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DISC REVIEW

S

Hot Thoughts

SPOON

Hot Thoughts

2015年に開催された第57回グラミー賞授賞式で、いまは亡きPRINCEは"みんな、アルバムって覚えてる?"と口にした。名門レーベルMatadorに復帰したSPOONの新作は、そんな彼の言葉への最適解のようにも受け取れる。表題曲「Hot Thoughts」のアトモスフィアなサウンドから、オールドスクールなコード進行にシンセを重ねるプロダクションなど、変化を恐れないそのスタイルは、いくら時間が経ってもルーキーだったころを思い出させる。だが、20年のキャリアで得た知見と、現在の母国アメリカのビルボードに見るブラック・ミュージックの特性がグルーヴとして見事に取り入れられているあたり、やはりベテランであることに変わりはない。バンドであり、バンド・サウンドに縛られない。まさにPRINCEが体現してきたスタンスを汲み取る、アルバムで聴き取るべき作品である。(小田 淳治)

live psycho

SPRISE

live psycho

関西を拠点に活動中の"幸福をもたらすアイドル"による新作は、様々な恋にまつわるシチュエーションを描いた全6曲を収録。ダークでキュートなダンス・ポップ「メロメロずきゅん」や、キャッチーなリフレインが耳に残る「ギミモア!」、歪んだサウンドに乗せて"君のことが好き"と連呼する「独占愛」といった甘くて小悪魔的な魅力を振り撒くもの、鋭利なギターが切ない恋心をザクザクとえぐるように響く「darling darling」、心の距離が離れていく焦燥感をバンド・サウンドに乗せて叫ぶ「sway」に、冷めていく思いをどこか断ち切れずにいる「白昼のリグレット」といったセンチメンタルな側面も表現。多彩な楽曲で5人の多様な歌声を楽しめる一枚に。(山口 哲生)

Real Lie

S.R.S

Real Lie

2009年に若干19歳でデビューした4ピース・バンドS.R.Sの、ファースト・アルバム『ACROSS THE MINDSET』以来、1年振りのリリースとなる今作。ドラマ主題歌にもなっている表題曲「Real Lie」は、憂いのあるストリングスが特徴的な、透明感に溢れた壮大なバラード。だが歌詞はそれとは対極的に、葛藤を抱え、どうにかして現状を打ち壊そうともがく、素朴でストレートな気持ちが綴られている。山口卓也(Vo&Gt)の柔らかく浮遊感のある歌声が、やり切れない切なさとノスタルジックな空気をより深くしてゆく。c/w「太陽の絵描き歌」はあたたかいギターのアルペジオとコーラスが非常に素朴で、何気ない日常をそのまま切り取ったようだ。優しさの詰まった2曲入りシングル。(沖 さやこ)

Somebody Else

STARBENDERS

Somebody Else

グラム・ロックは音楽性の用語ではなく、華美なファッションを共通項とした70s以来続く振る舞いを指す語である。STARBENDERSの出で立ちはその点でまさしくグラム・ロックだが、シングル『Somebody Else』のパンチも、やはり負けじとグラム・ロックしている。グラム・ロックとも縁深いニュー・ウェイヴやゴシック・ロックから引用した艶やかなシンセサイザーを纏って不敵に闊歩するアンサンブル、そしてその音像を従えていかにもわざとらしくセクシーに歌われるメロディの屈強さが、その何よりの証拠だろう。MÅNESKINやTHE LAST DINNER PARTYのようにあけすけなロック・バンドが脚光を浴びる今日、STARBENDERSが飛躍する条件は十分に整っているのでは。(藤村 太智)

Starcrawler

STARCRAWLER

Starcrawler

ギター・バンド、ロック・バンド、ロックンロールが日本以上に存在価値を失っているような今のアメリカに、印象的なアンプの歪みだけで鳴っているようなリフでノック・アウトするティーンズ・バンドの登場は刺激的だ。時代は違うがTHE STOOGES、RAMONES、THE STROKESなど第一声でまず"カッコいい"が出てくる類のバンドに共通する存在感。Ozzy Osbourne好きというヴォーカルのArrow De Wildeは流行りのラップ・ミュージックなどには目もくれず、まるで70年代の"男性"ロック・スターのような佇まいでアンニュイ且つ幼さを残す歌を聴かせる。スタンダードすぎて誰もやらないことを、若さという危うい魅力でねじ伏せるのも才能。3月には早くもジャパン・ツアーが決定している。(石角 友香)

