Japanese
PELICAN FANCLUB
2019年07月号掲載
Member:エンドウアンリ(Vo/Gt)
Interviewer:TAISHI IWAMI
PELICAN FANCLUBのメジャー移籍後第2弾となる作品『Whitenoise e.p.』が完成した。タイトルにある"ホワイトノイズ"とは、彼らがこれまでにリリースしてきた作品を振り返れば、シューゲイザーというひとつのルーツを指すワードでもあり、バンドのフロントマンであるエンドウアンリの精神世界を表していると予想できる。今回はそのことについての質問から入り、作品を通して伝えたかったメッセージや各曲のサウンドへのこだわりについて、話を訊いていった。なぜ人には邪念があるのか。人間とはなんなのか。表現とはどういうことなのか。エンドウならではの視点と情熱から生まれた、ロック・バンドとしてのネクスト・レベル。その強度が実感できる言葉に溢れた時間となった。
徹底的にグルーヴにこだわったことによる飛躍的なパワーアップ。 そのサウンドメイクの秘密をエンドウ自らが明かす
-前作のミニ・アルバム『Boys just want to be culture』(2018年リリース)についてのインタビュー(※2018年11月号掲載)では、それより前の作品と異なる点について、PELICAN FANCLUBのルーツとなっている音楽を意識的に参照することはせずに、目で見たものや生活の中で感じたことを音にしたとおっしゃっていました。それに対して本作のタイトルを、そのルーツをベースにすると、限定的にシューゲイザーを連想させる"ホワイトノイズ"という言葉を用いて"Whitenoise e.p."としたのはなぜですか?
ホワイトノイズにある邪念を取り除く作用にフォーカスして付けたタイトルですが、僕の音楽的なルーツであるTHE JESUS AND MARY CHAINや、シューゲイザーと呼ばれるバンドを思い浮かべる人たちがいることも、わかったうえでのことです。
-最後の曲「Girlfriend In A Coma」は、これもまたエンドウさんの大きなルーツであろうTHE SMITHSの曲と同じタイトルです。
はい。前作は、それまでの積み重ねがあるので、"意識しなくてもバックグラウンドは勝手に出る"と思って作りました。それより前の作品は、そこを意識的に音にはしてましたけど、言葉で表したことはなかった。そこで今回は、あえてタイトルにしたいと思ったんです。
-それはなぜですか?
カウンターじゃないですけど、メジャーから出す2作目ではあるのですが、EPとしては1枚目なので、自分たちの出自を示しておきたかった気持ちはあります。
-"ホワイトノイズには邪念を取り除く作用がある"。エンドウさんに邪念があったということですか?
前作をリリースしたあとに、特に理由もなく、得体の知れない不安や多幸感みたいなものに悩まされるようになったんです。じゃあその気持ちを取り除くためにはどうすればいいのか。いろいろと自問自答しているうちに、"そもそも人間とはなんなのか"と思うようになって、邪念は負のものではないという考えに辿り着いたんです。そして今作で言いたいことのテーマが浮かび上がりました。
-"理由もなく"ということは、音楽活動上の不安や社会に思うことではないんですよね?
