DISC REVIEW
ハ
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ビッケブランカ
Knightclub
サウジアラビアや欧州でのツアーに続き、今年は初の北米単独ツアーを行ったビッケブランカ。ツアーの感触をもとに、Josh Cumbeeをミックス/アレンジに迎えた「Never Run」ではグローバルな曲を、一方で「白夜」では福音のように美しく力のあるメロディと歌を響かせるピアノ・バラードを紡いだ。そんな振り幅のある2曲をも抱擁するのが今作。ソングライター/トラック・メイカーとして、ヴォーカリストとして一段と深みを帯び、また国内外のツアーの成功や自身の音楽を追求することが国境を越える実感が、よりポップスとしての自由度やスケールを大きくした。J-POPシーンの至宝をフィーチャーした「Yomigaeri (with 槇原敬之 & 絢香)」でもその手腕が冴える。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ
Worldfly
新しい世界に探究心を持って飛び込んでいく高らかなファンファーレとなった3月配信リリースの「革命」を始め、春先から欧州や中東 サウジアラビアでライヴをし、その土地の文化や人々に触れた感覚を音楽でアウトプットした、新しい体感が詰まったEP。MVを仏パリで撮影した「Snake」は、妖艶でいてドライな相反するタッチが混じり合ったダンス・ミュージックで、歌と音が孕む毒っぽさがクセになる。また中東の音楽特有の旋律や音階も織り交ぜ、異国の風が呼ぶおセンチな感情や哀愁を映した「Sad In Saudi Arabia」、あるいは知り合った人と過ごした何気ない時を軽やかな会話のように紡いだ「Luca」など、ビッケブランカなればこそのユーモアと高い構築性で編み上げたポップス集。各曲"風"の心地よさを感じさせる、その軽快さがいい。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ
United
5周年イヤーを締めくくる全国ツアーを前にリリースとなるEP。4月に配信リリースされた「Changes」を始めとした全4曲が映画、ドラマのタイアップ曲となっており、愛や大切なものが様々なモーメントで描かれた。「This Kiss」は、「ポニーテイル」を思い起こさせる爽やかさがあり、またソウルタッチのポップ・チューンで高揚感満点の恋の瞬間風速を記録する。一方「魔法のアト」はメロウなピアノとファルセットがエモーショナルな歌のミニマルさで、街の香りや誰かの温度を鮮やかに描いた。新機軸となった「Changes」は聴き手それぞれの心を映す鏡のような曲だろう。親しみと新鮮さとを同時に味わう新曲たちに加え、ライヴ音源も加わった、EPだがボリュームのある内容になっている。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ
BEST ALBUM SUPERVILLAIN
メジャー・デビュー5周年記念ベスト盤はファン投票で決定した曲を中心に選曲。新曲「アイライキュー」を含む全36曲のボリュームとなっており、5年の間にもそのポップな地図を大きく広げて、身軽に自由に、ワクワクしながら新天地に旗を立てていく彼の旅をともに楽しむ内容に。高揚感溢れるピアノやストリングスで彩られた「ウララ」や「Slave of Love」のメロディ、奇妙だが高い中毒性を持ったそのダンス・ミュージックにリスナーを巻き込んでいく「Ca Va?」や「Shekebon!」、硬質なロック・チューン「Black Rover」、「Black Catcher」、EDMから王道的な歌謡曲も。マニアックなツボをつきながら、キャッチーでいつでも寄り添ってくれる音楽に仕立てる才は実にマジカルだ。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ
FATE
約1年半ぶり4作目となるアルバム。既発のシングル「ミラージュ」やビッケブランカ流J-POP「ポニーテイル」も収録となりこれまで以上に幅広い内容になるだろうと予想されたが、今作はそこにプラスしてソングライター、クリエイターとしての探究心や進化が形になった。ミニマムなトラックの中にも、遊び心や細やかな音の采配で耳をくすぐり、歌を最大限に引き立てる仕掛けにもなっている。一方で懐かしさを覚える旋律や、季節の情緒や風を感じさせる旋律や柔らかな歌の手触りがフレンドリーで、この歌の心地よさでまず、するりとアルバムに入り込んでしまう。そしてどんどん、様々な音の重なりやリズムの響きが立体的となって、新しい発見や味わいに触れていく作品になっている。エッジィでエヴァーグリーンなアルバムだ。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ
ポニーテイル
