DISC REVIEW
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THE KILLERS
Rebel Diamonds
THE KILLERSのデビュー作『Hot Fuss』からなんと今年で20年。日本でもクラブ・ヒットした「Mr. Brightside」や「Somebody Told Me」など、すこぶるキャッチーな名曲を収録した同作を聴いて、彼らが一発屋になるんじゃないかと心配した方も多いんじゃなかろうか。ところが彼らはその後20年近く、順調に質を落とさぬポップさと、玄人好みのインディー感も併せ持った不思議な魅力でヒットを飛ばし続けた。このベスト盤は、そんな彼らのすべてのアルバムから、それぞれの作品を代表する粒揃いのダイヤモンドのように煌びやかな楽曲を集めた、美しいジュエリー・ボックスのような1枚。新曲3曲も、懐かしさのあるシンセと伸びやかなメロディが響く、新たなフェス・アンセムとして定着しそうな、これまた名曲だ。(山本 真由)
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POP MARSHAL
Rejoice!
2022年、その活動にひと区切りをつけたHEADSPARKS。来日ツアーを行うなど、ここ日本でもUKメロディック・ファンの間で愛されていたそのバンドのメンバーが、POP MARSHALとして再始動。メンバーを変えると、長年愛されたバンドから印象を変えることを目指すバンドも多いが、彼らはあくまで自分たちが積み上げてきたものを上手く生かし、ファンの期待に応えるものを作り上げた。特に、中心メンバーのAndy Barnardは、90年代から様々なバンドでシーンを支えてきた実力派だけあって、安定したメロディメーカーとしての才能を存分に発揮している。耳に残るギター・フレーズ、口ずさみやすいメロディ、ワクワクするようなテンションのリズム、これぞ愛すべきメロディック・パンクだ。(山本 真由)
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TUK SMITH & THE RESTLESS HEARTS
Ballad Of A Misspent Youth
70年代のグラマラスなロックを継承した"遅れて来たロック・スター"ことTuk Smith率いるTUK SMITH & THE RESTLESS HEARTS。MÖTLEY CRÜEとDEF LEPPARDのツアー・オープニング・アクトに抜擢(コロナ禍で開催は実現せず)されるなど、結成当初から注目の実力派だ。男臭いハード・ロックではなく、青春してる爽やかさがあって、聴く人を選ばない。懐古主義的ノスタルジックな魅力だけでなく、エネルギッシュなロックの魅力に気づいたMÅNESKIN以降の若いロック・リスナーにもリーチするフレッシュなサウンドは、ライヴハウスでもスタジアムでも輝きそうな柔軟性がある。日本盤のレトロ萌えポイントは、なんと言っても懐かしい邦題("しくじった青春のバラッド")。盤で買う特別感があっていい。(山本 真由)
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PLAIN WHITE T'S
Plain White T's
2000年代エモ・シーンの重要バンド、PLAIN WHITE T'S。結成25年を超え、コンスタントにリリースも続ける彼らが、満を持してセルフ・タイトルのアルバムをリリースした。ポップ・パンク/エモ界隈からデビューしたバンドの中でも早い段階から、音楽性をそこまで変えないままポップ・シーンに順応したロックに上手くシフト・チェンジし、息の長い活動を続けてきた彼ら。今作は、そんなバンドの芯の部分が綺麗に磨かれた粒揃いのポップな楽曲が詰まったアルバムだ。エモのキュンとする切なさや、ソフト・ロックの温かなタッチ、ところどころに散りばめられたダンス・ロックの軽やかさ、それらがバランス良く作品としてまとまった、派手さはなくとも飽きが来ないという彼らの強みがとても良くわかる良作。(山本 真由)
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HEARSCAPE
Transient
