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INTERVIEW

Japanese

PELICAN FANCLUB

2015年08月号掲載

PELICAN FANCLUB

Member:エンドウ アンリ(Gt/Vo) クルマダ ヤスフミ(Gt) カミヤマ リョウタツ(Ba) シミズ ヒロフミ(Dr)

Interviewer:山元 翔一

-それはPELICAN FANCLUBとしてのバンド像を作り上げるという意味でですか?

エンドウ:そうですね。当時のやりたいことを前面に出せて。

カミヤマ:僕はお客さんの顔は見えていたので、それを見てて響くものがあって。今まで対バン形式のライヴしかやったことがなくてワンマンは初めてだったんです。対バン形式だとどうしても僕らに興味ない人も出てくるから違うプレッシャーがあったりするんですけど、ワンマンの日はリラックスしてできましたね。

クルマダ:。この日のワンマンでは、初めてPELICAN FANCLUBを観に来てくれた人たちもたくさんいて。その人たちがいい顔で観てくれているなぁっていう印象があったので、いいライヴができたのかなって思いますね。

シミズ:最高だったよね。

-ではこの日のライヴは今作『PELICAN FANCLUB』をリリースするためのひとつのステップであったと言えるわけですね。この日のライヴでは今作の楽曲をほとんど披露していますが、楽曲の制作はいつ行っていたのですか?

カミヤマ:ツアー期間中も東京でスタジオに入って曲を貯めていって。前作のときは曲数足りるかな?っていう感じだったんですが、今回は逆にどれを外すかっていう話をして。曲は常に作り続けているんです。

エンドウ:去年の11月くらいから今作の収録曲があって。なので『ANALOG』をリリースする前からあった曲もあります。

-ではレコーディングは?

クルマダ:ゴールデンウィークの3日間で歌以外の録りはすませました。あとはみんなで毎回集まってエンジニアの人とミックス作業をして。

シミズ:なんだかんだ2週間かかったよね。

エンドウ:前回よりは短い間で作品を録り終えました。

-先ほどカミヤマさんが、今回はどれを外すかという視点で収録曲を選んだとおっしゃっていましたがその選定基準は何だったんでしょう?

エンドウ:今回は"自分たちらしさ"というのがひとつキーワードとしてあったんです。それをひとつの楽曲の中で、どうすればきれいに1番強く出せるかっていうところを考えてみんなで話し合ったり、いろんな人の意見を聞きながら曲を並べていったんです。なのでバランス的にはすべての収録曲がそれぞれ違う雰囲気があるというか、いろんな色の曲があってダブるものがない虹色な作品となるように仕上げていきました。

-その"自分たちらしさ"というのは?

エンドウ:それがさっき言った"生々しさ"とか"ライヴ感"で。それが魅力だと思ってやっているというのはメンバーでは一貫してあったので。

クルマダ:あとは色の違う曲をやるということに関しても、"この4人じゃないとできない"というところを追求してて。

エンドウ:もともと作っている時点で自分たちの好きなものを消化してやれているので、言ってしまえばどの曲でもよかったんです。でもそれは主観でしかないので、それを客観的にみてどうなのかっていうところは考えましたね。

-客観的な判断という部分に関して詳しく教えてもらえますか?

カミヤマ:最終的には民主主義的な決め方だったんです。

エンドウ:スタッフ含めいろんな人に聴いていただいて。自分たちがこうしたいっていう視点しかないと世の中とは噛み合わないんで。それは僕らがプレイヤーだからなんですけど。基本的には第三者の意見に耳を傾けました。

-なるほど、わかりました。今作はUK.PROJECT内のDAIZAWA RECORDSからのリリースとなります。みなさんの実感はどうですか?

エンドウ:僕、すっごく好きで。この冊子1冊書けますよっていうくらい本当に好きで。でも最初はあんまり実感はなかったですね。全然わからない中で気がついたら作品も録り終わっていて。この前、サンプルができあがったときに背表紙にDAIZAWAのマークと"UKDZ-0165"って書いてあるのを見て"......これだ!"ってそのとき初めて実感があって。人生何があるかわかんないなって思いましたね。なんか偉そうですけど(笑)。

-個人的にはPELICAN FANCLUBがUK.PROJECTからリリースするっていうのは、サウンド的にもアーティスト性的にもすごく自然だなと感じていて。ある種必然だったのかなというか。

エンドウ:すごく嬉しい。ありがとうございます。

-作品の話に入っていこうと思うのですが、今作は先ほどからある生々しさやライヴ感といった要素よりも、ジャケットから見て取れるようなダークさやゴシックさに目と耳がいったんです。今作では、作品としてそういった要素は意識された部分でしたか?

エンドウ:僕はそういうダークさやゴシックさみたいなものがすごく好きで。作品を作っているときに僕が好きなバンドのジャケットを見ていて、JOY DIVISIONの『Unknown Pleasures』(1979年リリースの1stアルバム)とかBAUHAUSの1st(『In The Flat Field』/1980年リリース)とかだったりとか。BEACH FOSSILSの『Clash The Truth』(2013年リリースの2ndアルバム)とかっていう白黒のジャケットに惹かれる部分があって......憧れがありました、まず第一に。