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INTERVIEW

Japanese

SpecialThanks × MIX MARKET

2014年11月号掲載

SpecialThanks × MIX MARKET

Member:Misaki (SpecialThanks) YUTTy (MIX MARKET)

Interviewer:沖 さやこ

KOGA RECORDSのガールズ・ヴォーカル・バンドの先駆けでもあるMIX MARKETと、そのサウンドを聴いて育ち、2007年の彼女たちの名古屋公演のオープニング・アクトを務めたことをきっかけにKOGA RECORDSでのリリースが決定したというSpecialThanksによる、運命的関係とも言える2バンドのスプリット・アルバムがリリースされる。その名も『ROCK'N'ROLL』。それぞれ新曲を3曲収録し、1曲お互いの楽曲をカヴァー。そしてコラボ楽曲を1曲収録した全9曲という、2バンドががっちりタッグを組んだスプリットもスプリットな内容だ。それぞれのバンドの顔であり指揮者でもある、MisakiとYUTTyに話を訊いた。

-まず、SpecialThanksとMIX MARKETの出会いは、2007年12月に今池HUCK FINNで行われたMIX MARKETの名古屋公演のオープニング・アクトとしてSpecialThanksが出演したことらしいですね。

Misaki:私は高校2年生で、わりとバンドを始めたてだったのでライヴも2回目くらいのときでした。もともと今池HUCK FINNにずっとお客さんとしても通っていて、私は一方的に(MIX MARKETの)曲を聴いていたので、ライヴハウスのかたに声を掛けていただいたときはすごく嬉しくて。自転車に乗って歌いながら喜んで学校から帰りました(笑)。それで当日初めて(MIX MARKETと)お会いして、初めてライヴを観れて。"可愛いしかっこいいし憧れる~!"ときらきらした目で見ちゃいました。

YUTTy:そのライヴには何組か女の子バンドが出てたんですけど、やっぱりスペサンは曲が良かった。初々しいながらに演奏している曲も昔のメロコアの要素があって、高校生なのに昔を知ってるんだなと感心したし、素敵だなと思ったし。(Misakiの)歌もすごく心に入ってきたんで、これはいくんじゃないか!と(笑)。原石だなと思いました。

-今回のスプリット・アルバム『ROCK'N'ROLL』を出すことになった経緯は?

Misaki:私がもともとスプリットを出してみたいなとずっと思ってたんです。もし出すなら"一緒に活動をしてきた"と思えるバンドと一緒に出したいけど、スペサンは10代のときから20代半ばの人たちが本格的にやっているところでやらしてもらっていたのもあって、そういうことを一緒にできる仲間や、仲良しなバンドがなかなかいなくて。MIX MARKETは一時期KOGA RECORDSから離れてたんですけど、またKOGA RECORDSで活動していくよという話をしてもらって"じゃあ一緒に何かやりたいな""スプリットを出すならMIX MARKETしかいない!"と思って、スペサンのワンマンにYUTTyさんが遊びに来てくれたときに、飲みの席で"やりましょうよ! 『ROCK'N'ROLL』ってスプリット出しましょうよ!"とノリノリで話して(笑)。そしたら社長(※KOGA RECORDSのオーナーの古閑 裕)も酔っ払って"いいよいいよ、OKOK"と言ってくれて"よし、じゃあ決定だ!"という、楽しい感じで決まりました(笑)。スペサンのメンバーも大賛成! って言ってくれて。

YUTTy:うちのメンバーも"やろうやろう!"とノリノリでした。ここ(MisakiとYUTTy)は感覚がすごく似てたんだよね。結構ガールズ・バンドは他に夢中になれるものがあったり、自分を追い込んで楽しくなくなっちゃって、解散しちゃうバンドも多いんだけど。Misakiちゃんとはバンドに対する姿勢が似てて。

Misaki:似てる似てる。テキトーな感じとか(笑)! でも熱い思いはあるんですよ!

YUTTy:うんうん、テキトーなんだけど音楽は大好きだし、熱い気持ちはすごいんだよね。

Misaki:うん。(バンドや音楽が)ないと生きていけない! でもテキトー(笑)。

YUTTy:だから自分を追い詰めるところまで行かないで"音楽は楽しい!"ってところで止めるんだよね(笑)。

-ふふふ、姉妹みたいですね。ところでなぜMisakiさんは『ROCK'N'ROLL』というタイトルにしたかったのでしょうか?

Misaki:まずはロックンロールな曲をやりたい! というのと......あとは"ふたつのロック"。同じレーベルなんですけど、それぞれの個性があると自分たちでは思っているので。気持ちがロックなふたりのロックとロックが混ざり合うという意味を込めて、このタイトルになってます。

-共作曲を作ることも最初からイメージとしてあったのでしょうか?

Misaki:当たり前のようにありました(笑)。お互い他のバンドとの共作は初めてだったんですけど、ただ個々が出してきた曲を入れてまとめるだけじゃ面白みが足りないし。

-そうですね。お互いのカヴァー曲も収録されていますし、ちゃんとスプリットしているというか、タッグを組んでいる"楽しい""面白い"がぎゅっと詰まった意味のあるスプリット・アルバムだと思います。ではまず共作曲の「ロックンロールダンス」は、どのように制作していったのでしょう。

YUTTy:MIX MARKETはSpecialThanksの曲が大好きだし、Misakiちゃんの作る曲に信頼があるので"Misakiちゃんに書いてもらおうよ"という話になって。私も作ってもらった曲を歌いたいなと思ったし。

Misaki:ノリノリでみんなが楽しめる、みんなが笑顔になれる曲を作りたいと思って。メロディとコードの、本当にシンプルな状態で、歌詞も一緒に送って。

YUTTy:それが届いて聴いてみたら、曲もアップ・テンポで踊れる感じだったので、最後に感動の合唱を入れたら絶対良くなる! と思ってCメロにメロディをくっつけて、またMisakiちゃんに返して。

Misaki:それを聴いて"これは素晴らしい!"と思って。MIX MARKETがテキトーな英語で歌っていたのが入っていて、それがすごく良くて。それが全部基本"あ"で始まってたんですね。だから歌詞の"あたしたちの愛することを/あなたともわかちあいたいの""あったばかりのあの気持ちを~"はそれを生かして書いた歌詞で。ここはかなりお気に入りですね。