表題曲「ポニーテイル」は、編曲にいきものがかりやポルノグラフィティのプロデュースや、多くのJ-POPヒット曲のアレンジを手掛ける本間昭光を迎えた。最も力を入れていた音像部分をあえて他者に委ね、新たな輝きを纏った仕上がりになったが、一方でビッケブランカの音楽が持つ普遍性が際立つ曲にもなっている。"ポニーテイル"という定番的な言葉や、そのイメージをモチーフに、良質なJ-POPのど真ん中を行った曲に従来のファンは驚くだろう。今回は、毒はなしか? と意表を突かれつつも、瞬間的にシーンや心情を変化させるコード運びの妙、抑制されたメロディ・ラインに滲む歌心や、限られた言葉の行間にある余韻など、細やかな遊びや洗練に心惹かれる。春が訪れると共に蘇るような、マジカルな仕掛けが随所にある1曲だ。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ VS 岡崎体育
化かしHOUR NIGHT
互いにソロのシンガー・ソングライター同士によるコラボ曲。ミュージシャンの前にゲーム好きという趣味を通じて仲が深まったふたりだが、その他にも物事の着眼点や視点のずらし方、その表現方法などシンパシーを抱くところも多かったのだろう。今作は、自身をきつね(ビッケブランカ)とたぬき(岡崎体育)に見立て、遊び心とちょっとした反逆心を胸に、ポップでキャッチーな化かし合い(バカし合いとも)で、リスナーや世の中を色づける音楽を生み出した。ミックス・エンジニアにJosh Cumbeeを迎え、キレのいい明快なEDMチューンに乗せて、憂いを帯びつつも、どこか飄々と脱力したシニカルなメロディ・ラインとふたりのヴォーカルという、いろんな風味が溶け合った味わいが心地いい。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ
ミラージュ
7月28日スタートのドラマ"竜の道 二つの顔の復讐者"のOPテーマとして書き下ろされた新曲「ミラージュ」。ひんやりとしたシンセと打ち込みのビートで始まり、徐々にその心の内や感情のうねりが露わになっていくような重厚なバンド・サウンドへと、ドラマ性を帯びていく展開が印象的だ。音の配置やアンサンブルの妙で、リアルと幻想とが隣り合わせで時にシンクロし合っていく、ヒリヒリとした感触を呼び起こす。憂いがたゆたうメロウな歌と絶妙なグラデーションを持ったサウンドとの、歪にして心地いいハーモニーがドラマにおいてどんな役割を果たすのか。角度によってネガにもポジにも転じそうな曲の色味はまさに蜃気楼=ミラージュだろう。音楽を味わい楽しむことへの贅を尽くした曲になっている。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ
Devil
悪魔とは穏やかでないが、この"Devil"は憎めないシティボーイっぽいイメージで、ポップで洒落ていてユーモアもたっぷりあるという感じだ。そんな自由なフットワークの軽さが音楽に映っていて、「Ca Va?」や「Shekebon!」といったファンキーに、リズミカルに遊ぶ曲から、本格的EDM、インディーズ時代の「TARA」の"2020 Mix" や、ピュアなラヴ・ソング「白熊 - Main Version」と、ミックステープ的な楽しさがある。それぞれ精度が高く心にスッと染み込む歌にもなっている。知らぬ間にリスナーの記憶に住み着いては気持ちを揺さぶっていく厄介なDevilでもある。大自然の力3部作を締めくくる「Avalanche」も収録され、次の一手への期待も募る3rdアルバムだ。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ
Ca Va?
ファンキーなダンス・ミュージックであるが、そこにはビッケブランカのポップ・マジックが効いている「Ca Va?」。以前旅した初めての土地での気分がそのまま曲となったというこの曲は、未知の場所で起こる出来事や違和感をも貪欲に乗りこなすパワーがあり、スムーズにグルーヴを紡いでいるようで、ちょっとした歪なコード感を交えて不穏にも響かせたり、リズム・パターンや歌詞の言葉遊びで耳に引っ掛かりを残したり等々、仕掛けがふんだんにある。居心地が悪くもなんだか心惹かれるものが同居した不可思議さと、アグレッシヴにリフレインする"Cmon, Ca Va?"というフレーズがキャッチーで面白い。王道のバラードを紡ぐ一方で、その色に染まらない曲を軽々と描く変幻自在さがビッケブランカ節だ。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ
wizard
語り部のようなキャラクターが登場するタイトル曲から始まる2ndフル・アルバム。もしや今回はコンセプチュアルな、あるいはロック・オペラ的な作品!? と思いきや、そこから広がるのは、高揚感溢れるストリングスがカラフルなビッケブランカ節たる機知に富んだロックであり、メロウでドラマチックなピアノ曲であり、また新たな手触りのエレクトロ・ポップにEDMと、とてもひとつのコンセプトには縛られない音の絶景。音楽は耳で聴き感じるものだけど、目の前にパッとその音楽、歌の舞台が広がって、物語が動き始めるような鮮やかさが、ここにはある。自らwizard=魔法使いと名乗った彼の心意気や、エンターテイナーとしてのこだわりを随所で感じるアルバムだ。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ
夏の夢/WALK