Mirror Traffic

STEPHEN MALKMUS & THE JICKS

Mirror Traffic

どうしてもどうしても、PAVEMENTが離れない……!とはアーティストもファンも承知の上でしょう。だからこそ、古参ファンはかつての想いも込めてこの新境地を楽しんでもらいたいし、新参としてはここからこの男の歴史を紐解くといいだろう。きっと、奥深きロー・ファイの真髄を堪能できるから。PAVEMENT のフロントマンStephen MalkmusがSTEPHEN MALKMUS&THE JICKS名義での通算5枚目『Mirror Traffic』をリリース。このポピュラリティ高いノイズ、脱臼感あるメロディとリズム、そして鋭いウィットは、ふたつとないオリジナリティ。それはまさにメイン・ストリームと一線を画すオルタナティヴであり、ささやかに惹きつけられ、揺さぶられる。本作のプロデューサーがBECKというのは最大のトピックだが、ロー・ファイ黄金タッグというイメージを裏切らない痛快な仕上がりだ。(伊藤 洋輔)

Wandermüde

Stephan Mathieu And David Sylvian

Wandermüde

David Sylvianが2003 年に発表した、高い評価を獲得した作品、『Blemish』を、エレクトロニカなどのシーンでは、『Endless Summer』で一躍ポピュラー・シーンでも名を馳せたChristian FenneszやFOUR TETと等しく注目すべきエレクトロ・アコースティック・ミュージシャン、Stephan Mathieuが再構築した作品。重厚なドローンで神秘的に作り上げた同作品は、決してどの音楽リスナーにも好まれるような、良い意味で敷居の低い作品ではないが、その圧倒的な音の存在感、たるや圧巻である。Track4.「The Farther Away I Am (Minus 30 Degree)」が顕著だが、たまには優しいノイズの波に身を任せてはいかがだろうか?(伊藤 啓太)

STEREO DIVE 02

STEREO DIVE FOUNDATION

STEREO DIVE 02

前作から2年2ヶ月ぶりとなる待望の2ndアルバムが完成。収録曲の大半をタイアップ楽曲が占めていることからも、R・O・Nというサウンド・クリエイターであり、SDFというプロジェクトへの信頼が着実に高まっていることを窺い知れる。ハードでダンサブルなロック・ナンバーから、清涼感溢れるダンス・ポップまで、多岐にわたるサウンドを繰り広げつつも、それらを繋ぐ役割で配置されている新規曲も聴き応え抜群。夜の匂いを感じさせるダンス・チューン「Neon Soda」や、ピアノ・ロック的な軽やかさのある「Carry on」、ジャジーなセクションが飛び出す「Count to three」など、アルバムのトータル・バランスを取りながら、SDFが鳴らすポップ・ソングを追求した1枚になっている。(山口 哲生)

STEREO DIVE

STEREO DIVE FOUNDATION

STEREO DIVE

2013年のデビューから約7年──楽曲提供やBGM制作など多方面で活躍しているR・O・Nによるサウンドメイキング・プロジェクトの1stアルバムがついに完成した。どの楽曲もエレクトロニックなサウンドを軸にしつつ、ワイルドなギターを轟かせる「PULSE」や、荘厳なストリングスと獰猛なシーケンスが交互に飛び出す「Blackout」といった重厚感のあるものから、エモーショナルなシンガロングを擁した爽快感のある「Coda」や、瑞々しいダンス・ナンバー「ODSD」といった軽快で心地よいものまで、実にバラエティ豊かな全12曲が収録されている。また、どの楽曲もかなりメロディアス且つ、それを歌うR・O・Nのヴォーカリゼーションもクールで、耳に残るものばかり。(山口 哲生)

Not Music

STEREOLAB

Not Music

STEREOLABは91年MCCARTHYというバンドで活動していたTim GaneとLætitia Sadierを中心にロンドンで結成された6人組のポストロック・バンド。02年にはメンバーのMary Hansen が事故で他界。悲劇を乗り越えて活動を続けていたが、09年にホームページ上で活動休止を発表。それから待望の復活を果たし約2 年振りとなる11作目のニュー・アルバム『Not Music』を発表。今作はまさに音楽+趣味+実験=STEREOLABという彼らからイメージされるバンド・イメージ通りのアルバムとなっている。ポップなリズムと心地いいテンポを味わえば、きっとSTEREOLAB(音響研究室)から抜け出せなくなるはず。(成田 早那)

Make 'Em Laugh, Make  'Em Cry, Make 'Em Wait

STEREOPHONICS

Make 'Em Laugh, Make 'Em Cry, Make 'Em Wait

昨年2024年には、フロントマンのKelly Jones(Vo/Gt)が17年ぶりのソロ・アルバムをリリースしたが、そちらの複雑で壮大な音楽性とは異なり、こちらの『Make 'Em Laugh, Make 'Em Cry, Make 'Em Wait』は自然体でコージーなスタイルのシンプルな作品だ。いろいろな要素を盛り込んだ前作『Oochya!』(2022年)も経て、ここ数年でやりたいことを一巡し辿り着いたアルバムという印象。しかしながら、アルバム全体で見れば、ソフトな雰囲気のロックやブルージーでエッジの効いた楽曲、ノリやすいテンポのポップな楽曲等緩急のある内容で、実に味わい深い。奇をてらわず、美しいメロディと爽やかなエモーションを織り交ぜ、実直に奏でるロックは、とてもSTEREOPHONICSらしさに溢れている。(⼭本 真由)

Oochya!