フランスの女性リード・ヴォーカル&キーボード Léa Berthouxが率いるプログレッシヴ・ロック・バンド HEARSCAPEのデビュー・アルバム。RADIOHEADやMUSEといったイギリスのバンドから影響を受けているとのことで、歌詞は英語、かき鳴らす感じのギター、そしてプログレッシヴな曲調と、そのあたりのバンドのファンならばニヤニヤが止まらないようなそれっぽい雰囲気を纏っている。だが、それだけにとどまらないような、ヨーロッパっぽい不思議なおしゃれ感もあり、それに拍車を掛ける女性ヴォーカルの少々クセのある歌唱が堪らない。ピアノを効果的に使った音作りも、楽曲のドラマ性を演出していて引き込まれる要素のひとつだろう。アルバム終盤まで出し惜しみして効果的に用いられるフランス語の歌唱もセクシーでいい。(山本 真由)
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Ed Sheeran
Autumn Variations
秋をテーマに14人の物語を歌った14曲。恋に落ちる瞬間を描写しながらも哀愁漂うサウンドの「Magical」、小気味良いリズムとは裏腹に重く沈んだ心を映す歌詞が胸に迫る「Plastic Bag」、微笑ましいふたりの些細な幸せを切り取った「American Town」、別れを受け入れられず行き場を失った愛をエモーショナルに歌い上げる「Punchline」、ひとりで過ごす誕生日を切なくも軽やかなメロディに乗せ描いた「The Day I Was Born」など14のリアルなストーリーが、少し感傷的な秋の空気感を纏いパッケージされた。随所に深い悲しみを覗かせる歌詞は前作から通ずるところだが、綴られた美しい言葉たちはより文学的に。ぜひ歌詞カードを片手に聴いてほしい1枚だ。(中尾 佳奈)
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THE NATIONAL
Laugh Track
前作『First Two Pages Of Frankenstein』と同セッション時に制作された"もうひとつの最新アルバム"。曲を作れなくなっていたというMatt Berninger(Vo)の心を壊れかけの車に喩えた、昨年リリースの「Weird Goodbyes Feat. Bon Iver」は待望のアルバム収録となった。またPhoebe Bridgersと再共演、さらにRosanne Cashが参加するなど今作もコラボが聴きどころに。「Space Invader」の後半、静寂から約3分かけてじっくりとボルテージを上げていく楽器陣のライヴ感も堪らない。そしてラストを飾るのは、8分近くに及ぶ「Smoke Detector」。キャリアを重ね、より自由に奏でられた至極のインディー・ロックを堪能してほしい。(中尾 佳奈)
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RIVAL SONS
Lightbringer
サイケでバリシブなブルース・ロックを奏でるカリフォルニアの4人組 RIVAL SONSの新作は、今年6月にリリースされた前作『Darkfighter』と対をなす1枚。今作も、彼らの過去作すべてを手掛け、彼らのサウンドを熟知したDave Cobbをプロデューサーに迎え、6曲というコンパクトな構成ながら聴き応えのあるアルバムに仕上げている。冒頭を飾る約9分という長尺のTrack.1は、バンドのルーツを掘り下げ様々な冒険に挑んだ1曲。静かなオープニングから一気に活気づく展開や、中盤の聴かせどころであるギター・ソロなど、1曲の中にもドラマがある。そのほかにもグルーヴィで重厚感のあるハード・ロッキンな楽曲、温もりを感じるメロディアスな楽曲など、一気に聴けてしまう上質なアルバム。(山本 真由)
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WILCO
Cousin
来年3月に来日公演が決定しているアメリカン・ロックを代表するバンド、WILCOから通算13作目となるスタジオ・アルバム『Cousin』が届いた。本アルバムは英ウェールズのミュージシャン Cate Le Bonをプロデューサーに迎えて制作。彼らが外部プロデューサーと組むのは6thアルバム『Sky Blue Sky』(2007年)以来とのこと。キャリアを通じて一貫された実験的な姿勢は今作でも健在で、オルタナ・カントリー・テイストのリード曲「Evicted」で見せるシンプルな音像ながらも繊細で奥深い表現力には舌を巻くばかり。Le Bonが"WILCOのすごいところは、彼らが何にでもなれること"と語っているように、WILCOというバンドの柔軟性と懐の深さを再認識させられてしまう1枚。(山田 いつき)
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ANIMAL COLLECTIVE
Isn't It Now?