潮風のようなローズ・ピアノの音色と、心地よく刻まれるビート、気だるい海辺のチルアウト感と都会的なクールさを合わせたギターのカッティングで、グルーヴィなサウンドを奏でる「夏の夢」。雨だれのようなピアノで始まり、淡々としたビートにポエトリーなメロディを乗せた「WALK」。両A面の今回のシングルは、2曲とも抜きのあるシンプルなアンサンブルとなっており、音の行間に情景を映した曲となった。カラフルでボリューミーで、リスナーをその世界に瞬時に閉じ込めてしまうポップ・マエストロ、ビッケブランカの新たな面を光らせたシングルだ。夏は苦手と語りながら、サマー・チューンに真っ向から取り組んでしまう、捻くれたスピリットは健在。彼ならではの"遊び"がシンプルななかにも仕掛けられている。(吉羽 さおり)
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ビッケブランカ
FEARLESS
メジャー・デビューを飾った前作ミニ・アルバム『Slave of Love』では新しい世代のピアノマンとして鮮烈な印象を感じさせたビッケブランカだったが、あれから約8ヶ月ぶりにリリースされた今作『FEARLESS』を聴くと、あの作品はビッケブランカというシンガー・ソングライターの魅力のほんの一部でしかなかったことがよくわかる。ダーク・ファンタジーの様相で幕を開けるオープニングのインスト曲「FEARLESS」を始め、ホーン・アレンジによる華やかなリード曲「Moon Ride」、スタイリッシュなダンス・ナンバー「Stray Cat」、王道のピアノ・バラード「幸せのアーチ」、そしてアーティストとして新たな境地を切り拓いた「THUNDERBOLT」まで、ピアノという自身のアイデンティティすら超える自由で独創的なポップ・ミュージック。そこにビッケブランカの本質があることを知る1枚。(秦 理絵)
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ビッケブランカ
Slave of Love
話題のCMソングとして書き下ろされた「Natural Woman」を収録したビッケブランカのメジャー・デビュー・ミニ・アルバム。作詞作曲、アレンジを自身で手掛けるピアノ弾きのシンガー・ソングライターが完成させた今作は、豊潤な音楽的ルーツが随所に垣間見られる奥深い1枚になった。70、80年代のポップ・ミュージック特有の煌びやかなオーラを纏った「ココラムウ」や「Slave of Love」を始め、王道のJ-POPバラード「Echo」、全編弾き語りで届ける「Your Days」、Ben Foldsの影響を受けたアップ・テンポのピアノ・ロック「Golden」など、曲ごとに様々な表情を見せながらも、その軸にあるルーツ・ミュージックへの敬意はブレない。まるで初めて音楽に出会ったときのように瑞々しい感動を思い起こされてくれる1枚。(秦 理絵)
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ビッケブランカ
GOOD LUCK
佐々木ヤスユキ(Gt/ex-bonobos)、畑利樹(Dr/ex-東京事変:刄田綴色)、山崎英明(Ba/ex-School Food Punishment)を迎えて完成した孤高のピアノマン、ビッケブランカの2ndミニ・アルバム『GOOD LUCK』。サポートの面々をズラッと並べただけでも豪華さが伝わってくる今作は、彼の魅力が溢れる1枚となっている。ファルセット・ヴォイスがこんなにきれいに出るのかと驚かされるダンサブルなTrack.3「ファビュラス」や、歌声に溺れそうになるほど美しい至極のバラードであるTrack6.「TARA」も聴き逃せない1曲。日本人離れした中性的な彼の声は、繊細でありながらもどっしりとかまえている骨太ヴォイス。ポップ・ソングだけじゃなくジャンルを飛び越えた1枚だ。早々に国までも軽く飛び越えそうな予感。(白崎 未穂)
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ビレッジマンズストア
遊撃
結成から20年という大きな節目を経て、ビレッジマンズストアがキャリア初となるベスト・アルバムをリリースする。"Disc1 遊"、"Disc2 撃"の2枚組で、ライヴ定番曲からファン垂涎のレア曲まで全25曲を収録。ほとんどの楽曲を現体制で再録し、力強く突き刺さるような爆音とともにこれまで切り開いてきた道標と軌跡を鮮やかに掲示する。小さな"村"から始まったバンドの20年にはメンバーの脱退や加入、活動休止等決して平坦ではない歩みもあったが、本作には"今が最高で最強"という5人の充実感も余すことなく刻み込まれている。この先も"正しい夜遊び"を積み重ねながら、さらに進撃していくのだろうと、そんな期待を抱かせてくれる一枚だ。(西平 歩由)
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ビレッジマンズストア
勝手
"名古屋が生んだ暴れ馬"ことビレッジマンズストアが、約3年ぶりとなる流通CDをリリースする。新体制で制作された新曲3曲に、「みちづれ」や「1P」、「ボーイズハッピーエンド」、「TV MUSIC SHOW」といったライヴでも定番となっている4曲を加えた全7曲を収録。情熱的でまっすぐな歌声と孤独にそっと寄り添う歌詞、激しさと華やかさが共存し、キラキラと突き刺すようなギター、毒々しく変態的なベースライン、タイト且つパワフルなドラムと、各メンバーの魅力を存分に感じられる1枚となっている。"村立"20周年を迎え、11月17日にはZepp Shinjuku (TOKYO)でのワンマンを控える彼等。歩みを止めることなく音を鳴らし続け、照らし出す未来にも要注目だ。(西平 歩由)
