Japanese
Afterglow
2021年03月号掲載
Writer 宮﨑 大樹
アニメ、ゲーム、コミック、声優によるリアル・ライヴなど、様々なメディアをミックスして展開しているメディア・ミックス・プロジェクト"BanG Dream!(バンドリ!)"。2015年に始動し、今年2021年で7年目を迎える本プロジェクトは、2月に横浜アリーナ2デイズ公演を敢行するなど、その勢いは未だに衰え知らず。さらに近年ではバンドリ!発のリアル・バンド(※声優が実際に楽器を演奏しライヴを行うバンド)が大型ロック・フェスへの出演を果たすなど、ロック・シーンでも無視できない存在になっている。
Skream!では、これまでにもリアル・バンドのうちのひとつ、Poppin'Partyへインタビューで迫ってきたが、バンドリ!には非リアル・バンドも複数存在している。"大ガールズバンド時代"と言われている作品の世界観の中で、王道のガールズ・ロック・サウンドを鳴らしているのがAfterglowだ。
Afterglowは、幼馴染だけで結成された高校2年生の5人組。バンド名になっている"Afterglow"という単語は様々な意味を持つ言葉だが、このバンドにおいては"夕焼け"としての意味合いが強く、"夕焼け"はバンドにとっての重要なキーワードでもある。バンドのフロントマンの美竹 蘭(Gt/Vo/CV:佐倉綾音)は、ロック・ミュージシャンらしいヴィジュアルだが、華道の家元の娘という一面も持つ。ロック・サウンドに負けない芯の強い歌唱が彼女の武器だ。ギターの青葉モカ(CV:三澤紗千香)は、非常にマイペースな性格で、会話のスピードもゆったりとしているメンバーだが、演奏時にはエモーショナルなギター・サウンドを鳴らすギャップも魅力。ベースの上原ひまり(CV:加藤英美里)は、バンドのリーダーでムードメーカーでもあり、ドラムの宇田川 巴(CV:日笠陽子)と共に、リズム隊としてバンドの土台を支えている。なお、バンド内でお姉さん的な立ち位置の宇田川 巴は、実力派バンド Roseliaのドラマー、宇田川 あこの姉でもある。そして、キーボードの羽沢つぐみ(CV:金元寿子)は、個性的なメンバーが揃うバンドにおいて、公式サイトでも"5人のなかで最も普通な女の子"と紹介されている少女。頑張り屋がゆえに空回りしがちな部分もあるが、行動力がありバンド結成の発起人でもある。
この5人がバンドリ!で織りなすのは、幼馴染ならではの青春ストーリー。そして、これによって紡がれた5人の絆こそが、バンドの音楽の魅力にも直結しているようだ。幼馴染と過ごす"いつも通り"の日常は、メンバーに降りかかる様々な出来事をきっかけにして、たびたびすれ違ってしまうのだが、苦難を乗り越え5人で"夕焼け"を臨むことで、バンドの結束力が以前よりも強固なものになっていく。そうして彼女たちの"いつも通り"が変化し、"新たないつも通り"になっていくことでバンドの幅が広がっていくのが、Afterglowの魅力だ。詳細が気になる方は、ぜひスマホゲーム"バンドリ! ガールズバンドパーティ!"でストーリーを体験していってほしい。
夕焼け空の下で5人は繋がり、幼馴染同士の"新たないつも通り"を作り上げていく
さて、そんなAfterglowが、ファン待望の1stアルバム『ONE OF US』をリリースすることとなった。
アルバムの開幕を告げる「ON YOUR MARK」は、力強く疾走感のあるギター・ロック・サウンドに、バンドの絆を感じさせる歌詞を乗せた、Afterglowにとって名刺代わりとも言える1曲で、アニメ"BanG Dream! 2nd Season"挿入歌ということもあって、ファンにとっては思い入れも深いはずだ。続く「That is How I Roll!」は、Afterglowにとって始まりの曲で、個々の楽器が個性を主張しつつも全体として調和が取れているあたり、こちらの曲も非常にAfterglowらしい。昨年末にゲームに登場した新曲「SENSENFUKOKU」は、バンドが強い意志をもってタイトル通りに世界へ"宣戦布告"する情熱的なナンバーで、青春パンクを想起させる「I knew it!」は、青春ストーリーを歩んでいるAfterglowにとっては相性の良さを感じさせる曲。高いBPMで突っ走りながらもテクニカルなフレーズも織り込まれており、曲のクオリティは非常に高い。ライヴでの爆発力もすごそうだ。アルバムの中でもとりわけエモいサビメロが印象的な「ツナグ、ソラモヨウ」は、バンドが"新たないつも通り"を探し求めていくバンド・ストーリー2章を象徴する1曲。他の曲でも当てはまることではあるが、ゲーム・ストーリーを楽しんでから聴くことで、よりエモさが増すはずだ。
