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INTERVIEW

Japanese

POLYSICS

2010年01月号掲載

POLYSICS

Member:ハヤシ(Gt&Vo&Programming)

Interviewer:佐々木 健治


-実際にそういう会場を見ると、それは驚くでしょうね。

もの凄く驚きましたよ。海外であんな規模は初めてでしたしね。

-そのライヴ自体はどうでしたか?

よかったですよ。お客さんの反応も良かったですし。POLYSICSの全部を見せようというよりは、KAISER CHIEFSを観に来ているお客さんをどれだけ楽しませようか、と。その時間をどれだけ楽しんでもらうか。何と言うか、ちゃんとオープニング・アクトに徹しようと。そういう気持ちも、そのツアー中に思いついたんですよね。最初は30分っていう時間の中で、どれだけ完全燃焼してやろうかと思っていたんだけど、やっていくうちに、何か違うかなという気がしてきて、このやり方じゃない方がいいのかなということが漠然と分かってきて。もっとPOLYSICSに興味を持ってもらうライヴにしよう、お客さんに楽しんでもらおうと考えるようになってから、楽になりましたね。

-なるほど。他には、何か思い出深いライヴはありますか?

後は、やっぱり野音ですね。『KARATE HOUSE』の時にやった野音がうまくいったのは、自分達にとってもの凄く大きかったですね。それまでは、スタンディングの会場でしかやったことがなかったっていうのもあって。いろんな状況、環境の中でPOLYSICSのライヴはいいって思ってもらいたいから、野音でワンマンをやりたいというのはあったんですよね。それで野音の椅子席でも、2時間ちゃんと楽しいライヴが出来た。POLYSICSなりのワンマンができたというのは、大きかったですね。

-やっぱり他の会場でやるのと、野音でやるのとでは、やっぱり大きく違いますか?

そうですね。やっぱりスタンディングの会場とは違って、お客さんがギュッと1つにはならないから。くっつかない感じもあるじゃないですか。

-そうですね。

だから、音とパフォーマンスを一つの塊としてドーンと出しても、野音ではそんなに通用しないだろうなということは思っていたから。結構、そういう場所でいいライヴをできたというのは自分の中で大きかったですね。あとは、アメリカの『MySpace Music Tour』とかも大きかったし、いろいろと経験を重ねてきたと思いますね。

-なるほど。ちなみに、『POLYSICS OR DIE!!!!』までとそれ以降で、ヤノさんが入ったことによっての変化というだけでなく、もっとPOLYSICSの音楽性だったり、そういうバンドとしての変化っていうのはどういうことを感じられますか?

『POLYSICS OR DIE!!!!』までの初期と言えるような時期から考えると、『Now is the time!』以降は自分達が何をやりたいのかっていうのを考えた時に、自分達がやっぱりニューウェーヴ・パンクをやりたいんだっていうことを再認識したというのが凄く大きかった。何でそういう風に考えたのかと言うと、考え方がシンプルになりましたね。音に対する考え方、ライヴに対する考え方、姿勢というものが。それまでは、自分はこんなこともできます、あんなこともできますとか、POLYSICSなのに、いろいろな見せ方があるみたいなことが面白いだろうと思っていたんですよね。でも、それ以上に、POLYSICSの情報を知らない人の前で、何を見せたい、何を伝えたいんだろうって思った時に、単純にこの場がもっとクレイジーでハッピーな空間になればいいなあと。そういう思いだけになりましたね。そこでは、ニューウェーヴをやるんだっていう思いが強いし、大きかったんだけど、じゃあ、ニューウェーヴって何だってなると難しいから、自分達なりのこれをやりたいっていうのがしっかりと見えてきたのは『Now is the time!』くらいからでしたね。そこで、「Baby BIAS」が出来たり「シーラカンス イズ アンドロイド」が出来たりっていうのは、大きかったですね。