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ビレッジマンズストア
愛とヘイト
ビレッジマンズストアにとって2枚目のフル・アルバムとなる『愛とヘイト』。今作は、歪んだギターと水野ギイの歌声に哀愁を感じる「ラブソングだった」というバラードで始まる。これまで発表してきたミニ・アルバムやフル・アルバムでは、作品を幕開ける曲というとアッパーなぶち上げナンバーが置かれていた印象があったため驚いたが、全12曲を通して聴くと、彼らがこの激動の時代でどういうことを考えていたのか、感じとることができる気がする。続く「猫騙し人攫い」からは、ビレッジマンズストア節とも言える多彩なロックンロールが並び、最後は「LOVE SONGS」に辿りつく。「ラブソングだった」にも出てくる言葉が「LOVE SONGS」では明るく聴こえるというところにも、注目して聴いてみてほしい。(三木 あゆみ)
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ビレッジマンズストア
アダルト/People Get Lady
昨年"村立"15周年を迎えたビレッジマンズストアの2020年初リリースは、バンドが持つ好対照な表情を、リスナーにこれでもかと叩きつける両A面シングル。水野ギイのヴォーカルとシンプルなギター・サウンドから始まる「アダルト」は、素朴な質感の歌謡的な歌メロが印象的だが、別れの気配を纏った女性の心情を描いた歌詞を水野の剛強な歌声が彩ることによって、醸し出される独特の色気と包容力が切なく胸に迫る。一方、"ビレッジマンズストア節"とでも言うべきロックンロール・サウンドが鼓膜をつんざく「People Get Lady」の、言葉遊び的な歌詞には、どこまでも"音を楽しむ"バンドのスタンスが表れているようだ。止まるところを知らない"名古屋の暴れ馬"の今が惜しみなく爆発した濃厚な1枚。(五十嵐 文章)
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ビレッジマンズストア
YOURS
2012年に全国デビューし、様々な逆境と立ち向かいながらも活動を続けてきた"名古屋が生んだ暴れ馬"が、とうとう名刺代わりの1stフル・アルバムを完成させた。昨年10月からサポート・ギターを務めていた荒金祐太朗(Droog)が正式メンバーとして加入して初作品ということも影響してか、過去最高にフレッシュ且つエネルギッシュで爆発力があり、隅から隅まで気合が漲った音像を体感できる。昨年12月にリリースされた1stシングルから2曲、2ndミニ・アルバムに収録されているライヴ定番曲の再録、2017年1月に開催された名古屋DIAMOND HALLワンマンの来場者特典として配布された楽曲の再録など全10曲を収録。中でもラストを飾る「正しい夜明け」のドラマチックに展開するサウンドメイクはお見事だ。(沖 さやこ)
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ビレッジマンズストア
TRAP
バンド初の全国流通シングルは、ギタリスト 加納靖識の脱退後、4人での再出発となる作品。そのタイトル曲「トラップ」は、歌い出した瞬間思わず英詞と聞き違えてしまったほどの巧みな言葉の乗せ方と水野ギイ(Vo)のテンションの高い歌唱に圧倒される。途中のテンポ・チェンジやサビに登場する"Mr.Lawrence"(映画"戦場のメリークリスマス")など、映画的なストーリーを連想させる展開が面白い。「最後の住人」は疾走感があるものの、必要以上に音を詰め込まずストレートで開放的な空気感の曲。効果的なコーラスがメロディのキャッチーさを一層際立たせており、正直こちらの方がリード向きでは? という気もする。「ザ・ワールド・イズ・マイン」は廃盤となった幻のデモ音源収録楽曲の再録。(岡本 貴之)
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ビレッジマンズストア
正しい夜明け
名古屋を拠点に活動する5人組バンドの3rdミニ・アルバム。数々のフェスやサーキット・イベントに出演して着実に全国区へと知名度を広げている印象があるだけに意外だが、2年半ぶりのリリースとなる。James Brownばりの声色でのシャウトから始まる1曲目「ビレッジマンズ」から全力疾走なロックンロールが続き、「スパナ」のドラマチックな旋律で前半のピークを迎えてからブルージーなギターのイントロで始まるミディアム・テンポの「盗人」へと進むあたりは、スタジオ・アルバムでありながら彼らの熱狂的なライヴを体験しているかのよう。その楽曲たちには瞬間瞬間を燃やし尽くすような切なさを感じさせる。(岡本 貴之)
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ビレッジマンズストア
刃の上を君と行く
