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DISC REVIEW

Overseas

2015年05月号掲載

Ropewalk

THE VIEW

『Ropewalk』

Release Date : 2015-09-11
Label : Cooking Vinyl

00年代のロックンロール・リヴァイヴァルの波を追いかけるように現れ、デビュー・アルバムがいきなり全英No.1に輝いた4人組。今年、結成10周年を迎える彼らが3年ぶりにリリースする5作目のアルバム。曲の良さを、ギターをかき鳴らさずに伝えようとしたらソウル・ミュージックの影響が浮き彫りになってしまったなんていう前半から一転、後半はエキセントリックなアレンジのロック・ナンバーをたたみかけ、ぐいぐいと盛り上げる。その落差に驚かされながらブリティッシュ・ロックの伝統と胸を焦がすような感覚が随所に感じられるところは、やはり彼らならでは。そういう作品のプロデューサーがTHE STROKESのAlbert Hammond, Jr.とTHE STROKESのプロデューサー、Gus Obergというところも面白い。(山口 智男)


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Exorcism Of Youth

昨年2022年に5年ぶりの再結成を果たしたTHE VIEWの、8年ぶりとなるフル・アルバム。3rdアルバム『Bread And Circuses』(2011年)を手掛けたYouthが再びプロデューサーとなっていることからも感じられるが、ファンキーだったりソウルフルだったり、ルーツを掘り下げるようなサウンドを意識していた前作からは一変、ブリティッシュ・ロックのピュアな魅力が前面に際立った作品だ。それでいながら、ヴォーカルひとつとってもかなり洗練された印象で、原点回帰というよりは、自分たちの強みを上手く進化させたサウンド。サウンドの変遷と、バンドとしての紆余曲折、世の中の移り変わり、すべてを通過して今がTHE VIEWにとってベストな時期、と感じさせるような説得力のあるアルバムだ。(山本 真由)


Ropewalk

00年代のロックンロール・リヴァイヴァルの波を追いかけるように現れ、デビュー・アルバムがいきなり全英No.1に輝いた4人組。今年、結成10周年を迎える彼らが3年ぶりにリリースする5作目のアルバム。曲の良さを、ギターをかき鳴らさずに伝えようとしたらソウル・ミュージックの影響が浮き彫りになってしまったなんていう前半から一転、後半はエキセントリックなアレンジのロック・ナンバーをたたみかけ、ぐいぐいと盛り上げる。その落差に驚かされながらブリティッシュ・ロックの伝統と胸を焦がすような感覚が随所に感じられるところは、やはり彼らならでは。そういう作品のプロデューサーがTHE STROKESのAlbert Hammond, Jr.とTHE STROKESのプロデューサー、Gus Obergというところも面白い。(山口 智男)


Seven Year Setlist

2007年発表の1stアルバムが全英No.1ヒットになり、シーンの最前線に躍り出た4人組、THE VIEW。5作目のアルバムは過去7年のキャリアから選曲したヒット曲の数々に新曲を加えたベスト盤と言っても差し支えない作品だ。英国情緒あふれるロックンロールをパンキッシュに、いや、クソガキらしい向こう意気とともに奏でてきた4人組の魅力をギュッと凝縮。曲の良さは同時に、しっかりと根っこを持ったバンドの力強さを思わせる。それぞれに異なる魅力をアピールしている新曲3曲も聴きどころだ。フォーク・ロック調の「Standard」は、THE LA’Sをちょっと連想させる。日本盤はAmy Winehouseのカヴァーを含む10曲を収録したボーナス・ディスクをカップリング。入門編としてこれを聴いておけば、まず間違いない。(山口 智男)


Bread And Circuses

あらあらこんなに大人になって! なんて、おばちゃんが久し振りに会った親戚の子に言ったりするが、そんな台詞を自分が、音楽を聴いて呟くなんて思ってもみなかった。そんな比喩がピッタリなTHE VIEWの3作目。元KILLING JOKEのYouthをプロデューサーに起用して1年の歳月を掛けて作られた今作は、今までの彼らの音をぎゅっと絞ってスマートにさせた見事なまでの洗練っぷり。1曲1曲のバリエーションも格段に広がり、キーボードやストリングスなどが大々的に取り入れられている。カラフルなサウンドが、瑞々しく美しいハーモニーの持つ力、声の持つあたたかみをとめどなく引き出してゆく。進化に対する彼らの粘り強さの賜物だろう。軽やかで力強いギター・ロック・サウンドに笑みが零れる。(沖 さやこ)