Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

Nothing's Carved In Stone

2016年12月号掲載

Nothing's Carved In Stone

Member:村松 拓(Vo/Gt) 生形 真一(Gt)

Interviewer:荒金 良介

-こういう曲がアルバムのど真ん中に収録されているのも、今のバンドの強度を物語っているなと。で、後半はまた攻める曲が多くて、特にTrack.7「Prisoner Music」は不思議な曲調ですね。

生形:この曲は新しいですね。ひなっちがリハでベースを弾いてて、機材から勝手にああいう音が出てきたから、そこからイメージを広げました。

村松:メロディは俺とひなっちの合作で、すんなりいきましたね。最初にアメリカというか、インダストリアルみたいなイメージがあって。

-NINE INCH NAILSとか、あのへんですか?

村松:そうですね。歌やメロディは強弱を意識しました。不思議な世界をドラマチックに表現しようと。

生形:不穏で無機質なところを出したくて、それがインダストリアルっぽくなったのかなと思います。

-その次に収録されているTrack.8「Honor is Gone」は、STATIC-XやROB ZOMBIEみたいなニューメタル/インダストリアル・メタル臭がしますね。

生形:俺、ROB ZOMBIE大好きなんですよ。「In Future」(Track.4)でギターのチューニングを1音半下げていて、アルバムの中にもう1曲そういうものが欲しいなと。WHITE ZOMBIEは大好きですね。

-やはり『Astro Creep: 2000』(1995年リリースの4thアルバム)ですか?

生形:まさに! あの作品は現代のヘヴィ・ロックの完成形ですからね。

-そこまで言いますか(笑)?

生形:あれを聴いておけば大丈夫です! 俺らの世代は(笑)。俺はあの時代で言うと、MARILYN MANSONよりも、WHITE ZOMBIEが好きですね。

-生形さんがこんなにWHITE ZOMBIEを熱く語るとは思いませんでした(笑)。「In Future」を聴いたときも、今までにないヘヴィなリフだなと思ったんですよ。

生形:バンド内でヘヴィ・ロックが流行ってたんで(笑)。あのリフはひなっちがベースで弾いたものを、ギターでそのまま弾きました。「Honor is Gone」はリフとコード進行を持っていって、メロは拓ちゃんに書いてもらって。

村松:俺、この曲が一番好きっす。ヘヴィ・ロックの洗礼はKORNの1stアルバム(1994年リリースの『Korn』)で、あのヘヴィなリフやキメはヤバいなと。LIMP BIZKITも流行っていたし、この曲のリフを聴いたときは"来た!"と思いました。

生形:DEFTONESも好きだし、どこかオシャレじゃないですか。

-たしかに。この曲はNothing's Carved In Stone流のWHITE ZOMBIEだと?

生形:はははは。まぁ、ラウドロックですね。

村松:僕的にサビは90年代のUKオルタナなんですけどね。その融合がいいなと。サビに行くまではUSへヴィ・ロックだけど、サビで突然UKっぽくなって、ブリットポップ臭もするから。

-このバンドには、音楽的には大人っぽいイメージもあると思うんですよ。だから、「Honor is Gone」みたいな曲は若い人にも刺さりそうだなと。ちなみにリスナーの年齢層を意識することはあります?

生形:俺個人はあまりないですね。好きな人が来てくれたらいいかなと(笑)。たまに中学生から"握手してください!"と言われることもあるから、嬉しくて。逆に50歳ぐらいの人がライヴで前の方にいたら、"おっ!"と思いますからね。

-今作の歌詞を通して伝えたいことは?

村松:「Like a Shooting Star」、「In Future」に僕らの生きていく姿勢みたいなものが詰まってます。"必要な事はこの体に流れる血が教えてくれる"(「In Future」)っていうフレーズは真一が書いたものなんですけど、いい歌詞だなと。僕らは嘘偽りなくバンドをやっているし、その姿を観てほしいなと思います。

-最後を飾る「Adventures」は結婚式で聴いても違和感のない曲ですね。

村松:こないだ歌いました、友達の結婚式で(笑)。

-"君と出会って今 命の意味を持つんだ"の歌詞は刺さります。

村松:うん、その対象が恋人じゃなくてもいいんですけどね。人生を懸けてやっている趣味とか、自分の人生に意味を与えてくれるものってあると思うんですよ。それを持って生きることができたら、より自分らしい人生を歩めるから。そういうふうに生きていきたいし、生きてほしいですね。