2003年に結成された"名古屋の暴れ馬"こと5人組バンド、ビレッジマンズストアの2ndミニ・アルバム。いきなりビビらせて耳を傾けさせる冒頭の「最高の音出し」はズルい!スピーカーを突き破って出てきそうなヴォーカルとサウンドを一聴すると"一筆書き"的な直情型バンドに思いがちだが、曲名とは裏腹に甘いハミングが古い洋楽ポップスを思わせる「地獄のメロディ」、センチメンタルなロック・バラード風「ミラーボール」で聴かせる激しくも抒情的な歌と演奏はなかなかの芸達者ぶり。曲順そのままにステージに持ってこれそうなライヴ感で統一されているが、短めの曲で締めくくるラストはグズっていた子供が突然泣き止んで眠りだしたようで微笑ましい。激しさ故の可愛さすら感じさせる1枚。 (岡本 貴之)
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ザ・ビートモーターズ
3
2009年4月にデビューして以来、60~70年代の洋楽ロックの影響を受けた日本語のロックという日本のロックにおける1つの伝統を受け継ぎながら、その馬鹿力的な表現によって、個性を際立たせてきた4人組、ザ・ビートモーターズ。彼らが2年ぶりに完成させた3作目のアルバムはオープニングを飾る「マリー」の2ビートの疾走感が新境地を思わせるものの、フォーキーな味わいをアピールしつつ、内なるデーモンを憐れむねちっこいブルース・ロックのTrack.5「サギ師」他、破壊力抜群のロック・ナンバーの数々を交えながら、これでもかとバンドの実力を見せつける。極めてシンプルなアルバム・タイトルは自信の表れ。ソウルフルなバラードのTrack.7「BIG HEADのBOYとACTIONするGIRL」が器の大きさを印象づける。(山口 智男)
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ザ・ビートモーターズ
Gris Gris
実力派4ピース・ロック・バンド、ザ・ビートモーターズが待望の2ndフル・アルバム『Gris Gris』(グリグリ)を完成させた。今作は秋葉正志(Vo & Gt)の優しい歌声が響く幻想的な雰囲気から激しいバンド・サウンドへ急展開する「星に願いを」で痛快に幕を開け、その勢いのままロック好きのハートを一気に鷲掴みにするであろうリード曲「時代」へと繋げる。そして弾き語りスタイルで収録された「テルミーティーチャーブルース」では、彼らの真骨頂であるシンプルかつ骨太なロックンロールの魅力を存分に味わうことができるだろう。誰もが経験する日常生活のなかに溢れた些細な感情と懐かしい風景。その一つ一つを極上のメロディで綴った等身大のロック・アルバムだ。(平野 スミオ)
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ザ・ビートモーターズ
The First Cut is The Sweetest
ザ・ビートモーターズ初となるフル・アルバムがリリース。"アイゴン"こと會田茂一プロデュースの「ちくちくちく」はギターがうねりをあげる攻めの曲ながらも、甘酸っぱい想いを含んだ歌詞にほっこり。Track.4「あのこにキッス」なんて、トリップしそうなサイケな雰囲気を醸し出している。骨太のロックを聴かせてくれたり、甘いメロディもあったり、バラエティ豊かな1枚。でも一貫しているのは、硬派な男たちがふと見せる切ない想いだったりを歌詞にのせ、ソウルフルな秋葉(Vo&Gt)の歌声が大爆発していること。収録曲は全13曲だけれど、14曲目からはライヴハウスにあるような、このままライヴに繋がっていくみたいな感覚に陥る、そんなアルバムだ。(花塚 寿美礼)
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ザ・ビートモーターズ
素晴らしいね
初めて聴いた時は、正直またかと思った。2回目には、何か引っかかった。3回目には、胸がざわついた。まんまと思うツボである。ザ・ビートモーターズという本気か冗談か分からない名前のこのバンド、音楽性としては、まさに王道と言えるロックンロールの系譜の上にいる。とても明快な音楽性なのだが、二人の物語のようで、自分のことしか歌っていないラヴ・ソングや、優しさの欠片もないのに優しい歌ばかりが並ぶこのアルバムを聴いていると、得体の知れないざわめきが湧き上がってくる。明確な疎外感と呆気に取られるほどの開き直りをこれでもかと言わんばかりの直球で投げつけてくるが、どういうわけか“これがロックンロールだ!”みたいな常套句だけで済ますこともできない。不思議な存在感を持ったバンドの登場だ。(佐々木 健治)
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ピアノガール
軍団
ピアノガールの音楽には、その名前からは想像できないほどのエネルギーとエモーションがぶっとく流れている。そしてその虚無感、鬱屈や焦燥、そして愛と憎しみを取り込んだあまりに人間らしい姿が投影された音像に胸を打たれる。eastern youthやbloodthirsty butchersを思わせるエモーショナルで凛としたTrack.2「砲台跡浜」、現在の音楽シーンに正面切って中指を立てるTrack.6「Nevermind」、"生きる"ということにひたすら向き合った末に歌われるTrack.7「Candy apple red sacrifice」など、ピアノガールの異質さを理解するには十分すぎる全13曲を収録。彼らの音楽には偽りや虚飾が一切ない。それゆえに気高く美しいのだ。(山元 翔一)
