Japanese
This is LAST
2022年02月号掲載
Member:菊池 陽報(Vo/Gt) りうせい(Ba) 鹿又 輝直(Dr)
Interviewer:秦 理絵
-「いつか君が大人になった時に」でやりたかったバラードの拡張というのは具体的に言うと、どういうことだったんですか?
陽報:より旋律的なんですよ。バンドが土台としてやってることは今までと変わらないんですけど、そこに対してピアノとストリングスが入っていて。一個一個の箇所で抜けて聴こえる音が違うんです。あとは全体の起伏を考えて作ったので。サビにいくときにふわっと広がって、大所帯のバンドでやってるイメージが湧くんですよね。
りうせい:最初にピアノでアレンジをやったときは、派手にしたものと質素にしたものの2パターン出して、やってみたいねっていう話をしたんです。でも、あき(陽報)が絶対に派手にしたいって。音源としてのクオリティを高めたいって言うから、じゃあ、そこは尖らせようって話になって、その前提でアレンジを進めていきました。
輝直:「ポニーテールに揺らされて」のときはあくまでもバンド感というか、3ピース感を大事にしたい感じでストリングスは抑えめだったんですけど。今回はバンドっていうよりもホール・サウンドみたいな感じになっていますね。
陽報:この曲、BPMが75ですごく遅いんですよ。
-でも聴き心地としてはそんなにゆっくり感じないですね。
陽報:そうですよね。最初てる(輝直)はこんなに遅い曲をLASTでやったことがなくて。"てる速い! てる速い!!"って、どんどん突っ込んで叩いちゃってたんだよね。
輝直:75ってかなりゆったりなんですよ。
陽報:で、レコーディングのときにりうせいがタンバリンを8分(音符のリズム)で入れたら、リズム感が損なわれずに聴かせられるんじゃないかって言ってくれて。
輝直:それで隙間が埋まる感じになっていったんです。
陽報:僕らってまだ(前身バンドでやってた)ハードコアが抜けてないんですよ(笑)。だから、なんとかして隙間を埋めたくなっちゃう。そこは戦いですね。てるはすぐにフィルを入れてくるし。しかも16分(音符のリズム)とかで。いらんいらんいらん! みたいな(笑)。
輝直:なんか入れたくなっちゃうんですよね(笑)。
-歌詞はラストにしては珍しく、結婚式で流れててもおかしくないようなハートウォーミングなラヴ・ソングかなと思いました。
陽報:ただ、これも実は裏では浮気されてはいるんですけど(笑)。
-あ、そういう設定なんですか。たしかに主人公の目線で"思い出を育てていこう"とは歌ってるけど、"君"の側からの"愛してる"は言われてない感じですもんね。
陽報:そう。だから気づいてないんです。まぁ、これも僕のことを歌ってるんですけど。ずっと幸せな曲を書かなきゃっていう葛藤をしてきたんですよね。でも、無理だなって(笑)。自分にはできない。じゃあ、自分が書いてるやつを幸せに見せるのはどうだろう? ってことでこういう歌詞になったんです。自分の入り口を変えるんじゃなくて、自分が外に出す出口を変えれば変わるんじゃないかと思って書きました。
-なるほど。そうやって聴くと、浮気をされている2曲目、3曲目の「勘弁してくれ」と「黒く踊る」も連続したストーリーのように感じられて面白い。
陽報:まぁ、この3曲を通して最終的に何を言いたいの? というのが、"勘弁してくれ"ってことなんですけどね(笑)。
-「勘弁してくれ」で歌ってることは、浮気をしている彼女のワガママな言い分っていうような内容ですけど、曲調が湿っぽくなくて軽やかなんですよね。
陽報:これ、もともとはストレートなリズムの弾き語りで(メンバーに)聴いてもらったんですけど、りうせいから今の拍子というか、タンカッタンカッていう軽快なリズムを提案されて。最初は拒否したんです。そんな曲じゃねぇっていうのを話したんですけど。りうせいが"合うから"って言ってくれて。やってみたら、この曲の中に自分の気持ちの陰と陽の部分があるとして、その陽をちゃんと表現してくれたんですよね。
-"勘弁してくれ"に"(笑)"がつくようなニュアンスになった。
陽報:あぁ、そうですそうです。まぁ言っても結局君のことが好きなんですけどね(笑)、みたいな感じの"勘弁してくれ"です。
りうせい:あきから「勘弁してくれ」の歌詞を貰ったときに、わりと彼女の、あきに対しての気持ちが垣間見える描写が多かったので。初めてあきの歌詞の中で余裕が見えたんですよ。そういう意味でまっすぐなだけじゃないというか、ふわっと軽やかにさせたいなって。あきには笑顔で歌ってほしい曲だなって思ったんです。
-3曲目の「黒く踊る」はマイナー調のロック・ナンバーです。
陽報:かっこいいですよね。
輝直:こういう和メロはなかったよね。
