Japanese
ビッケブランカ
2018年08月号掲載
Interviewer:吉羽 さおり
ストリングスがふんだんに鳴る、カラフルな音が3Dで飛び出してくるようなポップな世界を展開し、1stシングル「ウララ」がラジオ局のオンエア・チャート1位を記録するなど、いい波に乗っているビッケブランカ。今回発表するメジャー2枚目のシングル『夏の夢/WALK』はダブルA面で、前作の極彩色の世界から一転、心地よいグルーヴで気だるい夏の暑さにチルアウトするようなサマー・チューン「夏の夢」と、ポエトリーな「WALK」という、引き算のアンサンブルで聴かせる2曲が揃った。この新たなタッチのアレンジがどのようにしてできあがっていったのか、話を訊いた。
今回はひとつの勝負。どう転ぼうと、いい勝負になるだろうなと思う
-「夏の夢」は、前シングル「ウララ」(2018年4月リリースのメジャー1stシングル表題曲)でのカラフルな音の洪水とは違ったグルーヴィなサウンドとなりましたが、どんなイメージで作り出していった曲なのでしょうか。
リリースの時期が時期だったので、夏の歌を作ろうということで。それで考えてみたんですけど、夏の歌を作るっていうのがなかなか大変でしたね。夏の"ウェーイ!"っていう感じが......。
-自分にはないと。
なかったですね(笑)。そういう人間を斜に見るようなところもあったし。だから、なかなか曲が生まれなかったんです。歌詞に関しても、夏の景色とか夏の感覚、夏の匂いと言われてもわからないんです。夏よりも冬が好きで、雪が好きなので。でも考えているうちに、 "夏はもうわかりません、知りません"というのを、そのまま書いてみればいいんじゃないかと思ったんですよね。サビの頭を"夏なんて知らない"というフレーズで始めてみて。そこから、夏を知らない、砂浜なのにコンバースを履いてきちゃうような、パラソルの下で日に焼ける気もないような奴と女の人との出会い方とか、いろんな想像が広がっていって。サウンドも自然とそれに近いものになったかなという感じですね。
-最後の方には、"そんなに夏も嫌いじゃないかな"という感じも出てきていますよね。
なんとなくですけどね。でもハッピーエンドになるほど、ひと夏でこの主人公は変わらないでしょうということで、歌詞としてはエンディングはないんですけど。
-「夏の夢」のサウンドで印象的なのが、ローズ・ピアノ(※エレクトリック・ピアノ)を使っていることでもありますが、この曲はローズありきで作っていたんですか。
ピアノをがっつり鳴らすという感じではなかったです。ピアノ自体が憂いの楽器ですからね。このくらいのテンポだとちょっと寂しげになりすぎてしまうところがあるので。このレコーディングで初めてローズ・ピアノを弾きました。スムースですよね。存在してないようでしている感じがすごくいいですね。
-サウンド的にもいい温度感が出ていますね。アンサンブルも、これまでのビッケブランカ・サウンドからするとかなり引き算されています。
これは、吉と出たので良かったんですけど、今回は正直制作の時間が短かかったんです。前作『ウララ』のキャンペーンで全国を回りながら作るというスケジュールで。まずいろんな夏の曲を聴いて、自分の世界観を作り上げていくまでの時間が長かったんです。実際に作ってる時間は2日間くらいだったんですよね。普段ならコーラスを入れたり、構成を変えてみたり、いろんなアレンジを加えたりするのが好きなんですけど、それをする時間がなかったことで、逆にいい感じで収まった曲だったんです。
-そうだったんですね。
歌詞にあるように、あまり夏にどっぷり興味がなくて、"夏を楽しみ切るぞ"っていう執着のない感じが、曲を作るのにも執着しないっていうところにもリンクしているというか。いろんなところが辻褄があっていて、面白いんですよね。自分としては。
-普段は細部の細部までこだわって作業する方なのに、ここまで隙間のあるサウンドというのは不安になったりしないですか。