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ピアノゾンビ
ホワイトクラブ
大王ホネヌキマン率いるピアノゾンビの新作『ホワイトクラブ』が届いた。見た目や名前からかなり遊んでいるバンドに見えがちだが、至極真っ当なロック・バンドなのである。そんな彼らの今作は、多様なジャンルを取り入れたやりたい放題、且つ、エンターテイメントな1枚。いきなり戦隊モノのアレを彷彿とさせる楽曲でスタートという、始めから羽目を外したジャブを打ってくる彼らのセンスに脱帽。Track.4「心臓の歌」では、一転して"世界平和ってナニ?""アベコベ/にされた価値を/心臓を金で買い戻せ"などと、現代社会を風刺したような楽曲。彼らの武器でもある言いたいことを他の言葉で隠すという歌詞遊びは秀逸だ。また、Track.7「せっせっせ」でも"世界平和"の言葉を叫んでいることからわかるように、今作はただひたすらに世界平和を願っている1枚に仕上がっている。(白崎 未穂)
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ピエール中野
Chaotic Vibes Orchestra
凛として時雨のドラマー、ピエール中野のぶっ飛んだソロ・プロジェクトをまとめたミニ・アルバム。DJしながら曲に合わせてドラムを叩くという大技でフェスやイベントを賑わせてきたが、今作は20人のドラマーにシンガー、ORIGAによる壮大な曲から、インプロ・ユニット、カオティック・スピードキングの「SORA」(ゲストVo.KYONO)の初音源化、Perfumeの「チョコレイト・ディスコ」を大森靖子、ミト(クラムボン)、滝善充(9mm Parabellum Bullet)と人力カヴァー、音楽クリエイター牛尾憲輔(agraph)とのタッグによるエクスペリメンタルな曲に、下世話ネタ全開のDJユニット玉筋クールJ太郎という剛柔(?)取り揃った内容。自由だなこの人はと、関心したり嘆息したり、ピエール中野という人のカオスの一端を覗く感覚。(吉羽 さおり)
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ピロカルピン
その幕が上がる時
メジャーでの経験や自主レーベルの立ち上げなど、スキルをアップデートしたうえでのセルフ・プロデュース作品となった9thアルバム。スケール感のあるタイトル・チューン「その幕が上がる時」で聴けるまっすぐ遠くへ放たれる松木智恵子(Vo/Gt)の歌の強さ、透明且つ重みのあるイントロから90年代UKや広汎なギター・ロックの旨味が詰まった「雨の日の衝動」、一転してポップなイメージの「キューピッド」、マンチェスター/レイヴを想起させる16ビートが新鮮なラストの「夢十夜」など、多彩な楽曲が収録されている。また、ドラマ"偽装不倫"の原作者でもある漫画家 東村アキコらのポッドキャストのために書き下ろした先行シングル「人生計画」も、アルバムの中でいいフックになっている印象だ。(石角 友香)
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ピロカルピン
ノームの世界
音楽専門クラウドファンディング・サイト"muevo"にて目標150万円に対して176パーセントという高い達成率でファンディングを成功させて制作された8枚目のアルバムは、その期待に応えて見事な作品となった。冒頭を飾る「精霊の宴」から「朝」のイントロへと続くあたり、シンバルの音ひとつの響きからそのクオリティの高さを如実に感じることができるが、もちろん単に"音が良い"というだけではなく、くっきりとした輪郭を持ったひとつひとつの楽曲のメロディと空気感を活かした楽器の絶妙なアレンジ、アルバム・トータルの世界観が楽しめる。マイナーでドラマチックな曲が多く、どちらかといえば暗めの音像の中で異色にも聴こえる王道ポップ・ソング「グローイングローイン」のキャッチーさは一度聴いたら耳から離れない。(岡本 貴之)
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ピロカルピン
a new philosophy
自主レーベル"miracle oasis music"を立ち上げたピロカルピンの、約2年ぶりのリリースとなる2ndフル・アルバム。前作に続き熟練のエンジニアたちと手を組み、妥協のない音作りを実現させた作品になった。オルタナやシューゲイザー的なサウンド・メイクと松木 千恵子の透明感のある歌声による幻想的なピロカルピンの普遍性はそのままに、これまで自ら作っていた様々な細やかな制約を解いたことで、表現すべてにおいて以前より広がりを見せている。アルバム・タイトルの"経験によって得られた人生哲学"という意味が持つように、それがあったうえでの心機一転感がとてもフレッシュだ。初回生産分にはハイレゾ音源のDLカードを封入。ピロカルピンの確固たるポリシーが隅々にまで通った意欲作である。(沖 さやこ)
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ピロカルピン
