DISC REVIEW
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CLAIRO
Charm
ベッドルーム・ポップ・シーンの新星が、3rdアルバムで満を持して日本デビュー。心地よいウィスパー・ヴォイス、シンプルなメロディ、お洒落なコード運び......派手さや強烈な個性はないが、聴く者を選ばない優等生な作風は好感度◎。今作はもはやローファイやベッドルーム・ポップとは言えない、作り込まれた精緻なサウンドメイクになっており、華やかな装飾も満載、シンガー・ソングライターとしてネクスト・ステージに進んだ印象だ。とはいえ管楽器やパーカッションを用いたジャジーなアレンジも、各楽器が主張しすぎず、マイルドに自然体で浸透しているなど、彼女の控えめで優しい世界観を壊さない工夫がされており、プロデューサーの手腕が見て取れる。(山本 真由)
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TRAVIS
L.A. Times
2022年には名盤『The Invisible Band』の再現ライヴで来日し、変わらぬ人気ぶりを示したTRAVIS。10作目のアルバムは、フロントマンのFran Healy(Vo/Gt)が生活の拠点を置くロサンゼルスをタイトルに掲げた作品となった。彼が通ったNYのバーを騒々しく偲ぶTrack.2「Raze The Bar」、別れた妻に捧げるTrack.3「Live It All Again」、友人との死別を反映し生きる意味を改めて見つめ直すTrack.5「Alive」などパーソナルな内容だが、彼ららしい美しいメロディと優しくも切ないアンサンブルに昇華されたメッセージは、リスナーの心にも染み入ることだろう。ラップ調のVoを取り入れたTrack.10「L.A. Times」や、DX版のアコースティック音源も妙味がある。(菅谷 透)
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KASABIAN
Happenings
先行シングル「Call」は、攻撃性を内包したダークな世界観と中毒性のあるリフが耳に残る"これぞ、まさしく新時代のKASABIANビート!"という楽曲。2022年にリリースした前作『The Alchemist's Euphoria』では、Serge Pizzorno(Vo)にフロントマンが変わったことで、いい意味でも悪い意味でもどこかトゲが抜け落ちたような印象があったが、今作は本当に解放感のある自由なロック魂に満ちていて、ギラギラとしたアグレッションもある。もちろんヘヴィなビートに振り切った楽曲ばかりではなく、UKオルタナ、ギター・ロックの魅力を引き継いだメロディアスな楽曲もあり、これまでの彼らの百戦錬磨のライヴ猛者っぷりがわかる作品に仕上がった。(山本 真由)
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US
Underground Renaissance
北欧フィンランドから新星が登場だ。2021年に結成した5人組バンドで、イギリスやヨーロッパでのライヴが話題を呼んでいたUSがデビュー・アルバムを発表した。2000年代のガレージ・ロック・リヴァイヴァルを支えたTHE LIBERTINESのスタジオにて1日で録音された、という背景にもグッとくるが、本作で彼らが提示したのはピュアでソリッドなロックンロール。時に荒々しく、時にサイケデリックに鳴らされるギターや、タイトなリズム隊、そして"こんなに格好いい楽器だったのか"と改めて痛感させられるようなハーモニカのパフォーマンスなど、シンプルでありながら奥深さも持ち合わせた楽曲は痛快。出演が決定している"FUJI ROCK FESTIVAL '24"では大いに注目を集めそうだ。(菅谷 透)
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Omar Apollo
God Said No
"FUJI ROCK FESTIVAL '24"のメイン・ステージに出演が決定している、今年の注目アクトの1人 Omar Apollo。2枚目のフル・アルバムとなる今作では、前作で見せた冒険心を引き継ぎつつも、アルバムとしてのまとまりや完成度がレベルアップした作品となった。レトロなタッチのR&Bや、スタイリッシュで都会的なポップ・ソング、さらに気分を上げてくれるエレクトロ・ポップも切ないバラードも、すべて統一感のある世界観で気づけば一気に聴いてしまっている。Omar Apolloの独特な雰囲気を持ったチルなヴォーカルと、肩肘張らずに楽しめるリラックス雰囲気のサウンド。目をつぶって聴けば、忙しい日常からほんの少しだけ逃避させてくれる、ゆったりとした休日のようなアルバムだ。(山本 真由)
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Gracie Abrams