バンドの将来に対する不安はまったくないです。これまでは比較対象が過去の自分たちや影響を受けたバンドだったから、そこで苦しむことはあったんですけど、前作からは何かと比較して、その差を埋めるように努力して自信をつけるようなことはしなくなりました。自分たち自身で生み出したものに自信が持てるようになったから。社会に対して不安や孤独を感じて、さいなまれていることとも明らかに別軸でしたし、だから理由がわからなかったんです。
-その理由もなく不安になる感覚、少しわかる気がします。
なぜ理由がわからないのか。僕らは生物学的にはヒト科。でも、それを意識して生きていることがあまりないじゃないからじゃないかと。そこで、改めて"僕は人間なんだ"って考えたときに、その事実がすごく不思議で。
-私の個人的なことですが、鏡の前でふと自分がそこに存在していることが不思議になることがあります。顔や身体といった実体と、心が別モノであるかのような感覚。
ありますよね。そういう突然襲ってくる不安や幸福感があること自体が、またそれに疑問を持つことこそが、人間なんじゃないかと思ったんです。だから今作では"生と死"のことは歌ってません。それは猫も犬も人も、動物のすべてについて回ることなので。人間は極めて脳が発達していて、多様性があって会話もできる。だから、自分は人間であることを忘れていたと自覚もできる。そこで、感情とはなんなのか、人間であるとはどういうことなのかを知りたいと思って作った作品です。
-なるほど。今回の歌詞を読んで、エンドウさんご自身も含めた"対象"に言いたいこととして割り切れない、独特のゾーンを感じました。
1曲目の「ベートーヴェンのホワイトノイズ」は特にそうですね。4曲目の「Girlfriend In A Coma」も、彼女が危篤状態になって、夏になったらどこか一緒に行きたかったのにって、具体的なシチュエーションは出てくるんですけど、実際にあったことでもないし、さっきも言ったように生と死と向き合っているわけでもない。"人間とは"というテーマにおいて、自分自身の脳内に向かうアプローチなんです。
-「ベートーヴェンのホワイトノイズ」では、"ベートーヴェンも人間だった"と歌われていますが、これもその"人間とは"というテーマに基づいた言葉であって、"天才も凡人もそもそも同じ人間だ"と誰かやご自身を励ます意味ではないですよね?
そうですね。かつての僕は、学校や人間関係が嫌で現実逃避した先に音楽がありました。けれど、音楽だって作ってるのは人間。逃避した先が音楽ではなく自然だったとしても、そのプロセスで人間の作ったものに触れるわけだし、無人島に行ったって、そこで生きていくために人間である自分自身が必要なものを作るわけで、結局人が人であることは避けて通れない。そういう意味ですね。
-では、曲を聴いた人に向けては、どんなメッセージが込められているのでしょうか。
例えば、渋谷のスクランブル交差点を歩いているときって、自分以外の人間をまるで景色のように認識してません?
-たしかに、私もそうですね。
ライヴハウスだといろんな人がいるけど、あくまで"他人"だと思ってる。当たり前のことなんですけど、それを大きく"同じ人間なんだ"って改めて意識すること。それによって世の中が大きく変わるわけではないけど、少しは良くなるんじゃないかなと。人は誰でも自分が一番かわいいし、多くの人は自分が特別だと思ってる。そういった感情を含めて、僕も私もあなたたちも同じ人間、70億人の内のひとりだって思えたら、人が人にもっと優しくなれると僕は考えているんです。ちょっと笑っちゃいますよね。
-いえ、何かしらの考えをもって人に寛容になること、受け入れることや許すこと。とても大切だと思います。
そもそも僕は争いが嫌いなんです。とは言うものの、価値観の違う人同士が争わなきゃいけないこともある。自分とはまったく違う考えを持った人もいることへの理解がどれだけ重要か、わかっていても現実的になかなかそうはなれないことも多いじゃないですか。でも優しくなりたい。だから"僕らは人間なんだよ"って......、会話のうえではそれ以上の適切な言葉が見つからなくて歯がゆくもあるんですけど。そしてそれは、"後悔をしない作品を作る"ということでもあります。当たり前のことですけど、"あのときああしていれば......"と思わないような音楽を意識して作ることで、今言ったような、自分でも言葉足らずだと思いつつ胸にはちゃんと秘めているメッセージを、歌や音にして届けられると思ったんです。
-だからこそだと思います。サウンドにも進化を求める、あくなきこだわりを感じました。最初にタイトルの"ホワイトノイズ"という言葉の意味をお聞きし、THE JESUS AND MARY CHAINやTHE SMITHSの名前が出てきましたが、その言葉だけを取ると、方向性としては初期に近いものだと思うんです。しかし、単なる原点回帰作ではない。
そこは今作の鍵だと思います。初期の作品は、自分たちが憧れている音楽の要素を自分たちらしく採り入れることがテーマにありましたが、今回はそこを強く意識したわけではないんです。冒頭でも話しましたが、ルーツは意識せずとも出るもの。いずれにせよ、そこに対する敬意を、たいていの場合はサウンドよりも先に触れる顔役となるタイトルで、ちゃんと示したかったから、愛を持って言葉を選びました。
-「ベートーヴェンのホワイトノイズ」は、リード曲たる決定的な衝撃がありました。ご自身の感触はいかがでしたか?