STEREOPHONICS

Oochya!

UKを代表するロック・バンドのひとつ、STEREOPHONICS。これまで作品ごとに様々な顔を見せてきた彼らだが、12作目のオリジナル・アルバムとなる今作は、そんな彼らのロックのすべてが盛り込まれていると言っていいかもしれない。初期のグランジ・テイストでスリリングなロックの片鱗が見えるアップテンポな楽曲、そして彼らの根底にあるブリット・ポップのグッド・メロディ、ロックンロール・リヴァイヴァルを経た英国ロックのスピリット、進化し続けてきたロック・シーンの中で揉まれ、身につけてきたタイムレスなポップ・センス。そのすべてがこの1枚に凝縮されている。デビュー・アルバムから25年、駆け抜けてきたSTEREOPHONICSというバンドの芯の強さを感じることができる作品だ。(山本 真由)

Graffiti On The Train

STEREOPHONICS

Graffiti On The Train

ウェールズ出身のロック・バンド、STEREOPHONICSの8作目のフル・アルバム。とにかく生真面目にキャリアを築いてきたバンドだが、前作までのリリース元であるV2 Recordsから離れ、自身のレーベルであるStylus Recordsを設立しての第1作目ということもあってか、本作は、今までのアグレッシヴさよりも、むしろキャリア相応の渋みと貫禄を感じさせるアルバムに仕上がっている。もちろん、ハード・ロックを主体とし、ブリットポップ的な大仰さも兼ね備えた骨太なサウンドは相変わらず。だが本作では、フォークやソウルも飲み込んだKelly Jonesの多彩なソングライティングが一層の洗練を見せているところが、何より興味深い。常に第一線にいたバンドだが、どこか肩の荷が下りたような清々しさが、そこに宿っている。(天野 史彬)

Keep Calm and Carry On

STEREOPHONICS

Keep Calm and Carry On

2008年にベスト・アルバムを発表し、オリジナル・アルバムとしては約3年振りとなSTEREOPHONICSの通算7枚目の新作が届けられた。プロデューサーにKASABIANなどを手掛けるJim Abissを迎え作られた今作は、前作『Pull the Pin』にあった様な、STEREOPHONICS節とも言えるメロディアスな側面を全面に押し出したアルバムだ。力強く大きなスケールで描き出されるバラードやピアノをフィーチャーした瑞々しくアップテンポなナンバーまで今の彼らの充実ぶりを象徴するように響いてくる。テーマは10代の頃の自由と言う様に、今作でSTEREOPHONICSは新たなスタートを切ったようだ。(遠藤 孝行)

Now It’s Dark

STESO SONGS

Now It’s Dark

スウェーデンを拠点に活動するSSW、STESO SONGSのデビュー・アルバム。IT’S A MUSICALなどで活動するBobby Babyとのデュオなどで活動をして来た彼女の初作品は、幼い頃から親しんで来たというピアノをベースに作られたしなやかな楽曲が列ぶ。サウンド自体は彼女の魅力でもある凛としたメロディを生かしながら、壮大で丁寧なストリングス・アレンジがあったりととてもドラマティックなもの。アルバムの後半は特に穏やかでダークな彼女の世界感を味わう事が出来る。彼女の歌声も決して派手ではないもののポップな楽曲でもしっとりと聴かせる楽曲でもバランスがよく、またとても力強い。スウェーデンから登場した新たな実力派歌姫。(遠藤 孝行)

Neon Future Part.2

Steve Aoki

Neon Future Part.2

ご存知、世界No.1人気DJにして、人生を謳歌する達人、Steve Aokiのニュー・アルバムは昨年リリースしたメジャー第1弾アルバムの続編だ。ダンス・フロアを盛り上げることを意識した前作の延長でエモーショナルな表現を追求したという今回も数々のヴォーカリストをフィーチャー。EDM作品として楽しめるものになっているが、話題は何と言っても、2013年の"SUMMER SONIC"で共演したLINKIN PARKとのコラボレーションが再び実現したTrack.5「Darker Than Blood」とWEEZERのRivers CuomoをフィーチャーしたTrack.11「Light Years」の2曲。EDM?自分には関係ないと思ったロック・ファンも聴き逃せない。ともにエモーショナルなヴォーカルの魅力を堪能できるものになっている。(山口 智男)

