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INTERVIEW

Japanese

フラワーカンパニーズ

2015年01月号掲載

フラワーカンパニーズ

フラワーカンパニーズ

Official Site

メンバー:鈴木 圭介 (Vo) グレートマエカワ (Ba)

インタビュアー:天野 史彬

-試行錯誤が多くなった理由として、作りかたを変えたということ以外に何かあったりしますか?

鈴木:でもね、今回は特に民主的なアルバムというか。デモを大量に作った中で"どれがいい?"って言って、メンバーの中で2票以上"いい"って言う人がいたら、その曲が入ってる。逆に、ひとりだけしか"いい"って言わなかったような曲は入ってないんだよね。

グレート:よっぽど推しが強くないとね。でも、誰もそこまで強くは推さないよね。"これは俺だけか、じゃあやめとこう"みたいな。

鈴木:だから、今回のアルバムを録ったことで、バンド内のバランスがよくわかった。ちょっと危うい部分もあったから。分裂するかも......みたいな。すごい忙しいときとか、なかなか前に進まないときは特に。みんながなんとなく考えてるバンドのイメージってあるでしょ? でもバンド、というか組織って、実は民主的じゃない方が成り立ちやすい。社長がいて、すべての決断を下す。で、社員は我慢する、みたいな。その方が長続きするし、物事はバチッっと決まる。バンドもそうで、大体長続きしてるバンドって、そう見えてなくても、そういうバンドが多い。ひとりの人が決定権を持っていて、他の人たちももちろん一緒に演奏はするんだけど、実は誰かひとりの人のやりたいことに従ってるっていう。そういう意味では、僕らはそうじゃないなっていうのがよくわかった。民主的って言うと自分たちをよく見せようとしてる感じになっちゃうけど、でも、誰かがすごく我慢してるっていうことは少ないかもしれない。

グレート:わからんけどね(笑)。誰か我慢してるかもしれないけど、でも、バランス的にはそうなんだよ。ここは鈴木に任せよう、ここは俺に任せよう、ここは竹安に任せよう、みたいな......まぁ、小西に任せることは少ないんだけど(笑)。でも、そういうふうに役割があって、そいつの言うことならそれに乗ろう、みたいな。でも、それだけだと惰性になって面白くないから、時には違う要素が必要になったりもすると思うんだけど、そのへんはうまくできてると思う。やっぱり、居心地が悪いっていうのはよくないと思うんだよ。いろんな人の話を聞いてもそう思う。もちろん、いいものを作ろうと思ってやってるんだけど、みんなとやってるわけだから、みんなが気持ちよくやってて欲しいじゃん。人によってはそれがぬるく映るのかもしれないけど、自分らではすごくいいやりかただと思ってる。

鈴木:だから自分でやっててなんだけど、今回のレコーディング中に、このバランスで25年やってきたのは奇跡かもって思ったこと何回かあったもん。それぞれがそれぞれの持ち味、テリトリーを持ってて、他の場面では譲る、みたいなことをやっててさ。でもいろんなことがあるから、そのバランスだってしょっちゅう崩れるし、そのうえ四六時中ツアーをやってるから、毎日顔なんてさんざん見合わせるわけでしょ? しかも車移動で十何時間も一緒にいて、その間ひと言も喋らないなんてことを平気でやってて、それでも続けることができてて、アルバムが作れて、新しいものをやろうと4人で取り組めてる......それは自分でもすごいと思った。あんまり自分たちのことをすごいとは思わないんだけど、でも、それに関してはすごいと思った。

-では今回の試行錯誤っていうのは、バンドという組織としてのフラカンをもう1度見直す作業でもあったんですね。そうやってひたすら曲を作り、選別していった結果、この10曲が残ったとき、結果として自分たちの中で見えたアルバムの全体像はあったんですか?

グレート:斉藤(和義)君と共作した「この世は好物だらけだぜ」と、常田(真太郎/スキマスイッチ)とやった「short hopes」の2曲が最後にできた曲だったんだけど、そのころには、"ハードな感じにしたい"っていうのはあって。斉藤君とも電話で話したんだけど、"どんな曲がいいかな?"って訊いたら、"フラカン流のロックンロールがやりたい"って言ってくれて。それに常田との「short hopes」ができたときも、わりとロックンロールな感じにできたなって思ったから、だからビジョンというか、歌詞の感じとかは抜きにしても、これは次のツアーで全曲を1セットに組み込めるアルバムになったかもな、とは思った。それって、俺らはたぶん1stのとき以来やったことがないんだよ。最近は特におとなしめな曲が増えてたけど、そうなると自分たちのやりたいことのバランスも変わってきちゃうし、思い切ったことも今までできなかったから。でも今回は(ボーナス・トラックの)「ファンキーヴァイブレーション」を除いて全10曲、自分たちのスタイルというか、自分たちの思うようなライヴのやりかたで、アルバム全曲を1セットに入れ込めるなって思った。だから、ライヴでやったときに手応えがあるなっていう感じはしたね。いい曲どうこうじゃなくてね。この間のアルバムまでは、ライヴではあんまりやらないかもしれないけど、いい曲だから入れよう、みたいな感じだったし、いい曲は入れるべきとか、いい曲はライヴとか関係なくアレンジしようっていうのがあったんだけど。だから、どっかでライヴでできるようなアレンジにしようっていうのはちょっとあったんだと思う。

-鈴木さんはどうですか?

鈴木:たぶん初期の段階で、前回のアルバム後っていうこともあるし、年齢的なこともあって、周りもいろんな人が死んじゃうっていうことがあるから、そういうことを歌いたいとは思ってたかな。それを今までみたいにミディアム・スロウな曲調でやっちゃうと、すごく湿ったアルバムになっちゃうから、そうじゃないやりかたで湿っぽくならずに聴かせたいっていうのがあったかもね。