Japanese
fhána
2024年01月号掲載
Member:佐藤 純一(Key/Cho) towana(Vo) kevin mitsunaga(Sampler etc)
Interviewer:吉羽 さおり
眠っているときに見る夢だけじゃなく、将来の夢や新しい希望みたいなものを提示したい
-(笑)「夢」という美しい曲で語り掛けていく、聴き手にログインしていく感じはfhánaっぽいなって思いましたよ。
佐藤:"夢"とか"ドリーマー"っていうテーマに最終的に着地したんですけど、最初に"夢"とかのタイトルがいいんじゃない? って言ったのはtowanaで。
towana:そうです。
佐藤:それも、今回の衣装がパジャマみたいで。
towana:かわいいセットアップで、パジャマっぽいし、テーマは"夢"とか"ドリーミー"とかが良くないですかって言ったら、"Beautiful Dreamer"になって。
佐藤:ちなみにこのパジャマみたいな衣装も偶然見つけたものなんです。
-既製服だったんですね。この作品のために揃いで作ったのかと思いました。
kevin:このブランド自体もおしゃれなパジャマとして販売しているんですよね。
佐藤:事務所から独立して、NEW WORLD LINEという会社を立ち上げたんですけど、オフィスが入っているビルの1Fがカフェになっていて、そのカフェでたまに展示会をやっているんです。3人で集まって打ち合わせをした帰りに、なんかカフェで展示やってるなと思ったらこの服の展示会で。見てみたら"いいじゃん"って、別にEPの衣装にしようとかではなくて、ライヴの衣装とかに個人的に買おうかなと思って、僕とkevinが普通に買っていたんですけど、これは次のEPの衣装にしてもいいんじゃないかなと考えて。
-いろんな偶然が重なって。
佐藤:それでまず衣装が決まって、towanaが"パジャマみたいな感じだから、夢とかがテーマだといいよね"っていう。10周年ライヴも経て、夢と言っても眠っているときに見る夢だけじゃなく、将来の夢や新しい希望みたいなものを提示したいなというので、"Beautiful Dreamer"というタイトルになって。そこまで話を進めながら同時に曲を作っていったんですけど、作詞の林君と歌詞の話をしているときに、今の現実の世界はあまりにも現実からかけ離れているんじゃないかみたいな話になったんです。
-どういうことですか。
佐藤:僕は10代の頃から岩井俊二監督が好きなんですけど、もちろん最新作"キリエのうた"を観にいって、しかも久々の音楽映画ということで感銘を受けて。映画の中には現実の新宿や北海道や大阪の街なんかが出てくるけど、これは岩井さんの描くファンタジーですよね。対して現実の世界はインターネットの世界も含めてポリティカル・コレクトネス的というか、過剰に規制や制限があって、ちょっとしたことで炎上したり、とても窮屈で現実感を失っている側面があると思っていて。現実の世界にはやりすぎなくらい虚構が入っていて、最近は、現実の世界よりも夢の中にこそ本当のことがあるんじゃないか、ファンタジーの中にこそ今の現実があるんじゃないかという話を林君としていて、この「夢」のポエトリー部分の歌詞が出てきたり、そのあとの「Beautiful Dreamer」の歌詞にも繋がっていて──という流れもあるんです。
-たしかに、いろんなことに配慮しすぎた結果、より現実離れした作り物になってしまうという居心地の悪さはあるかもしれないですね。
佐藤:そういう意識も入ってはいますが、すごくセンシティヴなテーマではありますよね(笑)。
-「Beautiful Dreamer」は疾走感があるサウンドで、"何度でも夢見よう"と歌う曲になりました。こういうスピード感のあるfhánaのギター・ロックもまたいいですね。
佐藤:これは疾走感という意味では、fhánaの全曲の中で一番速いです。BPMが234とかかな。EPを作るとなって、曲を具体的に作り始めるずっと前からこういうギター・ロックっぽい、エモい曲を入れようとは考えていて、ワンコーラスのデモができた段階で、これは力のある曲ができた気がすると思って。最終的にタイトル曲にもなっていった感じですね。
