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INTERVIEW

Japanese

SpecialThanks

2017年05月号掲載

SpecialThanks

メンバー:Misaki(Vo/Gt)

インタビュアー:沖 さやこ

-今作の楽曲は、ソングライティングに変化があったことで、メロディ然りコーラス・ワーク然りサウンド然り、これまでSpecialThanksがやっていたことがさらに活きているのかなとも思います。

あぁ、よかった。そうなったらいいなと思いながら作ったから。

-「LIFE to go」(Track.12)は美しいアコースティック・ギターの音も印象的で、こんな繊細なフレーズも弾ける方々なんだなというのはいい意外性でもあって。

私が弾くと変な音が入っちゃうから(笑)、私の弾いたものをChikai君に弾いてもらってます。去年の夏くらいから月1くらいでソロで弾き語りをやるようになって、それがきっかけでああいう曲ができました。"ひとりでもやりたい!"と思ったのは"ときめきアンテナ(※2016年5月号掲載の『heavenly』インタビューを参照)"で(笑)。そのおかげで今(のソングライティング)があるんです。もともと作っていた曲は弾き語りで演奏するときにアレンジが必要なんですけど、『Anthem』の曲は私が弾いているギターがだいたい弾き語りで成り立つものになっていて。

-メロディの存在感はそういうところも影響しているのかもしれないですね。

弾き語りで学ぶことは結構多くて......歌に関してもまだまだだなぁと思います(笑)。弾き語りは繊細に歌を届けられるけど、バンドだといろんな大きい音が鳴っていて、その中で自分の良さを出して表現しないといけないから、そういう難しさを再確認したり。こういう課題があると楽しくやれます。

-思い切って環境を変えてよかったですね。

そうですね。今が一番音楽とちゃんと触れ合えている気がします。いろんなところに行ってみたいなー......と思っていて。カナダとかに興味があって(笑)。

-フットワークがかなり軽くなっている。

そうですね。軽くしよう! って感じ。今が平和ならいいや......と思うような面倒くさがり屋だけど(笑)、人生一度きりだしと思うといろいろやっておきたくなりますよね。高校3年生で"SXSW"に出たときの思い出がすごく刺激になって、今もいい意味で引きずっているから、いろんなところに行ったり、行ったことのないところに行くのはいいんだろうなとすごく思います。海外にツアーしに行く人たちのことをすごいなぁといつも思ってるので、ちゃんと自分も行動しなきゃ!


私はただいい音楽を作りたいと思っているだけだし、ゴールは有名になることではない


-「singing」(Track.1)や「午走-umahashiru-」(Track.2)はバンドのことが綴られているのでしょうか。

「singing」は自分たちにしかできないライヴの始め方がしたいと思って作った曲で、ドラムから入って、どんどん音が重なっていって。ステージに上がる前や、一発目の音が鳴るとき、お客さんと楽しんでいるとき......そういうワクワク感を全部詰め込んで、ライヴを想像して作りました。あえて1曲目に激しい曲を持ってこなかったのも、ちゃんと地に足がついた感じを出したくて。勢いだけで突き進むんじゃなくて、ちゃんと"音楽"をしたいなと思ったんです。ライヴでもっともっといい曲になったらいいなぁ。「午走-umahashiru-」は今までを振り返ってみて(笑)。そういう年頃なのかな(笑)?

-ははは。過去のタイトルが歌詞に入っていたり。"午"はMisakiさんが午年だからですよね(笑)。

そうです(笑)。この曲を作っていたのがちょうど去年の末で、干支の置物を見かけることが多くて。15歳から始めてバンドが12年、干支も12年――だからそれを掛け合わせて書いたら面白いかなって。"南の方へ駆け抜けた12years"の"南"は、午の方角の"南"なんです。「HELLO COLORFUL」(2011年リリースの1stフル・アルバム『SEVEN LOVERS』収録曲)のMVで私が馬に乗っているから"午に出会ったの"という歌詞を入れたりしています。こんなMVを撮らせてもらったな、みんなで作品を作ったりしたなー......と思い出したりして。

-年末や年度末みたいな節目のタイミングだと、なおさら振り返るモードにはなりやすいなと思いますし。

昔は心の声を歌っていたり、好きという想いだけで音楽をやっていたり......みたいに過去を振り返りつつも、今音楽に対して感じていることを書いていて。ほんと、最近すごく"音楽は音楽なんだよ"と思う。その気持ちが爆発しそうなんです(笑)。今は昔よりも音楽を大切に思ってるんじゃないかと。最近すごく思うんですけど、"たくさんの人に聴いてもらいたい"という気持ちと、"有名になりたい"という気持ちを一緒のものだと思っている人がいると思うんですよ。たまに自分がそういうふうになってないか不安になったりもするんですけど......。

-そのふたつは混同されやすいけれど、まったくの別物ですよね。

絶対違いますよね。有名になりたいと思って作る曲と、たくさんの人に聴いてもらいたいと思って作る曲は、まったく違うと思うんです。でも"TVでたくさん観られるのを楽しみにしてるね"と言ってもらうこともあったりして、"バンドの目標=有名になる"というのは一般的な考え方なのかなー......とも思うし。だけど私はただいい音楽を作りたいと思っているだけだし、ゴールは有名になることではない。自分は変わらずそういう気持ちで歌っていこうと強く思って。