Japanese
0.8秒と衝撃。
2011年05月号掲載
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■ニュー・アルバム『1暴2暴3暴4暴5暴6暴、東洋のテクノ。』を
塔山忠臣(唄とソングライター)が全曲解説!!
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1. 「町蔵・町子・破壊」
とにかく怒ってますな~♪ ファースト・アルバムで実験したような、フォーク・ミュージックでの表現を、もう少しボディ・ミュージック的にディフォルメしたい。そうする事で躍動感とともに、リズムへのメロディの乗せ方や、言葉の自由度を極めてみたい、そんな欲求から制作はスタートしました。当初、2ndアルバムのタイトルとして用意していたこの題名を、この曲をリードに! この曲に賭けてみたい!という想いから託してみたんです。HIP HOPにも負けない低音の塊のようなキック、ほぼ打楽器と化したヘヴィにうなるギター、僕にいたっては、サビだというのにパンク写経を喚き散らしてるだけ(笑) すべてが三位一体となって、「本当」を描き出そうとしています。
2. 02490850230・・・
この曲は暴れましたな~♪ いやいや、ていうのも、この頃はマイブラのラブレスについて書かれた本ばかり読んでいて、アルバイト先でも暇さえあれば研究、研究。ノイズをPOPSのひとつのファクターとして使ってやろうと考えていました。各サビ部分のシューゲイジングな音の壁は、スタジオで何台ものギターアンプを並べ、すべてを出来る限りの最大ボリュームで鳴らし、そのハウリングさえも録音しました。サイレンのような音も実は、ギター・シンセとアームでの手作りです。(無駄な手間…笑) J.M.との歌の掛け合いは、地震による節電での真っ暗なスタジオブースの中、二人向かい合わせで、LIVE録音しました。その生々しい臨場感をご堪能アレイ、鉄アレイ。
3. 檸檬
グループ胃脳がキャッチーでオサレー♪なら、僕達はどこまでもハードコアで、ちょいとファニーなHIP HOPを作ろう。例えば、初期ビースティー・ボーイズや、ラモーンズが持っていた、あのカンジ。 時間が過ぎて洗練と引き換えに、人々が忘れていく、強力な「エッジ感。」 そんなトコロを捕まえたくて作業を始めたと思います。まずは知り合いにアドバイスしてもらいながら、ドラム・マシンの改造からスタート!!!本編を聴けば分かると思いますが、アホほどドカドカいってるのが、それです(笑) 回線ハンダゴテの勝利~★★★ ちなみに、ヘッドバンギングの練習したい方は、この曲の間奏部で、ど~ぞ。こだわりとしては、イントロのスクラッチ・ノイズも実録Death♪
4.溺れるcelloとカシス
僕の中では隠れたリード曲というか、すごく好きな仕上がりです。若き男女の物語を、今は亡き天才に重ね合わせて…。人それぞれの人生があって、それぞれの環境の中、明日を想い、必死で生きてる。その美しくも儚い、夢の物語を、サイケデリックに書き残しておきたくて作った曲です。レコーディング前にこの曲を、アコースティックでJ.M.に聴かせた時、「すごく、イイね♪」って言われた時は、正直、勃起しました。 ああ、すいません。普段は女性にガッカリされてばかりなので…(主に夜の話ですが) 話が脱線しましたが、この曲のキモは、やはり女モデル、彼女のサビのボーカル。何度も何度も挑戦してもらい、最後にはキチッと最高のテイクを叩き出してくれました★
5.水に似た感情
強烈なギター音とともに幕を開けるパンクロック。たぶん、僕らの1stアルバムに入っていてもおかしくない、ヘンテコで雑種的、とてもチカラのある、格好良い曲です。レノン&マッカートニーに対抗するため開発した、通称「ピンポンコーラス」と呼ばれる僕のBメロでの素晴らしいアドリブ歌がリズミック♪ もしくはスコティッシュ!!!(言いたいだけ)裏話としては後半部、リズムBOXでBEATを鳴らしてピアノはサンプラーで同期演奏させ、これまた僕の開発した遊び、「ランニング・レコーディング」と呼ばれる方法で、朗読するJ.M.の周りを設置したアンプ機材を行き来して、BassとGuitarを同時LIVE録音しました♪ いや、暇だったもので。
6.東中野、トランス盆踊り
マチゾーにも匹敵するような強靭な世界観、今日から僕を、塔山世界観と呼びな! すいません、えーっと、この曲は去年の夏に見た新宿は花園神社の盆踊りにインスピレーションを受けて制作いたしました。それを東中野にある「ポレポレ」という小さな映画館で、ひとり単館上映を見ながら構成を練ってウンヌンカンヌン…。出来上がった曲はへヴィな民族BEATがうごめく上を、僕とJ.M.先生の歌声がサイケに踊り狂うて、狂う手。アメリカがブルックリンなら、俺は大阪府が生んだ、負(府)の遺産だぁぁぁあああ~!!! Yo Yo。 サビのダンサブル鍵盤を録音した僕に、彼は近づいてきて(エンジニアの事) 「コムロの次はキミだな★」と、失礼なことを、Yo Yo。
7.Brian Eno
シンセサイザー、それはエロイ…。塔山忠臣、それは性の魔術師…。そんな僕が今回のアルバムで一番やってみたかったのは、デービーボウイ&イーノのアルバム『ロウ』のようなサウンド。東洋のテクノの中で、それが一番表現出来たのが、この曲だと思います。重い鱒(マス)。ドコを探しても聴いたトキのないような、BEATとシンセを中心とした、アンサンブルの斜陽感。前半の破壊交響曲から、間奏の真っ暗なダークネス・サイケ、それが段々後半になるにつけ、赤い革命のフォークによって、加速度を増してゆきます。この記事が載る頃にはもう世に出てると思いますが、マチゾーの次のPV曲を決めるとなった時に、多数決を取ったら、即行で、この曲に★
8.女、壊れるビート。
この曲はまずJ.M.さんに激怒していただき、僕としては、フラワーオブロマンスを聴き込みまして、ブレイクビーツから曲を組み上げて参りました。(丁寧語) 格好良い構成さえあれば、素敵な曲は出来るのだぞよ。J-POPな豚どもに、言いたい、私は豚です、女王様。興奮してきたー!!! まあ、コレは今回のアルバムの曲すべてに言えることなんやけど、(イキカン…いきなり関西弁の意) 言葉が、ナカナカ楽しい内容になってるから、ブックレットで歌詞を追いながら聴いてくれたりすると、ウフ♪ 興奮したー★(茶のしずく)ってなれると思うよ。うん、そう思う。こ、こら、小林よ、(飼い猫) キーボードの上に乗るでない!!! ぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱ
9.ROCA2
さあ、飽きてきましたね♪(俺がネ) 最後の曲はタイトルこそ、前作のエンディングを感じさせるとも、内容は何倍も進化したトコロを見せつけております。スロッビング・グリッスルや、スーサイドを聴きまくりながら、お布団の上でお菓子を食べまくりながら、次の朝にアルバイトに遅刻し、大目玉。そんな毎日の中で生まれた僕の心の中にある鼓動を数式化して割り出した、ミニマルBEATミュージック。(全部、嘘です) こういう曲が日本のクラブでもカカルようになれば、少しは東京電力とクソ都知事も、アタマを冷やすことでしょう★ マニアなこだわりとしては、曲ENDでの僕の「ア・ア・ア・ア…」にパソコンのマウスのクリック音が入ってる。大音量で聴いてみ♪
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■0.8秒と衝撃。に影響を与えたアーティストとその名盤を紹介!
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【WIRE】
このBANDの『154』というアルバムにあるような、ビートと鍵盤を主体とした音作り、シンプルに、格好良いことだけをすればイイんだ!と言わんばかりの一貫した姿勢に、とても惹かれていました。ワイヤーの初期三部作はそのどれもが傑作で、1stはギターのエネルギー、2ndは楽曲とセンス、3rdは新しさと実験精神にあふれているから、大好きです。当時、まったく音楽の素養のないフロントマンのコリンニューマンが、その持ち前のセンスとバイタリティだけで、他BANDのプロデュースをガンガンやっていたり。僕も将来そんなコトが出来たらいいなぁ~★なんて。夢を見れるんですよね、こういう、キチンとロックしてるBANDがいると。日本にはそれが少ない。

