんです。

-その"なんか違う"を言葉にできますか?

口で伝えるのは難しいんですけど。自分の中に"これだ"というメロディ・ラインがあって、歌った瞬間に"これは違う""これはいい"とわかるんですよ。いいと思うラインに当たってないなと思ったときはすぐ作り直します。作ってるときはわかんないんですけどね。楽器を全部録って、歌をレコーディングするときに気づくんですよね。楽器とのバランスもあるんでしょうけど"あ、ちょっと違うな......"って。だから僕が楽器に合わせる感じですね。どうやったらその音に溶け込むか......その"あ、ここだ!"というポイントが自分の中にあるんです。もちろん、その場でメロディや歌詞を変えるのは大変なんですけどね。

-大変であっても、素晴らしい曲にするために妥協はしない、ということですね。Track.9「つぎの夜へ」もプログレ的でもある鍵盤の音が幻想性のサウンドですが、このオケはどうやって作られているのでしょうか?

これはマネトロンというアプリをiPadに落として、レコーディングしました。僕がそういうことをやりたいと言ったら、レコーディング・エンジニアの岩田(純也)さんが"それならこういうものがあるよ"と教えてくれたのがマネトロンだったんです。この曲は僕がひとりで音を重ねていって、アコギも僕が指定してそれを長田くんに弾いてもらったので、ほぼ僕のソロに近いんです(笑)。歌も即興で。昔書いた、"つぎの夜へ"という曲のない歌詞があったんです。それを見ながら何も考えずに、オケを流して"録ります!"ってできたのがこの曲です。だから曲作りのときと同じような感覚でレコーディングして、一発でいいものが録れた、という感じですね。