太陽と月のオアシス
2012年5月にメジャー・デビューをし、精力的なリリースとライヴ活動を行っていたピロカルピン。バンドも今年結成10周年を迎える彼女たちが、キャリア史上初のフル・アルバムを完成させた。"明暗"をテーマに制作された同アルバムは、長編小説のようなボリュームだ。それは今までピロカルピンが積み上げてきたものの結晶体でもあるし、メジャー・デビュー以降の環境の変化が導き出した成長でもある。より結束が強まったバンドのアンサンブルは明瞭に響き、松木智恵子の透明感のある歌声がひとつひとつ刻む言葉は、零れ落ちるたびに新しい世界が生み出されるよう。最初から最後まで聴いた後に、なんだか心が軽くなり、新しい未来に向けて踏み出せる――そんな清々しさとエネルギーが溢る作品だ。(沖 さやこ)
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ピロカルピン
ロックスターと魔法のランプ
昨年メジャー・デビューを果たし、2枚のフル・アルバムをリリースと精力的に活動するバンド、ピロカルピンが1stシングルをリリース。タイトル・チューンの「ロックスターと魔法のランプ」をはじめ、収録された3曲はキャッチーかつノスタルジックに磨きがかかり、耽美的かつ幻想的なサウンドスケープを描いて唯一無二の音の世界へ誘ってくれる。イノセントなムードたっぷりのバラード「モノクロ」、ロマンチックなポップ・チューン「シャルル・ゴッホの星降る夜」、3曲で1作なのだと感じられるピロカルピンの魅力が封じ込められた愛すべき1枚だ。作品とリンクする可愛らしいジャケットにも注目いただきたい。(大島 あゆみ)
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ファジーロジック
ROMANCE
2007年の結成以来、神戸を拠点にライヴハウス・シーンで活動し続け、その人気を全国に広めつつある4人組ロック・バンド、ファジーロジック。彼らがポップをテーマに作り上げた4作目のミニ・アルバム。ポップなアプローチはニュー・ウェイヴ風味のパワー・ポップのTrack.2「夜を超えるミリオンスター」、彼ら流のディスコ・ナンバーと言えるTrack.3「サリー」、バラードのTrack.6「8月を指折り数える君と町で出逢える確率について」など、随所に表れているが、そのアプローチは同時にひとクセもふたクセもあるバンド・サウンドも際立たせている。今っぽさと懐かしさ、爽やかさと切なさといった相反する魅力が絶妙に溶け合う歌の裏で鳴っているトリッキーなサウンドにも耳を傾けるとより楽しめる。(山口 智男)
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フィッシュライフ
Exhibition
数々のバンドを輩出した10代限定の夏フェス"閃光ライオット"で2013年にグランプリを獲得以降、若くして"自分たちらしさとは?"という問いと向き合い続けてきたが、ついにひとつの答えを見つけたようだ。多彩且つストレートなサウンドをもたらしたのは、高野勲によるサウンド・プロデュースの力だけではない。むしろ"自分たちができること"ではなく"自分たちがやりたいこと"を軸に音を鳴らすようになったメンバー自身の変化によるところが大きいのだ。プリミティヴな欲求を実現するために3人こぞって新たな引き出しを引っ張り出しているから、"原点にして新機軸"という温度感が実現したのだろう。だからこそここが本当のスタートラインだ。このまま突き進んでくれ。(蜂須賀 ちなみ)
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フィルフリーク
STORY STORE
ピアノとヴォーカルで始まり、すぐさま躍動感溢れるバンド・サウンドへとなだれ込む「ロクドロクブ」。この曲ができあがった瞬間このミニ・アルバムは産声を上げた。"4つの恋のはなし。"から始まったフィルフリークの8つの話は、どれもリアルで、凄まじい生命力を持っている。バンドの存在を確立させたという「スレチガイ」では、広瀬とうきとゆっこの交差する歌声が不安定な景色を見事に表し、胸を締めつける。「KOIがハジマル」ではポップに恋のドキドキを描き、最後は「NAMI」。ここに描かれるのは広瀬自身の話であり、そしてそれはバンドの話へと繋がっていく。ドラマチックで人間臭くて、不器用だけど何かをずっと信じていて、そんな正直すぎる彼らの8つのストーリーは、今現在の彼らのようにどれもが力強く輝いている。(藤坂 綾)
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フィルフリーク
Humanning
"二面性"がテーマの2ndミニ・アルバム。二声の甘酸っぱさが際立つ「真夜中の交差点」、ポップで爽快な「Be Kind」と頭2曲はこのバンドらしさ全開だ。一方、広瀬とうき(Vo/Gt)が憧れの人に宛てた「1970」の生々しい筆致、オルタナ色の強い「道端日和」で"裏"を見せつつ、広瀬とゆっこ(Vo/Pf)の共作曲「ワンルームヒストリー」、転調を盛り込んだ「キャンディー」と、新しい側面を印象づけることも忘れない。聴き進めるほど深層へ踏み入れるような感覚になる。人の心の混沌を認める7曲を締めくくるのは、"朝が来て/夜を待つ/また朝が来て/夜を待つ"(「朝日を待つ」)のフレーズ。"そういうもんだから大丈夫"と言ってくれる優しさに心が軽くなる。(蜂須賀 ちなみ)