続いて、アルバムの中でも異色の光を放っているのが「Hey-day狂騒曲(カプリチオ)」。コミカルでありながらもホラー的な要素もあるように感じたのだが、実際この曲のテーマは"肝試し"だという。Afterglowは間違いなく王道ガールズ・ロック・バンドではあるのだが、その引き出しの数と音楽的な幅広さを見せつける曲と言っても良さそうだ。この曲で鳴らす泣きのギター・ソロもいい。爽やかなロック・チューンの「Easy come, Easy go!」の聴きどころは、美竹 蘭と上原ひまり、両者の絆を感じさせる会話のような掛け合いだろう。普段はメンバーにスルーされている上原ひまりの"えい、えい、おー!"が、ラスサビ前に入るのもニヤリとさせられる。掛け合いで言えば、続く「Sasanqua」での美竹 蘭と青葉モカのそれもいい。"困難に打ち克つ"、"ひたむきさ"の花言葉を持つサザンカをタイトルに掲げ、上原ひまりとの絆を歌うあたりは、華道の家元の娘である美竹 蘭らしい。「RED RED RED」は、Afterglowの曲の中でもピアノ・ロックの色が濃く、燃えるような情熱を歌い上げた熱い歌詞にも注目だ。アルバム10曲目に満を持して登場するのが表題曲の「ONE OF US」。美竹 蘭の歌と、楽器隊4人のコーラスがテンポ良く畳み掛けるメロディの流れがキャッチー且つカッコいい。"どんな戦場だって 望むところさ/ピンチこそチャンスだ 怖くない/同じ夕焼けを見つめてる 君が傍にいるからさ"という歌詞も、Afterglowのストーリーがフラッシュバックするようで熱くなった。そしてアルバムを締めくくるのは「Y.O.L.O!!!!!」。作品のラストを飾るに相応しく、ポジティヴなエネルギーに満ち溢れた歌唱と歌詞が響く爽快な1曲で、高速ロック・チューンながら、テンポ・チェンジも入り緩急が利いていて中毒性が高い。"!"が5つあるのは、メンバーそれぞれを表しているからだと思われる。
ここまで全11曲について紹介をしてきたが、本作にはバラードやミドル・テンポの類の曲は収録されていない。全編通して、力強いロック・サウンドを堪能でき、その中で音楽的な幅の広さもしっかりと見せつけている1枚と言えるだろう。バンドの絆と、強い意志を詰め込んだ側面もある本作。この先Afterglowにどんな困難が待っていたとしても、夕焼け空の下で5人は繋がり、幼馴染同士の"新たないつも通り"を作り上げていくはず。本作を聴いてそう感じた。
なお本作のBlu-ray付生産限定盤には表題曲「ONE OF US」のミュージック・ビデオと、バンドリ!初の"Sound Only Live"(※音のみのオンライン配信ライヴ)として実施された"Afterglow Sound Only Live「As ever」"が収録されるので、こちらも見逃せない。
今後、バンドリ!発のバンドとしては、Afterglowの『ONE OF US』を皮切りに、Pastel*Palettesの1stアルバム『TITLE IDOL』、ハロー、ハッピーワールド!の1stアルバム『にこにこねくと!』と、アルバム3タイトルが隔月で連続リリースされていく。"バンドリーマー"(※"バンドリ!"ファンの呼称)はもちろんのこと、まだバンドリ!に触れたことがないSkream!読者も、各メディアでバンドリ!の予習/復習をしておくと、今後の作品をより深く楽しめるはずだ。
▼リリース情報
Afterglow
1stアルバム
『ONE OF US』
2021.03.24 ON SALE
[ブシロードミュージック]
初回生産分限定封入特典:
・ジャケットデザインステッカー1枚
・アルバム3タイトル合同イベント参加抽選応募申込券①
先着購入特典:
・A3クリアポスター(通常盤 ver.)