Neon Future Part.1

Steve Aoki

Neon Future Part.1

昨年のSUMMER SONICで共演したLINKIN PARKに続き、今回、FALL OUT BOYをフィーチュアしたことで、彼の名前はロック・ファンの間でさらに知られることになるだろう。エレクトロ・ハウスのDJ/プロデューサーとしてのみならず、Dim Mak Recordsのオーナーとしてもその音楽センスを発揮しているSteve Aoki。メジャー・デビューとなるこの2作目のアルバムも前作同様、FOBに加え、EMPIRE OF THE SUNのLuke Steele、BLACK EYED PEASのwill.i.am、Katy Perryへの楽曲提供で知られるBonnie Mckeeら多彩且つ豪華なゲストを迎え、全曲にヴォーカル/ラップをフィーチュア。彼一流の研ぎ澄まされた感覚をより多くのリスナーにアピールするAoki流EDMをひっさげ、ポップ・フィールドに殴りこむ。(山口 智男)

Wonderland

Steve Aoki

Wonderland

Dim Mak Recordsのレーベル・オーナーでありながら、自身もDJとして活躍するSteve Aoki初のオリジナル・フル・アルバム。彼の幅広い人脈がジャンルを越えた様々なアーティストを集め、その成果は楽曲に余すことなく詰め込まれている。Track.4の「Come With Me (Deadmeat)」やTrack.7の「Control Freak」はポップ・リスナーにも十分アプローチできるキャッチーさを備えつつも、ダンス・フロアで踊らずにはいられないナンバーに仕上がっている。一方、Track.3の「Dangerous」のゴリゴリとした癖のある攻撃的なサウンドは従来のリスナーの大好物に違いない。更にはTrack.6の「Livin My Love」のようにキュートなサウンドで遊ばせるのも忘れない。何が飛び出してくるか予測できないおもちゃ箱のようなアルバムを是非楽しんでいただきたい。(石井 理紗子)

To The Bone

Steven Wilson

To The Bone

90年代、それまで影を潜めていたプログレッシヴ・ロックに再び光をもたらしたバンド PORCUPINE TREEの中心人物でもあるSteven Wilsonによるソロ5作目。今作にはPeter Gabriel、TALK TALKといったプログレからニューロマンティックまでを巡るポップネスが織り込まれた楽曲が並んでおり、その華やかな音像とラウドなアンサンブルから紡がれる音楽絵巻を広げれば、プレイヤー、シンガーとしての非凡な才能に触れることができるはずだ。イスラエルの女性シンガー Ninet Tayebを迎えたTrack.3「Pariah」での覚醒や、9分を超える大曲Track.10「Detonation」など、新たな可能性と類稀なる技術が絶妙にミックスされている。2017年以降のプログレを語るうえでマストな1枚。(小田 淳治)

Creatures Of An Hour

STILL CORNERS

Creatures Of An Hour

ロンドンの紅一点のバンドのファースト・フル・アルバム。これまでにEPやシングルを数枚リリースしてきたが、それまでの路線を継続した彼らの現在の集大成といえる一枚。儚げなウィスパー・ヴォイスに官能的且つ退廃的な音が絡み合って、時にサイケデリックに時にドリーミーな世界観を醸し出している。どこか懐かしくも新しいサウンドで、古い青春映画のサウンドトラックを聴いているような気分にもなる。似たような曲が多いのが少し気になるが、それは同時にこれからまだ進化を遂げる可能性を秘めているということでもあり、ファースト・アルバムとしては満点の出来じゃないだろうか。精力的にツアーも行っているようなので、この世界観をどうライヴで表現するのかぜひ観てみたい。(石塚 麻美)

Perdida

STONE TEMPLE PILOTS

Perdida

新ヴォーカリスト Jeff Guttを迎え復活を果たし、2018年にはバンドとして2度目のセルフ・タイトル・アルバムをリリースしたSTONE TEMPLE PILOTS。彼らが現体制2作目のオリジナル・アルバムにして、バンド初となる全編アコースティックの作品を作り上げた。アコースティック・ギターをはじめ、フルートやアルト・サックス、マーキソフォンなどの楽器も取り入れられた、ブルージーな枯れた味わいのサウンドは、スペイン語で"喪失"を意味するタイトルも相まって、バンドが辿ってきた歴史と思わず重ね合わせてしまうような哀愁を帯びている。一方で、温もりのあるJeffの歌声からは希望も感じさせる。過去を受け入れながらも、着実に前へ進んでいくというバンドの意志が窺える作品だ。(菅谷 透)

Stone Temple Pilots(2018)

STONE TEMPLE PILOTS

Stone Temple Pilots(2018)

90年代のグランジ・ブームに乗り、デビュー時から大ヒットを飛ばした彼らは周囲の目を気にせずに快進撃を続けた。しかし、そんな彼らも10年代に再結成を遂げ、Scott Weiland解雇により、LINKIN PARKのChester Benningtonを迎えて5曲入りEPを発表するなど、紆余曲折の道のりを辿る。そして、ご存知のとおりScottとChesterの両名はすでにこの世にいない。それでもバンドは不撓不屈の精神で、前作に続き2度目のセルフ・タイトルを冠した新作を完成。新たにJeff Gutt(Vo)を招き、「Meadow」を筆頭に腰の据わった芯の太いサウンドとキャッチーな歌メロが見事に共存している。また、グルーヴィなオルタナ・ロックを爆発させた「Roll Me Under」と充実の楽曲群で復活の狼煙を上げている。(荒金 良介)