The Secret Of Us
デビュー作が多くの共感を呼び、Billie EilishやOlivia Rodrigoといった今をときめくアーティストたちからも絶賛され、グラミー賞の最優秀新人賞にもノミネートされたGracie Abramsの2ndアルバム。近年の"スター・トレック"や"スター・ウォーズ"の監督として知られるJ・J・エイブラムスの娘、なんて枕詞はもういらないほど、すでに音楽の世界で彼女自身のキャリアをしっかりと築いている。瑞々しい感性で描かれた楽曲と、自然体な歌声。文学少女の自分語りのような恥じらいと、素直なポップさが共存する。アルバム全体を爽やかな風が吹き渡り、清流のようなメロディが乾いた心に沁み渡る。収録曲には、盟友 Taylor Swiftをゲストに迎えた楽曲もあるので要チェック。(山本 真由)
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TWENTY ONE PILOTS
Clancy
オハイオ州を拠点に活動するグラミー賞受賞デュオ TWENTY ONE PILOTSが、約3年ぶりのニュー・アルバム『Clancy』をリリース。ポップスとしての聴き心地を担保しながらも、全体的にトーンが落ち着いた印象を受ける本作では、Tyler Joseph(Vo/Pf)の描く世界観が一段と芸術性を帯びている。不気味なシンセ・リフが主人公の脳内とリンクするようなTrack.1から始まり、意味深長な楽曲で構成された本作もまたサウンドとの親和性が高く、細部にまでこだわりが拡散。精緻なドラムに存在感を放つラップ、甘美なコーラスを軸にスケールが増幅する彼らの音楽には、商業的な成功にとらわれないオルタナティヴ精神が滲み出ている。壮大で綿密な物語を、一挙公開された、まるで映画のようなMVでも体感してほしい。(山本 剛久之)
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THE LAST DINNER PARTY
Prelude To Ecstasy
英国ロックの新たなスターとして世界から熱視線を浴びるロンドンの5人組ガールズ・バンド、THE LAST DINNER PARTYがついに待望の日本デビュー。本作は、本国ではすでに今年2024年の2月にリリースされているアルバムなので、すでにその存在は日本のロック・ファンからも認知されつつあるだろうが、せっかく国内盤が出るので、未聴の方はこの機会にぜひチェックしてほしい。これぞUKサウンドなアイロニーと退廃的な美意識を感じるロック・サウンド。これがデビュー作とは思えないほどの堂々たる"達観した"ロック・スタイル。攻撃的で刺激的な音楽でガンガンにテンションを上げるよりも、ダウナーで神秘的なサウンドにひとりで沈み込みたい、そんなときにおすすめな中毒性のあるアルバム。(山本 真由)
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Dua Lipa
Radical Optimism
今最も世界を魅了している歌姫のひとり、Dua Lipa。彼女の歌声が聴こえるだけで、それがどこでも、どんな場面でもダンス・フロアになってしまう。今作は"Radical Optimism(過激な楽観主義)"というタイトルの通り、そんなDua Lipaのパワフルなポップネスと誰でも受け入れてしまう包括性のあるサウンドが、そのままコンセプトとなったようなアルバム。キラキラしたエレクトロ・ポップ・サウンドに、彼女のルーツでもある東欧のノスタルジックな空気が陰影を作り、さらにKevin Parker(TAME IMPALA)ら、国籍も音楽スタイルも様々なプロデューサーたちがスパイスを加え、鮮やかな色彩とコントラストを生み出している。生命力に満ちた歌声に圧倒されつつ、とにかく元気を貰える作品。(山本 真由)
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THE BLACK KEYS
Ohio Players
古き良きブルージーなロックンロール/ソウルで人気を博してきたオハイオ州出身の2人組、THE BLACK KEYS。彼らの最新アルバムは、泥まみれの仕事着から着替えて盛り場へと繰り出すような、ひと味違った華やかさを纏ったカラフルなアルバムに仕上がった。BECKやNoel Gallagherといったゲスト・ミュージシャンを迎えた楽曲はまさに豪華絢爛で、Track.2を筆頭に、自ずと気分がアガるピースフルな内容に。Track.10ではメンフィスの大物ラッパー JUICY Jもフィーチャーし、パーティーに彩りを添えている。音楽面での多大なる拡張が図られた作品だが、あくまでも主役は俺たちだと言わんばかりにどっしりと構えたふたりのプレイも素晴らしい。(菅谷 透)
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RIDE