【Blu-ray付生産限定盤】(CD+Blu-ray)
BRMM-10347/¥6,600(税込)
amazon
TOWER RECORDS
HMV
【通常盤】(CD)
BRMM-10348/¥3,520(税込)
amazon
TOWER RECORDS
HMV
[CD] ※共通
1. ON YOUR MARK
2. That is How I Roll!
3. SENSENFUKOKU
4. I knew it!
5. ツナグ、ソラモヨウ
6. Hey-day狂騒曲(カプリチオ)
7. Easy come, Easy go!
8. Sasanqua
9. RED RED RED
10. ONE OF US
11. Y.O.L.O!!!!!
[Blu-ray] ※Blu-ray付生産限定盤のみ
・「ONE OF US」MV
・Afterglow Sound Only Live「As ever」
- 1
LIVE INFO
- 2025.04.17
-
柄須賀皇司(the paddles)
XIIX
yama
KANA-BOON
ELLEGARDEN × FEEDER
SUPER BEAVER
The Ravens
君島大空
KIRINJI
Mirror,Mirror
androp
東京初期衝動
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
- 2025.04.18
-
超☆社会的サンダル
THE KEBABS
藤巻亮太
Maki
Omoinotake
THE LAST DINNER PARTY
緑黄色社会
THE ORAL CIGARETTES
yama
never young beach
EASTOKLAB
曽我部恵一
FUNKIST
androp
indigo la End
"I ROCKS 2025 stand by LACCO TOWER"
あっこゴリラ
THE BACK HORN
- 2025.04.19
-
"ジゴロック2025"
MAN WITH A MISSION
フラワーカンパニーズ
GANG PARADE
ねぐせ。
サカナクション
"IMPACT! XXII"
WANIMA
眉村ちあき
ヤバイTシャツ屋さん / SUPER BEAVER / ストレイテナー / アルカラ ほか
THE YELLOW MONKEY / UVERworld / シンガーズハイ / yutori ほか
never young beach
原因は自分にある。
THE ORAL CIGARETTES
古墳シスターズ
THE BAWDIES
FINLANDS
sumika
ずっと真夜中でいいのに。
ゴキゲン帝国
太田家
Base Ball Bear × ART-SCHOOL
FUNKIST
HY
PIGGS
BRADIO
須田景凪
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
"I ROCKS 2025 stand by LACCO TOWER"
- 2025.04.20
-
片平里菜
"ジゴロック2025"
chef's
眉村ちあき
緑黄色社会
サカナクション
ビレッジマンズストア
fox capture plan
This is LAST
NOT WONK
古墳シスターズ
10-FEET / フラワーカンパニーズ / 四星球 / くるり / Hakubi ほか
UVERworld / Novelbright / TOOBOE ほか
原因は自分にある。
藤巻亮太
go!go!vanillas
NakamuraEmi
HY
sumika
indigo la End
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
THE BACK HORN
ずっと真夜中でいいのに。
THE LAST DINNER PARTY
SCOOBIE DO
BRADIO
吉澤嘉代子
"I ROCKS 2025 stand by LACCO TOWER"
moon drop
- 2025.04.21
-
THE KEBABS
クジラ夜の街×ルサンチマン
SANDAL TELEPHONE
- 2025.04.22
-
片平里菜
SUPER BEAVER
THE KEBABS
HINDS
Saucy Dog
THE YELLOW MONKEY
NANIMONO × バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
暴動クラブ
- 2025.04.24
-
PEDRO
柄須賀皇司(the paddles)
片平里菜
阿部真央×大橋卓弥(スキマスイッチ)
indigo la End
w.o.d.