High Rise

STONE TEMPLE PILOTS

High Rise

フロントマンScott Weilandの解雇と、新ヴォーカルにChester Bennington(LINKIN PARK)を迎えたことを発表したストテン。セルフ・タイトルの前作(2010年)がバンド復活の狼煙を上げる好作だっただけに、ここにきての交代劇は残念だが(ファンにはまたかという思いもあるか)、その状況を打破するようにChesterを交えすぐに新たな曲作りをはじめた。最初のシングルとしてTrack.1「Out Of Time」をリリースしたが、これまでの味を守りつつエネルギッシュに進化をするという――老舗の誰にも暖簾は渡さないぜというべき心意気が曲に封じ込められている。Chesterの強く伸びやかな歌声が新鮮だが、ドープなメロディや陰影のあるコード感やサイケ感を洗練して、シャープに"今"を切り取った内容になっている。(吉羽 さおり)

Stone Temple Pilots

STONE TEMPLE PILOTS

Stone Temple Pilots

お久しぶりですね。お元気ですか。9年なんてそんな言葉じゃ間に合わない時間のはずだけれど、9年ぶりのこのアルバムを聴くと、お変わりないですねと声を掛けたくなるような出来映えである。90年代、クラシカルなロックとオルタナをバランスよく配合した、ポップなメロディ・ラインでスターダムに君臨した彼ら。2008年に再結成後、初のフル・アルバムとなる本作でも、彼らの持ち味は健在だ。キャッチーなメロディと後期THE BEATLESのようなコーラス・ワークがポップな彩を与える。足取り軽く、重すぎないサイケデリック感も彼ららしい。オールド・スクールなロックンロールが持つポップネスを見事に抽出した貫禄のアルバム。久しぶりに、何にも動じないカラッとしたアメリカン・ロックを聴いた気がする。(佐々木 健治)

MIDNIGHT

STOROBOY

MIDNIGHT

音源発売を前にSUMMER SONICのステージに立ち、昨年デビュー・アルバム『STOROBOY』を発表するや、イベント、フェスに引っ張りだことなった5ピース、STOROBOY。2ndミニ・アルバムとなる今作は、本領発揮の1枚。80'Sポップスの、きらきらと瀟洒にとんがってる感やいきってる感じを、うまいこと手玉にとってロックに昇華している、遊び心ふんだんな内容。といっても、80'Sエッセンスを使ってシニカルに遊んでみたという斜めな視点じゃなく、グラマラスさや、がっちり肩に力の入った背伸びをする美、貪欲に最先端を狙っていくスピリットや瞬間を謳歌するバイタリティを愛し、憧れるエネルギーをサウンドへと落とし込んでいる。まとう雰囲気はクールなんだけれど、力づくで吠えている気持ちよさがいい。(吉羽 さおり)

Storoboy

STOROBOY

Storoboy

SUMMER SONIC 2012のオープニング・アクトとして大抜擢され、今最も勢いに乗るダンス・ロック・バンドSTOROBOYが放つデビュー・アルバム。2011年7月結成直後から話題を集め、ラジオ局での優秀楽曲賞を受賞やファッション・ブランドDIESELが手掛ける音楽サイトDESEL U MUSICでのフリー・ダウンロード・リリースなど話題に事欠かず、異例の早さでここまで駆け上がってきた。満を持して発表された今作は80'sディスコやエレクトロやロックを吸収しポップかつスタイリッシュにまとめ上げられており、その独自センスとバランス感覚はお見事。一発で耳に残るセクシーなメロディ・ラインも彼らの強み。華やかさと鋭さを併せ持った期待の大型新人だ。(遠藤 孝行)

strange world's end

strange world's end

strange world's end

対世間だけなら、怒りのベクトルも外を向くだろうが、人間の矛盾や虚しさに誠実に対峙した音楽を聴くと、ジャンルを越えてあらゆる人に刺さる表現が立ち上がる。活動約16年にしてついにセルフ・タイトルの3rdアルバムとなった本作。ドラムのフルカワリュウイチが正式メンバーとしてレコーディングに参加したことで、3ピースの骨格は安定し、且つ3リズム以外にパーカッションやシンセ、シンセ・ストリングスなどを導入しても揺らがないトライアングルが組み上がった印象だ。「暴発」でサイレンのように聴こえるギターや、助けを求める"メーデー"のリフレインは苦しくもリアルだし、いわゆる誹謗中傷や冷笑系に対する徹底した断罪を歌う「逆エヴォリューション」の、震えるような怒りなど、目を背けられない全10曲。(石角 友香)