この曲はリード・トラックを作ろうと思って、メンバーとも意識を共有して仕上げていきました。これまでのリード曲や前作でやったことを踏襲しながら、アップデートしようって。サビの転調やトレモロ・アームを使ったギターはまさにそうですね。そうして完成した曲を聴いたときに、自分が想定していたゴールのさらに先に行けたように感じました。思い描いていた以上に、華やかでポップな画が見えたんです。
LIVE INFO
- 2025.03.29
-
アイナ・ジ・エンド
go!go!vanillas
moon drop
打首獄門同好会 / ヤバイTシャツ屋さん / Lucky Kilimanjaro / ハンブレッダーズ ほか
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
原因は自分にある。
NakamuraEmi
ウエノコウジ(the HIATUS/Radio Caroline)
Homecomings
envy
ハク。
PK shampoo
kobore
Bye-Bye-Handの方程式
SHISHAMO
片平里菜
眉村ちあき
THE BACK HORN
それでも世界が続くなら
ナナヲアカリ / Sou / 三月のパンタシア
Mirror,Mirror
竹内アンナ
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
ビレッジマンズストア
"KITASAN ROLLING 2025"
ずっと真夜中でいいのに。
- 2025.03.30
-
envy
ねぐせ。
ヒトリエ
緑黄色社会
go!go!vanillas
WANIMA × MONGOL800
moon drop
KANA-BOON / マカロニえんぴつ / Saucy Dog / Omoinotake ほか
PIGGS
yama
Appare!
sumika
OWEN
I Don't Like Mondays.
GRAPEVINE
Bye-Bye-Handの方程式
SCANDAL
打首獄門同好会 / 四星球 / 神はサイコロを振らない ほか
片平里菜
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
GANG PARADE / ASP / ExWHYZ ほか
kobore
Galileo Galilei / Homecomings / betcover!! ほか
FUNKIST
LUCKY TAPES
清 竜人25
ビレッジマンズストア
礼賛
"KITASAN ROLLING 2025"
ずっと真夜中でいいのに。
- 2025.03.31
-
Saucy Dog / Tele
ADAM at
OWEN
Dios
SPINN
- 2025.04.03
-
WtB
SPINN
KANA-BOON
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
リーガルリリー
- 2025.04.04
-
chef's
THE YELLOW MONKEY
envy
藤巻亮太
君島大空
KANA-BOON
FUNKIST
四星球
荒谷翔大 × 森田美勇人
緑黄色社会 / 乃木坂46
SCANDAL
Conton Candy
トンボコープ
- 2025.04.05
-
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
HY
WANIMA
Ayumu Imazu
超能力戦士ドリアン
fox capture plan
PIGGS
chef's
君島大空
3markets[ ] / yutori / なきごと / Bye-Bye-Handの方程式 ほか
Hump Back
Keishi Tanaka
サカナクション
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
FUNKIST
WtB
FINLANDS
This is LAST
RAY×BELLRING少女ハート
a flood of circle
OKAMOTO'S
フラワーカンパニーズ
OGRE YOU ASSHOLE × GEZAN
J.A.S
The Biscats
The Ravens
YOASOBI / キタニタツヤ / MAISONdes / NOMELON NOLEMON ほか
SUPER BEAVER
ExWHYZ
SCANDAL
INORAN
sumika
BLUE ENCOUNT / ヤバイTシャツ屋さん / キュウソネコカミ / THE BACK HORN ほか
indigo la End
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
kobore
ずっと真夜中でいいのに。
ユアネス
- 2025.04.06
-
HY
fox capture plan
超能力戦士ドリアン
超☆社会的サンダル
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
藤巻亮太
THE BACK HORN
神はサイコロを振らない / ハンブレッダーズ / シンガーズハイ
OKAMOTO'S
サカナクション
ハク。
moon drop
緑黄色社会
RAY×BELLRING少女ハート
a flood of circle
フラワーカンパニーズ
渡會将士
ASIAN KUNG-FU GENERATION × Chilli Beans.