USインディーの中でも特に個性の塊といったサウンドを発信し続けるANIMAL COLLECTIVEが、水を得た魚のようにクリエイティヴィティを開放したニュー・アルバム。前作『Time Skiffs』は、コロナ禍もあってリモートでのレコーディングとなり、ある意味パッケージとしてきれいにまとまった感のある作品になっていたが、今作はその間くすぶっていたアイディアが一気に放出されたのだろう、64分(※輸入盤)という大作でありながらたった12日で完成したというのだから驚きだ。トロピカルでポップな楽曲と、対照的にアンビエントで実験的要素が満載の楽曲があったり、聴く者をザワつかせるニクい演出も彼ららしい。さらに約22分という長さに驚かされる「Defeat」が、意外にも聴きやすいというのも意外性だらけで面白い。(山本 真由)
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ASHNIKKO
Weedkiller
ヴィヴィットなブルー・ヘアーに、過激なリリックやダーク・ファンタジーなアートワーク、グロテスクなMVと、強烈なインパクトを放つエキセントリックな魅力で注目を集める新世代のポップ・アイコン ASHNIKKO。性的差別や男性優位な世の中への怒りを音楽を通しぶつけてきた彼女が、"環境破壊とテクノロジー"をテーマにデビュー・アルバムをリリースした。"Weedkiller(除草剤)"というワードはこのテーマを直接的に表しながらも、一方的に傷つけられた心が枯れ果てていくようなイメージも含ませ、彼女のパーソナルな怒りの根源を同時に表現。多くのゲストも参加しジャンルの枠にとどまらない自由さはあるが、荒廃した世界を想起させるダークな世界観は一貫され、作品全体でひとつの物語、ディストピアを描いている。(中尾 佳奈)
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Liam Gallagher
Knebworth 22
ロック史に名を遺したOASISの伝説的野外ライヴ"Knebworth 1996"。その会場であるネブワース・パークを舞台に2022年に開催されたLiam Gallagherのライヴが"Knebworth 22"だ。今作は、その2日間にわたるライヴの音源をまとめた作品。昨年リリースした新作の楽曲やソロでの人気曲を中心に、OASISの名曲も織り交ぜた豪華なセットリストには、往年のファンでなくとも感動を覚えたはず。そんなオーディエンスの熱狂の歓声や大合唱が収録されているのもライヴ・アルバムである今作の楽しみのひとつ。Liamの独特な立ち姿が伝わってくるタイトル・コールや、ちょっとした煽りのセリフなど、ライヴの追体験ができるので、"サマソニ"関連の来日公演を逃した方にもおすすめ。(山本 真由)
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THE CHEMICAL BROTHERS
For That Beautiful Feeling
ダンス・ロックのパイオニア THE CHEMICAL BROTHERSがリリースした4年ぶり/10枚目となるスタジオ・アルバム『For That Beautiful Feeling』は、ノイズが点在するカオティックなトラックが描く幻覚的なサウンドスケープと、緻密なサウンドメイキングが光るドープな1枚に仕上がった。海岸に程近いスタジオで録音されたという本作には、フランスを拠点とするシンガー・ソングライター Halo Maudを招いた表題曲やシングル・カットされた「Live Again」に加え、フィーチャリングにBECKを迎えた「Skipping Like A Stone」など、色彩豊かでサイケな楽曲を多数収録。なお、日本盤CDにはボーナス・トラック2曲が収められている。(山田 いつき)
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SLOWDIVE
Everything Is Alive
90年代にシューゲイザー・シーンの最盛期を牽引したSLOWDIVEが、再結成後2作目となるアルバムをリリース。復活でファンを歓喜させた前作『Slowdive』(2017年)に引き続き今作も、様々な音楽経験と共に人生経験も積んだメンバーの、しっかりとした音楽観を受け取ることができる良作となっている。シューゲイザーというジャンルの中でも特に、激しい感情を伏せた繊細な音の蓄積が印象的。浮遊感のあるヴォーカルは、薄いヴェールを幾重にもレイヤードしたような、優しい透明感と重厚感が共存している。"FUJI ROCK FESTIVAL '23"での来日も記憶に新しいSLOWDIVEだが、派手さよりも素直な美しさで世界を表現する彼らのサウンドが、今後も途絶えないことを祈る。(山本 真由)
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BLUR
The Ballad Of Darren