やっぱり、お前が死ねばいい。

strange world's end

やっぱり、お前が死ねばいい。

1stアルバム以来3年ぶり、ドラマーの脱退を経て完成した2ndアルバムは、前作のアンサーともいえる強烈なタイトルがつけられている。内省的な人間が外向きの言葉を発しているというポジティヴな意味合いをタイトルに持たせているという今作は、"叫んでいた胸の奥では 助けてくれ愛してくれと"(「敗北」)、"本当はずっと愛されたくて存在理由が欲しかっただけ"(「接触」)など、たしかに何かを求めて外に手を伸ばしもがいている印象を受ける。それゆえに、もがき苦しんだ末に光明に行き着いたかのようなラスト「フロンティア」(名曲!)は感動的で、アルバムを聴き終わったあとの余韻は意外なほどに清々しい。(岡本 貴之)

君が死んでも、世界は別に変わらない。

strange world's end

君が死んでも、世界は別に変わらない。

自分のくだらなさを知ることは大事なことだ。俺は自分を特別だなんて思わない。ただ、自分の人生をかけがえのないものだとは思っている。でも、それは君には関係のないことだ。だから"生きろ"なんて言うな。"頑張れ"なんて言うな。勝手にやるから。君も勝手にしろよ。I need to be myself. 俺は俺でしかあれないし、君は君でしかあれないのだから。――strange world's endの音楽には、そんな他者への期待を捨て、等身大の自分を見つめ続けた果てにある"個"の強さがある。グランジ直系のギター・サウンドは感情を抉り出すような生々しさに満ち、言葉はどこまでも辛らつ。憎しみと哀しみと自己嫌悪が渦巻いている。だが、この1stアルバムは最後、どこまでもピュアな祈りに行き着く。汚れた瞳にしか見れない景色もあるのだ。(天野 史彬)

Comedown Machine

THE STROKES

Comedown Machine

2000年を境に明らかに"THE STROKES以前・以降"のシーンを形成した当の本人たちは、この5作目でもすこぶるクール。象徴的なのがリヴァーブ感のない音像や、それがもたらす低体温感。1stや2nd時から続くシンプルかつ緻密に組み上げられたリフをさらに客観視し、まるで自分たちの特徴をエディットするような洗練を随所に感じる。そこに乗る、鬼の高低差を誇るJulianのヴォーカルの艶たるや......。「Slow Animals」でのウィスパーと地声のダブルなんてもう、声そのものがアートである。アルバム・タイトルの世界観に近いと思しき「80's Comedown Machine」も80's的なプラスティックなサイケデリアを表現。具体的な熱量ではなく、ロックンロールに潜むフェティシズムでエモーションを喚起する見事な手さばき。 (石角 友香)

Angles

THE STROKES

Angles

まさに"多アングル"な作品である。それは1曲ごとの個性の強さのことでもあるし、アルバム全体の与える印象からも言える。最初と最後とでまるで違った手応えとでもいおうか、まるで万華鏡のように、華やかに次々と表情を変えていく。1曲目「Machu Picchu」のレゲエ調の始まりには思わず"TOM TOM CLUB!?"と叫びそうになった。そして驚きのイントロに乗って聴こえてくるJulianのハイトーン・ヴォイスがクソかっこいい。全アングルにおいて、成長と音楽的意欲と挑戦に満ちた本作は、本人たちも言っているとおりTHE STROKESの新章を告げるものであり、それだけのパワーが漲っている。そもそも5年振りの本格始動ともなれば、あれやこれやと前置きをしたかったのだが、全部吹っ飛んでしまった。そんなん言う前に、有無を言わさず最高を見せ付けられた気分なのだ。"まぁかっけーから聴けよ"ってさ。(島根 希実)

Phrzes For The Young

Julian Casablancas

Phrzes For The Young

THE STROKESのメンバーそれぞれが本隊とは別に素晴らしい作品を発表する中、沈黙を守ってきたフロントマン、Julian Casablancasが遂にソロ・アルバムを発表した。ソング・ライティングはTHE STROKESのそれなのだが、ドラム・マシーンやキーボードを多用した洗練されたトラックに乗ると、楽曲がまた違った輝きを放つ。Julianの声も穏やかでありながら色気があり、気張っている様子など微塵もない。フォーキーな楽曲もメロウな曲も挟みながら、憎らしいほどに洗練されたロックンロールを鳴らす。Julian Casablancasの才能に改めて感服させられる、極上のポップ・ミュージック。こんな作品を聴かされると、THE STROKESの新作が待ち遠しくなる。(佐々木 健治)

