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COLUMN

フィルフリーク ツカダユウキの"サブカル部!"【最終回】

2025年01月号掲載

フィルフリーク ツカダユウキの"サブカル部!"【最終回】

フィルフリークのベース、ツカダユウキです。

私のコラム「フィルフリーク ツカダユウキの"サブカル部!"」では、【サブカルチャー】をテーマに、映画や音楽、地域文化やネットミーム、実体験や社会学、(たまにアングラ)などについて語っていきます。

第12回目のテーマはこちら。
『闇のラジオ局!?』

私が生まれ育ち、今では店を構える街、そしてこのコラムでも度々登場する街"高円寺"にはとある都市伝説がある。 それが「高円寺放送の謎」である。
「5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)がわからないラジオがかつて存在していた。」という内容だ。

ラジオと言っても電波放送ではなく、いくつかの商店街内のスピーカーからしか流れないローカルラジオだったようで、今でもその配線は残っているようだが、どれがその線なのかは商店街の事務員にもわからない。
放送されていた内容は所謂ラジオ番組的なものではなく、「バーボンハウス」「麻雀クラブピンホー」「東京宝石」のCMソングのみだったそうで、音量もそれなりに出ていて、今でも"嫌になるほど"耳に残っている人がいる。
それにも関わらず、誰がいつ開局したのか不明で、いつ放送用の配線工事が行われたのかもわからない状態なのだ。

ネットで検索すると「株式会社高円寺放送」がヒットし、住所も特定できた。
しかし、代表者の名前はやはりわからなかった。
また、高円寺放送に関するネットの書き込みは一番新しいもので2010年のmixiの記事のコメント欄。
そこでも具体的な放送期間は不明だった。

いくつかの商店街を跨いで放送されていたということは、配線工事の規模も小さくないはずで、各商店街の理事会などでも議題に上がっているはずである。
それにも関わらず、誰もが「そんなのあったなぁ。」程度の認識なのだ。

不明な放送期間と代表者、放送内容のレパートリーの少なさ、配線工事の記録、人々の記憶、どこを取っても不気味だ。
「高円寺らしいなぁ~。」が素直な感想ではあるのだが、一度気になってしまったからには解明したい。
そして、もしまだその配線が生きているのであれば自分が"NEW高円寺放送"を立ち上げ、高円寺を盛り上げるラジオ放送をやりたい。
そもそもこの話は自分の店が位置する商店街でローカルラジオ局を立ち上げたいと商店街事務所にプレゼンした時に聞いた話なのである。

もしどうやっても解明できなければ"探偵!ナイトスクープ"に投稿しようと思っている。
ただ、せっかく高円寺に住み、店まで構えているので自力で解明したいところではある。

都市伝説が好きな人、地域の噂が好きな人、シンプルに暇な人、一緒にこの謎を解明しようではないか。
情報収集には高円寺を飲み歩くのが有効だろう。
安くて美味しい店ばかりなので是非一度飲み歩いて欲しい。
そして謎が解明できた時には高円寺でお祝いをしよう。

(そして、1月15日を以てフィルフリークを脱退します。 それに伴い今回が最終回となります。 コラム連載は長い間"ただの夢"でしたが、"正夢"でした! 本当にありがとうございました。)

フィルフリーク

2014年に結成。"あなたの日常を少しドラマチックに。"をコンセプトに活動する、広瀬とうき(Vo/Gt)、ゆっこ(Key/Vo)、小竹 巧(Gt)からなる男女混声ロック・バンド。広瀬とゆっこの男女ツイン・ヴォーカルが映えるポップな楽曲たちを、人の感性に触れるバンド・サウンドで支え、自分たちの等身大を表現する。2019年に"ROAD TO EX 2019"で優勝し、翌年に初の全国流通盤ミニ・アルバムを発売。2024年1月に恵比寿LIQUIDROOMにてワンマン・ライヴを開催した。11月に配信限定シングル「結婚前夜」をリリースし、同作を引っ提げたツアーを行った。