正直、今年の"SUMMER SONIC"の大トリが発表されたときは若干の不安があったがこのアルバムでそんなものは吹き飛んだ。すでに絶賛されているこの8年ぶりのオリジナル・アルバムの魅力は傑作『Modern Life Is Rubbish』(1993年)以来のほぼメンバーのみで作り上げたサウンドなこと。英国的な捻ったセンスはギターのGraham Coxonの個性によるところが大きいが、今回のインディー・ギター・ロック・サウンドはまさにそれだ。Track.2のニヒル且つユーモラスなギター・リフ、Track.11の少し調子っぱずれなギター・リフなど、これぞUKのギター・ロックだ。斬新さはないけれど、いいギターの音といい歌メロと悲哀とロマンはこんなにもエモーショナル。サマソニでは過去曲との親和性の高さを実証しそう。(石角 友香)
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Post Malone
Austin
ラッパーにしてシンガー・ソングライター、ジャンルにとらわれないコラボレーションで世界を席巻する、Post Malone。そんな彼の5作目となるアルバムは、彼の本名を冠したタイトル"Austin"が表す通り、彼自身の内面にフォーカスした作品となっている。破天荒なラッパーでありながら、耳に残りやすいメロディ性、ポップでスタイリッシュなアレンジなど、親しみやすさが人気のPost Maloneらしさはそのままに、新曲はさらにエモーショナルな方向に一歩踏み込んだ印象。アルバム全編にわたって自らギターを弾くというチャレンジもあり、ただただシンプルに演奏を楽しんでいる様子が伝わってくるようなワクワク感もある。規模の大きな野外会場で聴いたら、本当に最高な時間になるだろうな、という想像も含めて楽しめる作品。(山本 真由)
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THE VIEW
Exorcism Of Youth
昨年2022年に5年ぶりの再結成を果たしたTHE VIEWの、8年ぶりとなるフル・アルバム。3rdアルバム『Bread And Circuses』(2011年)を手掛けたYouthが再びプロデューサーとなっていることからも感じられるが、ファンキーだったりソウルフルだったり、ルーツを掘り下げるようなサウンドを意識していた前作からは一変、ブリティッシュ・ロックのピュアな魅力が前面に際立った作品だ。それでいながら、ヴォーカルひとつとってもかなり洗練された印象で、原点回帰というよりは、自分たちの強みを上手く進化させたサウンド。サウンドの変遷と、バンドとしての紆余曲折、世の中の移り変わり、すべてを通過して今がTHE VIEWにとってベストな時期、と感じさせるような説得力のあるアルバムだ。(山本 真由)
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Jason Mraz
Mystical Magical Rhythmical Radical Ride
Jason Mrazが3年ぶり通算8作目となるアルバムを発売した。前作ではレゲエという分野も開拓し、自身の新たな可能性を引き出した彼だが、今作は純粋なポップ・アルバムとして、ポップ・センスに磨きをかけた形だ。ファンキーなビートの効いたダンサブルな楽曲、甘い歌声にとろけそうなスロー・ナンバーなど、カラフルに彩られた収録曲はどれも粒揃いで魅力的。特にTrack.2は、早口に刻むヴォーカルがひとつの楽器のように曲に馴染み、自然と身体が動くようなグルーヴが印象的なナンバー。この作品はマジカルでミステリアスで過激な人生を乗りこなすためのサウンドトラックだ。自身の変化に富んだ人生をポジティヴなポップ・ソングに昇華させた本作で、彼はソングライターとしてさらなる成長と、衰えない創造性を感じさせてくれた。(山本 真由)
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Maisie Peters
The Good Witch
Ed Sheeranが主宰するレーベル Gingerbread Man Recordsと契約し、ますます勢いに乗るUKの新世代ポップ・シンガー、Maisie Petersが2ndアルバムとなる新作をリリース。等身大の日常や失恋を飾らない言葉で描きながらも、それをドラマチックにパッケージするポップスの魔法使い、まさにリスナーにとって彼女はタイトル通りの"The Good Witch(いい魔法使い)"だ。安定感があり力の入りすぎないヴォーカル・スタイルも彼女らしく、気軽に聴けるポップ・ソングとしての魅力を存分に引き出す要素のひとつとなっている。また、バックを飾る90年代っぽいちょっとレトロなシンセも、楽曲をかわいらしく装飾しオシャレに仕立てていて高評価。(山本 真由)
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VALLEY
Lost In Translation
