Japanese
PELICAN FANCLUB
Skream! マガジン 2015年05月号掲載
2015.04.10 @下北沢SHELTER
Writer 蜂須賀 ちなみ
4月10日、雨の下北沢。細い階段を下った先に広がるライヴハウス、下北沢SHELTERにて、PELICAN FANCLUBの1stワンマン・ライヴが行われた。ステージ上には複数のブラウン管テレビ。画面上の数字がカウントダウンを始め、"00:00:00:00"になった直後、暗転。"PELICAN FANCLUB [ANALOG] TOUR FINAL [VHS]"とこの日のライヴのタイトルが映し出されたあと、メンバー4人が登場した。
エンドウ アンリ(Gt/Vo)、クルマダ ヤスフミ(Gt)、カミヤマ リョウタツ(Ba)シミズヒロフミ(Dr)の4人が弧を描く形でドラム・セットに視線を集め、息を合わせて音を鳴らす。1曲目は『ANALOG』の1曲目でもある「凪の頃」だ。ベース音の余韻が残る中、そのまま「Dancing Queen」へ。緊張していたのだろうか音はやや固いものの、クライマックスが近づくにつれてサウンドが溢れ出していく様子は圧巻のひと言。エンドウが凜とした声で唄う"これから私は外の景色を見にいくの/心壊れるほど今か今かとその日を待ちわびていた"というフレーズは初のワンマン・ライヴを迎えたバンドの心境そのもののように、いつになく強い意味を帯びてこちらの胸に迫ってきた。演奏とシンクロするようにブラウン管テレビに映し出される中、「Cassette Tape」「クラヴィコードを弾く婦人」と続く。曲間すべてをシミズ ヒロフミのリズムで繋いでいくアレンジも、「鴉族」が終わったところで一旦ストップ。エンドウが"ありがとう。"とお客さんに伝え、柔らかい笑顔を覗かせたあと、フロアから温かい拍手が贈られた。
疾走感バツグンの「Chilico(新曲)」。祈りと狂気をないまぜにしたエンドウのシャウトが響いた「プラモデル(新曲)」。カミヤマのベース・リフが印象的な「タイトル未定(新曲)」。この日演奏された15曲中6曲が新曲だったが、うち3曲が中盤パートで披露された。序盤に比べ精度を増した4人のアンサンブルは、螺旋を描くように絡み合う。聴く人の頭の中に情景を浮かばせるような丁寧な音楽のつくりと、少し皮肉めいている部分もあるような人間臭さと、初ワンマン特有の初々しさ、瑞々しさと。様々な想いが混ざりあいながら共存するサウンドは、聴き手の胸に刺さってきたり、かと思えばジワっと滲んできたり、瞬間ごとに異なる魅力を放つ。目が、離せない。
"2012年から連続的にバンドを続けてきて、連続的に何かをしてきて。それを言葉に表したら『ANALOG』になりました""僕らも初めてのワンマンだし、みなさんも僕らのワンマンを観るのは初めてで。立ち会ってくれたみなさん、ありがとう!楽しい日にしましょう"とエンドウがこのライヴの趣旨とオーディエンスへの感謝を伝えたMCを経て、セットリスト終盤へ。特に「Capsule Hotel」での、柔らかくも聴き手の内側を抉ってくるようなサウンドは見事だった。メンバー同士のアイ・コンタクトも増え、オーディエンスもゆらゆらと身体を揺らし、会場には温かな空気が広がる。ブラウン管テレビの中では、CDジャケットのアートワークと同じくピンク系の光がきらめいていた。そして、光そのもののようにまっすぐな眩しさを放つ「1992」で本編終了。ひとりステージ上に残りカッティングを刻み続けていたエンドウも、"ありがとう"とひと言告げてからステージを去った。
鳴り止まない拍手に応えてアンコール。"UVERworldのワンマン・ライヴに行ったとき、TAKUYA∞さんが『ワンマンでアドレナリン出すぎてお台場から渋谷まで走って帰れる』と言っていて。当時はその意味がわからなかったけど今ならわかります。今日は駅まで走って帰ります"と、この日の充実っぷりを語ったのはエンドウ。続けてカミヤマも"町田まで走って帰りたいなぁ"と笑い、クルマダは"これからもいろいろ蓄えていますので楽しみにしていてください"とオーディエンスたちに再会を約束。シミズが"ツアー・ファイナルといっても終わりだとは思っていません。ここからまたどんどん大きなステージへという想いが4人ともあると思います"と語ると、他3人も強く頷いた。
"実は去年、解散しようかって話も出て。始まりも終わりも下北沢だなぁなんて思いながら、ファミレスで泣きながらコイツ(クルマダ)に『お前じゃなきゃダメなんだよぉ~』って言っていたんですけど(笑)"。バンドが終わりそうになったいつかの日について、エンドウはそんなふうに言っていたが、この日を境に彼らにとって下北沢は"はじまりの街"になったはず。ラストに演奏された「Variety Mania Talent System(新曲)」。暖色の照明が4人の笑顔を照らす中、そんなことを確信したのだった。PELICAN FANCLUBは今夏に新譜をリリース予定。詳細は追って発表されるとのことなので、楽しみに待っていたいと思う。
- 1
LIVE INFO
- 2025.06.24
-
にしな
星野源
ビッケブランカ
キノコホテル
きのホ。×POLYSICS
ExWHYZ
リュックと添い寝ごはん
Devil ANTHEM.