Interplay
再結成から早約10年。80年代のシューゲイザー・シーンで産声を上げ、90年代のブリットポップの熱狂の真っ只中でもがいていた彼らは、解散後にミュージシャンとしても人間的にも成熟し、活動再開後は本当にフレッシュな姿勢で意欲的な活躍を見せていた。今作でも、そんな彼らのこだわり抜いたサウンドは古臭いところがまったくなく、バンドの新たなる進化を感じさせるものとなっている。滝のように打ちつける轟音ギターは、霧散してマイナス・イオンを放ち、浮遊感のあるメロディへと誘う。爆音で浴びる音のデトックス効果で、日々のモヤモヤやイライラが洗い流されていきそう。テクニカルな表現も押しつけがましくなく、スッと耳に入ってくる不思議な感覚は、幅広い世代から受け入れられるだろう。(山本 真由)
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ST. VINCENT
All Born Screaming
美しさとしなやかな強さを併せ持つ、女性シンガー・ソングライター ST. VINCENTことAnnie Clark。彼女の最新作は、これまでよりももっとダイレクトに自身の自然体な姿に肉薄する作品となった。セルフ・プロデュースで制作されたこともあってか、自由に湧き上がってくるサウンドをそのまま具現化したかのように、カラフルでダイナミックな表現に満ちている。さらに、Dave Grohl(FOO FIGHTERS/ex-NIRVANA)をはじめ、Cate Le BonやJustin Meldal-Johnsenなど、ジャンルを問わず才能豊かなアーティストたちがゲスト参加。激しいロックにもディスコ・ポップにもファンキーにもシアトリカルにもアンビエントにも、変幻自在にメタモルフォーゼするST. VINCENTのサウンドに花を添えている。(山本 真由)
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X AMBASSADORS
Townie
1stアルバム『VHS』がヒットし、近年ではKYGOとのコラボやハリウッド映画への楽曲提供など精力的に活動するX AMBASSADORSの4thアルバム。フロントマンSam Harrisの故郷であるニューヨーク州イサカでの日々を愛とともに振り返る作品で、通底するアコースティックを主体とした素朴なサウンドが郷愁を誘う。街外れのガソリンスタンドでの複雑な想いを描いた「Sunoco」、亡き恩師がくれた言葉を嚙みしめるように歌い上げる「Your Town」、兄と家族の絆をエモーショナルに綴る「Follow The Sound Of My Voice」などパーソナルな内容だが、Samの誠実な歌声はリスナーの故郷に想いを馳せたくなるような共感を生むことだろう。現在のバンド像への橋渡しとなる「No Strings」の爽快感も見事。(菅谷 透)
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JUSTICE
Hyperdrama
フレンチ・ハウスの革命児、JUSTICEが前作『Woman』(2016年)から約8年の歳月を経て本格的にシーンにカムバック。今作は、TAME IMPALAやTHUNDERCAT、MIGUELなど、幅広いアーティストをフィーチャーし、多彩な音楽表現に挑戦した意欲作。クラシカルなディスコ風のプリミティヴな楽曲が目立った前作とは一変して、今作はよりモダンで重厚感のあるサウンド、曲調はエモーショナル、それでいてファンキーという、より自由度の高い作品となった。3年前にGaspard Augéがソロ作をリリースしていることもあり、この数年の間、JUSTICEが停滞していたのではなく、本作に向けて様々な挑戦と成熟の期間が持たれていたということだろう。改めて彼らの創造性に驚かされるアルバムだ。(山本 真由)
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Liam Gallagher & John Squire
Liam Gallagher & John Squire
元OASISのヴォーカリストと元THE STONE ROSESのギタリストというUKロック好きならずともロック・レジェンドふたりのコラボにときめきを禁じ得ない音楽ファンは多いだろう。が、それ以上にやはりティーンエイジャーの頃、THE STONE ROSESの音楽に刺激を受けたLiamがJohnのソングライトを自分なりに解釈して歌っている原点回帰のムードがいい。仕上がりもラフなセッション・レコーディングっぽいし、且つ音数を絞ったモダンな聴感で、どこか時代を超越している。サイケデリックで中期のTHE BEATLESを彷彿させる「Just Another Rainbow」、コードやリフはどブルースでありつつ、削ぎ落とした音像の「I'm A Wheel」、ブギーなギター・リフや音色にJohnの色気が自ずと漏れる「Mars To Liverpool」など、聴くほどに味わいを増す1枚。(石角 友香)
