Japanese
Poppin'Party×SILENT SIREN
Skream! マガジン 2019年05月号掲載
2019.05.19 @メットライフドーム
Writer 宮﨑 大樹
その日の池袋から西武球場前までの西武線の列車内は、スマートフォン向けゲーム"バンドリ! ガールズバンドパーティ!"に興じる人や、SILENT SIRENのミュージック・ビデオを観て振付を練習している人で賑わっていた。彼らの目的地はメットライフドーム。この場所で、5月18日、19日の2日間にわたり、メディア・ミックス・プロジェクト"BanG Dream!(バンドリ!)"プロジェクト発のリアル・バンド、Poppin'Partyと、ガールズ・バンド・シーンの最前線を走り続けているSILENT SIRENによる対バン・ライヴ"NO GIRL NO CRY"が開催された。事前に告知されていたこの対バン・イベントの開催発表VTRでは、すぅ(SILENT SIREN/Vo/Gt)が"バッチバチにやってやりますよ"と語り、愛美(Poppin'Party/Gt/Vo)も"先輩、後輩は関係なく本気でバチバチにぶつかり合いたい"と口にしており、お互いがメラメラと闘志を燃やしていたようだ。両バンドのフロントマンが発したその言葉どおり、両者ともに気合十分、全力投球を果たした本イベントの2日目の模様をお届けする。
この日のゲスト・アクトとして登場したのは、Poppin'Partyと同じく"バンドリ!"から生まれた第3のリアル・バンド、RAISE A SUILEN。メンバーがステージに姿を現すと、1万を超えるペンライトやサイリウムが一斉に点灯し、メットライフドームをバンドのイメージ・カラーに染めた。実に壮観な光景の中で、持ち味であるパワフル且つクールなサウンドを響かせる彼女たちの姿には貫録すら感じたし、Raychell(Ba/Vo)の歌声には、先ほど触れたすぅと愛美の意気込みにも引けを取らない気迫が滲み出ているようだった。4曲という限られた曲数ながらも観客の心に爪痕を残し、煽りに煽って会場の熱量を上げた彼女たち。威風堂々とステージをあとにする姿を見るに、確かな手応えを感じていたに違いない。
そんなRAISE A SUILENから熱いバトンを託されたSILENT SIRENがオープニング・チューンに選んだのは「チェリボム」だった。この曲は、バンドのアンセムというだけでなく、Poppin'Partyがゲーム内でカバーをしている曲でもあり、さらに本イベント初日のアンコールで両バンドがコラボした曲でもある、いわば"バンドリーマー"(※"バンドリ!"ファンの呼称)にとっても馴染みのアッパー・チューン。2日通して会場に足を運んだ観客も多くいたのだろう、前日のクライマックスの続きが始まったかのように会場のボルテージは一気に最高潮に達していく。1曲目にこの曲をチョイスするあたりに、先輩バンドとしてのライヴ巧者っぷりをまざまざと見せつけられ、思わず唸らずにはいられなかった。その後も、この対バンのために制作された「NO GIRL NO CRY/SILENT SIREN Ver.」や、Poppin'Partyのキラキラした輝きをSILENT SIREN流に表現したカバー曲「ときめきエクスペリエンス!」など、出し惜しみなしのセットリストが進行していったが、この日のSILENT SIRENのステージを語るうえで「恋のエスパー」は外せない。超能力者(という設定の)すぅが"STOP!"の声で会場の時を止める(演出をする)と、そこから時間が巻き戻り――"こんにちは! SILENT SIRENです!"と、すぅの挨拶から1曲目の「チェリボム」の演奏が再スタート。まさかの展開に観客が沸き立つなか、ゆかるん(Key)が、"ちょっと待った! 戻りすぎですっ!"とツッコミを入れて会場の笑いを誘いつつも、すぅが"時間を止めちゃいたいくらい最っ高なライヴです!"と満面の笑みで感想を述べた姿が印象的だった。
半野外のメットライフドームから見える空が薄暗くなってきたころ、後攻のPoppin'Partyがステージに登場。季節を先取りする1曲「夏のドーン!」のイントロに合わせ、スクリーンに映し出された打ち上げ花火とステージ上の噴出花火が、空間に彩りを添えていく。MCでは、大橋彩香(Dr)が声を担当する山吹沙綾の誕生日が公演日の5月19日であることに触れられると、メンバーと"バンドリーマー"による"ハッピーバースデー"の大合唱が発生した。"バンドリ!"というコンテンツがいかに愛されているかを改めて感じる場面だったと言える。ライヴの中盤では、2019年9月に全国公開される"劇場版「BanG Dream! FILM LIVE」"から「二重の虹(ダブル レインボウ)」、「Returns」のアニメーションでの演奏シーンが公開され、それと同期する形でメンバーがパフォーマンスをする、キャラクターとメンバーとのコラボレーションを見せた。イントロが鳴るごとに大歓声が上がり、特に「Returns」では、大塚紗英(Gt)が演じる花園たえにまつわる曲のエピソード(※花園がRAISE A SUILENのサポート・メンバーを務め、正式メンバーの誘いを受けるという一連の出来事で、Poppin'Partyとの間にぎこちない距離感が発生。葛藤の末、花園が自身の思いを「Returns」に乗せてPoppin'Partyのメンバーへ伝えることで、わだかまりが解消された)も相まって、ドーム全体をこの日一番の感動的な空気で包み込んでいく。終盤戦に向けてトロッコに乗り込んだ彼女たちは、「キラキラだとか夢だとか ~Sing Girls~」からラストまで駆け抜けていった。本編最後に披露した「キズナミュージック♪」は、バンドの絆だけでなく、RAISE A SUILEN、SILENT SIREN、"バンドリーマー"、"サイサイファミリー"(※SILENT SIREN ファンの呼称)との絆まで歌っていたようにも思う。
大団円を迎えるべくアンコールとしてこの日を締めくくったのは、Poppin'Party×SILENT SIRENによる「NO GIRL NO CRY」。総勢9人が奏でる厚みのあるサウンドはなんともゴージャスで、さらにソロ・パートの掛け合いがバトル風に連続していく様は、ライバルであり、戦友であり、リスペクトし合える関係であることを互いに確認しているようにも感じさせた。ポップさやキャッチーさに磨きの掛かったSILENT SIREN、彼女たちにしか出せないキラキラドキドキで魅了し続けたPoppin'Party。この2組が互いに高め合っていくことで、これから先にどんな景色を見せてくれるのか、まだまだ目が離せそうにない。
[Setlist]
■ゲスト・アクト:RAISE A SUILEN
1. A DECLARATION OF ×××
2. UNSTOPPABLE
3. R•I•O•T
4. EXPOSE 'Burn out!!!'
■SILENT SIREN
1. チェリボム
2. 八月の夜
3. 天下一品のテーマ
4. ジャストミート
5. DanceMusiQ
6. NO GIRL NO CRY/SILENT SIREN Ver.
7. ときめきエクスペリエンス!
8. フジヤマディスコ
9. ビーサン
10. 恋のエスパー
■Poppin'Party
1. 夏のドーン!
2. Time Lapse
3. Happy Happy Party!
4. 二重の虹(ダブル レインボウ)
5. Returns
6. キラキラだとか夢だとか ~Sing Girls~
7. CiRCLING
8. ティアドロップス
9. STAR BEAT!~ホシノコドウ~
10. キズナミュージック♪
En. NO GIRL NO CRY/Poppin'Party×SILENT SIREN
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