The Ravens
Appare!
YOASOBI / Creepy Nuts / Aooo / 秋山黄色 ほか
SUPER BEAVER
sumika
ACIDMAN / 10-FEET / 東京スカパラダイスオーケストラ / ゲスの極み乙女 ほか
雨のパレード
ずっと真夜中でいいのに。
- 2025.04.07
-
YONA YONA WEEKENDERS
- 2025.04.09
-
片平里菜
WANIMA
never young beach
Saucy Dog
yama
WHISPER OUT LOUD
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
詩羽 × CENT
KANA-BOON
- 2025.04.10
-
Maki
a flood of circle
Saucy Dog
yama
SIX LOUNGE
シド
- 2025.04.11
-
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
Omoinotake
村松 拓(Nothing's Carved In Stone/ABSTRACT MASH/とまとくらぶ)
THE BACK HORN
Maki
セックスマシーン!! × KiNGONS
FINLANDS
Hump Back
GLASGOW
FUNKIST
moon drop
緑黄色社会
ビレッジマンズストア
LOSTAGE / EASTOKLAB / peelingwards ほか
藤巻亮太
"SYNCHRONICITY'25 Pre-Party"
ネクライトーキー × Wienners
Cö shu Nie
Awesome City Club
WANIMA
Plastic Tree
- 2025.04.12
-
片平里菜
PIGGS
moon drop
yutori
indigo la End
SUPER BEAVER
yama
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
Omoinotake
go!go!vanillas
a flood of circle
古墳シスターズ
GOOD ON THE REEL / ポップしなないで / 渡會将士 / 藤森元生(SAKANAMON)ほか
セックスマシーン!! × KiNGONS
サカナクション
SCOOBIE DO
フラワーカンパニーズ
GLASGOW
DYGL / トクマルシューゴ / YOGEE NEW WAVES ほか
MAN WITH A MISSION
THE BAWDIES
Panorama Panama Town
CNBLUE
緑黄色社会
超能力戦士ドリアン
Novelbright
chef's
The Ravens
INORAN
ねぐせ。
Ayumu Imazu
怒髪天
cinema staff / ヒトリエ / UNISON SQUARE GARDEN / ONIGAWARA ほか
Ochunism
"SYNCHRONICITY'25"
"下北沢こがでらロックフェスティバル2025"
にしな
マルシィ
THE ORAL CIGARETTES
- 2025.04.13
-
片平里菜
PIGGS
Maki
THE BACK HORN
SUPER BEAVER ※振替公演
go!go!vanillas
bokula.
ぜんぶ君のせいだ。× TOKYOてふてふ
ACIDMAN
藤巻亮太
a flood of circle
古墳シスターズ
The Ravens
セックスマシーン!! × KiNGONS
FINLANDS
サカナクション
THE YELLOW MONKEY
超☆社会的サンダル
SCOOBIE DO
LOVE PSYCHEDELICO / The fin. / 荒谷翔大 / 幽体コミュニケーションズ
MAN WITH A MISSION
THE BAWDIES
Cö shu Nie
DENIMS
岸田教団&THE明星ロケッツ
CNBLUE
Novelbright
Ado
Mega Shinnosuke / Conton Candy / トンボコープ / TOOBOE / Aooo ほか
ヒトリエ
Panorama Panama Town
四星球
怒髪天
cinema staff / 9mm Parabellum Bullet / アルカラ / ストレイテナー ほか
Tempalay
ハク。
原因は自分にある。
パスピエ
"SYNCHRONICITY'25"
THE ORAL CIGARETTES
- 2025.04.14
-
YONA YONA WEEKENDERS
ELLEGARDEN × FEEDER
RELEASE INFO
- 2025.04.01
- 2025.04.02
- 2025.04.03
- 2025.04.04
- 2025.04.05
- 2025.04.06
- 2025.04.07
- 2025.04.09
- 2025.04.10
- 2025.04.11
- 2025.04.15
- 2025.04.16
- 2025.04.17
- 2025.04.18
- 2025.04.23
- 2025.04.25
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
yama
Skream! 2025年03月号