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DISC REVIEW

非幸福論

日本のロックの伝統を受け継ぎながら、今の時代にふさわしい激情、熱情も持ち、場合によってはラウドロック勢にも負けないアグレッシヴな演奏をする5人組、LACCO TOWER。そこが、彼らが自ら"狂想演奏家"と名乗る所以。そんなLACCO TOW

軍団

ピアノガールの音楽には、その名前からは想像できないほどのエネルギーとエモーションがぶっとく流れている。そしてその虚無感、鬱屈や焦燥、そして愛と憎しみを取り込んだあまりに人間らしい姿が投影された音像に胸を打たれる。eastern youthや

悲しくなる前に

indigo la End史上、最も感情的な3曲だと思う。川谷絵音はこれまで絶妙な機微をメロディと言葉に落とし込み、バンドは淡く美しい世界を描いてきたが、昨年加入したベーシストの後鳥亮介と、今年加入したドラマーの佐藤栄太郎の強力なリズム隊が

ユクエシレズ / さよならロザリア

ジャンル感に囚われることなく、誰しもの心にある闇や人間として当たり前の孤独がたしかに存在することを、寒い季節の温度感や情景が浮かぶようなサウンド・プロダクション、ピアノやストリングスが繊細なアレンジで聴かせる「ユクエシレズ」。歌謡としてのメ

過去ツナグ未来

前身バンドのメンバー・チェンジを経て2015年に始動した、京都は長岡出身のツイン・ヴォーカルを擁する5人組、LOCAL CONNECTがメジャー・デビュー。今作は前身バンド時代の楽曲から最新のものまで、すべてを現在のメンバーで録音している。

Spinal Reflex

歴史上に名を残す音楽作品には共通することがある。それは、THE VELVET UNDERGROUNDの1stアルバムや、近いところでいうならRADIOHEADの『Kid A』、THE STROKESの『Is This It』のように聴く者の

コピペ

グドモから届いたメジャー3rdシングルは、前作『inトーキョーシティ』を越え、ライヴ感満載の陽性モードへと突き抜けた作風と言えるだろう。ただし、歌詞は脳天気に突き抜けず、むしろ毒を吐いたり、マイノリティの気持ちを代弁した内容になっており、そ

KICK BOOK

2014年、新たなステージを追求すべく、自主レーベル"muff tone"での活動を再スタートさせたNOVELS。竹内 真央(Vo/Gt)、楠本 正明(Gt)の2名体制となった彼らだが、ふたりだからと侮るなかれ。ニュー・アルバムにはゴリゴリ

海辺のグッドバイ

この作品は、それまでアルバム用に作っていた曲をすべて捨て、その後まっさらな状態で作られた楽曲たちで構成されているという。その6曲に"新たな境地に辿り着いた"という手ごたえを感じた彼らは、バンド名を"ELECTRIC LUNCH"から"Hel

How low,my friend?

2013年に活動休止となったJeeptaのフロントマンとして活躍していた石井卓と、さまざまなジャンルのバンドでサポートを務めるドラマー、ジョン中村が結成した2ピース・バンド、"石井卓とジョン中村"による待望の1stミニ・アルバム。BYEE

DESTINY

今年3月に3rdフル・アルバム『VISION』をリリースしたばかりのねごとが、わずか3ヶ月でシングルを発表。TVアニメ"銀魂゜"のエンディング・テーマであるTrack.1はグルーヴィで踊れるリズムの上に、遊び心溢れるシンセが瞬く、華やかで軽

! [雨だれ]

好きなことをやるためにいる場所でも、好きな人がいようと、楽しい夜があろうとも、どうにもよそ者の気分で明けていく空を見てしまう自分がいる――このアルバムのテーマである"サウダージ=郷愁"とは単なるセンチメンタリズムではない。サポートにライヴも

POWER OF LIFE

アニメ"デス・パレード"のオープニング・テーマに使われた2ndシングル「Flyers」をスマッシュ・ヒットさせたBRADIOがついに1stフル・アルバムを完成させた。この1年、めきめきと頭角を現してきた勢いを反映させた、とても聴き応えある作

ゴールデンミソアワード EP

4曲入りの1st EPだが、中身は途轍もなく濃い。冒頭曲「愛しさと切なさと純情な感情」からダンス・ビートとメタルの要素を混ぜ合わせ、クスッと笑わせるコーラス・ワークもインパクト絶大で、異次元に突き抜けた歌謡ロック・サウンドが最高だ。「ハート

I'm your DADDY

90年代のUS/UKインディー・ロックやパワー・ポップ、3コードでギターをじゃきじゃきとかき鳴らしドカスカとビートを走らせるTHE MUFFSや、THE LA'Sのような煌めきのポップ・サウンドまでを奏でる3ピース。カラリとしたサウンドを、

ハスキーガール

コンテンポラリーな生活はずっと"君は君のままでいいけど、今のままでいいとは思わないだろう?"という自問自答がそのままリスナーにも共有されてきたバンドだ。それを泣きやルサンチマンを轟音で昇華するのでも、ことさらポップでキャッチーに落としこむの

Happy Umbrella

遂に完成された1stフル・アルバム。幽玄且つ煌びやかなアトモスフィアを産むエレクトロ・サウンドに、あたたかみとチャームを加える生楽器の音色、男女混成ハーモニー、さらにはファンキーなほどに肉体的なバンド・グルーヴが組み合わさることで産まれる、

paradise lost, it begins

管楽器と女声コーラスを巧みに取り入れ、"和製DIRTY PROJECTORS"と評される男女6人組、"吉田ヨウヘイgroup"。傑作と呼ぶに相応しい前作『Smart Citizen』で見せたポップネスはその純度を保ったままに、ジャズ、ソウル

Along the 134

ジャム・セッションと垂れ流しのインプロは違うのだ、と演者でない人間でもわかる。インストでもプレイヤーのエゴじゃなく伝えたい感情なり情景があるからこのメイン・リフやメロディ、ビートなんだとわかる。だからPHONO TONESはいい意味でキャッ

YELLING

アルバムのオープニングは、パワフルでいて洒脱な杉浦琢雄(東京60WATTS)のピアノで幕を開ける「Headway」。柴山一幸の歌とともに、グルーヴィなバンド・アンサンブルがスタートし、眠りについていた物語が目覚めたように動き出し始める。ぶる