陽報:うん、今和メロを開拓したいんですよ。和メロで、且つこういうロック調で攻めてる同世代のバンドっていないと思うし。これも最初りうせいとぶつかりました。僕は「黒く踊る」のエグみをロック・チューンとして出したいって言ったんですけど、りうせいはマイナー調のメロディはちょっと違うんじゃないかって言ってて。
りうせい:苦手なんですよね、僕。マイナーだとミドル(ミドル・テンポ)で攻めたいんですよ。これをなんとか落としこんで到着した先が、ドラムと竿隊のリズムがチグハグにするっていうことだったんです。みんなで同じ目的地に向かっているよりかは、各々が好きなことをしようぜっていうので、最終的にこんな感じになりました。
-特にりうせいさんのベースがこの曲のエグみを増幅させているんじゃないかなと。
りうせい:めちゃくちゃ歪ませてますね。ギャインギャインいってるんですよ(笑)。オーヴァー・ドライヴにオーヴァー・ドライヴを重ねてますから。
陽報:やってたなぁ。ずっと"足んねぇなぁ"とか言って(笑)。
輝直:あとこの曲はアウトロにハードコアも入ってます。
陽報:これ、最後にキックを16分で踏んでみる? とか言って(笑)。ドドドドドドッてやったんです。でも、いやこれはさすがに違う、アウトロだけジャンル変わっちゃったとか言って。普通に戻しましょうみたいな流れもあったんです。
輝直:でもあそこにLASTらしさが残ってるよね。
陽報:うん、僕らが柏で学んだハードコアの血筋を落とし込めてる。
りうせい:ハードコアは僕らのルーツだから、もっといろんなところに落とし込みたいんです。バラードとかミドルのポップスとかにも。
-歌詞はちょっと生々しいというか、エロチックな表現に踏み込んでますね。
陽報:実はこれは書き直したバージョンなんですよ。
りうせい:もっと18禁だったんです(笑)。
陽報:さすがに世に出せないって言われて書き直しました......というか、書き直させられました(笑)。僕がこの曲で表現したいものがエロチックだったんです。
-ほど良くエロチックな要素も残しつつ、個人的には"タバコの煙"を、毒々しさとか気怠さを煽るキー・アイテムとして使ってるのがポイントだなと思いました。"そいつが吐いた煙を吸い込み/君の肺を黒く染める"っていうフレーズとか。
陽報:そのタバコもどこで覚えてきたの? っていうのを想像で辿っていってもらうと、さらにエグみが出てくる歌詞になってると思います。ゆらゆら浮ついてる彼女が、自分の知らない誰かと踊っているけど、最終的には疲れ切って戻ってくるっていうストーリーなので。まさに僕の経験のまんまです。これは僕の身になって聴いてほしいですね(笑)。
-わかりました(笑)。最後に2月20日から開催する東名阪ツアー([2nd Single「いつか君が大人になった時に」リリース記念"恋愛ってたいていサドンデス方式ツアー"])について聞かせてください。名古屋はDIAMOND HALL、大阪はBIGCAT、東京はEX THEATER ROPPONGIという、各地キャパをワンランク上げた会場を回ります。
陽報:最初の『aizou』ツアー([This is LAST「aizou」Release tour 2019-2020 "a,a"])のときに、名古屋のAPOLLO BASEでやらせてもらってたんですけど。同じ年に、DIAMOND HALLでSaucy Dogがワンマンをやる予定だったんですよ。それが2年前ぐらいだったんですけど。そのときにキャパを調べたら1,000人で。今そこに自分たちが立つって考えて、最初はビビり倒してたんです。でも周りのスタッフさんと応援して支えてくださるみなさんのおかげで、すでにソールド・アウトできてるのでよかったです。
-BIGCATのほうには思い出はありますか?
輝直:去年の夏に"見放題"に出たときに一度立たせていただいたんです。そのときにめっちゃデカい! って感じたので、ワンマンで戻ってくることができて嬉しいです。
-今回はどんなツアーにしたいと思っていますか?
陽報:空間を感じとれるようなライヴにしたいと思ってますね。今までのThis is LASTのライヴって面なんですよ。お客さん側から見たら、ステージの枠の中で起きてるっていう感覚だったと思うんです。でもそうじゃなくて。あの枠を飛び越えてお客さんとの間の壁を取っ払っていきたい。空間丸ごとの演出でお客さんをびっくりさせてあげたいなって考えてます。ただ見てるんじゃなくて、自分がそこに立ってるっていう没入感を感じてほしいです。
輝直:去年はワンマンばっかりやってきたので、ある程度、お客さんもセトリの流れがわかってると思うんですよ。だからそれをガラッと変えて、過去にやったことのない曲を入れて、今回のLASTは違うなって思わせたいです。
りうせい:LASTに対するイメージみたいなものが大きく変わっていってほしい3本ではありますね。新しいことに挑戦するので。刮目せよっていう感じです(笑)。
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