アルカラの「ぐるぐるムニムニ化計画」【第52話】

COLUMN

アルカラの「ぐるぐるムニムニ化計画」【第52話】

2022年03月号掲載

アルカラ

お世話になっております。アルカラのベース、シモガミです。
如月が過ぎ少しずつ暖かくなっていると思いますが、いかがお過ごしでしょうかー。
アルカラは20周年イヤーということで、改めて様々なことを振り返ったり模索してます。

年始から新たな機材を導入し早速ライブで試してみました。
TDC-YOU BASS DIです。

昔からずっと気になっていて買っていたのだけれど、様々な理由から放置してました。
なんとなくの理由で新年のライブから使ってみる事に。

結果めちゃくちゃいい音でライブができて、みんなにも好評でした。
ここのところ毎回何かしら試しながらライブしてます。
そしてまた機材熱が沸騰しつつあります。忘れかけていたあの感覚。人は経験を糧に生きるけれども、ほんの数年前の熱狂すら忘れてしまう存在でもあるのです。

ところで先日自転車に乗りました。暖かくなるまで乗るのはやめようと思っていたのだけれど。
乗ってみるとすごく楽しい。こんな楽しいことがあったのかと再発見する。
長年乗っている自転車の楽しさを、再認識する自分の感性に驚く。
数年前の事以前に、数ヶ月前の感覚も忘れてしまうのは自分だけではないと思います。

このコロナ禍においてやはり自身に向き合う時間が長くなり、アルカラに内側だけでなく外側からも向き合う時間が沢山ありました。

最初のライブを思い起こしたり、初めてライブをした時や、初めて行ったライブハウスのことを思い出してみたり。
アルカラの初期の立ちボーカルの時代や、そこから稲村がギターを持ち作り始めた曲たちの制作過程や、東京に初めて行った事とかを、長い時間をかけて思い出しました。初ライブの緊張感や、次のライブへの意気込みはかけがえのないものだったなぁなんて想いに耽ってみたり。

アルカラのことを考えたときに、様々な経験が思い浮かびます。初めてのあのステージや、そこに立つ前の武者震いや緊張。いろんな土地に行った事や、関東のホームの渋谷O-Crest、下北沢 CLUB251や千葉K's Dream。長いツアーの末に帰ってきた神戸ART HOUSE。自身にとってのホームやアウェイ。慣れた土地や慣れない土地。いろんな土地でライブの要素は変わってきます。
自身も変わる。同じ食べ物でも美味しく思う時とそれほどでもない時もある。自分のことは分かっているつもりでいるが、分かってない事も多いのでしょう。

何かを忘れたときには基本に帰るのだと思いつき、過去の事を思い出す。そして思い出すだけではなく行動する。ライブをやる時、ツアーに行く時。
そんな事を考えていたら一つの言葉を思い出しました。

K's Dreamの1Fトイレに貼ってあるこの言葉。
『今日が一番』『明日は最高』
初めてみた時は、なんか矛盾した言葉でK'sにはピッタリだなぁなんて思っていたけれど。

今やっとこの言葉が分かりつつある気がする。
俺たちは常に一番を目指して今日という日を過ごしているのだ。
そして、その一番を超えて最高の明日を迎えるのだ。

自分は最近の生活において、常に一番を目指していたのか？なんとなくすごしていた時間は無かったか？安全な80点を取ろうとしていなかったか？
そんな事を自問自答していくと、自ずと20周年の目標が出来てきました。

人間できることは限られているのだけれど、その中で一番を目指して、その先の最高をめざして1日1日を一生懸命悔いなく生きていこうと思います。

K'sにもまた行くぞー。
2022年を悔いなく走り切ろうと思います。20周年のアルカラをお楽しみに。

アルカラ

自称"ロック界の奇行師"。ギター・ロックやオルタナティヴなどの音楽性を基調としながら、ひと筋縄でいかない自由奔放さで唯一無二の世界を築き上げている。2013年に地元神戸にてサーキット型フェス"ネコフェス"を立ち上げ、以降毎年開催。2017年7月に初のフル・アルバム『KAGEKI』をリリース。2019年12月に通算10枚目のアルバム『NEW NEW NEW』をリリース。2021年12月には2年ぶりとなる新曲「Dance Inspire」を配信。2022年3月14日には神戸、15日には高松で"アルカラ×cinema staff Presents A.S.O.B.i TOUR 2022 『continue』"を開催する。

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