「Like 1999」がTikTokを中心に日本でもヒット、8月には初の来日公演を控えるカナダのオルタナ・ポップ・バンド、VALLEY。TikTokユーザーの心を掴んだ心地よいメロディや男女2声の柔らかなハーモニーはこの2ndアルバムでも堪能することができるが、ノリのいいポップ・ソングだけでなく、鳥のさえずりが聞こえるような落ち着いた楽曲も。不思議な浮遊感漂うサウンドや時折見せるヴォーカルの儚げな表情は、ポップさの中にノスタルジーを感じさせる。そして「Fishbowl」では、物語の終わりを告げ新たな世界へ誘うような壮大なストリングスが広がる。ロマンチックな愛の歌に前向きな失恋ソング、募る後悔を歌うナンバーまで、無邪気な青春を駆け抜け少し大人になった20代の心の機微を映す1枚。(中尾 佳奈)
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NOEL GALLAGHER’S HIGH FLYING BIRDS
Council Skies
コロナ禍に地元UKに初めてプライベート・スタジオを作ったという事実がなんともNoelらしい。少年の頃の夢も挫折も染みついた場所で地に足を着け、ソロ・キャリア10年を超えて新たなストーリーを生み出そうというのだから。エレクトロやソウルなど驚きに満ちていた前作のパッションは今作で"これぞUK"なメロディ、円熟したアンサンブルや繊細なストリングス・アレンジにその情熱の矛先を転じた印象だ。Johnny Marrのリリカルなギターが堪能できる「Pretty Boy」、サイケデリック且つロマンチックな導入に目の前の世界が変容する「Dead To The World」、パーカッションがラウンジなムードを醸すタイトル・チューンなど、どの曲も体験的。単なる原点回帰に止まらない発想の豊かさに唸る。(石角 友香)
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Ed Sheeran
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10年にわたりリリースしてきた"マスマティックス・プロジェクト"の最終作『-』。妊娠中の妻のガン発覚、親友の急逝、盗作疑惑による裁判と、世界的スターに襲い掛かった数々の苦難は、想像もできないほどの大きな不安や悲しみと同時に、かすかな希望を灯す温かな楽曲たちを生み出した。Aaron Dessner(THE NATIONAL/Gt/Key)とタッグを組み制作された本作は、切実な言葉たちを際立たせるように全体的にシンプルな仕上がりに。柔らかなコーラスやオーケストラによるアレンジは、聴く者の心を浄化するように染み入る。彼自身を救うために曲の中で打ち明けられた苦しみや葛藤。乗り越えようとするのではなく、マイナスな感情も包み込むように抱き共に生きていく、そんな様々な経験を経た彼が行き着いた答えが刻まれている。(中尾 佳奈)
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VINTAGE TROUBLE
Heavy Hymnal
ソウル・ミュージック界隈だけでなく、ロック・シーンでも熱視線を浴びるバンド、VINTAGE TROUBLEの3rdアルバム。ノリやすいファンキーなサウンドに、ライヴ感のある躍動的な演奏スタイル、リード・シンガー Ty Taylorの柔軟性のある歌声が特徴的だ。思わず聴き入ってしまうようなバラードも、自然と身体が動くファンキーでノリノリな楽曲も、伝統的なソウル・サウンドを大切にしつつ、フレッシュ感のある音作りが光り、聴きやすくアレンジされている。また、ゲスト・ヴォーカルとして参加しているLAのソウル・シンガー LADY BLACKBIRDのスモーキー且つソウルフルな歌声は、VINTAGE TROUBLEのブルージーで温かみのあるサウンドとも相性バツグン。(山本 真由)
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THE NATIONAL
First Two Pages Of Frankenstein
USインディー・シーンでもっとも愛されているバンドのひとつ、THE NATIONALの通算9作目となるアルバム。嫌味のないソフトなメロディと、透き通るように繊細なハーモニーなど、独特の儚げな響きにはあまりの美しさに胸がギュッと締めつけられる。また、インディー・ロック職人のこだわりが感じられる、耳に残るようなアナログ感のある音作りが、楽曲に深みを与えている。さらに、今作にはゲスト・アーティストとして、幅広い世代から愛されるポップ・アイコン Taylor Swiftや、インディー・ロック・シーンの新星 Phoebe Bridgers、過去にも共演しているSufjan Stevensといった、新旧の盟友たちが参加。多くのミュージシャンから敬愛されるTHE NATIONALならではの豪華な顔ぶれだ。(山本 真由)
RELEASE INFO
- 2026.01.21
- 2026.01.23
- 2026.01.25
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- 2026.01.27
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