Japanese
SILENT SIREN
2017年05月号掲載
Member:すぅ(Vo/Gt) ゆかるん(Key) あいにゃん(Ba) ひなんちゅ(Dr)
Interviewer:岡本 貴之
5月24日に両A面シングル『AKANE/あわあわ』をリリースするSILENT SIREN。前作『フジヤマディスコ』から約3ヶ月という短いスパンで発表される今作は、ミディアム・バラードからカラフルでキュートなポップス、鋭いキメを多用するポスト・ロック的な曲まで、彼女たちがいかに枠にとらわれずにチャレンジしているガールズ・バンドなのかがわかる3曲を収録している。それぞれの曲について、また"サイサイらしさ"について語ってくれた。
-『フジヤマディスコ』(2017年3月リリースの12thシングル)から約3ヶ月という短いスパンでのリリースとなりますが、音源としては今年に入ってから初めての制作になるのでしょうか?
すぅ:いや、『フジヤマディスコ』を作っているときに、すでに「あわあわ」(Track.2)とかは作っていたので。同じタイミングで、期間を空けずに録った感じでしたね。「AKANE」(Track.1)は去年からやっていて、「あわあわ」は年明けすぐくらいから制作に入りました。
あいにゃん:休みなくやっていた感じはありましたね。
-『フジヤマディスコ』の反響を見ながら制作に入ったわけではないんですね。
ひなんちゅ:そうです。これまでもそういう作り方はなかったですね。『フジヤマディスコ』は"カッコいいねって"って言ってくれる人がいる一方で、"変わったね"って言われることもあるんですが、私たち自身は何も変わっていなくて。だから、単発で曲を作った感じです。
-今作はまたタイプの違う3曲になっていますね。ミディアム・バラード曲の「AKANE」は恋愛の曲かな、と思いながら聴いたら"シワが増えた顔にも"っていう歌詞があって。
すぅ:この曲は、ドラマのエンディング・テーマとして書き下ろした曲なんですけど(※MBS/TBSドラマイズム"ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん"エンディング・テーマ)、親子の間にできた壁を"ファイナルファンタジー"のゲームを通して解消していくっていう話なんです。そのドラマのエンディングということで、親子っていうテーマがありつつ、ドラマに寄りすぎないでこの曲としてグッとくるものにしたいなって思って作りました。恋愛の曲として受け取ってもらってもいいと思います。長年連れ添っていて奥さんのシワに気づかなかったっていう話でもいいし。
-詞を書くにあたって、自分と親との関係を思い返したりもしたのでしょうか。
すぅ:思い返して書いたというよりは、書いたものを見て思い出したという感じです。ドラマの台本を最初に読んでいたので、そっちのイメージの方が強かったですね。
-サウンド面ではどんなところにこだわりましたか?
ゆかるん:ミディアム・バラードなので、歌詞を聴かせたいということもあって、私はずっとピアノを弾いています。結構、上の方の世代の方だと、アップテンポな曲よりもゆったりした曲の方が聴きやすいという方もいらっしゃると思うんですけど、テンポもいつもよりゆったりめなので、幅広い世代の人が聴きやすいんじゃないかと思いますし、心を揺さぶられるものがあるんじゃないかと思いますね。歌詞については、"ありがとう"とか感謝の気持ちって、思っていてもタイミングが掴めなかったり照れくさくて言えなかったりすると思うんですけど、それをちゃんと伝えたいなって。自分もそうだし、周りの人たちにも伝えてほしいなって、この歌詞を読んで改めて思いました。親世代の方たちにも聴いてもらいたいし、学生の世代だと反抗期の子も多いと思うんですけど、そういう子たちにも聴いてもらって、お父さんお母さんに"ありがとう"っていう気持ちを伝えるきっかけになればいいなって思います。
すぅ:例えばファンの子が親子関係に悩んでいたりしていても、そういう話ってなかなか触れる機会がないじゃないですか? だからこそこの曲を聴いて、閉じ込めていた感情とかに触れられたらいいなって思いますし、親子のもともとある姿を取り戻すきっかけの曲になればいいなって思います。
-みなさんも反抗期にはお父さんお母さんと話さないときがあったんですか。
すぅ:学生のころはやっぱり反抗期で、ずっと喋ってなかったこともあったんですけど、上京した途端、"まぁいいか"っていう感じになって、連絡を取るようになりましたね。
あいにゃん:中学生くらいから喋らなかったりした時期はありました。小6くらいまでは仲良くしていたんですけど、中学校への進学を機に、"家にいたくない!"って部活に入ったりしてなるべく遠ざかっていたんです。でも、高校生くらいからは反抗期前よりも仲良くなって、今はさらに仲良くなっているので。この曲も早く聴かせたいですね。
ひなんちゅ:曲を聴くだけでもいいんですけど、MVを見たら泣いちゃうかもしれないですね。特に、娘や息子がいるお父さんお母さんが見たら泣いちゃうと思います。
-曲のエンディングは4人の演奏がどんどん高まっていく感じですね。
すぅ:高揚していく感じですよね。そこが、涙が出そうになる感じなんじゃないかと思います。
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