Strange Days

THE STRUTS

Strange Days

コロナ禍の中、プロデューサー Jon Levineの家に泊まり込み10日で10曲RECしたバンドの勢いと調子の良さが反映されたパッシヴなR&Rアルバム。ゲストも話題で、THE BEATLES的なメロディを持つ有機的なミディアム・チューンの表題曲にはRobbie Williamsが、電話口の会話から始まるアイディアも楽しいナンバーにはDEF LEPPARDのJoe ElliottとPhil Collenが切れ味鋭いギターで参加。ヘヴィな曲をブラッシュアップしたのはTom Morello(RAGE AGAINST THE MACHINE etc.)、軽快な8ビート・ナンバーにはTHE STROKESのAlbert Hammond Jr(Gt)が客演。ゲストの資質が様々でも仕上がりは抜けが良くドライヴするR&R。先の見えない状況で不可能を可能にしたバンドの痛快さが作品化した印象だ。(石角 友香)

Everybody Wants

THE STRUTS

Everybody Wants

去年のサマソニに続き、先日、単独来日を果たしソールド・アウトさせたUK出身、現在はLA拠点で活動するTHE STRUTS。80年代メタル風なルックスやMÖTLEY CRÜEからの高評価で先入観を持つリスナーもいるだろうが、ぶっちゃけヴォーカル Luke Spillerの破格の存在感――Freddie Mercuryばりの表現力、巻き舌、エンターテイナーっぷりは笑っちゃうほど強力だ。そしてOASISやTHE LIBERTINES好きだったバンドのアンサンブルはシンプル且つモダン。THE ROLLING STONESをいい意味でもっとインスタントで呑み込みやすくしたような16ビート・ナンバーや、モータウン・ポップに、Noel Gallagherが書きそうな歌メロが乗るナンバーなどなど、親しみやすいったらない。ファッションはいったん横に置いて聴く価値大アリ。(石角 友香)

Everybody Wants

THE STRUTS

Everybody Wants

グラム・ロックというからにはもちろん見た目も含め、70年代の前半、時代の徒花として狂い咲いたポップ且つワイルドなロックンロールを現代に蘇らせる4人組、THE STRUTS。もちろん、伊達や酔狂でやっているわけじゃない。そこに本気の思いが感じられるからこそ、イングランド中部の工業都市、ダービーからやってきた彼らはじわじわと注目され、THE ROLLING STONESやMÖTLEY CRÜEといったビッグ・ネームが2012年結成の新進バンドをサポート・アクトに起用したのだ。今作は精力的なツアーが認められ、アメリカでついに火がついた人気に応えるように新曲を加え、出し直したデビュー・アルバムの新装盤。シンガロング必至のロックンロールが満載。Luke Spillerの強烈な巻き舌のヴォーカルにシビれる。(山口 智男)

Spitting Image

THE STRYPES

Spitting Image

50'sブルーズの香りを放つバリ渋・ティーンだったTHE STRYPESも、もう20歳。もともと、ティーンエイジャーらしからぬサウンドで世界を驚愕させた彼らだが、いろいろと吸収しやすい年頃の2年間というのはバンドを大きく成長させるには十分な時間だ。3枚目のアルバムとなる今作では、持ち味でもあるブルージーなアプローチはもちろん、彼らと親交の深いPaul Wellerの影響も感じさせるニュー・ウェーヴの雰囲気も盛り込まれた、ある意味、時代がワンステップ進んだ感じの作品となった。さらに、これまでのどこか危うさを感じさせるような背伸びした表現と比べると、瑞々しく輝くメロディやコーラスに等身大の若々しさが感じられて、好印象。ライヴ・バンドとしても定評のある彼らのフジロックでの来日公演も楽しみ。(山本 真由)

Live In Tokyo 2015

THE STRYPES

Live In Tokyo 2015

平均年齢19歳ながらデビュー前からドサ回り的にライヴ経験を積んできた生粋のライヴ・バンドなんだから、そのライヴを収めたライヴ・アルバムを待っていたファンは多いんじゃないか。そんな待望のライヴ・アルバムが"Live In Tokyo"なんだから日本のファンとしてはなおさら嬉しいはず。今年7月16日、2ndアルバム『Little Victories』を引っ提げ、アイルランドの若き4人組が行った一夜限りの渋谷CLUB QUATTRO公演からカバーを除く10曲を収録。いかにも70年代風の図太いサウンドは、スタジオ・アルバムとはまた違う魅力がある。渋谷CLUBQUATTRO公演を含む4曲のライヴ映像を収録したカップリングのDVDとともに彼らのライヴのエネルギーを感じるには持ってこいの来日記念盤だ。(山口 智男)

Little Victories

THE STRYPES

Little Victories

2年前、R&Bの影響が色濃い、いわゆるビート・ロックを演奏していた4人組がここではグルーヴィなロックを奏で始めている。それはメンバーが最近聴き始めたヒップホップの影響に加え、この2年間、さまざまな経験をしながら受けてきたいろいろな刺激を、曲作りや演奏に反映させた結果に他ならない。それがオリジナリティのアピールに繋がった。アイルランドの若き4人組、THE STRYPESによる2作目のアルバム。アルバムからの1stシングル「Get Into It」を始め、ダンサブルになったサウンドは、より多くのリスナーに訴えかけるに違いない。メンバーたちはまだ平均年齢18歳。ここで見せつけた成長を考えると、本当に楽しみなのはここからだ! 思わず、そんなことまで期待させる充実の新作だ。(山口 智男)

