黒猫チェルシーの「開拓!ネコロンブス」【第15回】
2018年05月号掲載
黒猫チェルシーの開拓!ネコロンブス 第15回 <宮田 岳(Ba)>
いよいよ春がやってきましたね。10代のころは、冬が好きだった。ピンと張りつめた鮮烈な空気で、星もよく見えて、スキーもできる。オリオン座なんかも見えちゃって、ロマンチストは大体冬好きですよね。でも、もう私は30代にさしかかろうかという人間である。もう大手を振って若者です!とはいえないわけです。もうね、やっぱり、暖かいのがいいですよ。寒いってだけで元気でない。春最高。チューリップとか咲いちゃってさあ。冬なんて、クマもヘビも寝てるぜ。
でも、春になるとあれがやってくる。花粉。関東に出てきて9年、私は2、3年目くらいで発症し、年々ひどくなりつつあります。止まらない鼻水、頭も重くて、晴れているのに憂鬱。自分がまさか花粉症になるとは思ってもみなかったのですが、もともと地方の人間で、関東に来て発症したという人、沢山知ってます。ほんと、こっちはすごいんですよ。当然のごとく、私のまわりでは、スギ・ヒノキという植物名は=(イコール)害を表す言葉として定着している。ゴキ○リや風呂場のカビなんかとほとんど一緒である。うん、分からなくはない。目、かゆいよね。でも、ちょっと待てよと。花粉ってそんなに悪者なのか?今回はそんな記事である。
私は大学で漆や木工を学ぶなど、植物をはじめとする自然を愛する人間だ。修了制作ではスギの丸太を彫刻したし、漆芸で使うヘラはヒノキだったりする。そもそも、スギ・ヒノキは日本人、大好きだったよね。こんなに針葉樹をつかって、スキッとした建物を建てる民族は他にないし、それを扱う術のさまざまな伝統は、日本人の英智だ。だから私はこう思う事にする。スギだってヒノキだって、ただ春が嬉しいんです。きっと待ち遠しかったんです。あなたも桜が咲いたら、ちょいと川沿いのええ感じの夜桜見上げながらちびちび缶ビール、インスタ映え、とかやっちゃうでしょう?もはや毒として認識されつつある花粉だが、私はあえて、こちらからアプローチしてみることにしてみた。近場の森へ出向き、スギ・ヒノキ花粉を拾いにいってきた。
これは正確に言えば、花粉そのものではなくって、花粉を出す雄花である。大きさや色はまるで穀物のよう。左がスギで、右がヒノキ。そもそもスギとヒノキとでは、葉っぱのカタチも香りも全然違う。総合的な主観をクラスの人間に例えると、スギのほうは、一見ケンカっぽい子だけど、意外と家族想いなやつ。ヒノキは、ミステリアスなところがモテる子って感じか。こうやって葉っぱと花をみると、スギもヒノキも、とても愛らしい植物です。
瓶詰めでもしてあげると、ほら、悪くないでしょ。キッチンにあるフェンネルと山椒と並べてあげました。この時期だけの、彼らの生命の謳歌だと考えてあげると、鼻水もどんよりした頭も、少しは楽になるかもしれません。食べないけどね。きっとクシャミでるから。
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