自分でもごちゃごちゃと入れることが、必ずしもいいとも思っていないんです。"隙"みたいなものも必要だと思っているんですけど、楽しくてやっちゃうんですよね、隙間を埋めたりとか、展開させたりっていうのを。それが止まらなくなってしまって、トゥーマッチになって翌日に全部消すっていうこともしょっちゅうあるので。だから、今回はひとつの勝負ではありますけど、どう転ぼうといい勝負になるだろうなという感じがありますね。
-そうですね。アルバム『FEARLESS』(2017年リリース)、そして前シングルの『ウララ』を聴いた人やそこで知った人は、かなり驚くようなアンサンブルになっていると思います。でも、そんななかでもさりげなくサウンドで遊んでいるという。
僕の夏への熱量がこれくらいです。それにぜひみんな共感してくれたらと思いますね。みんながみんな"ウェーイ"っていうわけじゃないと思うんですよ。どちらかというとそれに対して"はい、はい"って思ってる人の方が多い気がするんですよね。そんな人たちの代表曲になればいいなと思います(笑)。
-すごく新鮮です(笑)。でも、曲を作り上げていく前は、みんなどんな夏の曲を書いているのか、いろいろリサーチしてみたんですね。
制作チームのLINEがあるんですけど、そこで"夏ってよくわからないんですけど、夏の歌ってあります?"って言ったら、みんながいろんな曲を送ってくれるんです。それでいろいろと聴いてみて、"うん、感覚的にはわかりますよ"と。同じavexだったら、ケツメイシの「夏の思い出」とかね、"ビーチボール膨らまし 頭クラクラ~"(※「夏の思い出」の一節)っていうのも、夏のイメージとしてすごくよくわかるんですよね。ただ実際に、僕がそういう経験がないので。本心、本質がないといけないということでね。でも夏の歌って多くはそういう感じなんですよね、"焼けた肌"とか。
-たしかに。夏といえば、というキャッチーなワードを散りばめた曲はたくさん出てきそうです。
僕としてはそのわかりやすいキーワードを、夏のどの場面から取ってくるかということでしかなかったんですよね。
-なるほど。レコーディングについては、セッション的に録っていった感じですか。
そうですね、僕がローズを弾いて、3、4回録ってできました。この曲は、ギターが結構大変でしたね。歌詞のテーマとしても、夏を知らなくて夏を楽しむ気のない人間が、ちょっと不思議な出会いをした女の人と夏を知っていく、という流れだから、ギターが絶対大事だと思っていたんです。それでいかに夏感が出るかっていう。でもそこで、夏を知ってるような、"鎌倉住んでます"、"江ノ島大好きです"みたいな人がギター弾いちゃったら、もう夏を知ってる歌になっちゃうんですよね。夏の歌になっちゃうわけですよ。それは違うだろうということで、ギタリストに据えたのが井手上 誠さんなんですけど。これが、俺よりも夏を知らない人で。
-そういう人選ですか(笑)。
もちろん、ギターは上手でセンスがある方なんですよ(笑)。でも夏の空気をまったく感じさせないような、家でギターだけ弾いて閉じこもっていそうなイメージ(笑)。その人に無理矢理、"夏を弾いてくれ"と。それでできあがるくらいが、僕の夏としてちょうどいい塩梅なんです。井手上さんも"僕、夏あんまりわかんないんで......"とか言いながら弾いていて。そのくらいの夏を出そうっていうのが、この曲にはぴったりなわけです。
-その影響なのか、ギター・ソロにだいぶ哀愁感が出ていますね。
そうそう。マッシュルーム・カットでUKロックとかが好きな人だから、ちょっと音がジャキジャキしちゃうんです。スムースじゃないんですよね。それもまた良くて。この歌詞の塩梅と熱量に、すべて合ってるという。これは伝わるかわからないですけど、作るときに面白いなと思いましたね。
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