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INTERVIEW

Japanese

0.8秒と衝撃。

2010年08月号掲載

0.8秒と衝撃。

Member:塔山 忠臣(Vo)

Interviewer:佐々木 健治


-「ビートニクキラーズ」は、凄く0.8秒と衝撃。らしいパンク、ニューウェーヴですが、この曲はあなたがたのパーティ・ソングだと思いますが、お二人にとってパーティとはどういうものですか?快楽主義的で現実逃避的なものでしょうか?それとも、もっと純粋にキラキラとしたハッピーなもの?



僕ら的には故郷の盆踊り大会みたいなものかなと。日本人の血が騒ぐ。古い旧友に会って、酒を飲んだり、リラックスしてBEATに身を委ねる。安いクラブのパーティーなんかでは無くて、人間が猿の時から持っているような、原始的な興奮を意味するものです。



-「21世紀の自殺者」は、歌詞もアレンジも、この4曲、アルバムを含めても一番好きな曲と言ってもいいくらいですが、この曲はどういう風にできていったのでしょうか?



初期のTHE ROLLING STONESや、THE CUREを聴いていて、行間の中にこそある美しさを手に入れるべきだと思いたち、ただ、自分の心の中で鳴っている音にのみ向き合って、どこにも行かずに部屋の中で書き上げました。



-「号84谷渋」では「テレビなんて馬鹿な箱/雑誌なんて馬鹿な紙/僕らだけは変わらない」とありますが、評論されること(評論家とかメディアとかというより、もっと広く誰かが人を評するという意味で)とか客観に対する違和感が強くありますか?



僕が生きてきた中で、大金を稼ぐヤツはいても、本当の意味でカッコイイと思う人間はいなかったので、誰に何を言われようが、アホウ同士の会話があろうが、自分が認めてないような奴の言葉は届かないんです。Bob Dylanの言葉通り、僕は僕のやるべき事をやるだけなので。



-自意識とかいろんな矛盾が内包されていて、僕はそれが面白いし、人間的だなと思っています。で、それは本当に大雑把に言って申し訳ないですが「現実」対「本当の自分」みたいなものですよね。作詞のモチベーションとなっているのは、例えばどういう事柄でしょう?



結局はデッカイままごとに付き合わされているのかなと。勉強が出来てもアタマの悪い人たちが、自分達の優しくない心を見透かされないようにと考えて作ったシステムの上で、人生ゲームみたいなルーレットを回しても僕は興奮しない。僕にとって作詞は、伝達手段みたいなものです。真実のメッセージ。誰に? そんなもんは僕にもわからない。



-「FOLK GUERRILLA」に関しては、歌詞からもセンシティヴな曲だとは思うんですが、少なくとも他の3曲とは全く異なるシンプルな作りですよね。個人的には、そこに少し違和感を覚えた曲なのですが、この曲がこういうアレンジなったのは何故でしょうか?



僕たちのライブでは、Phil Spectorのウォール・オブ・サウンドのような曲の後に、いきなり二人で弾き語ったりします。僕はサニーディも聴いたことが無いし、優しいだけのJ-FOLKも大嫌いです。唯一、分かっている事は3コードもあれば曲は書けるということ。アコースティック・ギターと歌声、この二つが聴こえない音楽なんてなんの意味も持たない。(THE SMITHS)