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DISC REVIEW

YELLING

アルバムのオープニングは、パワフルでいて洒脱な杉浦琢雄(東京60WATTS)のピアノで幕を開ける「Headway」。柴山一幸の歌とともに、グルーヴィなバンド・アンサンブルがスタートし、眠りについていた物語が目覚めたように動き出し始める。ぶる

Her Favorites

勇猛果敢に打ちつけられるキックの音と覚醒感のあるメロディに、バンドが本来的に持つスケールの大きさを感じさせる円盤流ダンス・ポップ「ELMER」。紅一点の城明日香(Gl/Cho)がメイン・ヴォーカルをとるメロウで端正なミディアム・チューン「言

ずいのそこ

開いた扉の先に広がるのは、未だ重苦しい現実と孤独感だった。前作『蠅ト百合』で鳴らされた、開放感とメランコリーが入り混じるギター・サウンドからさらにヘヴィに、且つキャッチーに、そのスケール感とポップネスを何倍にも増した楽曲たち。1曲の中で見せ

Wonder Future

ゴッチがブログに"震災後、2度目の人生を生きている心持ち"という意味のことをときどき書いているが、現実の音像、そして作品に昇華されたのが今作なのだと思う。シングル『Easter』同様、FOO FIGHTERSのプライベート・スタジオで全曲レ

きっとずっと彼女は友達

恋する気持ちの第1段階=トキメキと切なさに満ちた「FUSHIGI DANCE」、ウエスタン調が新鮮な「今夜パーティーがないのなら、どこかに映画を観にいこう」。それらの軽快さに至るバンドの道のりを辿るように、フォーク直系の金田の歌が粋な「愛だ

私以外私じゃないの

2014年10月にリリースされた『魅力がすごいよ』に続き、バンドの急成長に面食らった。バンドのアンサンブルの強度の上昇はもちろん、各プレイヤーの表現力と音色の拡張が目覚ましい。表題曲は美しいピアノとストリングス、ゴスペル調のコーラスで幕を開

Smoke + Mirrors

2012年のデビュー・アルバム『Night Visions』が全世界で400万枚の大ヒットとなったアメリカのロック・バンドの待望の2ndアルバム。すでに海外ではリリースされアメリカ、イギリスで初登場1位を獲得している。Track2.「Gol

Rise from HELL

自由のために何だってやる、自分の責任において......それがパンクだと思っている自分にとって、モーサムは今や世界でも希少種のパンク・バンドだ。曲ができすぎたという理由で2回に分けてリリースする、今回は地獄盤。藤田勇がギターに転向して以降の

ぜいたく

メジャー・デビュー時の宣誓"金を湯水のごとく使う"を実践するかのような"ぜいたく"が極まったシングル。なにしろTVアニメ/ドラマ主題歌2曲に加え、Track.3には『笑うな』記念ツアーから「笑うな」「根にもってます」等のライヴ音源をなんと1

ONSEN POP WAVE

2012年名古屋の保育大学で出会い結成され、2014年には"RO69JACK"入賞。"誰もひとりぼっちにしない音楽"を掲げる4ピース。今作は昨年9月にライヴ会場限定リリースされ、12月にTOWER RECORDS店舗限定でリリース、想定以上

Kablammo!

"最後のアルバムとなる"と宣言した前作『Twilight Of The Innocents』のリリース以降も、"1年間、アルファベットの各文字のシングル曲を2週間毎に発表していく"という前代未聞の企画"A-Z Series"によりクリエイテ

DOORS

通算9枚目となるフル・アルバム。ひとつの命がそこにある歓びを唄う「366」を始め、やるせない気持ちを吐き捨てる「No caster」、海北のピアノが柔らかさを引き立てる「呼ぶ」と、挑戦に富んだ内容も"曲の中の感情を最も素直な形でアウトプット

21st CENTURY SOUNDTRACK

太平洋不知火楽団や笹口騒音ハーモニカ、笹口騒音オーケストラ......などなど、幅広く活動する笹口騒音だが、その中でもひときわ異彩を放っているのが"うみのて"だ。ゆらゆら帝国の作品で知られる中村宗一郎が、レコーディング~ミックス~マスタリン

無知

ニヤリと妖艶に笑った顔が浮かび上がる。岐阜出身の4人組バンド、鳴ル銅鑼の1stミニ・アルバム『無知』はそれぐらい自信を持ってリリースされるはずだ。マスタリングには、前作EP『電波』でもタッグを組んだPEACE MUSICの中村宗一郎を起用。

Ropewalk

00年代のロックンロール・リヴァイヴァルの波を追いかけるように現れ、デビュー・アルバムがいきなり全英No.1に輝いた4人組。今年、結成10周年を迎える彼らが3年ぶりにリリースする5作目のアルバム。曲の良さを、ギターをかき鳴らさずに伝えようと

OWARASE NIGHT

フレデリックは斜めだな、と思う。斜に構えているという意味ではなく、ものすごいカーブを描いて、むしろ途中で消えたり止まったり彷徨ったりして最終的にど真ん中に入るような、抜群かつ不可思議なコントロール・センスを持つ。それが彼らにとってのストレー

真夜中のアジテーション

ファンキーなロックンロールという意味では、彼ららしさは変わらないものの、ぐぐっとクールになった印象がある2年ぶりの2ndミニ・アルバム。"Red Bull Live on the Road"の第1回目で見事、ウィナーに輝いた5人組、CRAC

VERY HARDCORE

都内を中心に活動する3ピース・バンドsalsaの、2枚目となる全国流通盤。3人の音はひたすら自由に、ぶつかり合いによって熱を生み出す。目の前でセッションが行われているような熱量が音源でもしっかりパッケージングされている。耳に残るリフや不可思

Neon Future Part.2

ご存知、世界No.1人気DJにして、人生を謳歌する達人、Steve Aokiのニュー・アルバムは昨年リリースしたメジャー第1弾アルバムの続編だ。ダンス・フロアを盛り上げることを意識した前作の延長でエモーショナルな表現を追求したという今回も数

桜が咲く前に

桜に思いを馳せるのは日本人特有だろうか。"どうしても叶えたい夢"を抱いた少女は"守れない約束なんてしないよ"と強い決意のもとに桜が咲く前に上京する。前作『フェイクワールドワンダーランド』で大きな広がりを見せたきのこ帝国が、メジャー・デビュー