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KAISER CHIEFS
Kaiser Chiefs' Easy Eighth Album
20年を超えるキャリアを持ちつつ軽快に新しいサウンドにチャレンジするあたりにアフター・ブリットポップのバンドの中でもユニークな色を見てしまうこのバンド。約5年ぶりのアルバムはNile Rodgersと共作したオープナー「Feeling Alright」や「How 2 Dance」にバンドのオリジンと、Nileのファンキーなカッティングが同居して違和感なし。また、本作はSam Smith、Ed Sheeran、CHARLI XCXらを手掛けるAmir Amorがプロデューサーを務めており、「The Job Centre Shuffle」は初期のニュアンスとシンセ・サウンドの出会いが楽しいし、ディスコ・ファンクとディスコ・パンクの中間点っぽい「Sentimental Love Songs」、哀愁メロもキャッチーな「Noel Groove」もいい。いい意味で重鎮化しないUKロックのひとつのモデル。(石角 友香)
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THE LIBERTINES
All Quiet On The Eastern Esplanade
THE STROKESやTHE WHITE STRIPESらと共に2000年代初頭のガレージ・ロック・リヴァイヴァル・ムーヴメントを支えた最重要バンドのひとつであり、2000年代UKロックのアイコンとしてロック史に名を残してきたTHE LIBERTINES。デビュー当時はかなり尖った印象だった彼らも20年の歳月を経て"なんだか少し丸くなったなぁ"と感慨深くなる作品だ。壊れそうな何かを内包した危うい魅力は落ち着いてしまったが、やはりこのバンドには他にないカリスマ性がある。王道なギター・ロックでありながら詩的で繊細なサウンドで、Peter DohertyとCarl Barâtふたりのフロントマンによるヴォーカルも楽曲ごとに違った顔を覗かせ、ファンを喜ばせてくれる。彼らがまだまだやれると証明した作品。(山本 真由)
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THE SNUTS
Millennials
今最も勢いのあるUKロック・バンドのひとつ、THE SNUTS。昨年の"サマソニ"での来日公演も好評だった彼らが、再び帰ってくる。この3rdアルバムを引っ提げての単独来日公演は、チケット発売から間もなく東京公演が即ソールド・アウトというのだから、ほんとに強い。本作は、そんなTHE SNUTSの人気を裏づける、彼らの魅力がギュッと凝縮されたようなアルバムだ。ほんのりノスタルジックな響きを持ったポップ・サウンドは、タイトル通りまさに"ミレニアル世代"を象徴する、ローテクとデジタル・ネイティヴの中間を浮遊する絶妙なセンスの良さを見せつけてくれる。そして、これまでよりも青春のキラキラした部分だけを掬い取ったように甘酸っぱく、不可侵な純粋さをリスナーに味わわせてくれる作品となった。(山本 真由)
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BLEACHERS
Bleachers
FUN.のギタリストで、近年はTaylor Swiftなどの作品を手掛け、グラミー賞計10度の受賞経歴を持つソングライター/プロデューサーとしても活動するJack Antonoff。彼のソロ・プロジェクト BLEACHERSが、Dirty Hit移籍作として発表したのが本アルバムだ。同郷のBruce Springsteenへの敬慕を忍ばせつつ、切なくも明るくソウルフルにまとめ上げられたサウンドは彼の過去/現在/未来を反映しており、セルフタイトルを掲げるに相応しい仕上がりに。LANA DEL REY、CLAIROなどのゲストも深みを与えている。出演が決定している"SUMMER SONIC 2024"でも、本作の楽曲が観客と一体となる瞬間を生み出してくれそうだ。(菅谷 透)
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THE VACCINES
Pick-Up Full Of Pink Carnations