汚れた愛

STUPID GUYS

汚れた愛

それぞれに音楽系YouTuberとして活躍していた堂村璃羽と、たかやんが19年6月に結成したユニット、STUPID GUYSによるメジャー第1弾アルバム。生きづらい時代を生きる若者の気持ちを代弁することで、フォロワーを増やしてきたふたりだが、支持される理由は、きれいごとや安っぽい応援歌の対極にあるとも言える、場合によっては残酷なまでのリアリズムとそこから生まれる希望の光だ。まずは、ラップともスポークン・ワードともステートメント・スピーチとも言える「絶命志願者」を聴いて、「drive on night」のアンセミックなシンガロングの裏にある覚悟を、感じ取っていただきたい。R&B/ヒップホップをJ-POPに昇華したトラックは洋楽の影響もありそう。ふたりのハーモニーも聴きどころだ。(山口 智男)

All Born Screaming

ST. VINCENT

All Born Screaming

美しさとしなやかな強さを併せ持つ、女性シンガー・ソングライター ST. VINCENTことAnnie Clark。彼女の最新作は、これまでよりももっとダイレクトに自身の自然体な姿に肉薄する作品となった。セルフ・プロデュースで制作されたこともあってか、自由に湧き上がってくるサウンドをそのまま具現化したかのように、カラフルでダイナミックな表現に満ちている。さらに、Dave Grohl(FOO FIGHTERS/ex-NIRVANA)をはじめ、Cate Le BonやJustin Meldal-Johnsenなど、ジャンルを問わず才能豊かなアーティストたちがゲスト参加。激しいロックにもディスコ・ポップにもファンキーにもシアトリカルにもアンビエントにも、変幻自在にメタモルフォーゼするST. VINCENTのサウンドに花を添えている。(山本 真由)

Masseduction

ST. VINCENT

Masseduction

女性を全面に打ち出しながら、同時に強烈過ぎて笑ってしまうし、アートにすら見えるジャケットが示唆しているとおり、この5枚目のアルバムでアヴァンギャルドとポップの境界線を完全に溶かしてしまった。タイトル・チューンは、女の子の声による日本語の"政権の腐敗!"というリフレインから始まり、ストリングスも入ったいわゆるビッグ・ソングと内面的な印象のミニマルなパートを行き来するし、ピアノがSSW的なニュアンスの「New York」、その曲のモチーフの一部でもあるDavid Bowieの面影は、「Pills」でのロック然としたハードさとファンキーさを兼ね備え、今の彼女が示すポップ・スター像へ焦点を結ぶ。価値観が多様化する時代にあってもあらゆるリスナーに新しさを感じさせる稀有な作品。(石角 友香)

St.Vincent

ST. VINCENT

St.Vincent

ブルックリンを拠点に活動し、2012年にはTALKING HEADSのDavid Byrneとのコラボレーション作品もリリース。USインディー界隈で常に注目を浴び、高い評価を得ているST.VINCENTの4thアルバム。妖艶かつ透明感のある歌声は、甘さと刺々しさがうねるように入り混じり、決して聴き心地が良いだけではない。ポスト・ロック特有のヒリヒリした緊迫感と浮遊感、幾重にも重ねられたエレクトリックなトラック作りは相変わらず情報量が多く、1フレーズひとつをとってもここまでヒネるか!とうならされるのだが、アルバムを通して聴くと、アート性だけではなく、ストレートなロックンロール感があるという不思議な作品。WARPAINTの新作と一緒に手に取っていただきたい。(杉浦 薫)

Strange Mercy

ST. VINCENT

Strange Mercy

余談から始めますが、来年1月に決定した一夜限りの来日公演は何が何でも観に行ったほうがいいですよ!妖艶な歌声もさることながら、超絶的なギター・プレイに度胆を抜かれるはず!手帳を新しく買い換えたら、まずは"ST. VINCENT"とチェックしておきましょう。さて、現在海外メディアで絶賛の嵐となっている新作がついに到着!約2年振りの3rdアルバムである。過去2作によってすでにインディ・ファンから絶大な支持を受けているが、本作はよりメジャーなフィールドに舞い上がる出世作となるに違いない。これまでにないディストーション・ギターに彩られロック色を強めた世界観だが、独創的なメロディ・ラインが才能の裏打ち。それはDIRTY PROJECTORSのDave Longstrethに匹敵するものと確証された。スイーツな歌モノ集とナメたらやられちゃうよ!(伊藤 洋輔)