BIGMAMA / cinema staff
THE KEBABS
yama
藤巻亮太
- 2025.04.25
-
古墳シスターズ
FUNKIST
そこに鳴る
w.o.d.
Keishi Tanaka
fox capture plan
chef's
ラブリーサマーちゃん
それでも世界が続くなら
斉藤和義
yama
the shes gone
Laughing Hick
miida
ビレッジマンズストア
- 2025.04.26
-
CYNHN
Keishi Tanaka
阿部真央×大橋卓弥(スキマスイッチ)
sumika
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
Novelbright
ヤバイTシャツ屋さん / 打首獄門同好会 / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / キュウソネコカミ ほか
FUNKIST
"ARABAKI ROCK FEST.25"
GANG PARADE
サカナクション
渡會将士
"nambar forest'25"
INORAN
ACIDMAN
Laura day romance
Bimi
Subway Daydream
Bray me
FINLANDS
WANIMA
Omoinotake
Cloudy
柿沼広也 / 金井政人(BIGMAMA)
古墳シスターズ
ハシリコミーズ
THE BAWDIES
斉藤和義
Panorama Panama Town
Ado
MyGO!!!!! × Ave Mujica
村松利彦(Cloque.) / まやみき(ank) / るい(TEAR) ほか
RAY
This is LAST
- 2025.04.27
-
原田郁子(クラムボン)
Keishi Tanaka
sumika
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
BLUE ENCOUNT / SUPER BEAVER / 四星球 / ENTH ほか
The Ravens
FUNKIST
"ARABAKI ROCK FEST.25"
THE KEBABS
GANG PARADE
ヒトリエ
緑黄色社会
サカナクション
"nambar forest'25"
Bray me
FINLANDS
Ayumu Imazu
渡會将士
Bimi
HY
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
Baggy My Life / Am Amp / Comme des familia
オニザワマシロ(超☆社会的サンダル) / 名雪(Midnight 90's)
Subway Daydream
THE BAWDIES
fox capture plan
トゲナシトゲアリ×ダイヤモンドダスト
Ado
MyGO!!!!! × Ave Mujica
- 2025.04.29
-
sumika
fox capture plan
10-FEET / THE ORAL CIGARETTES / 04 Limited Sazabys / Maki ほか
眉村ちあき
とまとくらぶ
FUNKIST
Omoinotake
ねぐせ。
大橋ちっぽけ
The Ravens
Ochunism
ずっと真夜中でいいのに。
フラワーカンパニーズ
超☆社会的サンダル
HY
mudy on the 昨晩
WANIMA
yutori
荒谷翔大 × 鈴木真海子
Newspeak
"JAPAN JAM 2025"
GANG PARADE
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
Laura day romance
amazarashi
- 2025.04.30
-
とまとくらぶ
超☆社会的サンダル
桃色ドロシー
THE YELLOW MONKEY
RELEASE INFO
- 2025.04.16
- 2025.04.17
- 2025.04.18
- 2025.04.21
- 2025.04.23
- 2025.04.25
- 2025.04.26
- 2025.04.28
- 2025.04.30
- 2025.05.02
- 2025.05.03
- 2025.05.07
- 2025.05.09
- 2025.05.14
- 2025.05.16
- 2025.05.21
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
Bimi
Skream! 2025年04月号