Japanese
fhána
Skream! マガジン 2017年06月号掲載
2017.05.12 @Zepp DiverCity TOKYO
Writer 吉羽 さおり
4月からスタートした全国ツアー"Looking for the World Atlas Tour 2017"が、Zepp DiverCity TOKYOでファイナルを迎えた。fhánaにとって、これが三度目のワンマン・ツアーだ。いわゆる、ライヴ・バンドたちのツアーやライヴの本数と比べれば少ないものの、ひとつひとつのライヴを大事に、そしてfhánaのポップで濃厚な音楽世界をより空間的/立体的に構築し、そのカラフルなサウンドをすべての感覚で体感させてくれるライヴへと進化を遂げている。
まずはkevin mitsunaga(PC/Sampler)がひとりステージに登場し、fhánaの音楽世界へのイントロをグロッケンやシンセで描いていくと、みっしりと埋まったフロアから大きな歓声と手拍子が沸き起こる。この瞬間を待ちわびていた期待と興奮とで、佐藤純一(Key/Cho)、yuxuki waga(Gt)、towana(Vo)、サポート・メンバーの登場とともに、さらに拍手が盛大に響きわたった。そこで1曲目にプレイしたのは、最新シングル『ムーンリバー』のアーティスト盤に収録されている「Rebuilt world」。"再生"をテーマとした曲である。『ムーンリバー』のインタビュー時に話に出ていたが、前回のツアーの最終日、まさに今回と同じZepp DiverCity TOKYOでの公演を行う前日に、towanaの喉にポリープがあることがわかった。その後、決まっていたライヴをこなし無事に手術を終え、2017年1月リリースの10thシングル『青空のラプソディ』、そして『ムーンリバー』の制作、レコーディングをしている。このツアーや『ムーンリバー』まで表立って話してはこなかったが、歌えなくなってしまうのではないかというtowana自身の不安もさることながら、fhánaもまたその先の活動への不安と向き合った時間だったようだ。このZepp DiverCity TOKYO公演で、「Rebuilt world」で"再生"していくことは、fhánaの願いでもあり、強い意志でもあった。柔らかで、エモーショナルなひだのあるtowanaのヴォーカルがとても美しく、力強く響く「Rebuilt world」は、晴れやかであると同時に、感動的でもあった。「虹を編めたら」、「コメットルシファー ~The Seed and the Sower~」、そして「ワンダーステラ」と前半のブロックではハイトーンのtowanaの歌が冴える、ドラマチックな曲を連投。いずれもアニメのタイアップ曲で、それぞれに世界観のある曲でありサウンドだが、再生から駆け上がっていくエネルギーが込められてもいる。新しい物語の始まりとして、抜群の配置となったセットリストだ。

"今日はみんなで、世界地図を探しにいこう"。佐藤のMCで、改めて今回のツアー・タイトルとなった"Looking for the World Atlas Tour"の由縁も語られた。デビューして4年、多くのアニメ曲のリリースや2作のアルバムのリリースを通して、fhánaとしてはひとつの地図が完成した。このツアーは、その先にある新たな冒険、新たな世界地図を見つけ、進んでいくものだという。「little secret magic」や「Critique & Curation」など、アップテンポでリズミカルな曲でさらに加速していく中盤では、佐藤は鍵盤をギターに持ち替えるなど、ステージ上の躍動感もさらに増していく。「アネモネの花」では、曲に合わせて観客のハンドクラップが起こり、フロアの高揚感、多幸感も右肩上がりとなった。デビュー曲「ケセラセラ」に洒落たアレンジを新たに施した"先斗町Ver."(『ムーンリバー』アニメ盤収録バージョン)を披露し、続く「現在地」はtowanaがギターを弾きながら歌うという新鮮な姿を見せた。華奢なtowanaとギターとの組み合わせに、会場の男性ファンの声も、どことなく熱さを増した感覚。もともとwagaが、towanaがギターを持って歌っているイメージで書いた曲でもあり、それが実現した。その熱狂から一転、「ムーンリバー」、「calling」という、しっとりと重厚に聴かせる曲で、観客の熱をぐっと掴んだままフロアを掌握していくパワーは圧巻。