-タイトル曲でこういう、いわゆるギター・ロック、バンド・サウンド的なものはなかったですよね。
佐藤:ないんですよね。ギター・サウンドにもこだわっていて。「Beautiful Dreamer」でのギターはHoneyWorksの中西さんが弾いていて、僕のデモ段階ではピアノ・ロックみたいな感じだったんですけど、その時点から"これはギターで埋め尽くしてピアノは聞こえなくてもいいや"とは思っていましたね。ちなみに「夢」のギターは、インナージャーニーの本多 秀君に弾いてもらってます。MY BLOODY VALENTINE みたいな、ゴーッていう壁のようなギターを入れたいなということで、スタジオで試行錯誤して録っていますね。本多君は「Turing」でも弾いてくれているんですけど、こっちはスーパー・ジャズ・ギタリストのPat Methenyみたいな感じでお願いしてます。
-かなりギターへのこだわりも詰まった1枚じゃないですか。
佐藤:詰まってますね。「Last Pages」もオルタナティヴ・ロックというか、ギター・サウンドの曲だったりもしますしね。
-またMVも制作された「永遠という光」は、先ほど出たパジャマの衣装を着ているのも注目ですが、クラシカルで雰囲気のある場所と透明感のある美しい映像で、まさにfhánaの世界というものになりました。
towana:素敵ですよね。大学の講堂みたいな場所なんですけど。
佐藤:「永遠という光」を作ったときの裏テーマとして、この曲は"ONE."というゲームの主題歌で書き下ろしているんですけど、冬の作品なので、ゲームの制作側からも"冬っぽい曲にしてください"、"冷たい感じの質感で作ってください"というのがあって。fhánaの過去の曲で「いつかの、いくつかのきみとのせかい」(2014年リリースのシングル表題曲)という曲があって、あれはどちらかというと春というか、温かみのある曲なんですけど、その冬バージョンの曲を作ろうと思いながら作ったんです。それもあって、MVは「いつかの、いくつかのきみとのせかい」を撮ってくれた福居英晃さんに再びお願いしています。
-最後に3人でお茶を飲んでいるシーンがあって。fhánaの始まりのエピソードとして、当時はメイド喫茶に集まってスタートしたという話があって、それを彷彿とさせるというか。ここから新しいストーリーを描いていく、始まりの1歩なのかなっていうのも映像から感じました。
kevin:あぁ、そうですね。
佐藤:「永遠という光」は、シングル・カットというかMVを作るに相応しい、いい曲になったなと思いますね。すごくfhánaっぽいというか。
towana:うんうん。
佐藤:初期のfhánaっぽい。このEP全体的にそうなんですけどね。
-力のある曲ですね。今作をリリース後、2024年1月から[fhána "Beautiful Dreamer ASIA Tour 2024"]がスタートします。韓国、台湾、そして東京を回る、fhána初のアジア・ツアーですね。
towana:これまでイベントでは海外にも行かせてもらっているんですけど、ワンマンでは初めてなんです。
佐藤:新たな試みですね。韓国は今年5月にアニソンDJイベント("KIMCHIKURA VOL.10")で呼んでもらって。kevinがDJで出たんですけど、サプライズで僕たちも途中から登場してfhánaとして歌も披露するという感じで、すごく盛り上がったんです。現地のお客さんにも温かく迎えてもらったので、そのときの帰りくらいには、韓国でワンマン・ライヴやってみたいなって話をしていて。じゃあ台湾もやろう、もちろん東京でもやろうっていうのでアジア・ツアーとなりました。
-初期衝動が詰まった今作を引っ提げてのライヴということで、エネルギーのあるツアーになりそうです。
佐藤:プリミティヴというか新鮮なライヴになるんじゃないかな。10周年のライヴで集大成みたいな、一大スペクタクルをやったので、"Beautiful Dreamer ASIA Tour 2024"は勢いのある、フレッシュなライヴをしたいなと思ってます。
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