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INTERVIEW

Japanese

ねごと

2015年06月号掲載

ねごと

Member:蒼山 幸子(Vo/Key) 沙田 瑞紀(Gt) 藤咲 佑(Ba) 澤村 小夜子(Dr)

Interviewer:沖 さやこ

快作3rdフル・アルバム『VISION』から僅か3ヶ月、ねごとが早くもシングル『DESTINY』をリリースする。表題曲はTVアニメ"銀魂゜"のエンディング・テーマにも起用され、耳に残るリフと突き抜けたサビのメロディが爽快な、華々しくダンサブルな楽曲。カップリング曲を含め、『VISION』をリリースしてからのリリース・ツアーはもちろん、個々の活動やONE OK ROCKのアリーナ・ツアーのゲスト参加など、様々な経験を吸収しつづけている彼女たちのモードが堂々と鳴り響く。今年9月にデビュー5周年を迎えるねごと、かなり好調だ。

-3rdフル・アルバム『VISION』から僅か3ヶ月でニュー・シングル『DESTINY』が聴けるのは大変驚きましたが、『VISION』時にお話をうかがったとき、かなりバンドが良好でしたので、その充実ぶりをそのまま封じ込めたシングルだと思いました。『VISION』のリリース・ツアーもかなり順調なようですね。

藤咲:はい。にこやかに自信を持って、充実したツアーを回れています。

蒼山:にこやかにどころかオラオラな感じでやる場面もあったり(笑)。今までのツアーとは全然違うなという感覚があって。やっぱり『VISION』というアルバムが作れたのはそれだけ自分たちにとって大きかったんだというのを感じていますし、来てくれるお客さんの笑顔や、聴いているときの表情も前とは全然違うというか。そういうものもちゃんと見ながら、キャッチボールをしながらライヴをできている気がします。楽しいですね。

沙田:序盤は"やったる!"って本当に前のめりで(笑)。ツアーでアルバムの手ごたえを感じつつ、新しいお客さんもすごく増えてて。"初めてねごとのライヴに来た人いらっしゃいますか?"と手を挙げてもらうと、その数の多さに毎回驚きで。会場にいる人たちに今の私たちをちゃんと聴いてもらえたらいいな......と思いながらライヴをやれています。今までなら一報通行になりがちだったし、投げ掛けることしかできなかった気がするけど、コミュニケーションがより豊かになってきた気がします。

澤村:さらにアクティヴにやれています。ツアーを重ねていくうちに"ここはこうしたほうがいいね"というのがだんだん見えてくる部分もあって。今回はセットリストもがっつり固めて回って、ブロックごとの世界観を詰めることができてて。

-ツアー・ファイナルにお伺いする日を楽しみにしています。また、『VISION』以降、個々の個性を生かした活動を行っているところが、とてもクリエイティヴだと思いまして。まず瑞紀さんはドレスコーズのギタリストとしてライヴに参加してらっしゃいましたね。

沙田:ねごとを始めてからは、ねごと以外でバンドをやるのは初めてで。久し振りに男性ヴォーカルの中でギターを弾いたので、まずサウンドで負けたらだめだなと思って。ちゃんとドレスコーズの音になるように、自分がそこに持っていく。ねごとの自分というよりは、ドレスコーズの中で音を鳴らす存在になれたらいいなと思って。新しい自分を見つけられたと思います。すごくいい経験になりましたね。ひとりで(ねごと以外の場所に)立っても、ねごとという存在が大きくなっているので、堂々とできるようになってきてる。今までは外の活動は難しいかな......と思ってた時期もあったので、やっと殻を破りつつありますね。

-幸子さんも"JAPAN JAM BEACHでSAKANAMON"のセッション・ゲストとして参加してらっしゃって。

蒼山:SAKANAMONはもともと何回かお互いツアーを呼び合ったりしてて。世代も近いし、私はSAKANAMONのちょっと懐かしさもありつつ、言葉遊びがあってメロディもいいという世界観もすごく好きで、呼んでもらえたときはすごく嬉しくて。SAKANAMONを観に来たお客さんにも"あ、ねごと観に行こうかな"と思ってもらえる何かを残したくてステージに立ちました。でも風が強かったので、ずっとデコっぱちでした(笑)。

藤咲:私はその様子をお客さんと混じって最前列で観てたんですけど、その風に吹かれながら凛と歌ってる感じがすごく良くて。あと、SAKANAMONが「sharp ♯」(※2012年4月リリースのシングル曲)をやってくれたんです。幸子が歌ってバックがSAKANAMONで......自分たちの楽曲を外から観ることなんてあんまりないし、SAKANAMONのお客さんが「sharp ♯」で盛り上がってくれてるし、こんな空間今までなかったからすごく新鮮で。一緒にお客さんと歌っちゃいました(笑)。

-(笑)さすがリーダーです。佑さんも、ライヴで5弦ベースを扱うようになって、どれくらいになりますか?

藤咲:もともと『VISION』の制作の段階で5弦を使うことが多かったので、去年の9月の学園祭ツアーからライヴでも5弦を使うようになって。4弦から5弦にするのは、4弦での数年間の経験の蓄積もあったので、すべての感覚が違いすぎて、最初は"練習ではできてたのに......"と思うこともあって苦戦したんです。でも今は堂々といけます(笑)。

-そういうひとりひとりの個性を引き立てる挑戦ができることはとても素敵だと思います。小夜子さんもGLAYのニュー・シングル『HEROES/微熱Ⓐgirlサマー/つづれ織り〜so far and yet so close〜』に収録される「微熱Ⓐgirlサマー」でドラムを叩いてらっしゃいますし。

澤村:GLAYのHISASHIさんがねごとのことを気に入ってくださってて、何回かライヴにも来てくださっていたんです。でもお話をいただけたことがまずびっくりなので、挑戦というよりはすごいチャンスだったなと思って。私がねごと以外のレコーディングに参加するのは2回目で、今回は『VISION』も作ったし"ねごとのドラムは面白いよね"と思ってもらえるものを叩きたくて。いただいたデモを完コピしていったんですけど、その場でJIROさんがベースを弾くと、また違うフレーズが自分に生まれてきて。プリプロとレコーディングを1日でやることになってたんですけど、結局プリプロせずすぐレコーディングに入って。それで順調に何テイクか録って、1時間半でサラッと録り終えました。いい経験でしたね。