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INTERVIEW

Japanese

NICO Touches the Walls

2016年05月号掲載

NICO Touches the Walls

Member:光村 龍哉(Vo/Gt) 古村 大介(Gt) 坂倉 心悟(Ba) 対馬 祥太郎(Dr)

Interviewer:山口 智男

-シンプルなアレンジの曲ではあるけれど、そういうところは結構凝っていると?

光村:さっきネオアコっておっしゃっていただいたように80年代のネオアコ・バンドがやっていたマナーを意識して、間奏を作りました。間奏で変な転調を入れたいっていうのと、サビでブラスを入れたいっていうネオアコ・マナーだけは守りたいという(笑)。

古村:ひとつ、大きなテーマがね。

光村:"僕が考えた間奏のコード進行にギター・ソロをはめていくと、結構難しいスケール・ワークになるけど、そこはお任せします。難しいのはわかっているけど、なんとかここで素敵なソロを入れてください。フルート奏者になったつもりで"って古くん(古村)には言ったんですけど、結構大変だったよね。好きなんですけど、実はネオアコっぽいものって意外にやってないんですよ。そういう意味では、ありそうでなかったアレンジになったと思います。一時期、古くんはやたらとGilmourを研究してたけど、それが花開いたよね。

古村:そうだね。Gilmourを聴いておいてよかった(笑)。あの人、ストラトだしね。

-そうか、ファンファーレっぽいサビのブラスもネオアコのイメージだったんですね。

光村:バシッと聴こえてきてたのが、あのラインだったんです。最初はソフト・シンセで入れてたんですけどしっくり来なくて、最終的に生で入れました。挫けたところから立ち直る勇ましさが表せたと思います。曲がシンプルだったからこそ、いろいろ遊べました。サビはメロディだらけですからね。主旋律もあって、ブラスもあって、さらに裏のコーラスもあって。

古村:実は派手なんですよ、アレンジは。

光村:ものすごくシンフォニックなんです。

-2番のAメロの後ろで鳴っているのはシンセですか?

光村:あれはギターですね。

古村:足して、足して、ハモッて、さらにリング・モジュレーターも結構かけてるんで。

光村:ギターを6本ぐらい重ねてるんですよ。同じコード進行だからこそ、裏で少しうごめいている感じを出したかった。そんなふうに種明かししていくといっぱいあるんですよ。あと3つぐらい、いろいろなバンドの要素が入ってます(笑)。歌いたいことがはっきりしているといろいろ遊べるし、アルバムでいろいろやったんで、その流れで自然にやれたのかな。

-そういう意味でもアルバムの延長線上にあるわけですね。NICOは表題曲が生真面目すぎるきらいがあるぶん、カップリングは毎回、遊び心がハジけているんだと思っていましたけど、「ストラト」は結構遊んでたわけですね?

光村:そうですね。でも、どの曲も遊んでますよ。ひとふざけ、ふたふざけしないとなかなか盛り上がらないってところもあって、そのふざけ方がどんどんマニアックになってるから僕らもおおっぴらには言わないだけで(笑)。毎回、自分たちで"おっ"となるポイントは、「まっすぐなうた」にしろ「渦と渦」にしろ、相当作ってるんですよ。ただ、カップリングはそれしかない(笑)。

-今回の「BAD ROBOT」(Track.2)はまさにそうですね!

光村:そうですね。この手のリフものは久しぶりだったんで、かなり楽しかったですね。こういう曲も僕らなんですよ。相当ヒネたタイプの曲ではあるんですけど。

古村:かなりふざけているというかね。

-ファンキーな歌謡ロックとでも言えばいいのかな。「BAD ROBOT」はデモのときからこういう曲だったんですか?

坂倉:これは、せーので。

光村:セッションで作りました。なんとなくリフとメロディとビートがあって、"四つ打ちを解禁していろいろやってみよう"ってセッションしていたらパッとできたんです

-これを言ったら怒られるかな......。

光村:いや、なんでも言ってくださいよ。