"LIVEHOLIC 10th Anniversary series~Miracle PON☆〜"
- 2025.06.25
-
オレンジスパイニクラブ
ザ・シスターズハイ
SHE'S
星野源
TenTwenty
Czecho No Republic
PEDRO×詩羽
People In The Box
斉藤和義
岡崎体育
- 2025.06.26
-
Creepy Nuts
ザ・シスターズハイ
ヤングスキニー
怒髪天
ドミコ
TENDOUJI
the dadadadys
斉藤和義
WANIMA
岡崎体育
にしな
プルスタンス / Navy HERETIC / cherie / ライティライト
- 2025.06.27
-
四星球
Creepy Nuts
GOOD ON THE REEL
Subway Daydream
東京スカパラダイスオーケストラ
ビッケブランカ
the shes gone
The Slumbers
GLIM SPANKY
オレンジスパイニクラブ
女王蜂
ポルカドットスティングレイ
ドミコ
フリージアン
サイダーガール
TENDOUJI
Nothing's Carved In Stone
荒谷翔大
yama × 群馬交響楽団
chilldspot
WHISPER OUT LOUD / Good Grief / CrowsAlive / UNMASK aLIVE
Amber's × シズクノメ
空白ごっこ
WANIMA
岡崎体育
"LIVEHOLIC 10th Anniversary series~ナニカシラ presents sunriseeee!!!!〜"
- 2025.06.28
-
眉村ちあき
女王蜂
鶴
LOCAL CONNECT
竹内アンナ
GRAPEVINE
怒髪天
[Alexandros]
Lucky Kilimanjaro
Organic Call
浅井健一
"CRAFTLAND"
チリヌルヲワカ
the shes gone
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
OKAMOTO'S / w.o.d. / MONO NO AWARE / Laura day romance ほか
いゔどっと
いきものがかり
ASP
コレサワ
ドレスコーズ
神はサイコロを振らない
Laughing Hick
荒谷翔大
福永浩平(雨のパレード)
FINLANDS
the dadadadys
私立恵比寿中学
スカート
ゴキゲン帝国
礼賛
ORCALAND
"World DJ Festival Japan 2025"
ネクライトーキー
FIVE NEW OLD
斉藤和義
sumika
"TAKASAKI CITY ROCK FES.2025"
忘れらんねえよ / BLUE ENCOUNT / ヒトリエ / 打首獄門同好会 ほか
Halo at 四畳半
TGMX(FRONTIER BACKYARD etc.)