WIRE 『154』 (1979年)
79年リリースの3rdアルバム。タイトルは、その時までに行なったライヴの回数。
【DEERHUNTER】
僕はあまりオンタイムで最近の音楽は聴かないのですが、これはハマりましたな~。世間一般では、3rd『マイクロキャッスル』がブレイク作として有名ですが、僕は最新作「ハルシオンダイジェスト」、そして一番好きなのが、2ndの「CRYPTOGRAMS」です。今回、僕らのアルバム制作に取り掛かる際、どんな大きなロック雑誌も拾えてなかったような、最高の内容の彼らのインタビューを、気兼ねなく手にする事の出来るフリーペーパーで読んだ時は、本当に感動し、背中を押されました。中心人物である、ブラッドフォード・コックスの制作や音楽に対する考え方が、とても僕と似ていて、THE SMITHSのソングライターチーム以来の作り手だと思いました。

DEERHUNTER 『Halcyon Digest』 (2010年)
08年にリリースした3rdアルバム『Microcastle』が世界的に大ヒットした彼らの最新作。
【MARK STEWART AND THE MAFFIA】
僕は正直、エイドリアン・シャーウッドの音作りは、レゲエとしてのワビサビが無いから苦手なのですが、初期マークスチュワートとの制作チームとしてのスタジオワークでのこだわり、その仕上がった音源の圧倒的な存在感は、ベルリン時代のボウイ&イーノにも負けず劣らずだと考えています。まずなにより、2ndの「AS THE VENEER OF DEMOCRACY STARTS TO FADE」で聴けるような、ヒップホップマナーで分厚い、暗黒でバウンシーなBEAT。そのあたりに刺激され、今回のアルバムのリズムも組み上げました。手間のかかる作業も、スタジオ代をかけてでもその真実にせまれば、必ず最高の結果となって、自分たちの作品にかえってくる。そんな事を教えられました。

Mark Stewart 『As the Veneer of Democracy Starts to Fade』 (1985年)
Adrian SherwoodのプロデュースによってデビューしたMark Stewartの2ndアルバム。
【DAF】
以前、Twitterでフォロワーでもない人からいきなり連絡がきて、「日本であなたしか、このBANDを超えられる人はいない!」という熱いメッセージ。暇だったのでお付き合いしてみると、この映像が…
「超えたくないわ~!!!♪」 第一声でした(笑) しか~し! アクの強いジャケットの『ALLES IST GUT』を聴いてみると、その反復されるジャーマン・ハンマーBEATに魅了され、いつしか僕は、部屋で同じ動きをしていました。くねくねくねくね、くねくねダンス。ミュートレコードのアーティストは、本当に面白いBANDばかり★

DAF 『Alles ist Gut』 (1981年)
ジャーマン・ニュー・ウェイヴの中心的存在であった彼らがミュートを離れ、ヴァージンに移籍し発表した名盤。
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