この曲の采配もまた、絶妙だ。ライヴ・バンドとして、音で魅せていく力を感じる流れである。終盤では、メンバーによるダンスMVがスマッシュ・ヒット中の「青空のラプソディ」を披露。kevinがステージ前へと飛び出してtowanaとともにダンスをすると、フロアからは合いの手のコーラスが上がり、同様の振りで踊る姿も窺える。もともとファンキーで晴れやかなライヴ向きの曲だが、実際のステージ映えは想像以上。誰もが楽しく、盛り上がるキラー・チューンとなっている。fhánaの新しい強みだ。そこで上がった観客の手を離さないように、「君という特異点 [singular you]」で本編の幕を閉じた。MCで、メンバーとの絆、観客との絆が深まったツアーになったと語っていたが、まさにそのとおりで、フロアとステージとのコミュニケーション濃度が高まり、互いにエネルギーを交換し合う信頼感が感じられた。二度のアンコールに応え、"Looking for the World Atlas Tour 2017"の幕を閉じたfhánaだが、ここで得た熱とツアー各地での光景を糧に、今、新たな作品へと向かっている。
- 1
LIVE INFO
- 2025.10.30
-
超☆社会的サンダル
LONGMAN
YOASOBI
凛として時雨
夜の本気ダンス
キュウソネコカミ
SIX LOUNGE
打首獄門同好会
Nikoん × Apes
挫・人間
- 2025.10.31
-
すなお
ExWHYZ
吉澤嘉代子
東京スカパラダイスオーケストラ
LONGMAN
YOASOBI
ガガガSP
フリージアン
FINLANDS
Newspeak
夜の本気ダンス
go!go!vanillas
超能力戦士ドリアン
インナージャーニー
岸田教団&THE明星ロケッツ
ポップしなないで
RAY
アイナ・ジ・エンド
- 2025.11.01
-
東京スカパラダイスオーケストラ
怒髪天
PIGGS
超☆社会的サンダル
ポルカドットスティングレイ
MONOEYES
シド
LACCO TOWER
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
LiSA
Omoinotake
"ボロフェスタ2025"
ドミコ
TOKYOてふてふ
Dannie May
SIX LOUNGE
hockrockb
go!go!vanillas
osage
WurtS
RADWIMPS
The Biscats
brainchild's
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
chilldspot
moon drop
インナージャーニー
KANA-BOON
AFTER SQUALL
松永天馬(アーバンギャルド)
NANIMONO
愛美
CYNHN
DeNeel
kobore
the cabs
離婚伝説
[Alexandros] / WANIMA / UNISON SQUARE GARDEN / くるり ほか
- 2025.11.02
-
osage
OKAMOTO'S
PIGGS
HEP BURN
秋山黄色
吉澤嘉代子
MONOEYES
セックスマシーン!!
ビレッジマンズストア
離婚伝説
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
"ボロフェスタ2025"
KING BROTHERS
wacci
Laura day romance
PIXIES
WurtS
Devil ANTHEM.
TOKYOてふてふ
RADWIMPS
Dannie May
ぜんぶ君のせいだ。
INORAN
キタニタツヤ
moon drop
KANA-BOON
AIRFLIP
ハンブレッダーズ×秀吉×囲碁将棋
羊文学 / sumika / クリープハイプ / マルシィ ほか
私立恵比寿中学
The Biscats
WtB
:[Alexandros] / 10-FEET / go!go!vanillas / マカロニえんぴつ ほか
bokula.
- 2025.11.03
-
irienchy × no more
NANIMONO
秋山黄色
フレデリック
怒髪天
OKAMOTO'S
東京スカパラダイスオーケストラ
Devil ANTHEM.
ポルカドットスティングレイ
セックスマシーン!!
