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Academic BANANA 齋藤知輝の"大切なことはすべてラブソングが教えてくれた。"【第4回】

2025年01月号掲載

Academic BANANA 齋藤知輝の"大切なことはすべてラブソングが教えてくれた。"【第4回】

4回目です!Academic BANANAの齋藤知輝です。これを書いている今はもう年末も近く、(公開されている頃は新年あけましておめでとうなのか!!!!)2024年もあっという間だったな~と......皆さんにとって2024年はどんな一年でしたか?『大切なことはすべてラブソングが教えてくれた。』では、僕が素敵だな~と思ったラブソングを毎回2曲紹介させていただきます。是非楽曲を聴きながら読んでみてくださいね!

皆さん生活の中でいろんな言葉に出会って、知って、覚えて、使って。そんな毎日だと思います。もちろん学校の授業で習った素敵な言葉もいっぱいあると思いますが、今回は僕にとって、歌詞が教えてくれた言葉に注目して楽曲を紹介したいと思います。





1曲目はキタニタツヤさんの「ちはる」。THE FIRST TAKE、息を吸い込んで1フレーズ目の、"君の髪に冬の残り香があった"を聴いた瞬間、絶対好きが確定しました。一瞬で情景に包み込まれた。そして次のフレーズ、"ほろ苦くて、煙みたいなアイスブルーで"アイスブルー?!もちろんここでアイスブルーを調べざるをえない。THE FIRST TAKEのサムネの背景がまさに僕にとってはアイスブルー。そして2番でまたも、"昼下がりの街はグレイスケールの海""こぬか雨だ"。言葉を知らない自分が恥ずかしいという思いよりも新しい言葉たちが自分の思い浮かべる風景に飛び込んでくる。やっぱり音楽が大切なことを教えてくれているなぁという気持ちになります。







次に紹介する曲は、globeさんの「Precious Memories」。この曲は25歳くらいの頃に出会いました。年に数回、15くらい年上の皆さんに遊んでもらっているのですが、「俺たちの学生時代といえばこれ」とかけてくれたのが「Precious Memories」でした。歌詞がどんどん僕の知らないあの時代へ連れて行ってくれる。それでいてなんだか気持ちはみんなと同じようになれているような気もしてくるんですよ。"クーペタイプの疲れた/シートに座って"。車に全然乗らない僕にはクーペタイプという言葉が新鮮でした。サビに出てくる"理解らずに"という漢字の使い方も大好きです。言葉や、周りを包む人、景色、物が変わって行っても、そこで感じてきた思いとかって同じような気がするんですよね。




キタニタツヤさんの「ちはる」。globeさんの「Precious Memories」。是非2曲合わせて聴いてみてくださいね。そして僕のバンドAcademic BANANAのラブソングもチェックしていただけると嬉しいです。「ちはる」と一緒に「残り香」。「Precious Memories」と一緒に「サイレントラブ」聴いてみてもらえたら嬉しいです。

"何度だって/君のいない春を歩いていくよ""偶然 街ですれ違っても/気付かずに お互いの道を目指してる"冬が終わればまた春が来る。歩いていく景色に君はいなくても、歩いてきた景色にはずっと君がいる。


Academic BANANA

2017年結成。翌年に1st EP『東京』でデビュー。フォーク、ブルース、ロック、ジャズ、ファンク、クラシック、フュージョン等、メンバーそれぞれが多様な音楽からインスパイアされることによって生み出される独自の楽曲を"ネオ歌謡曲"と名付ける。2023年10月に2ndフル・アルバム、2024年8月に2nd EPを発売。12月には"Premium Acoustic Live in TOKYO"を赤坂CROWFISHにて開催した。 ​