アルバム名は間違って記憶していたDon McLeanの「American Pie」の歌詞に由来するそうだが、喪失を歌った名曲をタイトルに用いたことは本作にとって最適だったと言える。創設メンバー Freddie Cowan(Gt)の脱退を経たTHE VACCINES通算6作目のアルバムは、ノスタルジックなギター・サウンドと切ないメロディで夢の終焉や失恋などの喪失感を描きながら、それらを乗り越え日々を生きていくための前向きさにも満ちた楽曲が並んでいる。キャッチーを発揮したTrack.4、甘酸っぱいメロディで失恋を歌うTrack.6、キーボードが哀愁を誘うTrack.9など、珠玉のポップ・ソングが満載で、これから訪れる出会いと別れの季節にも寄り添ってくれることだろう。(菅谷 透)
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BOYGENIUS
The Record
グラミー賞3部門を受賞したBOYGENIUSのデビュー・アルバム。それぞれソロでも活躍するJulien Baker、Phoebe Bridgers、Lucy Dacusという才能豊かな女性アーティストが集結し、見事な化学反応を起こした今作は、デビュー・アルバムながらある種の落ち着きや完成度を感じさせる、しなやかで強固な意志の集合体だ。親しみやすいソフトなインディ・ロックから、90年代初期エモのような内に秘めた激しさを感じる楽曲まで、多彩なアプローチでそれぞれの個性的な世界観を生かしつつ、楽曲ごとに浮いた感じもしないという絶妙な仕上がりを見せてくれている。メッセージ性の強いファッションを披露したかと思えば、少女のような素朴さも見せる不思議なこの3人組からまだしばらくは目が離せない。(山本 真由)
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DEAD POET SOCIETY
Fission
デビュー・アルバム『-!-』(2021年)が高く評価されたオルタナティヴ・ロック・バンドの2ndアルバム。名門バークリー音楽大学在学中に結成し、今はロサンゼルスを拠点に活躍している彼らは、"死せる詩人の会"というバンド名がしっくりくる、詩的でインテリジェントな魅力を持ったバンドだ。激しいサウンドを鳴らしながらも緻密で芸術性の高い音作りを感じる曲の数々。荒々しいギターと、高音のファルセットも用いた繊細なヴォーカルの対比も心地よい。本作はインダストリアル・ロックやガレージ・ロック・テイストのダークな響きを持った楽曲もあれば、COLDPLAYのようなスタジアム・ロックの爽やかなスケール感を持った楽曲もあり、才能豊かなバンドの有り余る表現欲を浴びるように楽しめるアルバム。(山本 真由)
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KULA SHAKER
Natural Magick
今作は、再結成時に参加できなかったオリジナル・メンバー Jay Darlington(Org/Key)の、実に25年ぶりの復帰作ということで話題となっているが、注目したいのはなんと言ってもそのエネルギッシュなサウンドだ。ライヴ・パフォーマンスを意識したキャッチーな踊れるサウンド、ボリウッドのノリとサイケ・ロックのグルーヴ感、アーティスティックでユーモアのあるスパイス的要素、シンプルにやりたいことが凝縮されたコンパクトな仕上がり、そのすべてが絶妙に調和している。青春時代を一緒に過ごして、人生と音楽経験を共に積み上げてきたメンバーたちが、その再会を喜び合うように共鳴し作り上げられたサウンド。感動すら覚える、この祝福されたサウンドはぜひライヴでも体感すべきだろう。(山本 真由)
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MGMT
Loss Of Life
MGMTが、約6年ぶり5枚目となる新作を発表した。原点回帰を果たした前作『Little Dark Age』は表題曲がTikTokで人気を集め、新たな層からの支持も得つつある彼らだが、本作では新たなフェーズのポップへの探求へと歩み出したようだ。前半ではOASISを彷彿させるギター・ロックのTrack.2、女性Voとのハーモニーが美しいTrack.3など、バンド・サウンドを軸に普遍的なポップネスを展開。後半ではエクスペリメンタルな側面が顔を覗かせていて、サイケの海に沈みゆくようなTrack.8、グリッチ・サウンドの中で幽玄なヴォーカルが漂うTrack.10と、摩訶不思議だが温かみのある世界へと変化していく様が心地よい。大衆性と実験性を高次元で両立させた意欲作だ。(菅谷 透)
RELEASE INFO
- 2026.01.21
- 2026.01.23
- 2026.01.25
- 2026.01.26
- 2026.01.27
- 2026.01.28
- 2026.01.29
- 2026.01.30
- 2026.01.31
- 2026.02.04
- 2026.02.06
- 2026.02.07
- 2026.02.09
- 2026.02.10
- 2026.02.11
- 2026.02.13
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