キタニタツヤ
シド
LiSA
"ボロフェスタ2025"
yama
キュウソネコカミ
愛美
brainchild's
藤巻亮太
AIRFLIP
私立恵比寿中学
Bye-Bye-Handの方程式
moon drop
SPRISE
SCOOBIE DO
the telephones
フラワーカンパニーズ
清 竜人25
THE BACK HORN
凛として時雨
Age Factory
hockrockb
LACCO TOWER
阿部真央
- 2025.11.06
-
RADWIMPS
古墳シスターズ
ねぐせ。
超能力戦士ドリアン
吉澤嘉代子
TENDOUJI
東京スカパラダイスオーケストラ
THE SPELLBOUND
LEGO BIG MORL
LONGMAN
キュウソネコカミ
フィロソフィーのダンス
夜の本気ダンス
GLIM SPANKY / 神はサイコロを振らない / レトロリロン
礼賛
ブランデー戦記
- 2025.11.07
-
YONA YONA WEEKENDERS
コレサワ
Rei
SIX LOUNGE
古墳シスターズ
あたらよ
Chimothy→
NANIMONO
超能力戦士ドリアン
崎山蒼志
ザ・シスターズハイ
MONOEYES
インナージャーニー
PompadollS
LEGO BIG MORL
androp
reGretGirl
終活クラブ
フレデリック
DOES
brainchild's
LUCKY TAPES
大橋ちっぽけ
BLUE ENCOUNT
- 2025.11.08
-
VII DAYS REASON
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
ねぐせ。
FINLANDS
フラワーカンパニーズ
NANIMONO
Rei
SCOOBIE DO
打首獄門同好会
離婚伝説
PIGGS
終活クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
moon drop
キュウソネコカミ
eastern youth
wacci
Cody・Lee(李)
フレデリック
osage
怒髪天
優里
ASH DA HERO
irienchy × no more
パスピエ
MONO NO AWARE / ウルフルズ / Jeremy Quartus(Nulbarich) / SIRUP ほか
向井秀徳 / the band apart / ラブリーサマーちゃん / サニーデイ・サービス / 石野卓球 ほか
ザ・シスターズハイ
藤巻亮太 / SHE'S / SOIL&"PIMP"SESSIONS / 寺中友将(KEYTALK) / CENT ほか
ビレッジマンズストア
- 2025.11.09
-
コレサワ
VII DAYS REASON
Mrs. GREEN APPLE
Laura day romance
ねぐせ。
NANIMONO
SUPER BEAVER
フラワーカンパニーズ
あたらよ
ズーカラデル
osage
FINLANDS
SCOOBIE DO
MONOEYES
SPRISE
Devil ANTHEM.
崎山蒼志
打首獄門同好会
キタニタツヤ
リュックと添い寝ごはん
LUCY
水平線
KANA-BOON
ラックライフ
暴動クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
chilldspot
インナージャーニー
ドミコ
森 翼
PompadollS
Appare!
キュウソネコカミ
eastern youth
Cody・Lee(李)
BLUE ENCOUNT
優里
岸田教団&THE明星ロケッツ
Rhythmic Toy World / BIGMAMA / LACCO TOWER / kobore ほか
ASIAN KUNG-FU GENERATION / SHISHAMO / 水曜日のカンパネラ / TENDRE ほか
シド
"四星球放送局FESTIVAL"
Dannie May
a flood of circle
センチミリメンタル
怒髪天
- 2025.11.11
-
PEDRO
Age Factory×ジ・エンプティ
BIGMAMA
Laughing Hick
SAKANAMON
僕には通じない
Ado
RELEASE INFO
- 2025.10.30
- 2025.10.31
- 2025.11.01
- 2025.11.05
- 2025.11.07
- 2025.11.09
- 2025.11.10
- 2025.11.11
- 2025.11.12
- 2025.11.14
- 2025.11.17
- 2025.11.18
- 2025.11.19
- 2025.11.21
- 2025.11.26
- 2025.12.03
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
暴動クラブ
Skream! 2025年10月号


