岡崎体育
Novelbright
- 2025.06.29
-
眉村ちあき
アルコサイト
ヤングスキニー
ブランデー戦記
鶴
竹内アンナ
GRAPEVINE
[Alexandros]
HEP BURN
GLIM SPANKY
怒髪天
FINLANDS
Lucky Kilimanjaro
ネクライトーキー
東京スカパラダイスオーケストラ
浅井健一
Chimothy→
SVEN(fox capture plan)
いゔどっと
大原櫻子
荒谷翔大
reGretGirl
ドレスコーズ
VOI SQUARE CAT
終活クラブ
サイダーガール
ポルカドットスティングレイ
いきものがかり
ASP
コレサワ
清 竜人25
私立恵比寿中学
"World DJ Festival Japan 2025"
おいしくるメロンパン
斉藤和義
sumika
"TAKASAKI CITY ROCK FES.2025"
yutori
岡崎体育
Nothing's Carved In Stone
Novelbright
- 2025.06.30
-
Dear Chambers
清 竜人TOWN
浜崎容子(アーバンギャルド)
Hump Back
岡崎体育
- 2025.07.01
-
ビレッジマンズストア
Mirror,Mirror
岡崎体育
- 2025.07.02
-
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
SHE'S
Saucy Dog
Hump Back
Laura day romance × Billyrrom
Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)/ 寺中友将(KEYTALK)/ 谷口 鮪(KANA-BOON)/ アユニ・D(PEDRO)
ドミコ
岡崎体育
- 2025.07.03
-
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
斉藤和義
go!go!vanillas
蒼山幸子
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
PK shampoo
TenTwenty
Saucy Dog
ビレッジマンズストア
クジラ夜の街
KALMA
the dadadadys
神聖かまってちゃん
サカナクション
フィロソフィーのダンス×清 竜人25
岡崎体育
- 2025.07.04
-
Nothing's Carved In Stone
MAN WITH A MISSION
斉藤和義
ExWHYZ
GRAPEVINE
SAKANAMON
LOCAL CONNECT
the shes gone
ビレッジマンズストア
蒼山幸子
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
女王蜂
ザ・シスターズハイ
DOLL PARTS
カナタタケヒロ(LEGO BIG MORL)
GANG PARADE
佐々木亮介(a flood of circle)
大原櫻子
緑黄色社会
ポルカドットスティングレイ
リーガルリリー
浅井健一
サカナクション
Mom
- 2025.07.05
-
Nothing's Carved In Stone
SAKANAMON
鶴
THE ORAL CIGARETTES / ヤングスキニー / 水曜日のカンパネラ ほか
reGretGirl
GLIM SPANKY
チリヌルヲワカ
キュウソネコカミ
ART-SCHOOL
コレサワ
[Alexandros]
フラワーカンパニーズ
shallm
go!go!vanillas
アーバンギャルド
ExWHYZ
FINLANDS
"見放題大阪2025"
GRAPEVINE
片平里菜
HY
SCOOBIE DO
the shes gone
怒髪天
荒谷翔大
the dadadadys
envy
サイダーガール
緑黄色社会
め組
Helsinki Lambda Club
androp
WtB
ASP
Conton Candy
The Slumbers
有村竜太朗
- 2025.07.06
-
PEDRO
Creepy Nuts
UVERworld
鶴
ビッケブランカ
sumika / Novelbright / Omoinotake ほか
荒谷翔大
reGretGirl
[Alexandros]
竹内アンナ
go!go!vanillas
ネクライトーキー
FIVE NEW OLD
DYGL × Newspeak × ANORAK!
片平里菜
PK shampoo
GLIM SPANKY
"見放題名古屋2025"
女王蜂
SCOOBIE DO
怒髪天
チリヌルヲワカ
ART-SCHOOL
Bimi
jizue
クレナズム
halca
HY
SIX LOUNGE
ドレスコーズ
LEGO BIG MORL
有村竜太朗
フラワーカンパニーズ
- 2025.07.07
-
ビレッジマンズストア
NakamuraEmi
浅井健一
- 2025.07.08
-
TENDOUJI
Hump Back
go!go!vanillas
ビレッジマンズストア
the dadadadys
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
銀杏BOYZ
- 2025.07.09
-
SHE'S
いきものがかり
Maki
山内総一郎(フジファブリック)
RELEASE INFO
- 2025.06.25
- 2025.06.27
- 2025.06.28
- 2025.07.02
- 2025.07.03
- 2025.07.04
- 2025.07.05
- 2025.07.06
- 2025.07.07
- 2025.07.08
- 2025.07.09
- 2025.07.11
- 2025.07.13
- 2025.07.15
- 2025.07.16
- 2025.07.20
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
音ノ乃のの
Skream! 2025年06月号