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モーモールルギャバン ゲイリー・ビッチェの「モーモールル茶番」【第5回】

2011年09月号掲載

モーモールルギャバン ゲイリー・ビッチェの「モーモールル茶番」【第5回】

ハロージャパン!!今日も元気にちゃばばばばーん!!はい。生まれは群馬、潜伏先は京都、初めての入院は北海道、ゲイリー・ビッチェ30歳独身、好きな病院食は、ところてんにチェリー乗ったやつです。こんばんワイン。この記事を書いてる今、ちょうど退院してようやく京都に戻ってきて、その上ようやく骨折してた左手のギブスが外れ、よっしゃこれからバリバリ動くぞって思ってた矢先、この記事の締切が今日だと事務所からメールをもらい。。。(笑)し、しゃちょう、膨大に時間が余りまくってた入院中にゆっくり書きたかったです(^_^;)

股間の打撲で8日ほど入院してました。ライブを2本キャンセルしてしまい自己嫌悪に陥りましたが、せめてホットな話題を提供できて、少しでも笑ってもらえて光栄ですよゴルァ。(まったく人の不幸を笑いよって!!)あ、本気で心配してくれた皆さん、心配かけてしまってすみませんでした。そして激励の言葉、本当にありがとう。ゲイリーはもう元気です。北海道で毎年行なわれるライジングサンロック フェスティバルに念願叶ってようやく出演させていただいたのですが、色んな想いが強すぎたのか、調子に乗って暴れすぎてバスドラの上で足を踏み外し、ハイハットスタンドに股間を強打しつつ落下しました。演奏は最後まで続けたもののいざステージから降りたら股間がメチャメチャ腫れててビックリ。あわてて氷で冷やしたものの歩行困難→救急車に運ばれ、尿道カテーテルを挿されてそのまま入院。まさか人生初入院が北海道になるなんて。人生色々。何が起こるかわからない。しかし尿道カテーテルはもう二度とゴメンだなぁ。腫れが尿道を 圧迫して、自力でおしっこ出せなくなっちゃったんです。だからポコティムに管を挿して膀胱まで通し、自動的におしっこが外に出て勝手 に袋に溜まっていくんですけどね。もう、なんとも言えない微妙な痛みと言うか、むずがゆいというか異物感というか、そんなのが四六時中続く訳ですよ。おしっこ出てる感覚もないし。寝返りうつと管が動いて、つい「はふん」て声が出たりするし。間違えてティムポおっきくなったりしたら、ただでさえ尿道を内側から圧迫している管との密着度が更に増し「アイテテテ」となるし。だからもしおっきくなりそうになったら、痛い事を想像して鎮火するのです。チンコ鎮火。ノコギリで切ったり、ヒルに咬まれたり、毛虫が這ってたり、そういう想像をしておっきくなるのを抑えるのですよ。男子の大半は青春時代、授業中とか体育の時間とかにおっきくなったポコンチを無理矢理抑えないとヤバイ状況を散々経験してるはずなので、そういうのは意外とお手の物だったりしますよね。なはははは。

しかし、三日間の尿道カテーテル生活から解放されると、病院での生活は未だかつて経験した事の無い柔らかな光に包まれ、その場所は完膚無きまでに平和そのものだったのです。そこでは競争も闘争も資本主義も興奮も欲情もアドレナリンも苦悩も、全てが別次元の俗物のように感じられたのでした。優しさに満ち溢れた空間で傷を癒すのに専念して生きる事、それは食生活から消灯時間まで完全にコントロールされる事によって芸術的なまでの完成度をもってして遂行され、股間の治癒のみならず、心身共に隅々まで癒しが行き渡る実感さえあったのです。だから入院中は先生に怒られるような事を隠れてやっちゃいけません。あくまで、完全に優等生な患者になってこそ、その境地を実感できると思うのです。(ごめんなさい病室でガンガンに携帯使いまくってました。。。)

そして退院後、久々に会った人全員から顔がスッキリしたと言われました。はい。悪いものが全部排出され、まるで入院前の自分には悪霊 でも憑いてたんじゃないかと錯覚するほどですよ。なんだかすげー高級なオリーブオイル石鹸とかで毎日顔洗って保湿もぬかり無しな感じ。でも、きっと食生活が戻り、俗世の荒波に揉まれたらすぐにでもちょっと残念なゲイリーに戻ってしまう事でしょう。「全ての男は消耗品である」。この本は読んでないんですけどね、タイトルになんとなく頷いてしまう昨今。そりゃどうせ生きるなら魂をすり減らして全 力で生きなきゃつまらないんですけどね。「男は辛いよ」と寅さんは言い、「男も辛いけど女も辛いのよ」と矢野顕子さんは歌う。どうせ辛い人生ならば、せめて笑って生きましょう。うひゃひゃひゃひゃ!!おう。おれの股間事故だっていっぱい笑ってもらえれば本望だぜ。こんにゃろめー。ちくしょーめー。ちなみに今回のコラム、音楽の事8文字くらいしか書いてないけど大丈夫かな(笑)