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DISC REVIEW

その線は水平線

10,000枚限定リリースのシングルは、表題曲を異なるアレンジで2パターン収録。BPM100、譜面に起こせばそれほど変わった曲ではない。しかし今のくるりが演奏すると、"今、必要なマインドセットはこういうことなんじゃないだろうか"と心揺さぶら

TORSO

ベスト・アルバムを挟んで、男女ツイン・ヴォーカル擁する5人組が初めてリリースする全5曲収録のEP。"不完全でもいい、真ん中の熱いものを失わないで。忘れないで"というメッセージを、"胴体"を意味するタイトルに込めたという。そこにはテン年代のシ

Reason of Black Color

"自分たちの中にあったいろんな色たちをそれぞれより濃く表現した作品に仕上がりました"という福永浩平(Vo)のコメントどおり、メンバー自身が日頃影響を受けている音楽やルーツにあたる部分を掘り下げたメジャー3rdフル・アルバム。その結果、ループ

SPRING CAVE e.p.

もはや多言は無用かもしれないが、テン年代シティ・ポップという形容は単なるタグ付けに過ぎなかった。はっぴいえんどや山下達郎、サニーデイ・サービスやフィッシュマンズといった日本の70s、90sからの影響のほかにも、UKのネオアコなどのエッセンス

Human

バンド名に込めた意味を考えれば、前作『Flesh and Blood』に対するごく一部のリスナーからの批判は、メンバーたちの想定内だったのだろう。その前作のリリースを機に、物議も含め注目度を高めた5人組が、それならと思ったかどうかはわからな

PAiNT it BLACK

昨年11月にメジャー2ndアルバムをリリース、"ミュージックステーション"や"スッキリ"などの地上波番組に出演し、所属事務所WACKでのシャッフル・ユニットやメンバーのソロ活動など、精力的な動きを見せるBiSHのニュー・シングルは、TVアニ

大逆襲

2017年の年末のワンマンで熊仙人から"2度と熊の姿に戻ることができないこと"と"2017年中に日本武道館でのワンマン・ライヴを告知できないこと"を告げられた彼女たち。燃える反骨精神を充分に感じさせるタイトルであるが、それ以上に人間の姿で活

ワタシフルデイズ

表題曲の「ワタシフルデイズ」もカップリングの「未来emotion」もいわゆる応援ソングであり華やかなアッパー・チューン。よくよく聴くと歪なコード進行をしている箇所があるのが面白い前者と、シーンを切り替えるように転調を重ねる展開が疾走感を演出

今宵零時、その方角へ

4曲入りシングルから約半年でリリースされる13曲入りのフル・アルバム。もともと各プレイヤーが持つラウドロックやポスト・ロックなどの影響が垣間見られるが、今回はオルタナやブルースなどのアプローチも。青さの香る楽曲、黒く衝動的な楽曲、感傷的な楽

Yours

ロック、R&B、ハウス、ニュー・ウェーヴ、AORを飲み込み、進化を続ける4人組が、前作『D.R.E.A.M.』から半年ぶりにミニ・アルバムをリリース。どこまでも淡い音の風景が全然物足りなくないのは、その中で唯一無二とも言える、儚げな歌声で存

Land(E)scape;

TRY TRY NIICHEのヲクヤマ(Pf/Vo)が所属するピアノ・プログレッシヴ・バンド、chelovek.(読み:チェラビェーク)による2ndミニ・アルバム。重々しいコードを一発鳴らして聴き手をグッと集中させる冒頭然り、メロも和音もリ

月と花束

白砂糖ではないし、三温糖でもなければ、パームシュガーとも違う。この独特であとを引く甘さが持つ感覚は、喩えるならマヌカ蜂蜜のように舌へねっとりしっとりとまとわりつくものだと言えようか。2.5次元パラレル・シンガー・ソングライターの異名も持つ酸

儚心劇化

兵庫県在住、"音楽を科学する"男女混合3ピース・ロック・バンドによる4曲入り1st EP。"人の夢や心は劇と化す"という意味を込めた造語をタイトルに冠し、現役女子高生、佐藤摩実(Vo/Gt)が透明感のある切実な歌声で、今抱える苛立ちや葛藤を

証鳴

2015年に結成し、新宿ACB HALLを拠点に全国で活動中の3ピース PARKLIFEが、新レーベル HIGH BEAM RECORDSより初の全国流通盤をリリース。彼らの楽曲はまさに直球勝負。パワフルで飾り気のないサウンドと、一聴しただ

VECTOR

BLUE ENCOUNTというバンドの音楽的な懐の広さと、プレイヤーとしてのスキルやアレンジ力の高さをようやくアルバム単位で痛快なぐらいに表明してくれた! と、思わず笑いたくなる全14曲。疾走感溢れる序盤のナンバーも、速さの質感が「灯せ」と

トーキョー・ネコダマシー

アルバムを幕開ける「トーキョー・ブルーガール」は、少年がミルクとして思い切りポップに振り切った、洒落たシティ・ポップに仕上がった。街にうまいこと溶け込んで生きられない子たちがシュールに、そして愛を持って描かれ、歌われているのはなんともアイロ

桜

季節としてもグループとしても"始まりの春"を迎えてリリースされる『桜』......でありながら、ほんわかした曲調でも、しみじみした歌詞でもないあたりが夢アドらしい。"くるくる回って回って回る"と聴き手を巻き込むフレーズや、"白"と"赤"とい

AUBE

昨年2月にリリースした『CLOUD 7』に続き、約1年ぶりにリリースされるmajikoの新作ミニ・アルバム。"夜明け"を意味する"AUBE"と名付けた今作は、これまで暗闇の中でもがき続けたmajikoが、希望に満ちた光に向かい、産声を上げる

バンド名変えたい

結成20周年を迎えるセックスマシーンのほぼ新録ベスト・アルバム。70年代UKロック、パンク・ロックをベースとした痛快で疾走感あるサウンドに乗せて歌う、森田剛史(Vo/Key)の歌詞やメロディはとにかく明快。"シンプルであること"を追求した楽

Cultural Mixing

2017年10月に1stシングル『かごめかごめ / Hybrid TABOO』、翌月に2ndシングル『ユビキリゲンマン』を発売し、早くもアルバムというハイペースなリリースと、音源ごとに新たなサウンドを切り出す撹乱ぶりに驚かされる。ぜんぶ君の