Japanese
黒猫チェルシー
Skream! マガジン 2017年11月号掲載
2017.09.24 @新代田FEVER
Writer 秦 理絵
黒猫チェルシーが結成10周年の記念企画を新代田FEVERで3日間にわたり開催した。1日目はコラボ・ライヴ、2日目はツーマン、そして3日目はワンマンという趣向を変えた3日間のうち、ここでは最終日のワンマンの模様をレポートする。
"黒猫チェルシー VS little voice VS 黒猫チェルシー"と銘打ったこの日は、10年前の黒猫チェルシーとlittle voice(※渡辺大知(Vo)が出演したNHK連続テレビ小説"まれ"から生まれた黒猫チェルシーの変名バンド)を、現在の黒猫チェルシーが招くスリーマンという体で行われたが、それは結成から10年を経てなおロックンロールを愛し続ける黒猫チェルシーの変わらない情熱を浮き彫りにする、とてもユニークなライヴだった。
"タイムマシンでやってきました。2007年の黒猫チェルシーです"(渡辺)。まず、ステージに現れたのは奇抜な衣装と過激なライヴ・パフォーマンスでフロアを煽る2007年の黒猫チェルシーだった。当時は17歳。目に入るものすべてに喧嘩を売るようなガレージ・パンクを鳴らしていたあのころを体現するべく、「ノーニューヨーカー」では、渡辺が中指を突き立てながら噛みつくように歌う。MCでは澤 竜次(Gt)が"さっき楽屋でlittle voiceっていう初対面のバンドをどついといたから(笑)"と笑いをとると、ラスト・ナンバー「正義感ある殺しは許される」で渡辺と澤がフロアにダイブするまで、30分に10曲を詰め込む怒濤のセットリスト。そんななか、"このあと出てくる10年後の黒猫チェルシーに言いたいのは、とりあえず大好きな音楽を続けてくれ、それだけ"という渡辺の言葉が印象的だった。
先ほどまでのアウトローな佇まいから一転、オシャレな衣装に身を包んだ黒猫......もとい、little voiceは、ドラマ"まれ"の主題歌「希空~まれぞら~」や劇中歌「涙のふたり」など数少ない持ち歌を余すところなく披露した。どこか懐かしい気持ちを呼び起こすセンチメンタルなメロディも、端正なバンド・アンサンブルも、黒猫チェルシーとはまったく違う味わいだが、消えようのないトラディショナルな匂いに黒猫チェルシーらしさも滲み出ている。MCでは頬っぺに絆創膏を貼った澤が"痛いわ......さっきの黒猫チェルシーっていうバンドにいきなり殴られた"と、しっかり伏線を回収する芸の細かさでも笑いを呼ぶと、多幸感溢れる「また会おう」のシンガロングで2年ぶりのライヴを締めくくった。
little voiceがあたたかいムードを会場に作り上げたあと、いよいよ登場したのが2017年の黒猫チェルシーだ。「アナアキ・イン・ザ・スクール」を皮切りに、メンバーが次々に繰り出すキメのフレーズで会場を沸かせた「恋するハイウェイ」、黒いグルーヴの上をラップが転がった「ファンキーガール」へ。より広い視野でロックンロールの可能性を切り拓く、いまの黒猫チェルシーのサウンドが伸びやかにフロアへと投げ掛けられていく。
だが、異変が起きたのは、新曲「ベイビーユー」を披露したあとだった。会場が暗転したまま、次の曲がなかなか始まらない。"ごめん、人差し指が折れたかもしれない......"と言う渡辺はアコースティック・ギターの弦を押えようとするが、左手の指が思うように動かなかった。会場がざわつくなか、なんと渡辺が肩からかけたアコギを、澤が代わりに弾くという荒業で「抱きしめさせて」をなんとか歌い切る。
続行が心配されたライヴだったが、そこからは久々に披露された「モーター」、ダンサブルな「Dark Night, Spot Light」へと、指が折れてるとは思えない渾身のパフォーマンスで、フロアの熱狂は加速していった。「ベリーゲリーギャング」の途中では、"たくさんやりたいことがあるから、それをロックンロールに全部ぶち込んでしまえば、可能になるんじゃないかと、俺は考えた!"と、渡辺が叫んだ。そして、衝動も怒りも悲しみも慈しみもロックンロールという大きな器に放り込むことで自由を手に入れたバンドの真実が詰まった「ベリーゲリーギャング」や「平成ストレンジャー」で本編は終了。さらにアンコールでは「東京」を披露して、思わぬアクシデントを乗り越えながら10周年企画は幕を閉じた。
渡辺の指のことは、その後もライヴ中には触れられなかったが、のちに公式サイトで全治約2ヶ月だと発表された。"楽しすぎて骨折"とは黒猫らしいが、そんな彼らは来年3月17日に渋谷CLUB QUATTROでの10周年ワンマンも決定している。まだまだ勢いを止めるわけにはいかない。ここからが黒猫チェルシーの10周年イヤーの本番だ。
[Setlist]
■黒猫チェルシー(from2007)
1. 黒い奴ら
2. ユメミルクソブクロ
3. ノーニューヨーカー
4. のらりのらねこ
5. まるで星
6. 地元のアホゥドリ
7. Eの流星
8. 排泄物fromくち
9. 地下室のテレビジョン中継
10. 正義感のある殺しは許される
■little voice
1. 希空~まれぞら~
2. 涙のふたり
3. アンラッキーガール
4. また会おう
■黒猫チェルシー(2017)
1. アナアキ・イン・ザ・スクール
2. 恋するハイウェイ
3. ファンキーガール
4. ベイビーユー
5. 抱きしめさせて
6. モーター
7. YOUNG BLUE
8. Dark Night, Spot Light
9. オンボロな紙のはさみ
10. ベリーゲリーギャング
11. 平成ストレンジャー
en. 東京
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