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フィルフリーク
Reverse Youth
ショート・チューン「強くなれる」から、シンガロングが目に浮かぶ「サイドストーリー」、広瀬とうきとゆっこのハーモニーが絶妙な「ホワイトストロベリー」と、序盤から聴きごたえたっぷり。そして、沸点が訪れるのが「eisei」。ドラマチックな展開とエモーショナルな歌声、宇宙まで発想を飛ばすロマンチックな感性と"あなたが今泣いていても/青い空は綺麗だ/だから夢を魅るんだ"という絶対的な励ましにいざなう歌詞。すべてが一体となって、フィルフリークの魅力を伝える。さらに、題材の妙が光る「ラッキーカラー」、シンプルな「青い風船」から、ゆっこの歌が堪能できる「マジシャン」という後半の流れも心地いい。完成度の高いポップスに人間臭さを内包した、多くの人にとって必要なバンドになることを予感させる1枚だ。(高橋 美穂)
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フィロソフィーのダンス
ダブル・スタンダード
表題曲はTVアニメ"魔法科高校の優等生"エンディング・テーマに起用。ストリングスを効かせた、都会的な情景が浮かぶ疾走感のあるダンス・サウンドに乗せて、恋愛の中で生まれる矛盾した感情を歌い上げる。カップリングには、管楽器がゴージャスに彩る情熱的な1曲「ウェイク・アップ・ダンス」、古き良き80sシティ・ポップが香る「サマー・イズ・オーバー」、さらに、韓国のプロデューサー/DJのNight Tempoが2ndシングル『カップラーメン・プログラム』収録曲のリミックスを手掛けた「テレフォニズム (Night Tempo Melting Groove Mix)」も収められた。本作でメジャー3枚目のシングルだが、相変わらず隙がない作品を生み出し続ける"フィロのス"には舌を巻く。(宮﨑 大樹)
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フィロソフィーのダンス
ドント・ストップ・ザ・ダンス
業界内外の音楽通をうならせてきたフィロソフィーのダンスが、ニュー・シングル『ドント・ストップ・ザ・ダンス』でいよいよメジャー・デビューを果たした。表題曲には、テレビ番組で彼女たちを評価する発言をしていたヒャダインが作詞で参加。メジャー・デビューという一大転機においてもまったく軸がぶれずに、彼女たちらしいアシッド・ジャズを鳴らしているあたりは、これまでやってきた音楽への確固たる自信の表れだろう。カップリングには、クール且つ大人な表情で魅せる「なんで?」と、明るく開けたサウンドのパーティー・チューン「オプティミスティック・ラブ」を収録。徹頭徹尾、とにかく隙のないシングルに仕上がった印象だ。新たなステージへと歩みだした彼女たちがお茶の間を踊らせる日も近い。(宮﨑 大樹)
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フィロソフィーのダンス
エクセルシオール
ファンク、R&Bといったブラック・ミュージックを取り入れたハイクオリティな曲と、アイドルらしからぬ衣装やメンバーの個性豊かな歌声が、シーンで異彩を放ち続けているフィロソフィーのダンスの3rdアルバム。本作は「イッツ・マイ・ターン」、「ライブ・ライフ」といったライヴのド定番曲が収録された入門編にピッタリな作品だが、シティ・ポップ感もある「スーパーヴィーニエンス」、ゴージャスな質感の「フリー・ユア・フェスタ」の初音源化、そして配信楽曲のフィジカル化と、ファンにとっても垂涎の1枚と言えるだろう。タイトルの"エクセルシオール"は、"常に向上し、前進し続け、さらなる高みを目指す"という意味だという。本作を世に送り出した彼女たちがどこまで登っていくのか、期待せずにはいられない。(宮﨑 大樹)
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フィロソフィーのダンス
ラブ・バリエーション with SCOOBIE DO/ヒューリスティック・シティ
哲学的な歌詞をブラック・ミュージックに乗せて歌う"フィロのス"ことフィロソフィーのダンスの両A面シングル。ライヴの定番曲「ラブ・バリエーション」をSCOOBIE DOとコラボしリアレンジした「ラブ・バリエーション with SCOOBIE DO」は、スクービーの演奏やコーラスによって、よりファンキーで熱量を増した曲に仕上がっており、スタイリッシュなオリジナル版と聴き比べても楽しい1曲だ。一方「ヒューリスティック・シティ」は、一聴すると男女の別れの歌のように聴こえるが、本人たちいわく平成の終わりを歌う曲だという。視点を変えて聴くとまったく違った曲に聴こえるというのが面白いし、彼女たちには珍しくサビでユニゾンが入るので、フィロのスの新しい一面も感じてほしい。(宮﨑 大樹)
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